21 DockerfileのARG

TimesTenとその前提条件を含むイメージは、container-registry.oracle.comにあります。これらのイメージは、TimesTen Kubernetesオペレータでそのまま使用できます。また、operator.zipディストリビューションの/imageディレクトリにあるDockerfileを使用して独自のTimesTenコンテナ・イメージを作成することもできます。operator.zipディストリビューションは、TimesTenディストリビューションの/kubernetesディレクトリにあります。「TimesTenディストリビューションおよびTimesTenオペレータ・ディストリビューションの解凍」を参照してください。

Dockerfileでは、多数のARGがサポートされています。これらのARGを使用すると、Dockerfileの属性(およびその結果のイメージ)をオーバーライドできます。これらのARGは、docker buildコマンドラインで指定します。

表21-1では、サポートされているARGについて説明します。

表21-1 DockerfileのARG

ARG名 デフォルト値 説明

TT_BASE

container-registry.oracle.com/os/oraclelinux:8

ベース・イメージの名前。

UNZIP_BASE

container-registry.oracle.com/os/oraclelinux:8

TimesTenディストリビューションの解凍に使用されるイメージの名前。

TT_DISTRO

timesten2211190.server.linux8664.zip

コンテナ・イメージに含めるTimesTenディストリビューションの名前。

TimesTenコンテナ・イメージを作成する場合は、docker buildコマンドラインでこのARGを指定する必要があります。

TT_RELEASE

22.1.1.19.0

$TT_DISTROに含まれるTimesTenリリースのリリース番号(ドット付き10進形式)。

TimesTenコンテナ・イメージを作成する場合は、docker buildコマンドラインでこのARGを指定する必要があります。

TT_USER

timesten

コンテナ・イメージで作成されるLinuxユーザーの名前。これは、TimesTenを実行するユーザーです。

TimesTenを実行する別のユーザーを定義するには、docker buildコマンドラインでこのARGを指定します。

TT_UID

3429

$TT_USERの数値UID。

$TT_USERに別のUIDを定義するには、docker buildコマンドラインでこのARGを指定します。

TT_GROUP

timesten

コンテナ・イメージで作成されるLinuxグループの名前。これは、TimesTenユーザー・グループの名前です。

TimesTenグループに別の名前を定義するには、docker buildコマンドラインでこのARGを指定します。

TT_GID

3429

$TT_GROUPの数値GID。

$TT_GROUPに別のGIDを定義するには、docker buildコマンドラインでこのARGを指定します。

TT_EXTRA_LINUX_PACKAGES

デフォルト値はありません。

yum installコマンドでコンテナ・イメージにインストールする追加のLinuxパッケージ。