3.7 Oracle Tuxedo CORBA環境オブジェクト
Oracle Tuxedo CORBAでは、クライアントがTuxedo CORBA環境で作動するために役立つ一連のオブジェクトが提供されます。このようなオブジェクトを使用すると、クライアント・アプリケーションが、Tuxedo CORBA環境へのログオン、CORBAオブジェクトの呼出し、およびトランザクションの開始と停止を容易にできるようになります。サーバー側のTP Frameworkコンポーネントのように、これらのオブジェクトはTuxedo CORBAサービスと相互作用します。
これらのオブジェクトがアプリケーション・クライアントに対して実行する処理は次のとおりです。
- Bootstrapオブジェクト
- Bootstrapオブジェクトでは、Tuxedo CORBAアプリケーションのTuxedo CORBAオブジェクトの参照が提供されます。アプリケーション・クライアントでは、異なるBootstrapオブジェクトを使用することで、複数のOracle Tuxedo CORBAアプリケーションに接続できます。起動後にアプリケーション・クライアントが最初に実行する処理の1つは、IIOPリスナーのホストとポート番号を指定して、Bootstrapオブジェクトを作成することです。アプリケーション・クライアントがIIOPリスナーにアクセスすると、リスナーはIIOPハンドラをアプリケーション・クライアントに割り当て、割り当てられたIIOPハンドラとの通信リンクをBoostrapオブジェクトが確立します。Bootstrapオブジェクトでは、TransactionCurrent、SecurityCurrent、InterfaceRepository、FactoryFinderなど、アプリケーション・クライアントが使用する既知のオブジェクトの参照も提供されます。
- CORBA OTS TransactionCurrentオブジェクト
- CORBA OTS TransactionCurrentオブジェクトでは、トランザクション・コーディネータを使用してトランザクションの境界を調整します。
- SecurityCurrentオブジェクト
- SecurityCurrentオブジェクトでは、セキュリティ・サービスからアプリケーション・クライアントの資格証明を取得します。SecurityCurrentオブジェクトでは、その資格証明をIIOPハンドラに登録し、その資格証明を使用して起動を許可または拒否します。