13 データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
データベースのバックアップ操作、リストア操作およびリカバリ操作について確認します。
- データベースのバックアップ・オプションとリカバリ・オプションについて
Oracle Database Applianceでデータベースをバックアップし、リストアおよびリカバリ機能を使用してデータベースを同じシステムまたは別のシステムにリストアするか、データベース・ファイルをリカバリします。 - Oracle Database ApplianceでのNFSバックアップおよびリストアの構成
データベースをネットワーク・ファイル・システム(NFS)の場所にバックアップしたり、NFSの場所からデータベースをリストアするには、NFSバックアップの場所を構成して、Oracle Database Applianceが読取りおよび書込み操作を実行できるようにする必要があります。 - Object Storeアクセスのためのエージェント・プロキシ設定の構成
Oracle Database Applianceサーバーでプロキシ設定することでのみObject StoreのIPアドレスにアクセスできる場合は、Object Storeにエージェントがアクセスできるようにエージェントのプロキシ設定を定義します。 - データベース・バックアップ・ポリシーの作成
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、内部または外部のOracle高速リカバリ領域(FRA)の場所またはObject Storeにデータベースをバックアップするポリシーの作成方法について説明します。 - バックアップ・ポリシーによるデータベースの更新
データベースにバックアップ・ポリシーをアタッチして、データベースのバックアップ属性とバックアップ先を定義します。 - バックアップ・ポリシーの更新
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、リカバリ・ウィンドウの更新、ObjectStore資格証明の変更、バックアップ・ポリシーのクロスチェック・オプションの変更を実施します。 - ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースのバックアップ
データベースへのバックアップ・ポリシーの適用、手動バックアップの作成、データベース・バックアップ・スケジュールの更新、またはアーカイブ・ログ・バックアップ・スケジューラの更新を実施します。 - バックアップ・レポートの表示
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用してバックアップ・レポートを表示する方法について説明します。 - ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースのリカバリ
データベースのリカバリに使用できるリカバリ・オプションについて説明します。 - ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したバックアップの削除
データベース・バックアップの削除に、ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用します。 - バックアップ・ポリシーの削除
データベース・バックアップ・ポリシーの削除に、ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用します。 - CLIを使用したデータベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリに、コマンドライン・インタフェースを使用します。
データベースのバックアップ・オプションとリカバリ・オプションについて
Oracle Database Applianceでデータベースをバックアップし、リストアおよびリカバリ機能を使用してデータベースを同じシステムまたは別のシステムにリストアするか、データベース・ファイルをリカバリします。
Oracle Database Applianceでデータベースをデータ損失から守るには、バックアップ・リカバリ戦略の作成が重要です。ユーザー・エラーや、ディスクの物理的な問題により、データベースの実行に必要なディスク・ファイルに対する読取り操作や書込み操作が失敗する可能性があります。バックアップ・ポリシーは、ブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはコマンドライン・インタフェースで作成できます。
次のバックアップ・オプションを選択できます。
-
Oracle高速リカバリ領域(FRA)ディスクへのバックアップ(内部FRA)
-
Oracle Cloud Infrastructure Object Storage (Oracle Object Storage)へのバックアップ
-
ネットワーク・ファイル・システム(NFS)の場所へのバックアップ(外部FRA)
システムでバックアップ・ポリシーがアタッチされたデータベースでは、バックアップ、リストアおよびリカバリ機能を使用できます。バックアップの管理や、バックアップ、リストアおよびリカバリのオプションの設定ができます。
バックアップ機能を使用すると、バックアップ・パラメータ(バックアップの場所、リカバリ・ウィンドウ、クロスチェックの有効化と無効化、ObjectStoreSwiftオブジェクトの詳細など)を使用したバックアップ・ポリシーを作成できます。新規データベースの場合も既存のデータベースの場合も、バックアップを実行するためのバックアップ・ポリシーを作成してデータベースにアタッチできます。データベースにバックアップ・ポリシーがアタッチされると、DCSエージェントは、そのデータベースについて、データベースのバックアップおよびアーカイブ・ログのバックアップを自動的にスケジュールします。デフォルトでは、データベース・バックアップ・スケジュールの頻度は1日に1回、アーカイブ・ログ・バックアップ・スケジュールの頻度は30分です。データベース・バックアップ・スケジューラは毎週日曜日にレベル0のバックアップを実行して、月曜日から土曜日まではレベル1のバックアップを実行します。ただし、レベル0のバックアップ日は、デフォルトの日曜日から任意の曜日に変更できます。データベース・バックアップ・スケジューラおよびアーカイブ・ログ・バックアップ・スケジューラは、無効にすることや、頻度を変更することができます。
DCSエージェントは、バックアップごとにバックアップ・レポートを生成して保存します。バックアップ・レポートには、データベースのリカバリまたはリストアに必要なメタデータが含まれています。
Oracle Database Applianceは、Oracle Recovery Manager (RMAN)を使用してデータベースをリカバリします。バックアップ・レポート、Point-in-Time (PITR)、システム変更番号(SCN)、または最新のバックアップからリカバリできます。バックアップ・レポートをリカバリに使用した場合、バックアップ・レポートからSCN値を読み取ることによってSCNリカバリを実行します。データ・ブロック、表領域、データ・ファイル、PDBのリカバリについては、Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス・ガイドを参照してください。
バックアップ・ポリシー
バックアップ・ポリシーでは、バックアップの詳細を定義します。バックアップ・ポリシーを作成するときには、データベース・バックアップの保存先として、内部FRA (ディスク)または外部FRA (NFSの場所)、あるいはOracle Object Storageを定義し、リカバリ・ウィンドウを定義します。
バックアップおよびリカバリにOracle Object Storageを使用する場合は、ObjectStoreのリソースIDまたは名前が必要です。
バックアップ・ポリシーは、データベースの作成時にデータベースに割り当てることができます。バックアップ・ポリシーを既存のデータベースにアタッチすることや、バックアップ・ポリシーを更新することもできます。
バックアップ・ポリシーの作成中に圧縮アルゴリズムを指定できます。サポートされている圧縮アルゴリズムは、BASIC、LOW、MEDIUMおよびHIGHです。Objectstoreバックアップ・ポリシーでは、任意の圧縮アルゴリズムを指定できます。デフォルトでは、Objectstoreバックアップ・ポリシーの作成時に圧縮アルゴリズムを指定していないと、MEDIUM圧縮アルゴリズムが使用されます。デフォルトでは、ディスクまたはNFSバックアップ・ポリシーの作成時に圧縮アルゴリズムを指定していないと、BASIC圧縮アルゴリズムが使用されます。ディスクまたはNFSバックアップ・ポリシーにLOW、MEDIUMまたはHIGH圧縮アルゴリズムを使用する場合のライセンスの考慮事項については、『Oracle Databaseライセンス情報ユーザー・マニュアル』を参照してください。
バックアップ・レベル
バックアップ作成時にバックアップ・レベルを指定します。サポートされているバックアップ・レベルは、次のとおりです。
-
Level 0: このバックアップでは、データファイルのすべてのブロックを取得します。デフォルトでは、レベル0のバックアップが毎週日曜日に実行されます。バックアップの設定は、ブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはコマンドラインを使用してカスタマイズできます。レベル0バックアップは、完全バックアップであり、レベル1バックアップの親として使用されます。
-
Level 1: このバックアップは、各データファイルのバックアップ間で変更されたブロックのみを取得する増分バックアップです。デフォルトでは、月曜日から土曜日までの毎日レベル1のバックアップが実行され、データファイルで変更された各ブロックのイメージを取得します。レベル1バックアップは、差分バックアップです。レベル1バックアップには、直近のレベル1またはレベル0バックアップより後に変更されたブロックが含まれます。
-
LongTerm: このバックアップは、長期またはアーカイブのバックアップです。「LongTerm」は、バックアップの保存ポリシーから除外する包括的なバックアップを作成するために使用します。データベースのリストアとリカバリに必要なすべてのファイルが1つの場所にバックアップされるため、このバックアップは包括的になります。このバックアップは、リカバリ・ウィンドウで定義された保存ポリシーから除外されます。長期バックアップには、外部FRA (NFSの場所)またはObjectstoreバックアップ・ポリシーを使用する必要があります。
-
Archivelog: これは、内部FRA、外部FRA (NFSの場所)、オブジェクト・ストアなどのバックアップ先にまだバックアップされていないすべてのアーカイブ・ログのバックアップです。
データベースのバックアップ構成を変更すると、データベース・バックアップ・スケジュールおよびアーカイブ・ログ・バックアップ・スケジュールが自動的に作成されます。自動データベース・バックアップ・スケジュールでは、「Level 0 Backup Day」の曜日(デフォルトでは日曜日)にレベル0バックアップが作成され、残りの曜日にレベル1が作成されます。また、自動アーカイブ・ログ・バックアップ・スケジュールでは、データベースのアーカイブ・ログ・バックアップは、デフォルトの頻度である30分間隔で作成されます。これらのバックアップ・スケジュールを編集して、有効または無効にすることやcron式で頻度を変更することができます。
ディスクへのバックアップ
ディスクにバックアップする場合は、ディスクのOracle高速リカバリ領域(FRA)を使用します。FRAは、Oracleデータベースでのバックアップ操作およびリカバリ操作を可能にするストレージ・ディレクトリです。このディレクトリには、アーカイブREDOログ、バックアップ・ピースとコピーおよび制御ファイルが格納されています。
ディスクへのバックアップには、次の利点があります。
-
ディスクに保存されたバックアップからの迅速なリカバリ
-
リカバリ関連ファイル(アーカイブ・ログなど)の管理の自動化
ノート:
- ディスクへのバックアップ時には、TDE以外のデータベースのデータは暗号化されず、RMANバックアップの暗号化は不可能です。また、ディスクへのバックアップには大量のディスク領域(データベースのサイズの2倍から3倍)が必要です。
- データベースがTDE対応の場合、RMANバックアップの暗号化パスワードは、バックアップの保存先に関係なく不要です。
ディスクを使用する場合、バックアップとリカバリのワークフローの概要は次のとおりです。
-
バックアップ・ポリシーを作成して、ディスクの保存先(ディスク)とリカバリ・ウィンドウを定義します。
-
データベースを作成し、そのデータベースにバックアップ・ポリシーをアタッチします。データベースにバックアップ・ポリシーが関連付けられると、アーカイブ・ログのバックアップとデータベースのバックアップが自動的に作成されます。
-
不要になったバックアップを管理します。
-
ディスクのバックアップからデータベースをリカバリします。
外部FRA (ネットワーク・ファイル・システム)へのバックアップ
バックアップにネットワーク・ファイル・システム(NFS)の場所を指定すると、いつでもデータベース・バックアップを安全に格納または取得できます。
NFSバックアップの場所の使用には、次の利点があります。
-
NFSでは、ネットワーク上にローカル・ファイル・システムをマウントすることで、リモート・ファイルにローカルにアクセスできます。
-
手動によるリフレッシュが不要な、一元化されたバックアップの場所が得られます。
-
ファイアウォールとKerberosを使用する拡張セキュリティのオプションをサポートします。
-
パスワードを使用した暗号化バックアップをサポートします。オプションで、バックアップ・パスワードを設定して、リストア操作時には同じパスワードを指定します。
- RMANバックアップ暗号化パスワードは、TDEに対応していないデータベースに適用されます。データベースがTDE対応の場合、RMANバックアップのパスワードは、バックアップの保存先に関係なく不要です。
NFSの場所を使用する場合、バックアップとリカバリのワークフローの概要は次のとおりです。
-
NFSの場所のマウント・ポイントを作成します。
このマウント・ポイントは、両方のノードからアクセスできる必要があります。
oracle
ユーザーには、そのNFSの場所に対する読取り/書込み権限が必要です。リモート・サーバーにリクエストする場合は、そのサーバーが実行中であることを確認します。マウント・ポイントを作成する手順については、「NFSバックアップの場所用のマント・ポイントの作成」を参照してください。 -
NFSの場所と、NFSの宛先のリカバリ・ウィンドウを指定するバックアップ・ポリシーを作成します。
-
このバックアップ・ポリシーは、データベースの作成時に関連付けるか、データベースのバックアップ・ポリシーを更新することで関連付けます。
-
バックアップは自動的にスケジュールされますが、手動によるバックアップも実行できます。手動によるバックアップのオプションは、ブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して指定できます。
-
不要になったバックアップを管理します。
-
バックアップからリストアします。NFSにバックアップを保存すると、同じシステムまたは別のシステムにデータベースをリストアできます。
-
NFSのバックアップからデータベースをリカバリします。
Oracle Object Storageへのバックアップ
Oracle Object Storageは、非常にセキュアでスケーラブルなストレージ・プラットフォームであり、データベースのバックアップをいつでも安全に格納または取得できます。データおよび関連するメタデータは、オブジェクトとして論理コンテナ(バケット)に格納されます。Oracle Database Applianceは、バックアップ・レポートと各バックアップを識別するための一意のIDを作成します。
Oracle Object Storageは、Oracle Cloud Infrastructure Identity and Access Managementと密接に統合されています。データ、データに関連付けられたユーザーの定義メタデータおよび暗号化キーは、256ビットのAdvanced Encryption Standard (AES- 256)を使用して自動的に暗号化されます。暗号化キーは定期的にローテーションされ、無効化することはできません。デフォルトでは、特定のリソースへのアクセス権を明示的に付与された認証されたユーザーのみが、Oracle Object Storageに格納されたデータにアクセスできます。データは、HTTPSプロトコルを使用するSSLエンドポイント経由でアップロードおよびダウンロードされます。
Oracle Object Storageにバックアップする場合は、バックアップ・ポリシーとOracle ObjectStoreSwift資格証明を使用します。この資格証明は、暗号化されたOracleウォレットに格納されます。この資格証明は、1つ以上のバックアップ・ポリシーにアタッチできます。
ノート:
資格証明は、Oracle Object Storageを使用するバックアップ・ポリシーを作成するときに検証されます。資格証明は、URLとテナンシに対しては検証されません。Oracle Object Storageを使用する利点は、次のとおりです。
-
TDEに対応していないデータベースの場合、バックアップはパスワードを使用して暗号化されます。TDE対応のデータベースの場合、バックアップはデフォルトで暗号化されるため、RMANバックアップの暗号化パスワードを個別に指定する必要はありません。
注意:
バックアップの作成時に使用したパスワードは安全な場所に保存してください。このパスワードはリカバリ操作時に指定する必要があります。 -
バックアップからの迅速なリカバリ。Oracle Object Storageでは、ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、いつでも安全にクラウド・プラットフォームから直接データを格納または取得できます。
-
リカバリ関連ファイル(アーカイブ・ログなど)の管理の自動化
-
Oracle Object Storageは、オペレーティング・システムによって直接アクセスされることはありません。このストレージには、APIを使用してアプリケーション・レベルでアクセスします。
Oracle Object Storageを使用する場合、バックアップとリカバリのワークフローの概要は次のとおりです。
-
資格証明を使用してObject Storeオブジェクトを作成します。
-
バックアップ・ポリシーを作成して、バックアップの場所(Object Store)、Object Store資格証明の名前、バックアップを格納するコンテナ(バケット)の名前およびリカバリ・ウィンドウを定義します。
-
データベースを作成し、データベース作成の一環としてバックアップ・ポリシーをアタッチするか、データベースの作成後にバックアップ・ポリシーでデータベースを更新します。バックアップ・ポリシーがデータベースに関連付けられると、自動的にバックアップが作成されます。
-
不要になったバックアップを管理します。
-
バックアップからリストアします。Oracle Object Storageにバックアップを保存すると、同じシステムまたは別のシステムにデータベースをリストアできます。
-
Oracle Object Storageのバックアップからデータベースをリカバリします。
ノート:
このバックアップ・オプションを使用するには、Oracle Cloud Infrastructure Object Storageアカウントを作成しておく必要があります。アカウントの作成時に、アカウント資格証明、エンド・ポイントURLおよびバケットを定義します。Oracle Storeにアクセスして、Oracle Cloud Infrastructure Object Storageにサインアップしてください。バックアップ・レポート
バックアップごとに生成されるバックアップ・レポートは、リカバリ・カタログと同様のものですが置換されません。このレポートには、データベースのリストアまたはリカバリに必要なOracle Database Applianceの情報とメタデータが含まれています。バックアップ・レポートは、データベースのリストアやリカバリに必要なすべての情報を追跡するように設計されています。
次に、レベル1のバックアップ・レポートの例を示します。
{
"id" : "2d82460c-d648-4e75-8c7d-72cc90bc442a",
"dbResId" : "b5fc646e-01a6-4c8b-8286-7633346c4329",
"tag" : null,
"dbId" : "2717054291",
"dbName" : "HRDbO",
"dbUniqueName" : "HRDbOu",
"backupType" : "REGULAR-L1",
"keepDays" : null,
"backupLocation" : "https://swiftobjectstorage.us-phoenix-1.oraclecloud.com/v1/dbaasimage/backupbucket",
"cfBackupHandle" : "c-2717054291-20171108-04",
"spfBackupHandle" : "c-2717054291-20171108-04",
"pitrTimeStamp" : "November 08, 2017 12:43:14 PM UTC",
"pitrSCN" : "1175058",
"resetLogsTimeStamp" : "November 08, 2017 09:55:34 AM UTC",
"resetLogsSCN" : "1112268",
"oraHomeVersion" : "12.2.0.1.170814 (26723265, 26609817)",
"sqlPatches" : "25811364,26609817",
"backupLogLoc" : "https://swiftobjectstorage.us-phoenix-1.oraclecloud.com/v1/dbaasimage/backupbucket/scaoda702c1n1/rmanlog/HRDbOu/2717054291/2017-11-08/rman_backup_2017-11-08_12-42-41.0545.log",
"tdeWalletLoc" : null,
"dbConfigLoc" : "https://swiftobjectstorage.us-phoenix-1.oraclecloud.com/v1/dbaasimage/backupbucket/scaoda702c1n1/dbconfig/HRDbOu/2717054291/2017-11-08/DBCONFIG_TAG20171108T124407_2017-11-08_12-44-07.0533.tar.gz",
"name" : "Backup_Report_HRDbO",
"createTime" : "November 08, 2017 12:42:08 PM UTC",
"state" : {
"status" : "CONFIGURED"
},
"updatedTime" : "November 08, 2017 12:44:12 PM UTC",
"backupReportLogDetail" : "https://swiftobjectstorage.us-phoenix-1.oraclecloud.com/v1/dbaasimage/backupbucket/scaoda702c1n1/rmandetaillogreport/HRDbOu/2717054291/2017-11-08/rman_list_backup_detail_2017-11-08_12-44-04.0362.log",
"dbInfo" : {
"dbClass" : "OLTP",
"dbType" : "RAC",
"dbShape" : "odb1",
"dbEdition" : "EE",
"dbStorage" : "ASM"
},
"dbDataSize" : "1542M",
"dbRedoSize" : "16403M"
}
TDEウォレットのバックアップについて
データベースのバックアップが実行されると、TDEウォレットのバックアップも取得されます。データベース・バックアップのタイプは、regular-L0、regular-L1、longtermおよびarchivelogです。odacli list-tdebackupreports
コマンドを使用して、バックアップ保存先にある最新のTDEウォレット・バックアップを表示します。たとえば、tdedb1
という名前のTDE対応データベースに、ディスク、次にNFS、その後にOracle Object Storageのバックアップ構成がアタッチされており、そのデータベースが最終的にこれらの各バックアップ保存先にバックアップされた場合、odacli list-tdebackupreports
コマンドでは、データベースtdedb1
について、ディスク、NFSおよびOracle Object Storageというバックアップ保存先それぞれに対応するTDEウォレット・バックアップのエントリ3つがリストされます。最新のコピーを選択するのは、TDEウォレットが累積的なウォレットであるためです。つまり、再入力操作などによる以前のすべての変更点が、最新のTDEウォレット自体に含まれているためです。
リカバリ・オプションについて
Oracle Database Applianceでは、リカバリは常にフル・データベースのリストアまたはリカバリを実行します。リカバリ・オプションには、LATEST、PITR、SCNおよびBackupReportがあります。
次に示すタイプのリカバリを使用できます。
-
LATEST: 完全リカバリを実行します(有効なバックアップおよび必要なアーカイブ・ログとオンラインREDOログのすべてが利用可能になっている必要があります)
-
PITR: データベースの現在のインカネーション内で指定されたタイムスタンプへのリカバリを実行するPoint-in-Timeリカバリ
-
SCN: データベースの現在のインカネーション内で指定されたSCNへの不完全リカバリを実行するSCNベースのリカバリ。
-
BackupReport: バックアップ・レポートのSCNに基づくリカバリを実行します。BackupReportオプションはSCNに似ていますが、このリカバリでは、指定のSCNではなくバックアップ・レポートのSCNが使用されます。
Point-in-Timeデータベース・リカバリ
Point-in-Timeリカバリ(PITR)では、データベースを特定の時点にリカバリします。このタイプのリカバリには、タイムスタンプを指定する必要があります。
Point-in-Timeリカバリは、多くの場合、次の状況で使用されます。
-
ユーザー・エラーまたは管理エラーの前のSCNまでデータベースをリカバリする場合。
-
一部の必要なアーカイブREDOログが使用できなかったため、完全なデータベース・リカバリに失敗した場合。
-
データベースのアップグレードが失敗した場合。
-
本番データベースのバックアップからテスト・データベースまたはレポート・データベースを作成する場合。
システム変更番号リカバリ
システム変更番号(SCN)は、ある時点でコミットされたデータベースのバージョンを定義するスタンプです。コミットされたトランザクションごとに、Oracleによって一意のSCNが割り当てられます。データベースは、最新の時間またはSCNにリカバリできます。
データベースは、目標の時刻より前に作成されたバックアップからリストアされてから、増分バックアップとログを適用することで、データ・ファイル・バックアップの時刻とリカバリの終了時点の間のすべての変更を再生成します。終了時点がSCNとして指定された場合、データベースは、REDOログを適用し、各REDOスレッドの後か指定したSCNのどちらかの早いほうで停止します。終了時点が時刻として指定された場合、データベースは、指定した時刻に適したSCNを内部的に判別して、そのSCNまでリカバリします。
SCNは、Oracleデータベースのデータ整合性を維持するための主要なメカニズムです。実行ごとに、SCNのカウントが増加します。次に、SCNを使用する領域の例を示します。
-
REDOレコード。すべてのREDOレコードは、REDOヘッダーにREDOレコードのSCNバージョンを保持しています(REDOレコードのSCNは一意でないことがあります)。2つのスレッドからのREDOレコードがあるとすると(RACの場合など)、リカバリではレコードがSCNの順序で並べ替えられて、基本的に厳密な順序が維持されます。
-
データ・ブロック。すべてのデータ・ブロックに、ブロックSCN (ブロック・バージョン)があります。さらに、REDOレコードの変更ベクトルにもブロックSCNが要求されます。これは、変更ベクトルがブロックの唯一のバージョンにのみ適用できることを意味します。コードでは、REDOレコードを適用する前に、変更ベクトルのターゲットSCNがブロックSCNと一致しているかどうかをチェックします。不一致があると、破損のエラーがスローされます。
-
読取り一貫性。すべての問合せには、問合せの開始時のSCNが含まれている問合せ環境があります。セッションでは、トランザクションのコミットSCNが問合せ環境のSCNよりも小さい場合にのみ、トランザクションの変更を確認できます。
-
コミット。すべてのコミットでは、トランザクション境界をマークするSCN (コミットSCN)が生成されます。これはグループ・コミットでも発生することがあります。
アーカイブ・ログのリストア
データベース自動バックアップ・ポリシーのRegular-L0およびRegular-L1削除アーカイブ・ログは、Oracle Data Guardの構成や回復操作など、今後のプロセスで必要になることがあります。Oracle Database Applianceでは、データベースのアーカイブ・ログのリストアがサポートされています。アーカイブ・ログのリストアを、あるSCNから別のSCNまでにするか、あるタイムスタンプから別のタイムスタンプまでにするかを選択できます。
コマンドodacli restore-archivelog
を実行する際に、SCNまたはタイムスタンプ期間を指定します。
不要になったデータベース・バックアップ
不要になった古いバックアップは、削除することが重要です。データベース・バックアップ・ポリシーで定義したバックアップのタイプとリカバリ・ウィンドウによって、データベース・バックアップが不要になるタイミングが決まります。
レベル0バックアップ、レベル1バックアップおよびアーカイブ・ログ・バックアップの場合は、特定のデータベース・リソース識別子に対してコマンドodacli delete-backup
を実行して、定義したリカバリ・ウィンドウに基づいて不要なバックアップおよびバックアップ・レポートを削除します。
長期バックアップの場合は、それに対応するバックアップ・レポートを入力として指定して、コマンドodacli delete-backup
を使用することで、Oracle Object StorageまたはNFSのバックアップの場所とコマンドで指定したバックアップ・レポートからバックアップを削除します。
odacli delete-backup
コマンドを実行すると、それに該当する不要なバックアップが削除されます。次に、定義されたリカバリ・ウィンドウを示します。
-
ディスク: 1から14日
-
Object Storage: 1から30日
Oracle Database Applianceリリース19.15以降、バックアップ・ポリシーをデータベースにアタッチすると、DCSエージェントによってデータベース・バックアップを削除するためのスケジューラが作成されます。データベースの不要なバックアップおよびバックアップ・レポートが削除されます。デフォルトでは、このバックアップの削除スケジューラの頻度は週に1回です。毎週月曜日に実行され、データベースの不要なバックアップおよびバックアップ・レポートが削除されます。バックアップの削除スケジューラを編集して、無効にしたり、頻度を変更することができます。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
Oracle Database ApplianceでのNFSバックアップおよびリストアの構成
データベースをネットワーク・ファイル・システム(NFS)の場所にバックアップしたり、NFSの場所からデータベースをリストアするには、NFSバックアップの場所を構成して、Oracle Database Applianceが読取りおよび書込み操作を実行できるようにする必要があります。
NFSの場所を構成し、データベースをNFSの場所にバックアップし、データベースをNFSバックアップの場所からスタンバイ・データベースとしてリストアするステップは、次のとおりです。
- NFSバックアップの場所の構成
ネットワーク・ファイル・システム(NFS)バックアップの場所を構成して、NFSバックアップを設定し、NFSクライアントの場所をOracle Database Applianceにマウントします。 - NFSの場所へのデータベースのバックアップ
データベースをOracle Database ApplianceのNFSの場所にバックアップするには、NFSバックアップ構成オブジェクトを作成し、それをデータベースにアタッチする必要があります。 - NFSバックアップからのデータベースのリストア
NFSの場所からデータベースをリストアするステップを理解します。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
NFSバックアップの場所の構成
ネットワーク・ファイル・システム(NFS)バックアップの場所を構成して、NFSバックアップを設定し、NFSクライアントの場所をOracle Database Applianceにマウントします。
ノート:
- NFSバックアップ構成オブジェクトを作成し、データベースにアタッチする必要があります。このNFSバックアップの場所は、NFSバックアップ構成オブジェクトを作成するための必須パラメータです。
- TDE対応データベースの場合、Oracle Database Applianceでは、セキュリティ・ガイドラインに従って、データベースとTDEウォレットでバックアップ・パスが異なる必要があります。ソース・データベースがTDE対応の場合、このトピックのステップに従って別のNFSクライアントの場所を構成します。
root
ユーザーとしてNFSクライアントの場所を作成します。[root@***** ~]# mkdir /nfs_backup_client
- NFSサーバーの場所が構成されているシステムのIPアドレスを使用して、NFSクライアントの場所をNFSサーバーの場所にマウントします。
[root@***** ~]# mount -t nfs NFS_Server_Location_IP:/nfs_backup_server /nfs_backup_client
NFSの場所へのデータベースのバックアップ
データベースをOracle Database ApplianceのNFSの場所にバックアップするには、NFSバックアップ構成オブジェクトを作成し、それをデータベースにアタッチする必要があります。
Object Storeアクセスのためのエージェント・プロキシ設定の構成
Oracle Database Applianceサーバーでプロキシ設定することでのみObject StoreのIPアドレスにアクセスできる場合は、Object Storeにエージェントがアクセスできるようにエージェントのプロキシ設定を定義します。
データベース・バックアップ・ポリシーの作成
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、内部または外部のOracle高速リカバリ領域(FRA)の場所またはObject Storeにデータベースをバックアップするポリシーの作成方法について説明します。
次のステップを実行して、ブラウザ・ユーザー・インタフェースからバックアップ・ポリシーを作成します。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
バックアップ・ポリシーによるデータベースの更新
データベースにバックアップ・ポリシーをアタッチして、データベースのバックアップ属性とバックアップ先を定義します。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
バックアップ・ポリシーの更新
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、リカバリ・ウィンドウの更新、ObjectStore資格証明の変更、バックアップ・ポリシーのクロスチェック・オプションの変更を実施します。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースのバックアップ
データベースへのバックアップ・ポリシーの適用、手動バックアップの作成、データベース・バックアップ・スケジュールの更新、またはアーカイブ・ログ・バックアップ・スケジューラの更新を実施します。
odacli create-backup
を使用します。
次のステップを実行して、ブラウザ・ユーザー・インタフェースからデータベースをバックアップします。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
バックアップ・レポートの表示
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用してバックアップ・レポートを表示する方法について説明します。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースのリカバリ
データベースのリカバリに使用できるリカバリ・オプションについて説明します。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したバックアップの削除
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用してデータベースのバックアップを削除します。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ
データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリに、コマンドライン・インタフェースを使用します。
- ディスクへのデータベース・バックアップの準備
コマンドライン・インタフェースを使用して、ディスクのOracle高速リカバリ領域(FRA)にデータベースをバックアップするポリシーを作成します。 - NFSの場所へのデータベース・バックアップの準備
コマンドライン・インタフェースを使用して、外部FRA (NFSの場所)にデータベースをバックアップするポリシーを作成します。 - Oracle Cloudへのデータベース・バックアップの準備
データベースをOracle Cloud Infrastructure Object Storageにバックアップするためのバックアップ構成を作成します。 - CLIによるデータベースのバックアップ
コマンドライン・インタフェースを使用して、レベル0、レベル1、LongTermデータベース・バックアップまたはアーカイブ・ログ・バックアップを作成します。 - CLIによるデータベースのリカバリ
バックアップ・レポート、Point-in-Timeリカバリ(PITR)、システム変更番号(SCN)または最新のバックアップ時刻を使用して、データベースをシステムにリカバリします。 - CLIによるデータベースのリストア
バックアップ・レポートとコマンドライン・インタフェースを使用して、Oracle Object StorageまたはNFSのバックアップの場所からシステムにデータベースをリストアできます。 - CLIによるアーカイブ・ログのリストア
コマンドライン・インタフェースを使用して、あるSCNから別のSCNにアーカイブ・ログをリストアすることも、あるタイムスタンプから別のタイムスタンプにアーカイブ・ログをリストアすることもできます。 - CLIを使用したバックアップの削除
古い不要なレベル0バックアップ、レベル1バックアップ、アーカイブ・ログ・バックアップおよび長期バックアップを、不要なバックアップ・レポートとともに削除します。
親トピック: データベースのバックアップ、リストアおよびリカバリ
ディスクへのデータベース・バックアップの準備
コマンドライン・インタフェースを使用して、ディスクのOracle高速リカバリ領域(FRA)にデータベースをバックアップするポリシーを作成します。
バックアップ・ポリシーは、ブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはコマンドライン・インタフェースを使用して作成できます。ほとんどのバックアップおよびリカバリ・コマンドでは、データベースを識別するためのリソース名またはリソースIDを指定できます。
ディスクへのバックアップまたはブラウザ・ユーザー・インタフェースの「Backup to Internal FRA」オプションには、大量のディスク領域(データベース・サイズの2倍から3倍)が必要です。
次のステップを実行して、コマンドライン・インタフェースからバックアップ・ポリシーを作成します。
親トピック: CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ
NFSの場所へのデータベース・バックアップの準備
コマンドライン・インタフェースを使用して、外部FRA (NFSの場所)にデータベースをバックアップするポリシーを作成します。
バックアップ・ポリシーは、ブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはコマンドライン・インタフェースを使用して作成できます。ほとんどのバックアップおよびリカバリ・コマンドでは、データベースを識別するためのリソース名またはリソースIDを指定できます。
NFSの場所へのバックアップまたはブラウザ・ユーザー・インタフェースの「Backup to External FRA」オプションには、NFSマウント・ポイントの作成が必要になります。
次のステップを実行して、コマンドライン・インタフェースからバックアップ・ポリシーを作成します。
関連トピック
親トピック: CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ
Oracle Cloudへのデータベース・バックアップの準備
データベースをOracle Cloud Infrastructure Object Storageにバックアップするためのバックアップ構成を作成します。
Oracle Object Storageへのバックアップの前には、Oracle Cloud Infrastructure Object Storageアカウントにサインアップして、Oracle Object Storage資格証明を知っておく必要があります。Oracle ObjectStoreSwiftオブジェクトを作成すると、コマンドによって資格証明の詳細がシステムに作成および格納され、パスワードが暗号化されたOracleウォレットに格納されます。このOracleウォレットに、Oracle Object Storageのパスワードが格納されます。
Oracle Storeにアクセスして、Oracle Cloud Infrastructure Object Storageにサインアップします。
ノート:
新しいデータベースの作成時には、そのデータベースを任意のタイプのバックアップ構成に関連付けできます。親トピック: CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ
CLIによるデータベースのバックアップ
コマンドライン・インタフェースを使用して、レベル0、レベル1、LongTermデータベース・バックアップまたはアーカイブ・ログ・バックアップを作成します。
データベース・バックアップはブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはコマンドライン・インタフェースで作成できます。データベースにバックアップ構成オブジェクトをアタッチすると、DCSエージェントは自動的にデータベースの日次バックアップをスケジュールします。日付と時刻は、Oracle Database Applianceのタイム・ゾーンに基づきます。AutoScheduleは、毎週日曜日にレベル0のバックアップと、それ以外の6日間にレベル1のバックアップをトリガーします。また、30分ごとのアーカイブ・ログ・バックアップもトリガーします。コマンドodacli update-schedule
を使用して、スケジュールされたバックアップ時間を無効化または変更します。
長期データベース・バックアップや自動バックアップ以外のレベル0またはレベル1のバックアップを作成するには、コマンドodacli create-backup
を使用します。
ノート:
データベースをリカバリする場合は、レベル0のバックアップを作成することで、バックアップ・レポートにベース・バックアップに関する情報が含まれるようにします。データベースを同じシステムに異なるDB名とDB一意名でリストアする場合や別のシステムにリストアする場合は、長期データベース・バックアップ・レポートが不要なこともあります。アーカイブ・ログ、レベル0またはレベル1のバックアップ・レポートを使用することもできます。アーカイブ・ログ・バックアップ・レポートを使用する場合、以前のデータベース・バックアップが存在している必要があります。別のシステムにデータベースをリストアするには、Oracle Object Storageに長期データベース・バックアップあることが必要です。関連トピック
親トピック: CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ
CLIによるデータベースのリカバリ
バックアップ・レポート、Point-in-Timeリカバリ(PITR)、システム変更番号(SCN)または最新のバックアップ時刻を使用して、データベースをシステムにリカバリします。
Oracle Database Applianceのデータベースのリカバリは、完全RMANデータベース・リカバリです。
バックアップ・レポートからのリカバリには、そのバックアップ・レポートに応じたJSON入力が必要です。
TDE対応データベースのリカバリ時には、バックアップ・パスワードを指定する必要がありません。
ノート:
データベース・バックアップがRMANバックアップ・パスワードを使用して暗号化されている場合にのみ、-p
オプションを使用します。TDE対応のデータベースには、-p
オプションは適用できません。
関連トピック
親トピック: CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ
CLIによるデータベースのリストア
バックアップ・レポートとコマンドライン・インタフェースを使用して、Oracle Object StorageまたはNFSのバックアップの場所からシステムにデータベースをリストアできます。
データベースをリストアすると、環境および検証のチェックと設定のタスクが実行されます。データベースのリストアには、多数のタスクと構成詳細が必要になります。たとえば、データベース・ストレージの作成、Oracleホームの作成、制御ファイルの再作成、データベースの登録、RMANのリストアおよびリカバリの確立などが必要です。Oracle Database Applianceのバックアップ・レポートは、バックアップごとに生成されるもので、データベースのリストアに必要なメタデータが含まれます。このレポートは、データベースを迅速で効率的にリストアできるように設計されています。
データベースは、あるアプライアンスから別のアプライアンスにリストアできます。また、ソース・データベースの削除時には、同じアプライアンスにリストアできます。
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別のシステムにリストアする場合は、コマンド
odacli create-backup
で生成したバックアップ・レポートを別のマシンの任意のフォルダにコピーして、バックアップ・レポートを指定したコマンドodacli irestore-database
を使用します。コマンドodacli irestore-database
の実行時には、バックアップ・レポートの完全な場所を指定する必要があります。 -
同じシステムにリストアする場合は、ソース・データベースを削除して、コマンド
odacli create-backup
で生成したバックアップ・レポートを使用します。
ノート:
Standard Edition Oracle Database 19c以降の場合、Oracle RACまたはOracle RAC One Node Databaseのリストアはできません。次のステップを実行し、コマンドライン(CLI)を使用してデータベースをリストアします。
関連トピック
親トピック: CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ
CLIによるアーカイブ・ログのリストア
コマンドライン・インタフェースを使用して、あるSCNから別のSCNにアーカイブ・ログをリストアすることも、あるタイムスタンプから別のタイムスタンプにアーカイブ・ログをリストアすることもできます。
次のステップを実行し、コマンドライン(CLI)を使用してアーカイブ・ログをリストアします。
親トピック: CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ
CLIによるバックアップの削除
古い不要なレベル0バックアップ、レベル1バックアップ、アーカイブ・ログ・バックアップおよび長期バックアップを、不要なバックアップ・レポートとともに削除します。
レベル0バックアップ、レベル1バックアップおよびアーカイブ・ログ・バックアップでは、バックアップ構成で定義されたリカバリ・ウィンドウによって、バックアップがいつ不要になるかが決まります。この範囲は次のとおりです。
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ディスクへのバックアップ: 1日から14日間
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Oracle Object Storageへのバックアップ: 1日から31日間
Oracle Object StorageまたはNFSへの長期バックアップの場合は、データベースのバックアップ・レポートのkeepDays
属性を表示して、バックアップがいつ不要になるかを判断します。長期バックアップを削除する場合は、データベース・リソースIDまたはデータベース名とバックアップ・レポートが必要です。
次のステップを実行して、odacli
コマンドを使用してデータベース・バックアップを削除します。
関連トピック
親トピック: CLIを使用したバックアップ、リストアおよびリカバリ