ブート・パラメータ
ブート・パラメータは、tmboot
によってサーバーが実行されるときに使用されるパラメータです。いったん実行されると、サーバーは構成ファイルからエントリを読み込み、実行時オプションを決定します。正しいエントリが検索されるようにするため、一意のサーバー識別子が使用されます。次のパラメータがブート・パラメータです。
CLOPT=string_value
CLOPT
パラメータは、起動時にAOUT
に渡すコマンド行オプションの文字列を指定します。『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のservopts(5)
ページには、有効なパラメータが一覧表示されています。
開発中のサーバーに適用されるオプションもあります。たとえば、-r
オプションは、サービス・リクエストが開始または終了するたびに、標準のエラー・ファイルにレコードを書き込むようサーバーに指示します。
別のコマンド行オプションを使用して、サーバーの標準出力(stdout
)や標準エラー(stderr
)を特定のファイルに書き込んだり、サーバーの起動時に利用可能なサービスの種類を最初に公開するように指定できます。
CLOPT
パラメータのデフォルト値は-A
であり、サーバーの起動時に、利用可能なサービスがすべて通知されることを示します。
CLOPT
パラメータには最大256文字まで指定できます。パラメータは二重引用符で囲む必要があります。
SEQUENCE=number
このパラメータは、ほかのサーバーとの関係において、いつサーバーを停止または起動するかを指定します。SEQUENCE
が指定されていない場合、サーバーはSERVERS
セクションで指定された順序で起動し、逆の順序で停止されます。シーケンス番号が指定されているサーバーとそうでないサーバーがある場合、シーケンス番号が指定されたサーバーが低い番号から順に起動します。次に、シーケンス番号が指定されていないサーバーが、構成ファイルに表示されている順序で起動します。シーケンス番号には1 - 9999の値を指定します。複数のサーバーに同じシーケンス番号が割り当てられると、tmboot
の実行時にこれらのサーバーが同時に起動します。
MIN=number
MIN
パラメータは、tmboot
で起動されるサーバーのオカレンスの最小数を指定します。RQADDR
が指定されており、MIN
が1より大きい数の場合、サーバーはMSSQ (複数サーバー、単一キュー)になります。サーバーの識別子はSRVID
で指定します。SRVIDの最大値はSRVID
+ (MAX
-1)です。サーバーのすべてのオカレンスには、同じサーバー・パラメータのほか、同じシーケンス番号が付きます。MIN
には0 - 1000までの範囲の値を指定できます。MIN
を指定しないと、デフォルトで1が設定されます。
MAX=number
MAX
パラメータは、起動するサーバーのオカレンスの最大数を指定します。tmboot
が実行されると、MIN
で指定した数のサーバーが起動します。次に、tmboot
の-i
オプションを使用して関連するサーバー識別子を指定し、その他のサーバー(MAX
で指定した数まで)を起動します。MAX
には0 - 1000の範囲の値を指定できます。MAX
を指定しないと、デフォルトでMIN
と同じ値かまたは1が設定されます。
-
tmboot
を実行すると、MIN
で指定した数のサーバーが起動します。これ以外のサーバーを起動するには、tmboot
の-i
SRVID
オプションを使用して明示的に呼び出します。 RQADDR
が指定されており、MIN
が1より大きい数の場合、MSSQセットが作成されます。MIN
を指定しない場合は、デフォルトで1が設定されます。MAX
を指定しない場合は、デフォルトでMIN
と同じ値が設定されます。-
必要に応じて自動的に生成される会話型サーバーでは、
MAX
を指定しておくことが特に重要です。
親トピック: オプション・パラメータ