6 Btrfs rootファイル・システムを持つシステムのインストール
Oracle Linuxでは、デフォルトのファイル・システムとしてXFSが使用されますが、ext2、ext4などのその他のファイル・システムもサポートされています。
Btrfsファイル・システムは、Oracle Linuxでサポートされていますが、UEKでのみサポート対象となります。したがって、Oracle LinuxをBtrfsとともにインストールするには、UEK ISOイメージを使用する必要があります。
Oracle Linuxでのファイル・システムの詳細は、Oracle Linux 9 ローカル・ファイル・システムの管理を参照してください。
標準Oracle Linuxリリースのインストールと同様に、Btrfsファイル・システムを使用するOSのインストールも、次の2つのモードで実行できます。
「Kickstartの使用によるインストールの自動化」の説明に従って、Kickstart自動化を使用してBtrfs rootファイル・システムを持つシステムをインストールすることもできます。自動インストールの実行を選択し、「ネットワーク・インストール設定の作成」の説明に従って独自のネットワーク・インストール設定を作成する場合は、UEK ISOイメージで提供されているインストール・カーネルとRAMディスク・イメージを使用するようにネットワーク・ブートを構成し、必要なすべてのリポジトリをミラー化していることを確認してください。そうしないと、Btrfsがパーティション・タイプでサポートされていないことを示すエラーが表示される場合があります。
GUIインストーラの使用
次の手順では、Btrfsインストールに関連する内容のみを示します。すべての手順については、グラフィック・モードでのインストールを参照してください。
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Unbreakable Enterprise KernelのブートISOファイルを使用してインストール・メディアからシステムをブートします。
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インストール・サマリー画面において、インストール先で選択してから、ローカル・ディスクを選択し、特殊ディスクおよびネットワーク・ディスクで、インストールに使用するディスクを追加します。
-
ストレージ構成で、カスタムを選択してから、完了をクリックします。
手動パーティション化画面が表示されます。カスタム・パーティション化は、自動(マウント・ポイントが自動的に作成される)で実行するか、手動(マウント・ポイントを個別に作成および構成する)で実行します。
自動パーティション化
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パーティション化スキームのドロップダウン・リストから、Btrfsを選択します。
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自動的に作成するにはここをクリックをクリックします。
次のマウント・ポイントが作成されます。
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/home
-
/boot
-
/
(root
) -
swap
-
-
オプションで、各マウント・ポイントを選択し、対応する情報でマウント・ポイントのデバイス・タイプがBtrfsであることを確認します。
ノート:
swap
パーティションは、Btrfsファイル・システムとして構成できません。マウントポイント情報は、次の例のようになります。
図6-1 マウント・ポイント
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オプションで、マウント・ポイントごとに、それぞれのボリュームを構成します。
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完了をクリックしてから、表示されるパーティション・サマリーで変更の受入れをクリックします。
手動パーティション化
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パーティション化スキームのドロップダウン・リストから、Btrfsを選択します。
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+
をクリックしてマウント・ポイントを作成します。新規マウント・ポイントの追加ウィンドウが開きます。
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マウント・ポイントを選択し、プロンプトに従ってそのサイズを入力してから、マウント・ポイントの追加をクリックします。
少なくとも、
/
、/boot
、/home
およびswap
用のマウント・ポイントを作成してください。 -
作成した各マウント・ポイントを選択し、それらに対応する情報が正しいことを確認します。
ノート:
swap
パーティションは、Btrfsファイル・システムとして構成できません。 -
オプションで、必要に応じて各マウント・ポイントのボリュームを変更します。
-
完了をクリックし、表示されるパーティション・サマリーで変更の受入れをクリックします。
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インストール・サマリー画面で、その他の任意のセクションの構成を完了します。
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インストールの開始をクリックします。
テキスト・インストーラの使用
次の手順では、Btrfsインストールに関連する内容のみを示します。すべての手順については、テキスト・モードでのインストールを参照してください。
-
テキスト・ベースのインストール・メニューから、
5
と入力してインストール先を構成します。-
インストール先: 目的のディスクがすでに選択されている場合は、
c
と入力して続行します。そうでない場合は、使用するディスクに対応付けられた番号を入力し、[Enter]を押してから、c
と入力して続行します。 -
パーティション化オプション: 目的のオプションがすでに選択されている場合は、
c
と入力して続行します。そうでない場合は、目的のオプションに対応付けられた番号を入力し、[Enter]を押してから、c
と入力して続行します。 -
パーティション・スキーム・オプション: Btrfsを使用するには
2
と入力し、[Enter]を押してから、c
と入力してメイン・メニューに戻ります。
-
-
警告記号(
!
)でフラグが付けられている、残りの設定をすべて構成します。 -
すべてのインストール・オプションの構成が完了したら、
b
と入力してインストールを開始します。
Btrfsインストールの確認
インストール・プロセスがすべて完了し、システムにログインできるようになったら、様々なツールを使用してファイル・システム構成を確認できます。次の例では、sudo df -Thk
コマンドの出力を示します。
sudo df -Thk
Filesystem Type 1K-blocks Used Available Use% Mounted on
...
/dev/sda2 btrfs 15097856 4803120 10052400 33% /
/dev/sda2 btrfs 15097856 4803120 10052400 33$ /home
/dev/sda2 btrfs 15097856 4803120 10052400 33$ /boot
...
オプションで、インストール後の構成内の説明に従って、その他のタスクを実行できます。