17 Oracle Database Applianceでの仮想化プラットフォームからKVMへの移行
Oracle Database Applianceデプロイメントを仮想化プラットフォームからKVMに移行する方法を理解します。
- Oracle Database Applianceの仮想化プラットフォームからKVMへの移行について
仮想化プラットフォーム・デプロイメントをKVMに移行する方法を理解します。 - Oracle Database Applianceでの仮想化プラットフォームからKVMへの移行
Oracle Database Applianceで仮想化プラットフォームからKVMに移行する手順を理解します。
Oracle Database Applianceの仮想化プラットフォームからKVMへの移行について
仮想化プラットフォーム・デプロイメントをKVMに移行する方法を理解します。
データを保持する再プロビジョニング機能を使用して、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム・デプロイメントをKVMに移行できます。
移行に関する考慮事項
移行に関する考慮事項は次のとおりです。
- 仮想化プラットフォーム(Oracle VM)のローカル・リポジトリは移行されません。VMやvdiskなどのローカル・リポジトリ内のオブジェクトはすべてバックアップし、移行後に手動で移行する必要があります。
- リポジトリ(Oracle ACFSファイル・システム)のマウント・ポイントは、
/u01/app/sharedrepo
から/u05/app/sharedrepo
に変更されます。 - VMテンプレートはオフラインVMとして移行されます。これらは、次のコマンドによりVMをクローニングするためのテンプレートとして使用できます。
odacli clone-vm -n source_vm_name -cn cloned_vm_name
移行後に不要になった場合は、コマンド
odacli delete-vm -n vm_name
を使用してこれらのVMテンプレートを削除できます。 - KVMのCPUプールのコア数は偶数である必要があるため、コア数が奇数のCPUプールは移行されません。移行後にCPUプールを手動で作成し、影響を受けるVMにCPUプールを割り当ててください。
- dom0の
net1
ブリッジ(通常はOVMでパブリック・ネットワークとして使用される)およびpriv1
(ODA_BASEのプライベート・ネットワークとして使用される)は、KVM vnetworkに移行されません。 - ブリッジなしでアタッチされたVLANを持つVMは、pubnet vnetworkとして移行されます。
vm.cfg
に手動で直接加えられたカスタマイズは移行されません。- デフォルトでは、移行後のVMではvirtioが使用されます。Oracle Linux 5など、必要なvirtioサポートがない以前のLinuxバージョンのVMは、正しくブートストラップされません。バス・タイプをvirtioからIDEに変更した後、VMを再起動できます。
odacli modify-vm -n vm_name -dev bus=ide
デフォルトのvirtioに戻すには、次のコマンドを実行します。odacli modify-vm -n vm_name -dev bus=virtio
この問題は、virtioがインストールされていないMicrosoft Windows VMでも発生する可能性があります。
- repo、cpu pool、vlan、vdisk、vmtemplateなどのインフラストラクチャ・リソースの移行中に移行が失敗した場合、作成されたリソースは元に戻されます。問題が修正されたら、移行のためにコマンド
odacli migrate-ovm2kvm
を再実行します。 -
VMの移行中に移行が失敗した場合、移行は続行され、失敗したそれぞれのVM移行についてコマンド
odacli describe-ovm2kvm
を実行するとエラーが表示されます。 - 移行後に、VM内の実際のデバイス名が変更されることがあります。たとえば、仮想化プラットフォーム・デプロイメントの
/dev/xvda
は、KVMへの移行後に/dev/vda
に変更されることがあります。たとえば、VM内の/etc/fstab
に/dev/xvda
というデバイス名がリストされている場合は、移行後にデバイス名が変更されたことによってVMの起動に失敗する可能性があります。仮想化プラットフォーム・デプロイメントで/etc/fstab
のデバイス名を使用する場合は、移行前にラベルまたはUUIDで名前を変更します。ファイル・システムのマウント表(/etc/fstab
)でラベルまたはUUIDを使用する方法の詳細は、『Oracle Linux 7ファイル・システムの管理』ガイド(https://docs.oracle.com/en/operating-systems/oracle-linux/7/fsadmin/ol7-fsadmin.html#ol7-s1-fsadmin)を参照してください。 - 移行後に、VMのネットワーク構成が変更される可能性があります。移行後にVMに接続できない場合は、コマンド
virsh console vm_name
を使用してコンソールからVMにログインし、ネットワークを確認して、必要に応じて再構成します。構成ステップは、オペレーティング・システムに固有です。詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。 - Microsoft Windows VMを移行する前に、Windows用のvirtioドライバをインストールします。構成手順については、My Oracle Supportノート2773840.1『Steps for MS Windows guests on ODA Bare Metal』を参照してください。
移行プロセスのステップ
このプロセスのステップは次のとおりです。
odaupgradeutil.sh
ユーティリティを実行します。- 両方のノードでアプライアンスを再イメージ化します。
- コマンド
odacli restore-node -g
を実行してOracle Grid Infrastructureに再プロビジョニングし、odacli restore-node -d
を実行して保存済データベースを再プロビジョニングします。 odacli migrate-ovm2kvm
コマンドを実行して、仮想化プラットフォームからKVMに移行します。- コマンド
odacli describe-ovm2kvm
を実行し、移行レポートでエラーがないかどうかを確認します。問題を修正してから、操作を再試行してください。
Oracle Database Applianceでの仮想化プラットフォームからKVMへの移行
Oracle Database Applianceで仮想化プラットフォームからKVMに移行する手順を理解します。
警告:
移行プロセス中は、いかなる場合もcleanup.plを実行しないでください。そのようにすると、ストレージ上のすべてのOracle ASMディスク・グループが消去され、Oracle仮想化プラットフォームの全リソースをそのまま保持して、Oracle Database Applianceシステムを再プロビジョニングすることができなくなります。ノート:
移行後に、VM内の実際のデバイス名が変更されることがあります。たとえば、仮想化プラットフォーム・デプロイメントの/dev/xvda
は、KVMへの移行後に/dev/vda
に変更されることがあります。たとえば、VM内の/etc/fstab
に/dev/xvda
というデバイス名がリストされている場合は、移行後にデバイス名が変更されたことによってVMの起動に失敗する可能性があります。仮想化プラットフォーム・デプロイメントで/etc/fstab
のデバイス名を使用する場合は、移行前にラベルまたはUUIDで名前を変更します。ファイル・システムのマウント表(/etc/fstab
)でラベルまたはUUIDを使用する方法の詳細は、『Oracle Linux 7ファイル・システムの管理』ガイド(https://docs.oracle.com/en/operating-systems/oracle-linux/7/fsadmin/ol7-fsadmin.html#ol7-s1-fsadmin)を参照してください。
ノート:
まず、最初のノード(node0
)で、ODA_BASE
に対してodaupgradeutil
を実行します。node0
でステップ3-5が正常に完了したら、2番目のノード(node1
)で、ODA_BASE
に対してステップ3-5を実行します。
次のステップに従います。両方のノードでコマンドを実行します。
ノート:
Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームからベア・メタル・システムへのデータベースの移行が完了しました。Oracle Database Applianceベア・メタル・システムからDBシステムにデータベースを移行するには、My Oracle Supportノート2869506.1 (https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2869506.1)を参照してください。