odbc.iniファイルのエントリの説明

次の各項では、odbc.iniファイル内のエントリについて説明します。

ノート:

TimesTen Scaleoutでは、ttGridAdmin gridClientExportコマンドを使用して、TimesTen Clientインスタンスで使用されるシステムまたはユーザーのodbc.iniファイルを作成します。『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』TimesTenクライアントからのクライアント接続の確立を参照してください。

ODBCデータソース

オプションのODBC Data Sourcesセクションの各エントリは、データソースおよび使用するドライバの記述が示されます。

このデータソース・セクションの形式は、次のとおりです。

[ODBC Data Sources]
DSN=driver-description
  • DSNは必須で、ドライバが接続するデータソースを識別します。この名前を選択します。

  • driver-descriptionは必須です。これは、データソースに接続するドライバについての説明です。

オプションのData SourcesセクションがTimesTen ServerのシステムDSNファイルに含まれる場合、クライアントDSNの設定時に使用されます。すべてのシステムDSNは、TimesTen Serverで使用できるすべてのDSNを表示する、クライアントのODBC データソース アドミニストレータ用のクライアントDSN設定に使用できます。ユーザーは、いつでもODBC データソース アドミニストレータで新しいシステムDSNを追加できます。DSNをシステムDSNファイルに追加する場合は、クライアントに公開できるDSNのみを含めるようにしてください。すべてのシステムDSNは、公開されていないものも、クライアント/サーバー構成からアクセスできる場合があります。

DSNの指定

ODBC Data Sourcesセクションに示される各DSNには、専用のDSN指定があります。

Data Manager DSNのDSN指定の形式は、表1-2に示すとおりです。

表1-2 データソース指定の形式

構成要素 説明

[DSN]

DSNは必須です。これは、.odbc.iniファイルのODBC Data Sourcesセクションに指定されているDSNの名前です。

Driver=driver-path-name

データソースとリンクされているTimesTenドライバ。

DataStore=data-store-path-prefix

アクセスできるデータベースのディレクトリ・パスと接頭辞です。これは必須です。

DatabaseCharacterSet=Database-character-set

データベースの文字セットにより、データを格納する際の文字セットが決定されます。データベースの文字セットは必要であり、データベースの作成後に変更することはできません。「データベース文字セットの選択」を参照してください。

CacheAdminWallet=1

TimesTenがキャッシュ管理ユーザー資格証明を登録するときに、資格証明がメモリーではなく内部管理Oracleウォレットに保存されるように指定します。キャッシュを使用する場合は、CacheAdminWallet接続属性を1に設定することをお薦めしますが、オプションです。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス』CacheAdminWalletを参照してください

オプションの属性

Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス接続属性を参照してください。

たとえば、database1というDSNの指定は、次のようになります。/disk1/timestentimesten_homeであることに注意してください。

[database1]
Driver=/disk1/timesten/lib/libtten.so
DataStore=/disk1/timesten/sample_db/DemoDataStore/database1
CacheAdminWallet=1

TimesTenクライアントDSNのデータベース指定について、形式を表1-3で示します。

ノート:

ここではTimesTenクライアントDSNの構文を示していますが、クライアントDSNおよびサーバーDSNの詳細な設定方法については、「LinuxまたはUNIXシステム上のTimesTenサーバーのサーバーDSNの定義」「TimesTenクライアント・システムでのクライアントDSNの定義」を参照してください

表1-3 TimesTenクライアント構成のデータベース指定

構成要素 説明

[DSN]

DSNは必須です。これは、.odbc.iniファイルのODBC Data Sourcesセクションに指定されているのと同じDSNです。

TTC_Server=server-name

server-nameは必須です。これは、TimesTenサーバーのDNS名、ホスト名、IPアドレスまたは論理サーバー名です。

TTC_Server_DSN=server-DSN

server-DSNは必須です。これは、TimesTenサーバー上でアクセスするデータソースの名前です。

TTC_Timeout=value

クライアント接続のタイムアウト値(秒)。

ノート:

ほとんどのTimesTenドライバ属性は、TimesTenクライアントDSNでは無視されます。

たとえば、TimesTenサーバーttserver上のdatabase1に接続するクライアント/サーバー・データソースdatabase1CSの場合、データソース指定は次のようになります:

[database1CS]
TTC_Server=ttserver
TTC_SERVER_DSN=database1
TTC_Timeout=30

odbc.iniファイルの例

次の例は、LinuxまたはUNIXの.odbc.iniファイルの一部を示しています。/disk1/timestentimesten_homeであることに注意してください。

...
[ODBC Data Sources]
database1=TimesTen 22.1 Driver
...
 
[database1]
Driver=/disk1/timesten/lib/libtten.so
DataStore=/disk1/timesten/sample_db/DemoDataStore/database1
PermSize=128
TempSize=64
DatabaseCharacterSet=AL32UTF8
CacheAdminWallet=1
...
 
########################################################################
# This following sample definitions should be in the .odbc.ini file
# that is used for the TimesTen 22.1 Client.
# The Server Name is set in the TTC_SERVER attribute.
# The Server DSN is set in the TTC_SERVER_DSN attribute.
#########################################################################
 
[ODBC Data Sources]
database1CS=TimesTen 22.1 Client Driver
...
 
[database1CS]
TTC_SERVER=localhost
TTC_SERVER_DSN=database1
...