TimesTenオペレータの概要

TimesTenオペレータは、人間のオペレータのように機能するアプリケーションです。KubernetesクラスタでTimesTenデータベースを作成、監視および管理します。データベースを構成し、データベースのユーザーおよびスキーマを構成し、該当する場合はキャッシュおよびレプリケーションを構成します。TimesTenオペレータは、TimesTenデータベースの正常性を自動的に管理および監視し、問題を修正するための処理を実行します。たとえば、アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームで、アクティブ・データベースに障害が発生した場合、TimesTenオペレータは、スタンバイを新しいアクティブに昇格することで自動処理を実行します。Kubernetesは、アクティブ・データベースを含む、障害が発生したポッドを置き換えます。TimesTenオペレータは、置き換えられたこのポッドの新しいスタンバイとしてTimesTenを起動プします。TimesTenオペレータは、これらの操作を自動的に実行するため、管理者操作は必要ありません。この1つのTimesTenオペレータで、ネームスペースで多数のTimesTenデータベースを同時に作成および管理します。

TimesTenオペレータはネームスペース・スコープ指定です。TimesTenオペレータをネームスペースXにデプロイする場合、このオペレータは、ネームスペースXのTimesTenClassicオブジェクトとTimesTenScaleoutオブジェクト、および対応するTimesTenデータベースを管理します。他のネームスペースはこのオペレータを使用できません。TimesTenClassicオブジェクトまたはTimesTenScaleoutオブジェクトを別のネームスペース(ネームスペースYなど)に作成する場合は、最初にネームスペースYにTimesTenオペレータをインストールする必要があります。

TimesTenオペレータをインストールするには、operator.yaml YAMLマニフェスト・ファイルを適用するか、Kubernetesクラスタ内のネームスペースにttoperator Helmチャートをインストールします。TimesTenは、このファイルおよびHelmチャートをコンテナ・イメージに提供します。TimesTenコンテナ・イメージからこのファイルおよびチャートを取得する方法の詳細は、「パート3: TimesTen YAMLマニフェスト・ファイルおよびHelmチャートの取得」を参照してください。

この章の情報は、operator.yaml YAMLマニフェスト・ファイルに重点を置いています。ttoperator Helmチャートの詳細は、「TimesTen Kubernetesオペレータ環境でのHelmの使用」を参照してください。