このリリースでのこのガイドの変更点

次の変更が、Oracle Graph Server and Clientに付属するプロパティ・グラフ・サポートに適用されます。

Oracle Graph Server and Clientは、Oracle Databaseのプロパティ・グラフ機能を使用するために必要であり(Oracle Graph Server and Clientのインストールを参照)、1年に4回リリースされます。

新機能

Oracle Graph Server and Client の重要な新機能22.4

  • グラフ・サーバー(PGX)のRPMファイル・インストールでは、デフォルトで自己署名サーバー・キーストアが生成されます。

    詳細は、「トランスポート層セキュリティの設定」を参照してください。

  • グラフ構成オブジェクトと接続の詳細でフラッシュバック・シンクロナイザを構成することによる公開済グラフの同期のサポートが追加されました。

    詳細は、「公開済グラフの同期」を参照してください。

  • 大規模なグラフをグラフ・サーバー(PGX)にロードする進行状況の見積りおよびレポートを実行するために、getProgress APIがPgxFutureオブジェクトに追加されました。

    詳細は、「グラフ・ロードの進捗レポートおよび見積り」を参照してください。

  • プロパティ・グラフ・ビューから作成されグラフ・サーバー(PGX)にロードされるサブグラフのカスタム名の使用のサポートが追加されました。

    詳細は、「PGQLベースのサブグラフのロード」を参照してください。

  • PGQL 1.5のサポートが追加されたため、グラフ・パターン一致問合せのラベル述語内で、ISキーワードを:の代替として使用できます。

    ノート:

    Graph Server and Clientは、PGQLの古いバージョン(1.0、1.1、1.2、1.3および1.4)と下位互換性があります。
  • プロパティ・グラフ・ビューに対するPGQL問合せの実行時に、次のPGQLサポートが追加されました。
    • スカラー副問合せ
    • EXISTSおよびNOT EXISTS副問合せ

    詳細は、プロパティ・グラフ・ビューでサポートされているPGQL機能を参照してください。

  • グラフ・ビジュアライゼーション・アプリケーションを使用したデータベース内でのグラフの作成および変更のサポートが追加されました。

    「データベース内のグラフに対するPGQL問合せの視覚化」を参照してください。

Oracle Database 21cへのプロパティ・グラフ・アプリケーションの移行

リリース21c以降では、Oracle Graph Server and Clientを個別にインストールする必要があります。$ORACLE_HOMEから古いプロパティ・グラフ・ライブラリを削除することをお薦めします。詳細は、プロパティ・グラフ・ライブラリの以前のバージョンのアンインストールを参照してください。

非推奨となった機能

  • Apache ZeppelinでのJava APIに対するGroovyサポート

    Apache ZeppelinクライアントでJava APIを使用するためのGroovyサポートは非推奨となりました。

  • グラフ・サーバー(PGX)構成フィールド

    グラフ・サーバー構成フィールドserver_certおよびserver_private_keyは非推奨となりました。かわりに、server_keystoreを使用してください。

  • PyPGX
    • GraphWiseModelConfigset_standarizeは非推奨となりました。かわりに、set_standardizeを使用してください。
    • PgqlResultSet.get_vertex_labelsの戻り値は、リストの場合とそうでない場合があります。
  • サブグラフのロード

    フィルタ式を使用したサブグラフの作成は非推奨となりました。かわりに、プロパティ・グラフ・ビューからのサブグラフのロードを使用してください。

  • PgxML: inferAndGetExplanation関数

    GraphWiseModel.inferAndGetExplanation()は非推奨となりました。かわりに、GraphWiseModel.gnnExplainer()を使用してモデルのGnnExplainerオブジェクトを取得し、GnnExplainer.inferAndExplain()を使用してください。

  • oracle.pgx.api.mllib APIのPg2vecModelBuilder.setUseGraphletSize(java.lang.Boolean useGraphletSize)メソッドは非推奨となりました。かわりに、Pg2vecModelBuilder.setUseGraphletSize(boolean useGraphletSize)メソッドを使用します。
  • PgxML: SupervisedGraphWiseModelBuilder.setLossFunction関数

    SupervisedGraphWiseModelBuilder.setLossFunction(SupervisedGraphWiseModelConfig.LossFunction ...)は非推奨となりました。かわりに、SupervisedGraphWiseModelBuilder.setLossFunction(LossFunction ...)関数を使用してください。

  • PL/SQL API OPG_APIS.GET_SCNファンクション
    PL/SQL API OPG_APIS.GET_SCNファンクションは非推奨となりました。かわりに、現在のSCN (システム変更番号)を取得するには、DBMS_FLASHBACK.GET_SYSTEM_CHANGE_NUMBERファンクションを使用します。
    SELECT dbms_flashback.get_system_change_number FROM DUAL;

サポート対象外となった機能

  • Oracle Linux 6のサポートは終了しました。
  • プロパティ・グラフ・スキーマ・グラフが含まれるOracle Textのサポートは終了しました。
  • Apache HBaseのサポートは終了しました。
  • 指定できる値(['linear', 'tanh', 'relu']など)の固定列挙リストがある場合、PyPGXでの大/小文字混合の文字列引数のサポートは終了しました。小文字のみの引数がサポートされるようになりました。
  • 2表形式のサポートは終了しました。
  • 次のJava APIクラスのサポートは終了しました。
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlColumnDescriptor.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlColumnDescriptorImpl.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlExecution.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlExecutionFactory.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlPreparedStatement.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResult.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultElement.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultElementImpl.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultImpl.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultIterable.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultIteratorImpl.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultSet.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultSetImpl.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultSetMetaData.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlResultSetMetaDataImpl.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlSqlTrans.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlSqlTransImpl.java
    • oracle.pg.rdbms.OraclePgqlStatement.java
  • oracle.pgx.api内の次のJava APIメソッド、オブジェクトおよびフィールドはサポートされなくなりました。

    サポート対象外となったメソッド:

    • PgxCollectionメソッド:
      • addAllAsync(Collection<E> source)
      • removeAllAsync(Collection<E> source)
      • addAll(ID...ids)
      • removeAll(ID...ids)
    • PgqlResultSetメソッド:
      • getResults(): かわりに、PgqlResultSetを使用して結果セットを直接反復処理します
      • destroy()
    • ユーザー定義のパターン一致セマンティックのメソッド:
      • PgxGraph#queryPgql(String, PatternMatchingSemantic): かわりに、PgxGraph#queryPgql(String)を使用します
      • PgxSession.setPatternMatchingSemantic(..)
    • GraphMetaDataコンストラクタと関連メソッド:
      • GraphMetaData()
      • GraphMetaData(GraphMetaData other, java.net.URI baseUri)
      • GraphMetaData(IdType vertexIdType)
      • GraphMetaData.setVertexIdType()
      • GraphMetaData.setEdgeIdType()
    • PgxSession#getAvailableSnapshots(GraphConfig): かわりに、PgxSession#getAvailableSnapshots(PgxGraph)を使用します
    • filterパラメータを受け入れるすべてのAnalyst#filteredBfsおよびAnalyst#filteredDfsメソッド: かわりに、navigatorパラメータを使用します

    サポート対象外となったオブジェクト

    • PgqlResult (resultSet.getResults().iterator().next()の結果: かわりに、resultSet.iterator().next()から返されたPgxResultを使用します

    サポート対象外となったフィールド

    • pattern_matching_semantic構成フィールド
  • oracle.pgx.config内のJava APIメソッドAbstractGraphConfigBuilder#setNodeIdTypeはサポートされなくなりました。かわりに、AbstractGraphConfigBuilder#setVertexIdType()を使用してください。
  • 次のPyPGXクラスは、pypgxパッケージではサポートされなくなりました。かわりに、pypgx.api.filtersサブパッケージを使用して次のクラスにアクセスします。
    • EdgeFilter
    • GraphFilter
    • VertexFilter
  • 次のPyPGXクラスは、pypgx.apiパッケージではサポートされなくなりました。かわりに、pypgx.api.framesサブパッケージを使用して次のクラスにアクセスします。

    • PgxCsvFrameReader
    • PgxCsvFrameStorer
    • PgxDbFrameReader
    • PgxDbFrameStorer
    • PgxFrame
    • PgxFrameBuilder
    • PgxFrameColumn
    • PgxGenericFrameReader
    • PgxGenericFrameStorer
    • PgxPgbFrameReader
    • PgxPgbFrameStorer
  • 次のPython APIパッケージはサポートされなくなりました。
    • common: この内部パッケージはサポートされなくなりました。このパッケージのクラスのいくつかは、パブリック・パッケージpypgx.apiに移動されました。
    • utils: この内部パッケージは名前が_utilsに変更されました。
  • Apache Solr/Luceneに基づくグラフ・プロパティ・テキスト検索はサポートが終了しました。かわりに、PGQL問合せ式を使用してください。
  • PGXプロパティ・タイプDATEはサポーが終了しました。かわりに、LOCAL_DATEまたはTIMESTAMPを使用します。
  • プロパティ・グラフでの、Oracle NoSQL Databaseに格納されているデータのサポートはなくなりました。
  • Gremlin Groovyシェルのサポートはなくなりました。
  • Apache Tinkerpop APIでのOracle Databaseのサポートはなくなりました。
  • フラット・ファイル形式からプロパティ・グラフ・スキーマへのデータのロードはサポートされなくなりました。
  • Apache Groovyベースのシェルのサポートは19cで非推奨となり、現在はサポートされていません。
  • Cloudera CDH5でのApache HBaseおよびApache HDFSのサポートは終了しました。