5.2.1 DCLIを使用したExadataコンピュート・ノードへのOracle R Distributionのインストール

複数のExadata Linuxコンピュート・ノードにOracle R DistributionをインストールするためのDCLIの実行方法。

コマンドは、ExadataへのOracle R Distributionインストール用のDCLIコマンドのサマリーにまとめられています。

重要:

インストールを開始する前に、「オンプレミスのOracle DatabaseへのOracle Machine Learning for RのRのインストール」でOracle R Distributionのインストール手順を確認してください。

DCLIを使用してExadataにOracle R Distributionをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 各計算ノードでDCLIに対する自動認証を有効化するようにExadata環境を構成します。

    1. rootユーザーのSSH公開キー-秘密キーを生成します。任意のノードでrootとして次のコマンドを実行します:

      $ ssh-keygen -N '' -f /.ssh/id_dsa -t dsa
      

      このコマンドによって、rootユーザーのホーム・ディレクトリの.sshサブディレクトリに公開キーおよび秘密キーのファイルが生成されます。

    2. テキスト・エディタで、ラック内のすべての計算ノードの名前を含むファイルを作成します。1行に1つのノード名を指定します。たとえば、2ノード・クラスタのnodesファイルには、次のようなエントリが含まれます。

      $ cat nodes
      exadb01
      exadb02
      
    3. 全ノードでSSH信頼を確立するために、-kオプションを使用してDCLIコマンドを実行します。-kオプションによって、DCLIが各ノードに順に(並行にではなく)接触し、各ノードのパスワードの入力が求められます。

      $ dcli -t -g nodes -l root -k -s "\-o StrictHostkeyChecking=no"
      

      -kを使用したDCLIは、SSH信頼およびユーザー等価関係を確立します。この後のDCLIコマンドではパスワードの入力は求められません。

  2. インターネット接続が使用できる場合はyumを使用してOracle R Distributionをインストールします。それ以外の場合は、Oracle R Distributionおよびオペレーティング・システムの依存関係を手動でインストールします。ord-linux-x86_64-Rversion-Exadataversion.tar.gzファイルをOracle Supportにリクエストします。ここでのRversionは、インストールするOracle R Distributionのバージョンであり、Exadataversionは、imageinfoコマンドの実行によるExadataバージョンの出力です。

    1. My Oracle Supportにログインします。

    2. 「問合せ」をクリックします。

    3. yumおよびインターネット・アクセスを使用できない場合は、My Oracle Supportからこのファイルへのアクセスをリクエストします。

      ord-linux-x86_64-Rversion-Exadataversion.tar.gz
      
    4. 権限が付与されたら、rootとして任意の計算ノードにログインし、ファイルをダウンロードします。

  3. ディレクトリを作成し、このディレクトリにダウンロードしたファイルをすべてのノードにレプリケートします。たとえば、次のコマンドは、ディレクトリ/home/oracle/ORDを作成し、ファイルord-linux-x86_64-Rversion-Exadataversion.tar.gzをこのディレクトリにレプリケートします。

    $ dcli -t -g nodes -l root mkdir -p /home/oracle/ORD
    $ dcli -t -g nodes -l root -f 
            ord-linux-x86_64-Rversion-Exadataversion.tar.gz -d
            /home/oracle/ORD/ord-linux-x86_64-Rversion-Exadataversion.tar.gz
    
  4. このファイルを圧縮解除およびuntarして、全ノードに依存RPMをレプリケートします。

    $ dcli -t -g nodes -l root tar xvfz 
            /home/oracle/ORD/ord-linux-x86_64-Rversion-Exadataversion.tar.gz
            -C /home/oracle/ORD
    $ ls /home/oracle/ORD/ord-linux-x86_64-Rversion-Exadataversion.tar.gz
    

    または、Oracle Public YumサーバーからこれらのRPMをダウンロードすることもできます。RPMの場所は、RPMを使用したOracle LinuxへのOracle R Distributionのインストールにリストされています。

  5. 新しいRPMをインストールし、すべてのノードにわたり既存のRPMを更新するには、次のRPMコマンドを実行します:

    $ dcli -t -g nodes -l root rpm -i --force 
            /home/oracle/ORD/ord-linux-x86_64-Rversion-Exadataversion/*.rpm
    

    --forceフラグによって、循環依存のエラーが発生しません。

  6. Rがインストールされている場所に戻ってからRを開始することによって、各ノードでRインストールを確認します。

    $ dcli -g nodes -l oracle R RHOME
    exadb01: /usr/lib64/R
    exadb02: /usr/lib64/R
    

    ノードごとに、次のコマンドは示されている出力を返します。

    $ dcli -g nodes -l oracle R --vanilla
    ...
    exadb01: R is free software and comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY.
    exadb01: You are welcome to redistribute it under certain conditions.
    exadb01: Type 'license()' or 'licence()' for distribution details.
    exadb01:
    exadb01: Natural language support but running in an English locale
    exadb01:
    exadb01: R is a collaborative project with many contributors.
    exadb01: Type 'contributors()' for more information and
    exadb01: 'citation()' on how to cite R or R packages in publications.
    exadb01:
    exadb01: Type 'demo()' for some demos, 'help()' for on-line help, or
    exadb01: 'help.start()' for an HTML browser interface to help.
    exadb01: Type 'q()' to quit R.
    exadb01:
    exadb01: You are using Oracle's distribution of R. Please contact
    exadb01: Oracle Support for any problems you encounter with this
    exadb01: distribution.