9.1 ore.predict関数について
予測モデルにより過去の動作に基づいて将来の動作を予測できます。
モデルを構築した後に、そのモデルを使用して新しいデータのスコアリング、すなわち予測を行います。
Rにより様々なモデルを構築できます。Rモデルを使用して新しい結果を予測するためにデータのスコアリングをするときは、スコアリングするデータはR data.frame
にある必要があります。ore.predict
関数を使用すると、Rモデルを使用してore.frame
オブジェクトにあるデータベース常駐データをスコアリングできます。
ore.predict
関数は、Oracle DatabaseでスコアリングするためにRベースのモデルを操作可能にする最短の方法を提供します。この関数には、PMMLまたは他のプラグインに対する依存性がありません。
ore.predict
関数を使用してデータベースのデータをスコアリングすると、次のようなメリットがあります。
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Rで生成されたモデルを使用してインデータベース・データをスコアリングできます。
スコアリングするデータは、
ore.frame
オブジェクト内にあります。 -
計算エンジンとしてのOracle Databaseを最大限に活用できます。
データベースにより、業務用で高性能のスケーラブルなスコアリング・エンジンが提供されます。
-
アプリケーション・ワークフローを簡略化できます。
モデルからSQLのスコアリングまで1つのステップで移動できます。
ore.predict
関数は汎用関数です。次のように使用します。
ore.predict(object, newdata, ...)
object
引数の値は、表9-1にリストされているモデル・オブジェクトのいずれかです。newdata
引数の値は、スコアリングするデータが含まれているore.frame
オブジェクトです。ore.predict
関数には、固有のRモデル・クラスで使用するためのメソッドがあります。...
引数は、各種のメソッドで受け入れられる様々な追加の引数を表します。
関数ore.predict
には、表にリストされているモデル・オブジェクトをサポートするメソッドがあります。
表9-1 ore.predict関数でサポートされているモデル
モデルのクラス | モデルの説明 |
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一般化線形モデル |
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k-Meansクラスタリング・モデル |
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線形回帰モデル |
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多項対数線形モデル |
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ニューラル・ネットワーク・モデル |
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マトリクス上の主要コンポーネント分析 |
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数値マトリクス上の主要コンポーネント分析 |
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再帰分割および回帰ツリー・モデル |
ore.predict
メソッドの関数シグネチャについては、help("ore.predict-kmeans")
のように、次のものに対してhelp
関数をコールしてください。
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ore.predict-glm
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ore.predict-kmeans
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ore.predict-lm
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ore.predict-matrix
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ore.predict-multinom
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ore.predict-nnet
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ore.predict-ore.model
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ore.predict-prcomp
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ore.predict-princomp
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ore.predict-rpart
親トピック: Rモデルでの予測