22 BIコンポーザを使用したデータの分析

この章では、BIコンポーザを使用して、簡単かつ容易に分析を作成、編集および表示する方法を説明します。

BI Composerとは

BIコンポーザは操作が容易なウィザードで、これを使用すると、分析の作成、編集または表示を行うことができます。「分析」エディタの複雑さはありません。

BIコンポーザは、通常モードとアクセシビリティ・モードという2種類のモードで使用できます。アクセシビリティ・モードには通常モードと同じ機能がありますが、JAWSなどのスクリーン・リーダー・アプリケーションと併用できるように最適化されています。これにより、アクセシビリティを必要とするユーザーにとって、分析の作成、編集および表示がより容易になります。

ノート:

アクセシビリティ・モードのウィザード・ページに表示される、アイコンやチェック・ボックスなどの視覚的な手がかりは、標準モードでの表示と同じです。テキストベースのウィザード・ページ・リンクのリストがアクセシビリティ・モードのウィザード・ページに表示されませんが、JAWSなどのスクリーン・リーダー・アプリケーションで読み取ることができます。

BIコンポーザ・ウィザードのメイン・コンポーネントは次のとおりです。

  • ウィザードの最上部には、ウィザード内の各ステップのボタンを含むBI Composerトレインがあります。

  • 左側には「カタログ」タブおよび「サブジェクト・エリア」タブがあります。これらのタブは、BIコンポーザがADFアプリケーション、Oracle WebCenter Portal FrameworkアプリケーションまたはWebCenter Portalの一部である場合にのみ使用できます。

  • タブの右側にはパネル領域があり、ここに各ステップでのコンポーネントが表示されます。

  • 右端には、「戻る」、「Next」、「終了」、「取消」の各ボタンがあります。

BIコンポーザでの分析の作成または編集

これらのステップを使用してBIコンポーザで分析を設定または更新します。

  • 列の選択 — 分析に含める列を選択します。また、次のこともできます。

    • 列の相互作用の指定

    • 列式の指定

    • 列名の変更

    • 列の非表示

    詳細は、BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: 列の選択」パネルを参照してください。

  • ビューの選択 - タイトル、表、ピボット表、棒グラフなど、分析に含めるビューを選択します。(Oracle BI Enterprise Editionで使用できるビューのすべてがBIコンポーザでサポートされているわけではありません。)結果をプレビューし、関連するXMLコードを表示することもできます。

  • 表の編集 - 表形式ビューのレイアウトを編集します(表形式ビューを含めた場合)。たとえば、プロンプトの作成、分析を区分するための列の使用、および特定の列の表形式ビューからの除外ができます。結果のプレビューもできます。

  • グラフの編集 — グラフのプロパティおよびレイアウトを編集します(グラフ・ビューを含めた場合)。たとえば、プロンプトの作成、分析を区分するための列の使用、グラフからの特定の列の除外ができます。結果のプレビューもできます。

  • ソートおよびフィルタ - ビューにソートおよびフィルタを適用します。結果のプレビューもできます。

  • 強調表示 - 表形式ビューに条件付き書式を適用します(表形式ビューを含めた場合)。結果のプレビューもできます。

BIコンポーザを使用した分析の作成

BI Composerでは、複数の方法で分析を作成できます。

  1. Oracle Analyticsで、次のようにします。
    1. グローバル・ヘッダーで「新規」、「分析」の順にクリックします。
    2. サブジェクト・エリアを選択します。BIコンポーザ・ウィザードが新規ウィンドウに表示されます。
  2. 他のアプリケーション(ADFアプリケーションなど)の場合:
    1. 「サブジェクト領域」タブをクリックします。
    2. サブジェクト・エリアを選択します。
    3. 「作成」をクリックします。
  3. 「列の選択」パネルで、分析に含める列を選択します。追加する各列に対して次を行います。
    1. 「サブジェクト領域」リストにある列を選択します。
    2. 追加」をクリックして、これを「選択された列」リストに移動します。
    列を選択するサブジェクト領域を追加または削除するには、「サブジェクト領域」: Subject_Area_Name領域で「追加」ボタンをクリックし、「サブジェクト領域の追加/削除」ダイアログを表示します。
  4. ウィザードの最上部にあるBI Composerトレインの「ビューの選択」ボタンをクリックします。
  5. BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: ビューの選択」パネルで、含めるビューを指定します。
  6. BI Composerトレインの「保存」ボタンをクリックします。
  7. BIコンポーザ・ウィザード - 「分析の作成: 保存」パネルで、保存基準を指定し、分析を同じ名前または別の名前で保存します。「送信」ボタンをクリックします。
BIコンポーザ・セッションに未保存の分析が残っているときに、Oracle WebLogic Scripting Toolの現在の管理対象サーバーが停止し、別の管理対象サーバーへのフェイルオーバーが発生したとします。この場合、既存のBIコンポーザ・セッションの分析は保存できません。BIコンポーザ・セッションを新たにオープンすると元の分析を取り戻すことができるので、そこから分析を保存してください。

BIコンポーザを使用した分析の編集

BIコンポーザは操作が容易なウィザードで、これを使用すると、分析の作成、編集または表示を行うことができます。

次の場合は、BI Composerを使用して分析を編集します。

  • 「カタログ」ページから、または「ホーム」ページの「最近」セクションまたは「最もポピュラー」セクションから分析を編集

  • ダッシュボード内から分析を編集

他のアプリケーション(ADFアプリケーションなど)では、分析を選択してBIコンポーザ・ウィザードから直接編集します。

  1. 次のいずれかの方法で、分析を編集します。
    • 「カタログ」ページまたは「ホーム」ページから、分析に移動して「編集」をクリックします。BI Composerウィザードが表示されます。
    • BIコンポーザ・ウィザードから「カタログ」タブをクリックして分析を選択し、「編集」をクリックします。
  2. ウィザードの最上部にあるBIコンポーザ・トレインの各ボタンを使用して、ウィザードの各ステップをたどって分析に変更を加え、変更を保存します。

BIコンポーザでの分析の表示

BI Composer用に最適化された分析を表示できます。

Oracle Analytics以外のアプリケーション(ADFアプリケーションなど)でBI Composerを使用する場合は、BI Composerでの表示にあわせて分析を表示できます。Oracle Analyticsでは、単に分析エディタを使用します。

  1. 「カタログ」タブをクリックします。
  2. 分析を選択します。
  3. 「表示」をクリックします。確認のための分析が「カタログ」タブの右側に表示されます。

分析エディタで作成した分析の編集

分析エディタを使用すると、次のようなBIコンポーザに含まれない、より強力な分析機能を使用できます。

  • 条件付き書式

  • 除外列

  • フィルタ

  • プロンプト

  • セクション

  • 円グラフのスライス

  • ソート

  • タイトル

  • 散布図でメジャーを色と点で区別

分析の1つをBIコンポーザで編集した場合、分析内の非互換要素を指摘するエラー・メッセージが表示されることがあります。

このメッセージが表示される原因は様々です。次に例を示します。

  • 緑にする書式設定が分析に適用されました。

  • ゲージやパフォーマンス・タイルなど非互換のグラフ・ビューが分析に含まれています。

  • 選択ステップやフィルタなど非互換のビューが分析に含まれています。

  • ビュー・タイプが重複しています。たとえば、分析に表、ピボット表、円グラフおよび棒グラフが含まれている場合、BIコンポーザで変換されるのは1つの表と1つのグラフのみです。表とピボット表のいずれかがサマリー表に変換され、互換性のある分析内の最初のグラフ・タイプがグラフのデフォルトになります。

非互換エラーのメッセージを受け取ったときのBIコンポーザでの分析を編集するには:

  1. 「詳細の表示」をクリックして、メッセージを表示します。
  2. メッセージを確認します。
  3. 続行する場合は、「はい」をクリックします。BIコンポーザ・ウィザード -- 「分析の作成: グラフの編集」パネルが表示されます。