4.7 グラフ・サーバー(PGX)での読取りおよび更新用のグラフの最適化
グラフ・サーバー(PGX)には、他の読取りまたは更新のために最適化されたグラフを格納できます。このことは、グラフ・サーバーでグラフ・インスタンスに対して直接更新が行われる場合にのみ関連します。
読取り用に最適化されたグラフ
読取り用に最適化されたグラフでは、グラフ分析およびPGQL問合せについて最高のパフォーマンスが提供されます。この場合、グラフを更新する(GraphChangeSet
APIを介して頂点およびエッジを追加または削除したり、既存の頂点またはエッジのプロパティ値を更新する)際にはレイテンシが高くなる可能性があります。また、メモリー消費も増加する可能性があります。読取り用に最適化されたグラフを使用する場合、更新された各グラフまたはグラフ・スナップショットは、頂点およびエッジに関してグラフのサイズに比例するメモリーを消費します。
グラフをグラフ・サーバー(PGX)にロードして、読取り用に最適化されたグラフ・インスタンスを作成する場合、optimized_for
構成プロパティをreads
に設定できます。
更新用に最適化されたグラフ
更新用に最適化されたグラフでは、グラフを低レイテンシで更新できる表現が使用されます。この表現を使用すると、数百万の頂点およびエッジがあるグラフを更新するときに、グラフ・サーバーはミリ秒単位のレイテンシに達する可能性があります(これは指標であり、ハードウェア構成によって異なります)。
より高速な更新操作を実現するために、グラフ・サーバーは、以前のグラフ(スナップショット)の完全複製をできるかぎり行わないようにして、新しいグラフ(スナップショット)を作成します。これにより、メモリー消費も改善されます(一般的なシナリオの場合)。新しいスナップショット(または新しいグラフ)は、適用された変更に必要なメモリーに比例する追加メモリーのみを消費します。
この表現では、グラフの問合せおよび分析のパフォーマンスが低下する可能性があります。
グラフをグラフ・サーバー(PGX)にロードして、読取り用に最適化されたグラフ・インスタンスを作成する場合、optimized_for
構成プロパティをupdates
に設定できます。
親トピック: グラフ・サーバー(PGX)の使用