7 IPv6の有効化

このトピックには、次の項があります。

7.1 概要

IPv6は、次世代インターネット・プロトコルです。これによって、IPv4アドレスの枯渇など、IPv4のいくつかの問題が解決されます。また、ルーティングやネットワーク自動構成などにおいてIPv4に多くの改良が加えられています。IPv6は、モバイル・デバイスを強力にサポートし、QoSやセキュリティなど、ISPや通信会社に対して魅力的な機能を提供します。移行期間の数年間はIPv6とIPv4の共存が続きますが、現在徐々にIPv4からIPv6に移行しつつあります。

ノート:

Oracle Tuxedo 11gリリース1 (11.1.1.0)では、IPv6の基本的な機能のみがサポートされます。IPv6の高度な機能(QoSやフロー制御など)はサポートされていません。

7.2 IPv6の有効化

1つのTuxedoプロセスで同時に複数のIPバージョンをサポートすることはできません。IPv4とIPv6を切り替えるには、TMUSEIPV6環境変数を使用する必要があります。詳細は、Tuxedo 11gリリース1 (11.1.1.0)のリファレンス・ガイドの『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』tuxenv(5)に関する項を参照してください。

デフォルト値はn|N (IPv4)です。TMUSEIPV6y|Yに設定すると、ネットワーク・プロトコルとしてIPv6が使用されます。

TMUSEIPV6は、UBBCONFIGファイルのセクション*MACHINES*GROUPS*SERVERSで設定できます。つまり、Tuxedoの起動前に設定できます。

7.2.1 IPv6のアドレス形式

有効なIPv6の形式は次のとおりです。

  • fe80:0:0:0:202:55ff:fecf:50b
  • fe80::202:55ff:fecf:50b

Tuxedoでは、V6アドレスについて次の2つの形式がサポートされます。

//[IPv6 address]:port
//hostname:port

URLに含まれるIPv6アドレスは角カッコで囲みます。ホスト名の場合は、角カッコで囲む必要はありません。例: //[fe80::202:55ff:fecf:50b]:9010または//bjaix5:9010

IPv6のワイルドカード・アドレスとして[::]または[0:0:0:0:0:0:0:0]を使用できます。例:

bjaix5(デュアル・スタック・マシン)上で起動されたサーバーの場合、ワイルドカード・アドレスは//[::]:60120

または//[0:0:0:0:0:0:0:0]:60120にできます

サーバーは、bjaix5のすべてのインタフェース(172.22.34.45およびfe80::202:55ff:fecf:50b)の60120でリスニングします。サーバーはIPv6とIPv4のプロトコルを受け付けることができます。

7.2.2 TuxedoコンポーネントのIPv6サポート

IPv6をサポートするTuxedoコンポーネントは以下のとおりです。

  • BRIDGEとBSBRIDGE
  • tlisten
  • GWTDOMAIN
  • WSL/WSH
  • WS
  • CERT-C
  • Jolt
  • ISL/ISH
  • CORBAクライアント
  • SNMP
  • SALT
  • CORBAとATMI SSL LDAP

ノート:

Tuxedoでは、データベースを操作する場合、データベースXAコールバックを呼び出します。XAでのIPv6サポートは、データベース・ベンダーに依存します。

WEBGUIではIPv6はサポートされません

7.3 IPv4とIPv6の相互運用性

Tuxedoでは、以下のTCP/IPアドレス形式がサポートされます。

  • IPv4のみ
  • IPv6のみ
  • IPv4とIPv6の混在環境

    ノート:

    Windows 2000、2003、およびXPプラットフォームでは、デュアル・スタックはサポートされません。

次の表に、IPv4とIPv6の相互運用性をまとめます。

表7-1 IPv4とIPv6の相互運用性

  IPv4サーバーIPv4ホストのみ IPv6サーバーIPv6ホストのみ IPv4サーバー・デュアル・ホスト・スタック IPv6サーバー・デュアル・ホスト・スタック
IPv4クライアント、IPv4のみのホスト IPv4 いいえ IPv4 IPv4(1)
IPv6クライアント、IPv6のみのホスト いいえ IPv6 いいえ IPv6
IPv4クライアント、デュアル・スタック・ホスト IPv4 いいえ IPv4 IPv4(1)
IPv6クライアント、デュアル・スタック・ホスト IPv4 IPv6 IPv4(2) IPv6
  1. LinuxおよびUNIXプラットフォームでは、サーバーはIPv6ワイルドカード・アドレス(::)を使用してリスニングする必要があります。
  2. IPv6クライアントがデュアル・スタック・ホストのIPv4サーバーに接続する場合、V4 IPアドレスのみが使用できます(たとえば、//10.130.5.144:10002)。

7.4 Oracle TuxedoのMPモードでの相互運用性

マスターがIPv6を使用し、NADDRおよびNLSADDRが//[IPv6 address]:portとして構成されている場合、すべてのスレーブ・ノードでもIPv6を使用する必要があります。IPv4を使用しているスレーブ・ノードは起動しません。

マスターがIPv4を使用している場合は、すべてのスレーブ・ノードで同様にIPv4を使用する必要があります。IPv6を使用しているスレーブ・ノードは起動しません。

ノート:

UBBCONFIGでOracle TuxedoのMPモードを構成する場合、ワイルドカード・アドレス([::])を使用することはできません。MPモードにワイルドカード・アドレスを使用すると、tmloadcfが失敗し、ULOGにエラー・メッセージが送信されます。