4.10 foreignFileSpec
目的
foreignFileSpec
副次句を使用すると、クロス・プラットフォームのリストア操作を実行するために必要な情報を指定できます。この情報には、クロス・プラットフォーム・バックアップを含むバックアップ・セットの名前と、リストアする必要があるオブジェクトまたはファイルの詳細を含めます。
使用上のノート
クロス・プラットフォーム・リストア操作を実行するには、foreignFileSpec
を指定する必要があります。ソース・プラットフォームと宛先プラットフォームで、使用するエンディアン形式が異なる場合でも、表領域をリストアすることができます。
構文
foreignFileSpec::=
(xfileList::=, xforeigndfList::=, handleNameList::=)
xfileList::=
xforeigndfList::=
handleNameList::=
セマンティクス
xfilelist::=
構文要素 | 説明 |
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クロス・プラットフォーム・バックアップ・セットに含まれるすべてのデータファイルがリストアされる必要があることを指定します。リストアされるデータファイルを含むバックアップ・セットの名前を指定するには、 |
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宛先データベースにリストアされるデータファイルのパターンを指定します。 |
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データファイルが、Oracle Managed File (OMF)名を使用して |
Data Pumpエクスポートのダンプ・ファイルを含むバックアップ・セットをリストアするように指定します。ダンプ・ファイルを含むバックアップ・セットの名前は、
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エクスポート・ダンプ・ファイルをリストアする必要がある場所を指定します。この句を省略すると、エクスポート・ダンプ・ファイルは、オペレーティング・システムに応じたデフォルトの場所にリストアされます。 この句を使用すると、データベースを読取り/書込みモードで開く必要があり、そうでない場合はエラーが発生します。 |
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エクスポート・ダンプ・ファイルをリストアする必要はあるが、宛先データベースにインポートする必要はないことを指定します。 エクスポート・ダンプ・ファイルはインポートされないため、表領域は宛先データベースに組み込まれません。表領域に組み込むには、データ・ポンプ・インポートを使用して、宛先データベースに手動でダンプ・ファイルをインポートする必要があります。 |
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データ・ポンプ・エクスポート操作から統計を除外します。 大量のメモリー需要が発生しないように、エクスポート・ダンプ・ファイルで統計データを除外することを選択できます。次のキーワードのいずれかまたはすべてを使用して、
EXCLUDE の基準を指定します:
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PDBがソースPDBから切断された後に作成される切断XMLファイルの名前を指定します。 Oracle Database 23c以降では、PDBの通常のRMANバックアップを使用して、PDBをソース・データベースから宛先データベースにトランスポートできます。 PDBのバックアップおよび以前のリリースのOracle Databaseで作成された切断XMLファイルを使用してPDBをトランスポートする場合は、宛先データベースで最終的なリストア操作を実行するときに PDBバックアップを使用したPDBのトランスポートの詳細は、バックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイドを参照してください。 |
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宛先データベースでPDB切断XMLファイルを抽出して格納するディレクトリを指定します。 |
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CDB全体をクロス・プラットフォーム・バックアップ・セットからリストアする必要があることを指定します。クロス・プラットフォーム・データベース・バックアップを含むバックアップ・セットを指定するには、
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CDBをマウントしないでください(マウントすると、エラーが発生します)。 |
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クロス・プラットフォーム・バックアップ・セットからリストアする必要がある表領域を指定します。表領域の名前は、ソース・データベースの元の表領域名である必要があります。クロス・プラットフォーム・バックアップを含むバックアップ・セットの名前を指定するには、 |
xforeigndfList::=
構文要素 | 説明 |
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クロス・プラットフォーム・バックアップに含まれる、指定されたデータファイルをリストアします。クロス・プラットフォーム・バックアップ・セットに含まれるデータファイルのうち、一部のみをリストアすることができます。クロス・プラットフォーム・バックアップを含むバックアップ・セットの名前を指定するには、
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宛先データベースにリストアされるデータファイルのパターンを指定します。 |
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データファイルが、Oracle Managed File (OMF)名を使用してDB_CREATE_FILE_DEST 初期化パラメータで指定された場所にリストアされる必要があることを指定します。
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pdb_name |
PDBバックアップを使用して、pdb_nameで指定されたプラガブル・データベース(PDB)を宛先データベースにトランスポートする必要があることを指定します。 通常のPDBバックアップを使用して、PDBをソースCDBから宛先CDBにトランスポートできます。 宛先データベースでリストア操作を実行する場合は、
PDBのバックアップを使用したPDBのトランスポートの詳細は、バックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイドを参照してください。 |
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表領域バックアップを使用して宛先データベースにトランスポートする必要がある、tablespace_nameで指定された表領域を指定します。 通常の表領域バックアップを使用して、ソース・データベースから宛先データベースに表領域をトランスポートできます。 宛先データベースでリストア操作を実行する場合は、
表領域バックアップを使用した表領域のトランスポートの詳細は、バックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイドを参照してください。 |
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宛先データベースにリストアされるデータファイルのパターンを指定します。 |
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データファイルが、Oracle Managed File (OMF)名を使用して |
handleNameList::=
構文要素 | 説明 |
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リストアする必要があるクロス・プラットフォーム・バックアップが含まれるバックアップ・セットを指定します。 ほとんどのバックアップ・セットには、バックアップ・ピースが1つのみ含まれます。ただし、各バックアップ・ピースの最大サイズを指定するように クロス・プラットフォーム・バックアップが複数のバックアップ・セットで構成される場合、そのクロス・プラットフォーム・バックアップの一環として作成されたバックアップ・セットごとに、別々の |
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RMANがトランスポート・リストを使用して、宛先データベースでのリストア操作に必要な正確なバックアップを識別する必要があることを指定します。 トランスポート・リストを生成するには、宛先データベースで Oracle Database 23c以降では、定期的RMANバックアップを使用して、ソース・プラットフォームから宛先プラットフォームに表領域およびプラガブル・データベース(PDB)をトランスポートできます。宛先データベースでは、RMANはソース・データベースで作成されたバックアップからデータファイルをリストアし、宛先データベースの表領域またはPDBに接続してデータ・トランスポート・プロセスを完了します。 ソース・データベースと宛先データベースが同じリカバリ・カタログに接続されている場合、RMANはリカバリ・カタログ・メタデータを問い合せて、宛先データベースでリストア操作を実行するために必要な正確なバックアップを決定します。RMANにより、バックアップのメモリー内リストであるトランスポート・リストが生成されます。リストア操作中に、RMANはトランスポート・リストを使用してバックアップからデータファイルをリストアします。 宛先データベースで、RMANをソース・データベースと同じリカバリ・カタログに接続します。次に、 その後、 通常のバックアップおよびリカバリ・カタログ接続を使用したPDBおよび表領域のトランスポートの詳細は、バックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイドを参照してください。 |
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宛先データベースにトランスポートするPDBまたは表領域のバックアップに関するメタデータを含む ソース・データベースでトランスポート・ファイルを事前に作成しておく必要があります。トランスポート・ファイルは、宛先データベースにアクセスできる場所に格納する必要があります。 Oracle Database 23c以降では、定期的RMANバックアップを使用して、ソース・プラットフォームから宛先プラットフォームに表領域およびプラガブル・データベース(PDB)をトランスポートできます。宛先データベースでは、RMANはソース・データベースで作成されたバックアップからデータファイルをリストアし、宛先データベースの表領域またはPDBに接続してデータ・トランスポート・プロセスを完了します。 リカバリ・カタログを使用しない場合、トランスポート・ファイルはバックアップ・メタデータをXML形式で格納するために使用されます。RMANでは、バックアップからデータファイルをリストアし、リストアした表領域またはPDBを宛先データベースに接続するために、トランスポート・ファイルを必要とします。トランスポート・ファイルは、filenameを使用して指定します。 ソース・データベースで、 次に、 通常のバックアップを使用してPDBおよび表領域をトランスポートする方法の詳細は、バックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイドを参照してください。 |
例
例4-23 クロス・プラットフォーム・バックアップからのすべてのデータファイルのリストア
次の例で、バックアップ・セットOelmdipc_1_1
は、クロス・プラットフォームの表領域トランスポートのためにソース・データベースで作成されました。このクロス・プラットフォーム・バックアップに含まれるすべてのデータファイルを宛先データベースにリストアするには、RESTORE
コマンドでforeignFileSpec
を使用します。宛先データベースは、読取り/書込みモードで開いておく必要があります。
RESTORE ALL FOREIGN DATAFILES TO NEW FROM BACKUPSET '/net/oracle/restores/Oelmdipc_1_1';
関連項目:
クロス・プラットフォーム・バックアップのリストアに関するその他の例は、「RESTORE」を参照してください