TimesTenクライアント/サーバー属性の管理

この項の内容は次のとおりです。

TimesTenサーバー属性の変更

TimesTenサーバーは、バックグラウンドで常時稼働しているTimesTenデーモンの子プロセスです。

TimesTenサーバー属性を変更するには、次の手順を実行する必要があります:

  1. TimesTenサーバーを停止します。
  2. 次の項の説明に従って、timesten.confファイル内の属性を変更します。
  3. TimesTenサーバーを再起動します。

TimesTen Serverの制御

timesten.confファイル内のserver_port=portno属性により、TimesTenデーモンに、TimesTenサーバーを起動することと、使用するポートを指示します。

portnoは、サーバーでリスニングされるポート番号です。

TimesTen ClassicでのTimesTenサーバー・プロセスの事前作成

TimesTenクライアント接続ごとに1つのサーバー・プロセスが必要です。デフォルトでは、クライアントが接続をリクエストするとサーバー・プロセスが生成されます。

TimesTen Classicでは、サーバー・システムのtimesten.confファイルにserver_pool属性を設定することによって、予約サーバー・プロセスのプールを事前作成できます。これらのサーバー・プロセスは、クライアント接続でただちに使用可能になり、クライアント/サーバー接続のパフォーマンスが向上します。

サーバー・システム上のtimesten.confファイル内のserver_pool=number属性により、number個のプロセスを作成するようにTimesTenサーバーに指示します。このオプションを指定しない場合、プロセスは事前に生成されず、予約プールに保存されます。

新しい接続のリクエスト時に、サーバー・プールにプロセスが存在しない場合は、オペレーティング・システムの制限に達していないかぎり、新しいプロセスが起動されます。

オペレーティング・システムで処理可能な数を超えるプロセスをリクエストすると、警告が戻されます。リクエストしたプロセスの数に関係なく、予約プールにプロセスが残っていなくても、システムで使用可能なプロセスが存在しない場合にクライアントが接続をリクエストしないかぎり、エラーは発生しません。

TimesTenサーバーに対する変更は、そのサーバーが再起動されると有効になります。

TimesTenサーバーに対する複数の接続の指定

デフォルトでは、TimesTenによって、子サーバー・プロセスごとに1つのサーバーへの1つの接続のみが作成されます。サーバー接続属性を使用するか、この項で説明するTimesTenデーモン属性を設定することで、単一のTimesTenサーバーへの接続を複数設定できます。

『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス』LinuxまたはUNIXシステム上のTimesTenサーバーのサーバーDSNの定義またはサーバーの初期接続属性を参照してください。

TimesTenサーバー設定に対する変更は、そのTimesTenサーバーを再起動するまで有効になりません。サーバーを再起動するには、次のコマンドを使用します。

ttDaemonAdmin -restartserver

ノート:

サーバー接続属性とこれらのデーモン属性を両方とも設定した場合は、サーバー接続属性の値が優先されます。

次の項では、単一のサーバー・プロセスでデータベースへの複数のクライアント接続を処理できるように、複数の子サーバー・プロセスを構成する方法について説明します。

子サーバー・プロセス当たりのクライアント接続の最大数の構成

1つのサーバー・プロセスでデータベースへの複数のクライアント接続に対応できるように、マルチスレッド・モードで子サーバー・プロセスを実行するには、timesten.confファイルにmax_conns_per_server属性を追加します。

max_conns_per_server=NumberOfClientConnections

「LinuxまたはUNIXシステム上のTimesTenサーバーのサーバーDSNの定義」を参照してください。

子サーバー・プロセス間での接続分散の構成

ラウンドロビン接続分散を使用する特定のサーバーDSNに対して子サーバー・プロセスの数を指定するには(max_conns_per_server >1の場合)、timesten.confファイルにservers_per_dsn属性を追加します。

servers_per_dsn=NumberOfChildServerProcesses

デフォルトでは(値=1)、サーバーDSNへの最初のmax_conns_per_serverクライアント接続は1つの子サーバー・プロセスに割り当てられ、次のmax_conns_per_server connectionは2つ目の子サーバー・プロセスに割り当てられるといったようになります。サーバー・プロセス間での接続の分散方法を制御するためにservers_per_dsn属性とmax_conns_per_server属性がどのように互いに関連するかの詳細は、「LinuxまたはUNIXシステム上のTimesTenサーバーのサーバーDSNの定義」を参照してください。

子サーバー・プロセスのスレッド・スタック・サイズの構成

クライアント接続ごとに子サーバー・プロセスのスレッド・スタック・サイズを設定するには、timesten.confファイルにserver_stack_size属性を追加します。

server_stack_size=ThreadStackSize

「LinuxまたはUNIXシステム上のTimesTenサーバーのサーバーDSNの定義」を参照してください。

ノート:

TimesTenサーバーに対するこれらの変更は、TimesTenデーモンを再起動するまでは有効になりません。

TimesTenサーバーのログ・メッセージの制御

timesten.confファイルのnoserverlog属性は、クライアント・アプリケーションとの間の接続および切断のロギングを無効にするようにTimesTenデーモンに指示します。

TimesTen Serverがインストールされている場合は、次の方法で接続および切断に関するメッセージのロギングを有効または無効にできます。

  • ロギングを有効にするには、noserverlog属性の値を1に変更します。

  • ロギングを無効にするには、noserverlog属性の値を0に変更します。