Oracle ExadataとOracle RACの最適化機能
Oracle ExadataとOracle RACでは、分散並列処理、ストレージ層処理、動的なリソース割当てを利用してスケーラビリティ、高パフォーマンス・モデル作成およびリアルタイム・スコアリングを実現することで、機械学習のための高度な最適化機能が提供されます。
分散並列処理とスケーラビリティ:
- Oracle RACによって、複数のクラスタ・ノードにわたる分散並列処理が可能になり、データ処理と機械学習タスクの効率が高まります。
- Exadataのアーキテクチャでは、インメモリー処理と自動スケーリングによるスケーラブルなパフォーマンスがサポートされており、ワークロードのピーク時でも一貫したパフォーマンスが確保されます。
スマート・スキャンによるストレージ層処理:
Exadata Smart Scanテクノロジによって、SQL述語、および機械学習モデルのスコアリングがストレージ層で直接処理されます。これにより、スマート・スキャン以外のデータベース内スコアリングに比べ、データ移動が減り、問合せ実行が2-5倍高速になります。
データ・ロードとモデル・キャッシュ:
- Oracle Machine Learning (OML)では、データが増分的にメモリーにロードされるため、データセット全体をメモリーに収める必要がなくなります。
- モデルは効率的にキャッシュされ、問合せ間で共有されるため、メモリーのオーバーヘッドが最小限に抑えられ、マルチユーザー・パフォーマンスが向上します。
高パフォーマンス・スコアリング:
- 機械学習モデルはSQL関数として統合され、バッチ処理環境とオンライン・トランザクション処理(OLTP)環境の両方で、高パフォーマンス・スコアリングが実現されます。
- OMLでは、現在の表データを使用したリアルタイム・スコアリングのために、Exadataのストレージ層最適化が利用されます。
Autonomous Databaseでの自動スケーリング:
Autonomous Databaseによって、複数のユーザーおよび複数の同時問合せに対応するためにコンピューティング能力が動的に調整されます。
マルチユーザー・サポート:
- ディスク認識構造によって、データベース・メモリー・マネージャを使用してメモリー割当てが最適化されるため、マルチユーザー環境で効率的なパフォーマンスが実現されます。
- パーティション化モデルの場合は、必要なコンポーネント・モデルのみがロードされるため、メモリー使用量が減り、速度が増します。
セキュリティと監査:
データベース内機械学習モデルは、アクセス制御、権限管理、監査トラッキングなどのデータベース・セキュリティ・スキームに従っています。このことから、様々な環境にわたり、コンプライアンスを確保でき、機械学習モデルを安全に使用できます。
親トピック: データベース内機械学習とは