2 最初のCoherenceアプリケーションの作成
ノート:
この章のサンプルは、基本的なものであり、一般的な概念を説明することのみを目的としています。詳細な例は、インストールに同梱されている例を参照してください。例は、Coherenceのサプリメンタル・インストールの一部としても配布されています。Oracle CoherenceのインストールのCoherenceの例の実行を参照してください。
この章の内容は次のとおりです。
- タスク1: サンプル・キャッシュの定義
キャッシュは、キャッシュ構成デプロイメント・ディスクリプタ内に定義されており、アプリケーション内で名前によって参照されます。 - タスク2: サンプル・クラスタの構成と起動
キャッシュはCoherenceクラスタ上にホストされます。Coherenceを実行するJVMプロセスはすべて、実行時に自動的にクラスタに参加し、クラスタによって提供されるキャッシュおよびその他のサービスにアクセス可能になります。 - タスク3: 基本のCoherenceスタンドアロン・アプリケーションの作成と実行
タスク3は、Hello Worldアプリケーションのサンプルと、このサンプルを実行して検証するためのステップを含む、マルチパートのステップです。 - タスク4: 基本のCoherence JavaEE Webアプリケーションの作成と実行
タスク4は、このHello WorldアプリケーションをJSPページとして再実装するマルチパートのステップです。
親トピック: はじめに
タスク1: サンプル・キャッシュの定義
hello-example
にマップされた基本的な分散キャッシュを定義しています。
キャッシュのサンプルを定義するには:
親トピック: 最初のCoherenceアプリケーションの作成
タスク2: サンプル・クラスタの構成と起動
サンプルのクラスタでは、オペレーション・オーバーライド・ファイルを使用して初期状態のデフォルト・クラスタ構成を修正します。具体的には、デフォルト構成を修正してプライベート・クラスタを作成し、ネットワーク上で実行されている可能性のある既存のCoherenceクラスタに2つのプロセスが参加しないようにします。また、デフォルト構成を修正して、デフォルトのキャッシュ構成ファイルのかわりにexample-config.xml
がロードされるようにします。
サンプルのクラスタを構成して起動するには:
親トピック: 最初のCoherenceアプリケーションの作成
タスク3: 基本のCoherenceスタンドアロン・アプリケーションの作成と実行
k1
と値Hello World!
をhello-example
キャッシュに入れます。キー値の取得と出力が済むとアプリケーションが終了します。最後に、追加のクラスタ・ノードが起動され、キーがキャッシュ内にあることが確認されます。
この項には次のトピックが含まれます:
サンプル・スタンドアロン・アプリケーションの作成
アプリケーションは、Coherence APIを使用してキャッシュにアクセスし、キャッシュとの相互作用を図ります。CoherenceSession
クラスは、デフォルトのセッション・プロバイダを使用してSession
インスタンスを作成し、getCache
メソッドを使用してNamedCache
インスタンスへの参照を取得します。このNamedCache
インスタンスを使用して、キャッシュ内のオブジェクトを取得および格納します。Hello Worldアプリケーションは非常に基本的なものですが、Session
およびNamedCache
APIを使用するデモとなっています。
例2-1 サンプルのHelloWorldスタンドアロン・アプリケーション
package com.examples;
import com.tangosol.net.CoherenceSession;
import com.tangosol.net.NamedCache;
import com.tangosol.net.Session;
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args) throws Exception {
String key = "k1";
String value = "Hello World!";
Session session = new CoherenceSession();
NamedCache<Object, Object> cache = session.getCache("hello-example");
cache.put(key, value);
System.out.println(cache.get(key));
session.close();
}
}
サンプル・キャッシュの確認
この例のキャッシュ・サーバーは、デフォルトでキャッシュのデータを格納するように構成されます。データは、クラスタのすべてのメンバーが使用可能であり、それらのメンバーがクラスタから離脱した後も保持されます。たとえば、Hello Worldアプリケーションは、キャッシュにキーをロードし、そのキーを表示してから終了します。ただし、キャッシュとキーは、その後もすべてのクラスタ・メンバーが使用できます。
このステップでは、接続ファクトリ・コマンド行ツールを使用して、hello-example
キャッシュに接続し、キャッシュ内のすべての項目を一覧表示します。ここでは、Coherenceのキャッシュが永続性と分散性の両方の性質を持っていることを示します。
キャッシュを確認するには:
タスク4: 基本のCoherence JavaEE Webアプリケーションの作成と実行
k2
と値Hello World!
がhello-example
キャッシュに入れられ、キーの値が取得および出力されてからアプリケーションが終了します。最後に、追加のクラスタ・ノードが起動され、キーがキャッシュ内にあることが確認されます。
ノート:
WebLogic Serverには、Coherenceアプリケーションのパッケージ化およびデプロイを標準化するCoherence統合が用意されています。Oracle Coherenceの管理のCoherenceアプリケーションのWebLogic Serverへのデプロイを参照してください。この項の手順は、WebLogic Server固有のもの(WebLogic Serverに推奨される手順)ではありません。
この項には次のトピックが含まれます:
サンプル・キャッシュの確認
この例のキャッシュ・サーバーは、デフォルトでキャッシュのデータを格納するように構成されます。データは、クラスタのすべてのメンバーが使用可能であり、それらのメンバーがクラスタから離脱した後も保持されます。たとえば、Hello Worldアプリケーションは、キャッシュにキーをロードし、そのキーを表示してから終了します。ただし、キャッシュとキーは、その後もすべてのクラスタ・メンバーが使用できます。
このステップでは、接続ファクトリ・コマンド行ツールを使用して、hello-example
キャッシュに接続し、キャッシュ内のすべての項目を一覧表示します。ここでは、Coherenceのキャッシュが永続性と分散性の両方の性質を持っていることを示します。
キャッシュを確認するには: