1.1.2.1 自動チューニング・ロック・メカニズム
この機能を使用すると、CPUサイクルを最大限に活用できるようにSPINCOUNT
の値を動的に調整できます。
Tuxedoの掲示板(BB)は、すべてのアプリケーション構成情報および動的処理情報が実行時に格納される1つ以上の共有メモリー・セグメントです。Tuxedoシステムの一部の操作(サービス名のルックアップやトランザクションなど)では、掲示板をロックし、掲示板へのアクセスを1つのプロセスのみに制限する場合があります。プロセスまたはスレッドにより、掲示板が別のプロセスまたはスレッドでロックされていることが検出されると、再試行するか、ロック・スピンをSPINCOUNT
回数行ってから(スピンを介したユーザー・レベル・メソッド)、この操作をやめて、待機キューでスリープ状態に入ります(システム・セマフォを介したシステム・レベル・メソッド)。スリープ状態はリソースを消費するため、一定のロック・スピンを行ってからスリープ状態になるように設定しておく方が効率的です。
SPINCOUNT
パラメータの値は、アプリケーションおよびシステムによって異なるため、管理者は異なるSPINCOUNT
値の下でアプリケーション・スループットを確認して、SPINCOUT
が適切な値になるように手動で調整する必要があります。
自動チューニング・ロック・メカニズムにより、ジョブのチューニングを自動的に行います。SPINCOUNT
値が適切な値になるように設計されているため、掲示板をロックするほとんどのリクエストが、待機キューでスリープ状態になるのではなく、ロック・スピンを行うことによって完了します。
構成の詳細は、「Oracle Tuxedo Advanced Performance Packの使用の概要」を参照してください。