カーネルおよびシステム・ライブラリ

次の重要な機能、機能強化および変更点が、現在のOracle Linux 9バージョンに同梱されているRed Hat Compatible Kernel (RHCK)に適用されています。

Linuxカーネル6.8にあわせて更新されたeBPF

RHCKのeBPF機能が、アップストリーム・バージョン6.8 Linuxカーネルと一致するように更新されました。

この更新には、次の重要な変更が含まれています:

  • 例外には、BPFプログラム内で、絶対に真ではないが、ベリファイアが推測するのが困難であるアサート条件を含めることができます。

  • CPUごとのオブジェクトの操作が改善されました。

  • task、task_vma、cssおよびcss_task用にオープン・コード化されたいくつかの新しいイテレータ。

  • 特定のcgroup v1階層内のタスクの関連cgroupを取得する機能を提供するヘルパー関数の代替として、kfunc (カーネル関数)が追加されました。

  • uprobeマルチリンク用のBPF link_infoとbpftoolの連携。

  • BPFベリファイアの様々な改善とバグ修正により、より正確なプログラム検証、ロジックの改善、末尾呼出しとfentry/fexitプログラムの制御が向上しました。

  • BPFタイマーを現在のCPUに固定する機能が追加されました。

  • bpffsマウントには、uidおよびgidオプションが含まれています。

Intel QATカーネル・ドライバの更新

Intel®クイック・アシスト・テクノロジ(QAT)カーネル・ドライバが、420xxデバイスを処理するように更新されました。この更新には、ファームウェア・ローダーなどの機能の更新を可能にする新しいデバイス・ドライバも含まれています。

更新されたドライバは、RHCKでのみ使用できます。

TMPFSの新しいnoswapオプション

新しいnoswapオプションは、POSIX共有メモリー内のプロセス間で情報をすばやく共有するために使用されるtmpfsマウントで使用できます。tmpfs内のブロックは、メモリー不足時にスワップ・アウトできますが、パフォーマンスおよびプライバシのコストが発生する可能性があります。noswapマウント・オプションは、tmpfsマウントのスワップを無効にします。