3.2.5 はじめに

Oracle Health Check Collections Managerアプリケーションについて説明します。

3.2.5.1 インシデント・チケット・システムの参照リストおよびシード・データ

Oracle Health Check Collections Managerアプリケーションには、基本的なインシデント・チケット・システムが用意されています。

Oracle Health Check Collections Managerアプリケーションは、インシデント・チケットのデータ入力に使用される参照リストのシード・データとともにデプロイされます。

  • 製品

  • カテゴリ

  • 顧客の連絡先

  • 通知

  • ステータス・コード

  • インシデントの重大度

  • インシデントの緊急度

シード・データは、一般的に使用される値です。アプリケーションで提供されるシード・データを追加または変更します。ただし、「Administration」タブを使用してシード・データを管理するには、管理者権限が必要です。

「Administration」タブにアクセスするには、右上隅にある歯車アイコンをクリックします。

3.2.5.2 アクセス制御システム

機能ロールに基づいてアクセスを制限および制御します。

デフォルトでは、アクセス制御システムは無効になっています。アクセス制御が無効になっている場合、すべての認証済ユーザーに管理者権限が付与され、すべてのアプリケーション機能にアクセスできるようになります。エンド・ユーザーに1つ以上のロールを割り当てるには、「Administration」タブでアクセス制御を管理します。Oracle Health Check Collections Managerで使用可能な次の3つの機能ロールを有効にできます。

  • 管理: 管理ロール・ユーザーは、アプリケーションのワークスペース管理者にもなることができ、これは機能ロールの要件によって異なります。
  • DBAマネージャ: DBAマネージャは、ユーザー・ロールを編集したり、DBAマネージャBU内の他のユーザーにシステムを割り当てることができます。DBAマネージャの範囲は、BU全体または複数のBUです。
  • DBA: DBAは読取り専用アクセス権を持ちます。1つ以上のBU内でシステムを管理します(それらのBUのDBAマネージャによって割り当てられている場合)。割り当てられているインシデントを管理します。
  • 読取り専用: 読取り専用ロールが割り当てられているユーザーは、BU管理ロールに関係なく、監視するアクセス権のみを持ちます。

    ノート:

    読取り専用ロールが優先され、「Administration」タブへのアクセスおよび「Upload Collections」で実行できるアクティビティが制限されます。

ノート:

アクセス制御が有効か無効かに関係なく、ユーザーは引き続きアプリケーションに対して正常に認証を行う必要があります。

アクセス制御システムの構成後に、ユーザーにロールを割り当てます。

3.2.5.3 Oracle Health Check Collections Managerアプリケーションの管理

認可されたユーザーのみがアプリケーションにアクセスするように制限するには、十分な権限を別のロールに付与します。

管理

ワークスペース管理者によって管理ロールを付与されたエンド・ユーザーは、Collection Managerアプリケーション内で管理者権限を持ちます。

次のようにURLを使用して、Oracle Health Check Collections Managerアプリケーションにログインします。
http://hostname:port/apex/f?p=ApplicationID
http://hostname:port/pls/apex/f?p=ApplicationID
たとえば:
http://dbserver.domain.com:8080/apex/f?p=103

管理ユーザーであるため、右上隅に「Administration」メニューが表示されます。

  • 管理ユーザーの権限は、次のとおりです。

    • 管理権限の追加または取消し

    • ビジネス・ユニット(BU)の定義

    • ユーザーへのDBAマネージャ・ロールの割当て

    • DBAマネージャの1つ以上のBUへの割当て

    • システムのBUへの割当て(システムは1つのBUに属することができる)

    • DBAマネージャへのDBAの割当て

    • DBAへのシステムの割当て

    • 収集、BUまたはシステムのチェックの無視

    • インシデントの作成と任意のユーザーへの割当て

    • すべてのインシデントの管理

  • 「Administration」メニューのセクションを編集できるのは、管理ロールのみです。

  • 管理者は、アプリケーションの幅広い使用に備えるために、「Administration」メニューで要件に基づいてデータを構成する必要があります。これは1回かぎりのアクティビティですが、時間とともにニーズにあわせて構成を変更します。

    設定する必要がある構成データの例は、次のとおりです。

    • 製品

    • 顧客(ワークグループの内部指定)

    • カテゴリ

    • 通知

    • ステータス・コード

    • 電子メール・サーバーおよびジョブの詳細の管理

    • 通知の管理

    • インシデントの重大度

    • 緊急度

    • ユーザー・ロールの管理およびユーザーへのシステムの割当て

    • ビジネス・ユニット(BU)

    • BUへのシステムの割当て

DBAマネージャ

DBAマネージャ・ロールを付与されているすべてのユーザー。

次のようにURLを使用して、Oracle Health Check Collections Managerアプリケーションにログインします。
http://hostname:port/apex/f?p=ApplicationID
http://hostname:port/pls/apex/f?p=ApplicationID

DBAマネージャには、アプリケーションの右上隅に「Administration」メニューが表示されます。

図3-61 Oracle Health Check Collections Manager - DBAマネージャの「Administration」

図3-61の説明が続きます
「図3-61 Oracle Health Check Collections Manager - DBAマネージャの「Administration」」の説明

「Users and Roles」をクリックします。

図3-62 Oracle Health Check Collections Manager - DBAマネージャの「Manage User Roles」

図3-62の説明が続きます
「図3-62 Oracle Health Check Collections Manager - DBAマネージャの「Manage User Roles」」の説明

DBAマネージャは、ユーザー・ロールを編集したり、DBAマネージャBU内の他のユーザーにシステムを割り当てることができます。DBAマネージャの範囲は、BU全体または複数のBUです。

DBAマネージャの権限は次のとおりです。
  • マネージャが管理するBUへのDBAの割当て

  • 1つ以上のシステムへのDBAの割当て

  • 収集、BUまたはシステムのチェックの無視

  • あらゆるシステムのインシデントの作成

  • 自身のBU内のシステムを管理するDBAへのインシデントの割当て

  • 割り当てられたBU内のシステムのインシデントの管理

DBA

DBAロールを付与されているすべてのユーザー。

次のようにURLを使用して、Oracle Health Check Collections Managerアプリケーションにログインします。
http://hostname:port/apex/f?p=ApplicationID
http://hostname:port/pls/apex/f?p=ApplicationID

DBAには、アプリケーションの右上隅に「Administration」メニューが表示されます。

ワークスペース管理者によって管理者ロールを付与されたエンド・ユーザーは、Oracle Health Check Collections Managerアプリケーション内で管理者権限を持ちます。

図3-63 Oracle Health Check Collections Manager - DBAマネージャの「Administration」

図3-63の説明が続きます
「図3-63 Oracle Health Check Collections Manager - DBAマネージャの「Administration」」の説明

「Users and Roles」をクリックします。

DBAは読取り専用アクセス権を持ちます。

図3-64 Oracle Health Check Collections Manager - DBAマネージャの「Manage User Roles」

図3-64の説明が続きます
「図3-64 Oracle Health Check Collections Manager - DBAマネージャの「Manage User Roles」」の説明
DBAの権限は次のとおりです。
  • アクセス制御リストは管理できません

  • 1つ以上のBU内のシステムを管理します(それらのBUのDBAマネージャによって割り当てられている場合)

  • 管理する収集またはシステムのチェックを無視します

  • 割り当てられているインシデントを管理します

3.2.5.4 ログイン中のユーザーの選択的な取得

デフォルトでは、Oracle Health Check Collections Managerは、LDAP認証を使用してログインしているユーザーの詳細を取得し、DBAロールを割り当てます。

ただし、自動取得は無効化でき、後でいつでも再有効化できます。無効にした場合は、手動でユーザーを作成してロールを割り当てる必要があります。

  1. 「Administration」をクリックし、「Users and Roles」を選択します。
  2. ユーザーの詳細の自動取得を無効にするには、「Don’t Capture User Details (When Login)」をクリックします。

    図3-65 Don’t Capture User Details (When Login)

    図3-65の説明が続きます
    「図3-65 Don’t Capture User Details (When Login)」の説明
  3. ユーザーの詳細の自動取得を再度有効にするには、「Capture User Details (When Login)」をクリックします。

    図3-66 Capture User Details (When Login)

    図3-66の説明が続きます
    「図3-66 Capture User Details (When Login)」の説明

3.2.5.5 電子メール通知システムの構成

Oracle Health Check Collections Managerアプリケーションには、ユーザーがサブスクライブできる電子メール通知システムが用意されています。

次のようにして設定します。
  • 電子メール通知の電子メール・サーバー、ポートおよび頻度の構成。

  • 電子メール・アドレスの登録

ノート:

管理者のみが電子メール通知サーバーおよびジョブの詳細を管理する権限を持ちます。

  1. Oracle Health Check Collections Managerにログインし、「Administration」「Configure Email」「Configure Email Server/Notification/Purge」タブをクリックします。

    図3-67 Oracle Health Check Collections Manager - 電子メール・サーバーの構成

    図3-67の説明が続きます
    「図3-67 Oracle Health Check Collections Manager - 電子メール・サーバーの構成」の説明
    1. 有効な「Email Server Name」「Port Number」を指定して、「Set My Email Server Settings」をクリックします。
    2. 「Email Notification Frequency」を必要に応じて設定します。
      同じページ上の「Notification Job Run Details」を確認します。
  2. 「Administration」「Configure Email」「Email Notification Preferences」の順にクリックします。

    図3-68 Oracle Health Check Collections Manager - 電子メール通知のプリファレンス

    図3-68の説明が続きます
    「図3-68 Oracle Health Check Collections Manager - 電子メール通知のプリファレンス」の説明
    1. 初めてアクセスする場合は、電子メール・アドレスを入力します。
      その後、「Manage Notifications」ページにアクセスすると、電子メール・アドレスが自動的に表示されます。
    2. デフォルトでは、「Subscribe/Unsubscribe My Mail Notifications」が選択されています。そのままにしておきます。
    3. 「Business Unit Specific Collection Notifications」で、通知を希望するビジネス・ユニットを選択します。
    4. 「Collection Notifications」で、通知を受け取る収集のタイプを選択します。
    5. ORAchk CM表領域の使用可能な領域が100 MBを下回った場合に通知を受け取ることを選択します。
    6. 「Test your email settings」の下にある「Test」をクリックして、通知の配信を検証します。

      構成が正しい場合は、電子メールを受信します。電子メールを受信しない場合は、管理者に問い合せてください。

      次にサンプル通知を示します。
      From: username@domainname.com
      Sent: Thursday, January 28, 2016 12:21 PM
      To: username@domainname.com
      Subject: Test Mail From Collection Manager
      
      Testing Collection Manager Email Notification System
    7. 「Submit」をクリックします。

ノート:

「Administration」メニューの「Manage Notifications」セクションは、ロールに関係なくすべてのユーザーが使用できます。

ACLシステムが有効になっている場合、登録済ユーザーはアクセス権を持つシステムに関する通知を受信します。ACLシステムが構成されていない場合は、すべての登録済ユーザーがすべての通知を受信します。

「Collection Notifications」セクションでの選択内容に応じて、アプリケーションURLと結果が含まれる、Subject: Collection Manager Notificationsの電子メールを受信します。

図3-69 Oracle Health Check Collections Manager - サンプル電子メール通知

図3-69の説明が続きます
「図3-69 Oracle Health Check Collections Manager - サンプル電子メール通知」の説明

「Comments」列の「Click here」リンクをクリックして詳細を確認します。URL、認証をそれぞれクリックして、個々の比較レポートを表示します。

図3-70 Oracle Health Check Collections Manager - サンプル差分レポート

図3-70の説明が続きます
「図3-70 Oracle Health Check Collections Manager - サンプル差分レポート」の説明

3.2.5.6 ビジネス・ユニットへのシステムのバルク・マッピング

多数のシステムがある場合は、XMLバルク・アップロードを使用して、Oracle Health Check Collections Managerでシステムをビジネス・ユニットに迅速にマッピングできます。

  1. 「Administration」「Business Unit」「Assign System to BU」の順にクリックします。
  2. 「Bulk Mapping」をクリックします。
  3. マッピングXMLをアップロードします。
    1. 「Generate XML File (Current Mapping)」をクリックします。
    2. 現在のシステムからビジネス・ユニットへのマッピングが含まれる、結果のXMLファイルをダウンロードします。

      図3-72 マッピングXMLのアップロード

      図3-72の説明が続きます
      「図3-72 マッピングXMLのアップロード」の説明
    3. XMLを修正して、必要なマッピングを表示します。
    4. 「Upload Mapping (XML File)」を使用して、新しいマッピングXMLをアップロードします。

3.2.5.7 古い収集のパージ

デフォルトでは、Oracle Health Check Collections Managerは毎日パージ・ジョブを実行し、3か月より古いデータが削除されます。

収集のパージの頻度を調整したり無効にするには、次のようにします。

  1. 「Administration」「Configure Email」「Configure Mail Server/Notification/Purge Job」の順にクリックします。

    図3-73 電子メール・サーバーおよびジョブの詳細の管理

    図3-73の説明が続きます
    「図3-73 電子メール・サーバーおよびジョブの詳細の管理」の説明
  2. 適切なオプションを選択します。
    • 「Purge Frequency」に別の値を設定してパージの頻度を変更し、「Click To Purge Every」をクリックします。

    • パージを無効にするには、「Click To Disable Purging」をクリックします。

    • パージを再度有効にするには、「Click To Enable Purging」をクリックします。

図3-74 Oracle Health Check Collections Manager - パージの構成

図3-74の説明が続きます
「図3-74 Oracle Health Check Collections Manager - パージの構成」の説明