1 Oracle ACFSおよびOracle ADVMの概要

Oracle ASM Cluster File System (Oracle ACFS)およびOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)では、ストレージ管理の重要なコンポーネントを提供します。

この章では、Oracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)のコンポーネントとOracle ASM Dynamic Volume Manager (Oracle ADVM)について説明します。

この章では、Oracle ACFSおよびOracle ADVMの機能の概念および概要について説明します。内容は次のとおりです。

関連項目:

Oracle ACFSおよびOracle ADVMの変更点

ここでは、Oracle Database 23cのOracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)およびOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)への変更点について説明します。

  • ACFS暗号化で、ユーザーがOCRからOKVに移行できるようになりました。ACFSユーザーは、Oracle Key Vaultを使用したキー管理を一元的な場所で行えるようになりました。

  • 新しいコマンドacfsutil repl switchoverでは、調整されたフェイルオーバー・サービスが提供されます。

  • ACFSレプリケーションのSSHキー管理を構成するための新しいツールが提供されています。

  • ACFSで、ACFSレプリケーションの代替転送方式の選択がサポートされるようになりました。これにより、SSH関連のホスト・キーおよびユーザー・キーをメンテナンスする必要がなくなります。

  • ACFS上のPDBスナップショット・カルーセルでは、ACFSのファイル・ベースのスナップショットを使用してスパース・コピーが作成されます。

  • ACFSレプリケーションでは、プライマリ・クラスタで、以前のリリースでスタンバイ・クラスタにレプリケートできるようになりました。

  • 新しいコマンドacfsutil plogconfigでは、永続ロギング構成の設定を管理する方法がユーザーに提供されます。

Oracle ACFS 23cで非推奨となった機能は、次のとおりです。

  • acfsutil compressコマンドは、Oracle Database 23cでは非推奨となっています。

  • acfsutil snap remasterコマンドは、Oracle Database 23cでは非推奨となっています。

Oracle ACFS 23cでサポート対象外になった機能は、次のとおりです。

  • acfsutil repl reverseコマンドは、Oracle Database 23cでサポートが終了しました。かわりにrepl failoverまたはrepl switchoverを使用します。

ここでは、Oracle Database 21cのOracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)およびOracle ASM動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)への変更点について説明します。

関連項目:

ノート:

Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM) 21cでは、Oracle ASMに関する情報はOracle Automatic Storage Management管理者ガイドに記載されています。

新機能

Oracle ACFS 21cの新機能は、次のとおりです。

  • Oracle ACFSファイル・ベースのスナップショット

    Oracle ACFSファイル・ベースのスナップショットにより、領域使用効率のよい個々のOracle ACFSファイルのスナップショットをLinux上に作成できます。

    関連項目:

  • Oracle ACFSレプリケーションの計画外フェイルオーバー

    Oracle ACFSのレプリケーション・フェイルオーバーでは、障害発生時にスタンバイ・ロケーションがプライマリのロールを引き受ける計画外フェイルオーバーが提供されます。

    関連項目:

  • Oracle ACFS自動縮小

    Oracle ACFS自動縮小では、ボリューム上に使用可能な空き記憶域が十分にあれば、ポリシーに基づいてOracle ACFSファイル・システムが自動的に縮小されます。

    関連項目:

  • Oracle ACFS混合セクター・サポート

    Oracle ACFS混合セクター・サポートによって、Oracle ACFSファイル・システムのLinuxプライマリ・ボリュームおよびアクセラレータ・ボリュームで、512バイトおよび4096バイトなど、異なる論理セクター・サイズを混在させて使用できます。

    関連項目:

サポート対象外となった機能

Oracle ACFS 21cでサポート対象外になった機能は、次のとおりです。

  • Oracle ACFSレプリケーション・バージョン1のサポート対象外

    Oracle ACFS 21c以降、Oracle ACFSレプリケーション・プロトコル・バージョン1はサポート対象外になりました。レプリケーション・プロトコル・バージョン1は、Oracle ACFS 12cリリース2 (12.2.0.1)で導入されたスナップショットベースのレプリケーション・バージョン2に置き換えられました。

  • SolarisおよびWindowsでのOracle ACFS暗号化のサポート対象外

    Oracle ACFS 21c以降、SolarisおよびMicrosoft Windowsオペレーティング・システムでOracle ACFS暗号化がサポート対象外になりました。

  • Oracle ACFSセキュリティ(Vault)およびACFS監査のサポート対象外

    Oracle ACFS 21c以降、Oracle ACFSセキュリティ(Vault)およびACFS監査はサポート対象外になりました。

  • Microsoft WindowsでのOracle ACFSのサポート対象外

    Oracle ACFS 21c以降、Oracle ACFSはWindowsでサポート対象外になりました。

  • Oracle ACFSリモートのサポート対象外

    Oracle ACFS 21c以降、メンバー・クラスタ(ACFSリモート)上のOracle ACFSがサポート対象外になりました。

  • クラスタ・ドメイン - メンバー・クラスタのサポート対象外

    Oracle Grid Infrastructure 21c以降、Oracleクラスタ・ドメイン・アーキテクチャの一部であるメンバー・クラスタはサポート対象外になりました。