TimesTen Classicのアップグレードについて

TimesTen Kubernetesオペレータでは、新しいパッチまたはパッチセットへのTimesTen Classicのアップグレードがサポートされています。

アップグレードには次の2つのオプションがあります:
  • Auto (デフォルト): オペレータによってアップグレードが実行されます。

  • Manual: 手動でアップグレードを実行します。

TimesTenClassicオブジェクトの.spec.ttspec.imageUpgradeStrategyデータ項目を使用すると、アップグレードのタイプを選択できます。TimesTenClassicオブジェクトを初めて作成しデプロイするときに、このデータ項目の値を設定します。imageUpgradeStrategyデータ項目の詳細は、「TimesTenClassicSpecSpec」を参照してください。

どちらのタイプのアップグレードを選択しても、アップグレード中に行われることは同様です。最初にスタンバイが終了されます。スタンバイが稼働状態に戻るまでには時間がかかります。この待ち時間の間に、スタンバイが新しいリリースにアップグレードされます。スタンバイのこのアップグレードの間に、レプリケーション構成によっては、アクティブ・データベースが中断される場合があります。これは、アプリケーションに影響を与える可能性があります。次に、アクティブからスタンバイへのフェイルオーバーが行われます。アクティブが終了されます。以前のアクティブが稼働状態に戻るまでには待ち時間があります。この待ち時間の間に、アクティブが新しいリリースにアップグレードされます。スタンバイ・データベースがアクティブに昇格され、以前のアクティブがスタンバイになります。

両方のタイプのアップグレードについて、後で「自動アップグレードの実行」「手動アップグレードの実行」で例を示します。

ノート:

AWTキャッシュ・グループを使用している場合、通常はスタンバイが、コミットされたトランザクションをTimesTenからOracle Databaseに転送する役割を担います。スタンバイをアップグレードしている間は、アクティブがこの役割を引き受けます。これにより、アクティブの負荷が高まる場合があります。また、アップグレード・プロセスには、アクティブからスタンバイへのデータベースのコピーが含まれます。これにより、アクティブのワークロードも増加します。これらの増加により、アクティブ・データベースのパフォーマンスが一時的に低下する場合があります。

必ず、適切なタイミングでアップグレードを実行してください。本番の1日のうち最もビジーな時間にはアップグレードを実行しないことをお薦めします。アップグレード手順の結果として、アプリケーションはリソース不足になり、パフォーマンスが低下する場合もあります。