ストアのパラメータの設定
Oracle NoSQL Databaseの3つのサービス・タイプ(管理、ストレージ・ノードおよびレプリケーション・ノード)には、構成パラメータがあります。サービスをデプロイした後に、一部のパラメータを変更できます。次の管理CLIコマンドを使用して、変更可能なパラメータ値を確認します。
show parameters -service <>
有効な文字列を使用して、管理、ストレージ・ノードまたはレプリケーション・サービスを識別します。show parameters
–service
コマンドは、3つのいずれかのサービスのサービス・パラメータおよび状態を表示します。オプションの-policy
フラグを使用して、グローバル・ポリシー・パラメータを表示します。
パラメータの変更
パラメータを変更するプランの作成に使用されるすべてのCLIコマンドで、同様の構文を使用します。
plan change-parameters -service <id>...
このようなコマンドのすべてで、同一コマンドラインに複数のParameterName=NewValue
割当て引数を使用できます。NewValueに空白が含まれる場合、割当て引数全体を二重引用符で囲む必要があります。たとえば、管理パラメータcollectorPollPeriodを変更するには、次のようなコマンドを発行します。
kv-> plan change-parameters -all-admins -params \
"collectorPollPeriod=20 SECONDS">
すべてのレプリケーション・ノードのconfigPropertiesが次のように設定されている場合:
"configProperties=je.cleaner.minUtilization=40;">
また、configPropertiesの新しい設定を追加するには、次のコマンドを発行します。
kv-> plan change-parameters -all-rns -params \
"configProperties=je.cleaner.minUtilization=40;\
je.env.runVerifier=false;">
なんらかの理由で、異なるレプリケーション・ノードに異なるconfigPropertiesパラメータ値が存在する場合は、change-parametersコマンドをレプリケーション・ノードごとに調整する必要があります。
次のコマンドは、サービス・パラメータの変更に使用されます。
-
plan change-parameters -service <shardId-nodeId> -params [assignments]
このコマンドは、単一のレプリケーション・ノードのパラメータを変更するために使用されます。レプリケーション・ノードは、シャードおよびノード番号を使用して識別される必要があります。
shardId-nodeId
識別子は、ハイフンを1つ埋め込んだ、スペースなしの単一の引数として指定する必要があります。shardId
識別子はrgX
で表されます。X
はシャード番号を指します。 -
plan change-parameters -all-rns -params [assignments]
このコマンドは、ストア内のすべてのレプリケーション・ノードのパラメータの変更に使用されます。このケースでは、レプリケーション・ノード識別子は必要ありません。
-
plan change-parameters -service <storageNodeId> -params [assignments]
このコマンドは、1つのストレージ・ノード・インスタンスのパラメータの変更に使用されます。storageNodeIdは単純整数です。
-
plan change-parameters -all-admins -params [assignments]
このコマンドは、管理パラメータの変更に使用されます。管理の各インスタンスは、レプリケートされた同一サービスの一部であるため、管理のすべてのインスタンスは同時に変更されます。このため、このコマンドには管理識別子は必要ありません。
管理パラメータの変更に管理サービスの再起動が必要な場合、KVAdminとサーバーとの接続は失われます。通常の状況下では、次のコマンドを指定すると、短い休止の後、KVAdminは自動的に再接続されます。この時点で、プランの状態は
INTERRUPTED
で、plan execute
コマンドを発行して手動で完了する必要があります。 -
plan change-parameters -security <id>
このコマンドは、セキュリティ・パラメータの変更に使用されます。パラメータは、すべてのSN、RNおよび管理に対し、暗黙的で一律に適用されます。
いずれの場合も、プランの作成および実行を行うか、planコマンドの-noexecute
オプションを使用してプランの作成と実行を別のステップで行うかを選択できます。
ストア全体ポリシー・パラメータの設定
ストアのデプロイ時、ほとんどの管理、ストレージ・ノードおよびレプリケーション・ノードのパラメータにはデフォルト値が割り当てられます。デプロイ後に調整するのは不便なため、Oracle NoSQL Databaseにはデプロイ時に使用されるデフォルトを設定する方法が用意されています。これらのデフォルトは、ストア全体ポリシー・パラメータと呼ばれます。
次のコマンドを使用してCLIでポリシー・パラメータを設定できます。
change-policy -params [name=value]
変更するパラメータは-params
フラグの後に続き、スペースで区切られます。スペースが埋め込まれたパラメータ値は、スペースで区切る必要があります。スペースが埋め込まれたパラメータ値は、引用符で囲む必要があります。たとえば、name = "value with spaces"のようになります。オプションのdry-run
フラグが指定された場合、変更は行われずに新規パラメータが返されます。
管理パラメータ
管理サービスには、次のパラメータを設定できます。
-
collectorPollPeriod=<Long TimeUnit>
ステータスの更新用に様々なサービスにポーリングする場合の監視サブシステムの遅延を設定します。この値のデフォルトは"20"秒です。単位は
change-parameters
コマンド内の文字列として指定されます。たとえば: -params collectorPollPeriod="2 MINUTES" -
loggingConfigProps=<String>
管理プロセスのロギング・サブシステムのプロパティ設定。形式は、
property=value;property=value...
です。標準のjava.util.loggingプロパティをこのパラメータで設定できます。 -
eventExpiryAge=<Long TimeUnit>
このパラメータを使用して、管理でのクリティカル・イベント履歴の格納期間を調整します。デフォルト値は、"30 DAYS"です。
-
configProperties=<String>
これは、基になるBDB JEサブシステムに対するプロパティを設定する多項目の文字列です。形式は、
property=value;property=value...
です。 -
javaMiscParams=<String>
[deprecated]このパラメータは、サービス・パラメータがないフラグの設定にのみ使用する必要があります。
このパラメータは非推奨です。これを使用せず、かわりに
javaAdminParamsOverride
パラメータを使用することをお薦めします。 -
javaAdminParamsOverride=<String>
これは、管理プロセスの起動時にコマンドラインに追加される多項目の文字列です。このパラメータは、他の管理パラメータを使用して指定できないその他のJVMプロパティを指定することを目的としています。文字列がJVMコマンド・ラインの有効な一連のトークンではない場合、管理プロセスの起動に失敗します。
このパラメータにデフォルト値は提供されていません。
管理JVMメモリー・パラメータの変更
管理プロセスでメモリーが不足する可能性があります。最も可能性が高い原因の1つは、デフォルト・メモリー設定が、管理サービスにより、ストアに関連付けられたすべてのメタデータを表すのに不十分だったことです。メタデータには、表、ユーザーとロールに関するセキュリティ情報および不完全なプランに関する情報が含まれます。アクティビティ・ログに、管理サービスがOutOfMemoryError
で失敗していることが示された場合、大量のメタデータを含むストアでは、管理サービスに対するメモリー設定の増加が必要になる場合があります。このトピックでは、javaAdminParamsOverride
のメモリー設定の増加について説明します。
システムは、古いjavaMiscParams
設定を引き続き使用して、管理用の初期JVMメモリー設定を指定します。デフォルト設定をオーバーライドする場合に使用するために予約されているので、javaAdminParamsOverride
は使用されません。
javaAdminParamsOverride
を変更するには、包括的な徹底した変更が必要です。セット内の個々のパラメータは変更できません。設定を変更するには、次に説明するように、すべてをplan change-parameters
コマンドで宣言します。
show admins
コマンドを使用してすべての管理サービスの基本情報を決定します。次のように出力が表示されます。show admins
admin1: Storage Node sn1 storageDir=/home/opc/nosql/kvroot type=PRIMARY (connected RUNNING,MASTER)
admin2: Storage Node sn2 storageDir=/home/opc/nosql/kvroot type=PRIMARY (RUNNING,REPLICA)
admin3: Storage Node sn3 storageDir=/home/opc/nosql/kvroot type=PRIMARY (RUNNING,REPLICA)
ノート:
前述の出力は単なる例です。ここでは、プライマリ・ノードのレプリケーション・ファクタRF=3を示します。出力にトポロジが反映されます。javaAdminParamsOverride
およびconfigProperties
の現在の設定を確認するには、次のように、管理CLIのshow parameters -service admin
コマンドを入力します:
kv-> show parameters -service admin1
adminId=1
adminLogFileCount=20
adminLogFileLimit=5242880
adminMountPoint=/home/opc/nosql/kvroot
collectEnvStats=true
collectorPollPeriod=20 SECONDS
disabled=false
eventExpiryAge=30 DAYS
hideUserData=true
javaAdminParamsOverride=
loggingConfigProps=com.sleepycat.je.util.FileHandler.level=OFF
maxEvents=10000
storageNodeId=1
javaAdminParamsOverride
パラメータはデフォルト値を示しています。javaAdminParamsOverride=
ノート:
この値にはデフォルト値がある場合とない場合があります。設定の値は異なる場合もあります。管理が動作しているときに管理JVMメモリーを増加するには、次のように管理CLIからplan change-parameters
コマンドを使用します。
kv-> plan change-parameters -wait -all-admins -params \
javaAdminParamsOverride="-Xms2048m -Xmx2048m
ノート:
all-admins
オプションを使用して、すべての管理に変更を適用することをお薦めします。ただし、すべてのプライマリ管理の管理パラメータを個別に変更できますが、プライマリ管理が3つ以上ある場合のみです。管理が2つしかいない場合は、all-admins
パラメータを使用する必要があります。そうしないと、この操作中に必要な再起動によって、管理はクォーラムを失います。
kv-> show parameters -service admin1
adminId=1
adminLogFileCount=20
adminLogFileLimit=5242880
adminMountPoint=/home/opc/nosql/kvroot
collectEnvStats=true
collectorPollPeriod=20 SECONDS
disabled=false
eventExpiryAge=30 DAYS
hideUserData=true
javaAdminParamsOverride=-Xms2048m -Xmx2048m
loggingConfigProps=com.sleepycat.je.util.FileHandler.level=OFF
maxEvents=10000
storageNodeId=1
前述のように、管理CLIから既存のjavaAdminParamsOverride
を必ず特定し、個々のエントリを更新します。javaAdminParamsOverride
設定は、新規フラグだけでなく、すべての目的のフラグを表す必要があるため、以前から存在していた保持するフラグ値をすべて含めてください。
管理で定数が失われた場合は、管理CLIのrepair-admin-quorum
コマンドを使用する必要があります。
ストレージ・ノード・パラメータ
次のストレージ・ノード・パラメータを設定できます。
-
capacity=<Integer>
このストレージ・ノードがホストできるレプリケーション・ノードの数を設定します。この値は、新しいレプリケーション・ノードを配置する場所に関する決定を示します。デフォルト値は
1
です。ストレージ・ノードに複数のレプリケーション・ノードをサポートするための十分なディスク、CPUおよびメモリー・リソースがある場合は、容量レベルを1
より大きく設定できます。ストレージ・ノードの容量を0に設定することは、このストレージ・ノードをアービタ・ノードのホストに使用できることを示します。アービタ・ノードをホストするように構成されたゾーン内のストレージ・ノードのプールは、アービタ・ノードの割当てに使用されます。アービタ・ノードが有効なトポロジのデプロイを参照してください。
-
jvmOverheadPercent=<Integer>
JVMオーバーヘッドによって使用される追加メモリー用の、Javaヒープ・サイズの割合を設定します。デフォルト値は25です。標準のメモリー割当てでは、SNのメモリーの85%はJavaヒープとJVMオーバーヘッドを対象としています。つまり、68% (
rnHeapPercent
)がJavaヒープ用、25% (jvmOverheadPercent
) * 68 (rnHeapPercent
) = 17%がJVMオーバーヘッド用、68% + 17% = 85%となります。 -
memoryMB=<Integer>
このストレージ・ノードで使用可能なメモリー量(MB)を設定します。デフォルト値は
0
で、メモリー量がunknown
であることを示します。ストアでは、マシンで使用可能なRAMの合計量としてメモリー量が自動的に決定されます。このパラメータを変更する必要はありません。マシンで他のアプリケーションが実行されている場合、それらのアプリケーション用に一部のメモリーを予約し、
memoryMB
パラメータ値にアプリケーションのニーズに応じたメモリー許容量を設定します。ストレージ・ノードで他のアプリケーションを実行する構成はお薦めしません。 -
mgmtClass=<String>
管理エージェントの実装を提供するクラスの名前。標準化されたインタフェース監視を参照してください。ポートを特権的なポート番号(<1024)にすることはできません。
-
numCPUs=<Integer>
このストレージ・ノードで使用可能とされるCPUの数を設定します。デフォルト値は1です。
-
rnHeapMaxMB=<Integer>
レプリケーション・ノードのVMヒープの最大サイズの強い制限を設定します。デフォルト値は
0
で、VM固有の制限が使用されることを意味します。デフォルトはおよそ約32GBです。これは、圧縮オブジェクト参照を利用できる最大ヒープ・サイズを表します。これは32GBよりも大きい値に設定しないでください。そうすると、レプリケーション・ノードのパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。
圧縮オブジェクト参照をサポートする最大サイズを超える設定では、圧縮されていないオブジェクト参照用のメモリー要件が増加された場合、ヒープ・サイズがより多くのオブジェクトを参照できる十分な大きさでないかぎり、デフォルトの制限が維持されます。より大きいヒープ・サイズの使用はお薦めしません。
-
rnHeapPercent=<Integer>
SNがホストするすべてのRNプロセスに対して、ヒープ領域に予約されているストレージ・ノードのメモリーの割合を設定します。デフォルト値は
68
です。 -
rootDirPath=<path>
ストレージ・ノードのルート・ディレクトリへのパス。
-
rootDirSize=<Long Unit_String>
ルート・ディレクトリの記憶域サイズを設定します。ただし、実際のディレクトリ・サイズが指定したサイズ以上であることを検証するためにランタイム・チェックは実行されません。この設定は、一部のストレージ・ノードに他のストレージ・ノードより多くのディスク容量が存在する異機種間インストール環境で使用します。次に、ルート・ディレクトリにデータを格納するストレージ・ノードについてのみ(非推奨)、このパラメータを使用します。
このパラメータに指定する値はlongとし、その後にオプションで単位文字列を続ける必要があります。許容される単位文字列は、1024、1024^2、1024^3、1024^4に対応してそれぞれKB、MB、GBおよびTBです。指定可能な文字列では大/小文字は区別されません。long値と単位文字列の間の有効なデリミタは、「 」、「-」または「_」です。ノート:
rootDirSize
パラメータは、-storagedir
パラメータを指定せずに作成された古いインストールとの下位互換性を確保するためのものです。ルート・ディレクトリには、データを格納しないことをお薦めします。ストレージ・ディレクトリ・サイズの管理を参照してください。ただし、-rootDirPath
パラメータを指定する場合は、-rootDirSize
も指定する必要があります。パラメータ設定を変更しようとしているが(plan change-parameters
)、両方のパラメータを指定しない場合、警告が表示されます。ストレージ・ノードで他の一部のディレクトリを使用する場合(
plan change-storagedir
を使用して指定できるなど)は、rootDir
パラメータを使用しないでください。
次のストア全体のパラメータ設定は、統計ファイルとパフォーマンス・ファイル、およびすべてのストレージ・ノード、レプリケーション・ノード、管理およびアービタのサービス・デバッグ・ログに適用されます。設定の変更を反映するには、関連するストレージ・ノード・エージェントを再起動する必要があります。
-
serviceLogFileCount=<Integer>
このストレージ・ノード、およびそのノードがホストするすべてのレプリケーション・ノードで保持するログ・ファイルの数を設定します。このデフォルト値は
20
です。ログ・ファイルの数を制限することで、ロギング履歴専用のディスク領域の量が制御されます。値が1未満の場合は、1に変換されます。 -
serviceLogFileLimit=<Integer>
各ログ・ファイルのサイズを制限します。このサイズに達すると、ロギング・サブシステムによって新しいログ・ファイルが開始されます。この設定は、ストレージ・ノード、およびそのノードがホストするすべてのレプリケーション・ノードに適用されます。デフォルト値は
2,000,000
バイトです。この制限により、1つのファイルに書き込まれる大まかな最大バイト数が指定されます。値が0以下の場合、サービス・ログ・ファイルのサイズに制限はありません。 -
serviceLogFileCompression=<Boolean>
ログ・ファイルの圧縮により、同じディスク領域に保存するロギング出力が大幅に増加します。デフォルトでは、圧縮は無効になっています。ログ・ファイルの圧縮を有効にするには、パラメータを
true
に設定します。圧縮を有効にすると、
adminLogFileLimit
およびserviceLogFileLimit
パラメータは、指定したサイズより大きいログ・ファイルを保持するように自動調整されます。最大ファイル数のデフォルト値では、実際のサイズ制限が、指定された制限の約5倍大きくなります。ノート:
ログ・ファイルのサイズは、定義した制限を一時的に超える場合があります。 -
servicePortRange=<String>
ストレージ・ノードおよびその管理対象サービスで実行されている管理サービス間の通信に使用されるポートの範囲を設定します。このパラメータはオプションです。デフォルトでは、サービスは匿名ポートを使用します。値の文字列の形式は、
startPort,endPort
です。範囲は、ストレージ・ノード、すべてのレプリケーション・ノード(capacityパラメータで定義)、マシンでホストされている管理サービスとアービタ・サービスおよびJMX (有効になっている場合)に対応できる十分な大きさにする必要があります。必要なポートの数は、システムがセキュリティ用に構成されている(デフォルト)かどうかによっても異なります。非セキュアなシステムの場合、ストレージ・ノードは1つのポートを使用し(サービス・ポート範囲が重複する場合にはレジストリ・サービスに個別に割り当てられたポートと共有)、各レプリケーション・ノードは範囲内の1つのポートを使用します。管理は、構成されている場合、1つのポートを使用します。アービタは、それぞれ1つのポートを使用します。JMXが有効になっている場合は、1つの追加ポートを使用します。セキュアなシステムでは、ストレージ・ノード用に2つの追加ポートと、管理用に2つのポートが必要です。一般的に、範囲は最小よりも大幅に多く指定することをお薦めします。使用可能なポートを増やすことで、ストレージ・ノードの容量が増加した場合や、ネットワークの問題によってポートが一時的に使用できなくなった場合に対応できます。
servicePortRange
で指定するポートは、管理ポートまたはhaPortRange
と重複しないようにしてください。サービス・ポートの範囲にはレジストリ・ポートを含めることができるため、レジストリとストレージ・ノードはポートを共有します。セキュアなOracle NoSQL Databaseをデプロイするには、次の式を使用して、ポート範囲サイズの数値を見積もり、ストレージ・ノード、レプリケーション・ノードまたは管理(構成されている場合)ごとに、ポートをさらに追加します。
3 (Storage Nodes) + capacity (the number of Replication Nodes) + Arbiters (the number of Arbiter Nodes) + 3 (if the Storage Node is hosting an admin) + 1 (if the Storage node is running JMX)
Oracle NoSQL Databaseを安全に構成する方法の詳細は、セキュリティ・ガイドを参照してください。
非セキュアなシステムの場合は、次の式を使用して、ポート範囲サイズの数値を見積もります。
1 (Storage Node) + capacity (the number of Replication Nodes) + Arbiters (the number of Arbiter Nodes) + 1 (if the Storage Node is hosting an admin) + 1 (if the Storage Node is running JMX)
たとえば、ストレージ・ノードの容量が1で、管理プロセスをホストしており、アービタとJMXのどちらも使用中でない場合、範囲サイズは3以上にする必要があります。安全およびストレージ・ノードの拡張のために、範囲サイズをこの最小値よりも増加できます。その後、ストレージ・ノードを拡張する場合、このパラメータを変更する必要はありません。容量が
2
の場合、範囲サイズは4以上にする必要があります。
レプリケーション・ノード・パラメータ
次のパラメータをレプリケーション・ノードに対して設定できます。
-
cacheSize=<Long>
基になるBDB JEサブシステムのキャッシュ・サイズを設定します。単位はバイトです。サイズはjavaヒープ・サイズによって制限され、javaヒープ・サイズはマシンで使用可能なメモリーの量によって制限されます。この下位レベルのパラメータは、Oracleサポートから明示的に指示された場合にのみ変更してください。
-
collectEnvStats=<Boolean>
trueの場合、基になるBDB JEサブシステムで統計が.statファイルにダンプされます。この情報は、JEパフォーマンスのチューニングに役立ちます。Oracleサポートでは、チューニングのサポートまたは問題の調査のためにこれらの統計を要求する場合があります。
-
configProperties=<String>
基になるBDB JEサブシステムのプロパティ設定を含みます。形式は、
property=value;property=value...
です。 -
enableErasure=<Boolean>
trueの場合、基盤となるストレージ・システムに対して消去が有効になります。消去によって、対応するレコードをゼロにすることで、不要になったデータ(削除データ、更新されたレコードの古いバージョン、期限切れのデータなど)がストレージ・レイヤーから定期的に消去されます。消去は、データベースを再起動することなく、有効または無効にできます。消去はデフォルトで有効になっています。
デフォルト値はtrueです。
-
erasurePeriod=<Long Timeunit>
1つの完全な消去の期間に、データ・セット全体が処理されます(サイクル時間)。消去はこの値に基づいて調整され、パフォーマンスへの影響が最小限に抑えられます。消去期間は、不要になったデータが残っている必要がある期間の半分未満に設定することをお薦めします。つまり、2つの消去サイクルで不要になったデータを削除することをお薦めします。たとえば、30日間ですべての不要になったデータを削除する場合、消去期間は14日に設定します。
デフォルト値は6 DAYSです。
-
javaMiscParams=<String>
[deprecated]このパラメータは、サービス・パラメータがないフラグの設定にのみ使用する必要があります。
javaMiscParams
パラメータは非推奨です。これを使用せず、かわりにjavaRnParamsOverride
パラメータを使用することをお薦めします。 -
javaRnParamsOverride=<String>
レプリケーション・ノード・プロセスの起動時にコマンドラインに追加される文字列。このパラメータは、他のRNパラメータを使用して指定できないその他のJVMプロパティを指定することを目的としています。文字列がJVMコマンド・ラインの有効な一連のトークンではない場合、管理プロセスの起動に失敗します。
このパラメータにデフォルト値は提供されていません。
ストレージ・ノードのmemoryMBとその他のJVMパラメータを使用するレプリケーション・ノードのヒープ・サイズを指定することをお薦めします。これらのパラメータの詳細は、「ストレージ・ノード・パラメータ」を参照してください。
-
latencyCeiling=<Integer>
レプリケーション・ノードの平均レイテンシがこのミリ秒値を超えると、アラート対象のイベントとみなされます。JMXの監視が有効な場合、このイベントによって該当する通知も送信されます。
-
loggingConfigProps=<String>
ロギング・サブシステムのプロパティ設定を含みます。この文字列の形式は、前述のconfigPropertiesと同様のものです。標準のjava.util.loggingプロパティをこのパラメータで設定できます。
-
maxTrackedLatency=<Long TimeUnit>
レイテンシ・パーセンタイルの計算に含める最大レイテンシ。
-
rnCachePercent=<Integer>
JE環境キャッシュのために保持されるRNメモリーの一部分。
-
rnStatisticsEnabled=<Boolean>
trueの場合、レプリケーション・ノードはキー分散統計を収集します。
-
rnStatisticsGatherInterval=<Long TimeUnit>
レプリケーション・ノードが分散統計を収集する時間間隔。
-
rnStatisticsTTL=<Long DaysOrHours>
キー配分統計をシステム表に保持する期間を指定します。指定する期間は、日または時間である必要があります。デフォルトでは、これらの統計は60日間保持されます。
-
rnStatisticsIncludeStorageSize=<Boolean>
trueの場合、キー配布統計の収集時に記憶域サイズに関する情報が含まれます。
-
throughputFloor=<Integer>
latencyCeiling同様、throughputFloorは、レプリケーション・ノードのスループットの下限を設定します。スループットの低下のレポートはアラート対象とみなされます。この値は1秒当たりの操作で示されます。
アービタ・ノード・パラメータ
次のパラメータをアービタ・ノードに対して設定できます。
javaAnParamsOverride=<String>
アービタ・ノード・プロセスの起動時にコマンドラインに追加される文字列。このパラメータは、その他のJVMプロパティを指定することを目的としています。文字列がJVMコマンド・ラインの有効な一連のトークンではない場合、管理プロセスの起動に失敗します。
このパラメータにデフォルト値は提供されていません。
ストレージ・ノードのmemoryMBとその他のJVMパラメータを使用するアービタ・ノードのヒープ・サイズを指定することをお薦めします。これらのパラメータの詳細は、「ストレージ・ノード・パラメータ」を参照してください。
グローバル・パラメータ
-
collectorInterval =<Long TimeUnit>
レイテンシ統計の収集期間を各コンポーネントで設定します。この値のデフォルトは20秒です。平均的な間隔レイテンシやスループットのような値は、この期間の平均になります。
-
adminLogFileCount=<Integer>
保持されるログ・ファイルの数を設定します。この値のデフォルトは20です。これは、ロギング履歴専用のディスク領域の量を制御するために使用されます。値が1未満の場合は、1に変換されます。
-
adminLogFileLimit=<Integer>
ログ・ファイルのサイズを制限します。この制限に達すると、ロギング・サブシステムは新しいログ・ファイルに切り替わります。この値のデフォルトは4,000,000バイトです。制限により、1つのファイルに書き込まれる大まかな最大量(バイト)が指定されます。値が0以下の場合、ログ・ファイルのサイズに制限はありません。
セキュリティ・パラメータ
次のストア全体のセキュリティ・パラメータは、すべてのストレージ・ノード、レプリケーション・ノードおよび管理に対し、暗黙的で一律に設定されます。
-
accountErrorLockoutThresholdCount=<Integer>
ホストに対して自動アカウント・ロックアウトをトリガーするために必要な、追跡期間における特定のホスト・アドレスからのユーザー・アカウントに対する無効なログイン試行回数。デフォルト値は10回の試行です。
-
accountErrorLockoutThresholdInterval=<Long TimeUnit>
アカウント・ロックアウトのモニタリング用にログイン・エラー件数が追跡される期間を指定します。デフォルト値は10分です。
-
accountErrorLockoutTimeout=<Long TimeUnit>
ロックアウトのトリガー後にアカウントがロックアウトされる期間。デフォルト値は30分です。
-
loginCacheTimeout=<Long TimeUnit>
リクエストごとにログイン検証のため他のサーバーに問い合せる必要がなくなるよう、KVStoreコンポーネントがログイン情報をローカル・キャッシュに格納する期間。デフォルト値は5分です。
-
sessionExtendAllowed=<Boolean>
セッション延長を許可するかどうかを示します。デフォルト値はtrueです。
-
sessionTimeout=<Long TimeUnit>
ログイン・セッションが(延長されなかった場合の)有効となる時間の長さを指定します。デフォルト値は24時間です。
次のパスワード・セキュリティ・パラメータを設定できます。
パラメータ名 | 値の範囲および型 | 説明 |
---|---|---|
passwordAllowedSpecial | #$%&'()*+,-./:; <=>?@[]^_`{|} (string)~のサブセットまたはフルセット | 許可される特殊文字をリストします。 |
passwordComplexityCheck | [true | false ] (ブール) | パスワード複雑度チェックを有効にするかどうか。デフォルト値はtrueです。 |
passwordMaxLength | 1 - 2048 (整数) | パスワードの最大長です。デフォルト値は256です。 |
passwordMinDigit | 0 - 2048 (整数) | 最小限必要な数字の数。デフォルト値は2です。 |
passwordMinLength | 1 - 2048 (整数) | パスワードの最小長です。デフォルト値は9です。 |
passwordMinLower | 0 - 2048 (整数) | 最小限必要な小文字の数。デフォルト値は2です。 |
passwordMinSpecial | 0 - 2048 (整数) | 最小限必要な特殊文字の数。デフォルト値は2です。 |
passwordMinUpper | 0 - 2048 (整数) | 最小限必要な大文字の数。デフォルト値は2です。 |
passwordNotStoreName | [true | false ] (ブール) | trueの場合、パスワードを現在のストア名と同じにすることも、綴りを逆にしたストア名にすることも、1–100の数字を付加することもできません。デフォルト値はtrueです。 |
passwordNotUserName | [true | false ] (ブール) | trueの場合、パスワードを現在のユーザー名と同じにすることも、綴りを逆にしたユーザー名にすることも、1-100の数字を付加することもできません。デフォルト値はtrueです。 |
passwordProhibited | カンマで区切られた文字列のリスト(文字列) | パスワードとして使用できない単語の単純なリスト。デフォルトの予約語は、oracle、password、user、nosqlです。 |
passwordRemember | 0 - 256 (整数) | 新しいパスワードの設定時に再使用できない記憶するパスワードの最大数。デフォルト値は3です。 |
最上位レベル、トランスポートおよびパスワード・セキュリティの各パラメータの詳細は、セキュリティ・ガイドを参照してください。
管理再起動
Oracle NoSQL Databaseパラメータを変更すると、ストレージ・ノード・エージェントによって管理が再起動されます。
管理パラメータ:
-
adminHttpPort
-
adminLogFileCount
-
adminLogFileLimit
-
configProperties
-
javaAdminParamsOverride
-
javaMiscParams (非推奨)
-
loggingConfigProps
たとえば:
kv-> plan change-parameters -all-admins
-params adminLogFileCount=10
Started plan 14. Use show plan -id 14 to check status.
To wait for completion, use plan wait -id 14
kv-> show plan -id 14
Plan Change Admin Params (14)
Owner: null
State: INTERRUPTED
Attempt number: 1
Started: 2013-08-26 20:12:06 UTC
Ended: 2013-08-26 20:12:06 UTC
Total tasks: 4
Successful: 1
Interrupted: 1
Not started: 2
Tasks not started
Task StartAdmin start admin1
Task WaitForAdminState waits for Admin admin1 to reach RUNNING state
kv-> plan execute -id 14
Started plan 14. Use show plan -id 14 to check status.
To wait for completion, use plan wait -id 14
kv-> show plan -id 14
Plan Change Admin Params (14)
State: SUCCEEDED
Attempt number: 1
Started: 2013-08-26 20:20:18 UTC
Ended: 2013-08-26 20:20:18 UTC
Total tasks: 2
Successful: 2
ノート:
plan change-parameters
コマンドを使用して管理再起動を必要とするパラメータを変更すると、プランはINTERRUPTED
状態になります。SUCCESSFUL
状態に移行するには、plan execute -id <id>
コマンドを使用してプランを2回再発行します。