Oracle Traffic DirectorとFormsの統合
Oracle Traffic Directorは高速で、かつ信頼性と拡張性のあるレイヤー7のソフトウェア・ロード・バランサです。これは、複数のWeblogic管理対象サーバーで実行されているFormsアプリケーションのロード・バランシングに使用されることもあります。
図-20 非シングル・サインオン設定のOracle Traffic Directorのロード・バランシング

「図-20 非シングル・サインオン設定のOracle Traffic Directorのロード・バランシング」の説明
図-21 シングル・サインオン設定のOracle Traffic Directorのロード・バランシング

「図-21 シングル・サインオン設定のOracle Traffic Directorのロード・バランシング」の説明
この2つの図では、単一のOracle Traffic Directorインスタンスによって2つのアプリケーション・サーバー層のロード・バランシングが実現されている設定を前提としています。この状態は次のように説明できます。
- ホストAでOracle Traffic Directorインスタンスが実行されています。シングル・サインオン・シナリオでは、ホストAにWebGateもインストールされています。
- ホストBのOracle WebLogic管理対象サーバーで、Oracle FormsアプリケーションDが実行されています。
- ホストCのOracle WebLogic管理対象サーバーで、Oracle FormsアプリケーションDが実行されています。
ノート:
Oracle Traffic Directorの詳細は、『Oracle Traffic Directorの管理』のOracle Traffic Directorのスタート・ガイドに関する情報を参照してください。前提条件
- Oracle Traffic Directorのインストール
- シングル・サインオン設定でFormsアプリケーションを実行する場合は、ホストAにWebGateをインストールする必要があります。
- Formsの構成ファイルが両方のアプリケーション・サーバー・ホスト間で同期されることを確認します。これは、両方のアプリケーション・サーバー・ホストで、Formsの構成ファイルに一致するエントリを作成する必要があることを意味します。
ノート:
関連項目:
- Oracle Traffic Directorのインストールについては、「Oracle Traffic Directorのインストールについて」を参照してください。
- WebGateのインストールの詳細は、Oracle Access Manager WebGatesの概要に関する項を参照してください。
Oracle Traffic Director構成の設定
Oracle Traffic Director構成を設定するには、次のステップを実行します。
Oracle Traffic Directorのパートナ・アプリケーションとしての登録
図-21に示すシングル・サインオン・シナリオでOracle Formsのロード・バランシングを実現するようにOracle Traffic Directorを設定する場合は、Oracle Traffic Directorをパートナ・アプリケーションとしてOracle Formsに登録する必要があります。
Oracle Traffic Directorをパートナ・アプリケーションとして登録する手順は、「OAMパートナ・アプリケーションとしてのWeb層インスタンスの登録およびOAMポリシーの構成」を参照してください。
パートナ・アプリケーションを登録する際は、Oracle Traffic Directorのホストおよびポートを必ず指定してください。生成されるアクセス・エージェント・ファイルObAccessClient.xml
およびcwallet.sso
を、ホストAのOracle Traffic Director層で実行されているWebGateインスタンスにコピーする必要もあります。
設定のテスト
設定をテストするには、次のステップを実行します。
- ブラウザを使用して、Oracle Traffic Directorホストを指定し、Oracle FormsアプリケーションDにアクセスします。アプリケーションが適切に動作することを確認します。ブラウザ・ウィンドウは開いたままにします。
- Oracle Traffic Directorアクセス・ログを使用して、リクエストを処理したOracle WebLogic管理対象サーバーを識別します。たとえば、これがホストBである場合は、そのホスト上のWebLogic管理対象サーバーをシャットダウンします。このシナリオでは、ホストCで実行されているWebLogic Serverのみがアクセス可能となり、リクエストを処理できます。
- Oracle Formsクライアントを実行している同じブラウザを使用して、Oracle FormsアプリケーションDに再度アクセスします。リクエストは失敗し、Formsクライアントはセッションを失います。Oracle Formsセッションの状態は、Oracle WebLogic管理対象サーバー間でレプリケートされません。
- 次に、ブラウザのCookieをクリアし、ブラウザ・ウィンドウを開きます。Oracle Traffic Directorホストを指定して、Oracle FormsアプリケーションDにアクセスします。Oracle Traffic Directorは、ホストCで実行されている残りのWebLogic管理対象サーバーにリクエストをダイレクトします。アプリケーションが適切に動作することを確認します。
- ホストBのWebLogic管理対象サーバーを再起動します。