3.8 Oracle Tuxedo CORBAオブジェクト・サービス

Oracle Tuxedo CORBAは、C++プログラミング環境およびJavaプログラミング環境のための環境オブジェクトです。リリース8.0の時点で、Oracle Tuxedo CORBAは、初期オブジェクト参照を取得するために、サード・パーティ・クライアントORBによるOMG CORBAインターオペラブル・ネーミング・サービス(INS)の使用もサポートしています。

各環境オブジェクトには、アプリケーション・クライアントへのオブジェクト・サービスが用意されています。アプリケーション・クライアントは、特定のOracle Tuxedoサーバー・アプリケーションのサービスにアクセスするブートストラップ・プロセスを通じて、環境オブジェクトにアクセスします。OracleクライアントのORBでは、Oracle Bootstrapオブジェクト・メカニズムを使用し、サード・パーティ・クライアントのORBでは、CORBA INSメカニズムを使用します。Oracle Tuxedoアプリケーションのブートストラップの詳細は、『Oracle Tuxedo CORBAプログラミング・リファレンス』を参照してください。

Oracle Tuxedo CORBA環境オブジェクトでは、次のサービスが提供されます。

オブジェクト・ライフ・サイクル・サービス
オブジェクト・ライフ・サイクル・サービスは、FactoryFinder環境オブジェクトを通じて提供されます。FactoryFinderオブジェクトは、ファクトリを見つけるために使用できるCORBAオブジェクトで、ファクトリでは、CORBAオブジェクトのオブジェクト参照を作成できます。ファクトリとFactoryFinderオブジェクトは、CORBAサービスのライフ・サイクル・サービスの実装です。Oracle Tuxedo CORBAアプリケーションでは、オブジェクト・ライフ・サイクル・サービスを使用してオブジェクト参照を検索します。
セキュリティ・サービス
セキュリティ・サービスには、SecurityCurrent環境オブジェクトまたはPrincipalAuthenticatorオブジェクトを通じてアクセスします。SecurityCurrentオブジェクトとPrincipalAuthenticatorオブジェクトは、Oracle Tuxedoサーバー・アプリケーションへのアクセスを試みるアプリケーション・クライアントを認証するために使用します。Oracle Tuxedoソフトウェアでは、CORBAサービスのセキュリティ・サービスの実装が提供されます。
トランザクション・サービス
トランザクション・サービスには、TransactionCurrent環境オブジェクトまたはTransactionFactoryオブジェクトを通じてアクセスします。TransactionCurrentオブジェクトおよびTransactionFactoryオブジェクトを使用すると、アプリケーション・クライアントがトランザクションに参加(トランザクションの開始、一時停止、再開およびコミット)できます。Oracle Tuxedoソフトウェアでは、CORBAサービス・オブジェクトのトランザクション・サービス(OTS)の実装が提供されます。
インタフェース・リポジトリ・サービス
インタフェース・リポジトリ・サービスには、InterfaceRepositoryオブジェクトを通じてアクセスします。InterfaceRepositoryオブジェクトは、利用可能なすべてのCORBAインタフェースのインタフェース定義とCORBAインタフェースのオブジェクト参照を作成するファクトリが格納されるCORBAオブジェクトです。InterfaceRepositoryオブジェクトは、動的起動インタフェース(DII)を使用するアプリケーション・クライアントで使用します。