TimesTen Scaleoutの概要

TimesTen Scaleoutは、永続性とリカバリ可能性を備えた高可用性インメモリー・データベース内で高パフォーマンス、フォルト・トレランスおよびスケーラビリティを提供します。図1-1に示すように、TimesTen Scaleoutは、1つ以上のホストで実行されている複数のインスタンスのグリッド間でデータベースのデータを分散することによってこれらの機能を提供します。

ノート:

TimesTen Scaleoutは物理システムまたは仮想システムをホストとして識別します。各ホストは異なるシステムを表します。TimesTen Scaleoutで各ホストの識別子として使用される名前を決定します。

図1-1 複数のホスト上の多数のインスタンスにデータを分散するグリッド

図1-1の説明が続きます
「図1-1 複数のホスト上の多数のインスタンスにデータを分散するグリッド」の説明

TimesTen Scaleoutにより次のことができます。

  • グリッド(1つ以上のホストにインストールされた一連の相互接続されたインスタンス)を作成します。

  • 1つ以上のインメモリー・データベース、SQLリレーショナル・データベース、ACID準拠データベースを作成します。

  • シェアード・ナッシング・アーキテクチャを使用して、可用性の高い方法でグリッドのインスタンスに各データベースのデータを分散します。

  • データベース全体のデータの分散方法に関係なく、すべてのデータへの完全なアクセス権を使用して、アプリケーションをデータベースに接続します。

  • データの1つ以上のコピーを保持します。データのコピーを複数保持することで、単一の障害が発生した場合にデータ損失から保護されます。

  • グリッドにインスタンスを追加または削除して次のことを行います。

    • 必要に応じてデータベースの記憶域容量を拡張または縮小します。

    • アプリケーションのパフォーマンス要件にあわせてデータベースのコンピューティング・リソースを拡張または縮小します。