プレゼンテーション・サービスのユーザー・インタフェースのローカライズ

ユーザーが英語以外の言語を話す場合は、プレゼンテーション・サービスのユーザー・インタフェースをローカライズできます。

ユーザーは、Oracle Analyticsのサインイン・ページで言語を選択できます。これにより、インタフェースの多くの要素が適切な言語で自動的に表示されます。サイン・イン後、ユーザーは、「マイ・アカウント」ダイアログの「プリファレンス」タブで言語設定を変更できます。

ユーザーの設定はWEBLANGUAGEセッション変数に保存されます。プレゼンテーション・サービスのユーザー・インタフェースでは、ユーザーがサインイン・ページで言語を選択したときにWEBLANGUAGEが設定されます。

ノート:

Oracle Applicationsでは、ユーザーの初回ログイン時にWEBLANGUAGEがブラウザの言語に設定されます。たとえば、言語がフランス語に設定されているブラウザを使用してOracle Applicationsに初めてログインすると、WEBLANGUAGEの値はFrenchになり、メタデータはフランス語に翻訳されます。

次の各項の説明に従い、管理者として、プレゼンテーション・サービスのユーザー・インタフェースの他の要素をローカライズするための各種タスクを実行します。

プレゼンテーション・サービスをローカライズするためのディレクトリ構造の理解

Oracle Analytics Serverは、ユーザー・インタフェースの要素およびメッセージを制御する様々なファイルとともにインストールされます。

これらのファイルは、ORACLE_HOME/bi/bifoundation/web/msgdbディレクトリのmessagesサブディレクトリおよびpagesサブディレクトリにインストールされます。これらの要素およびメッセージをローカライズするには、それらのファイルをSDD/components/OBIPS/custommessages/l_xxのl_xxサブディレクトリにコピーします。

SDDはシングルトン・データ・ディレクトリで、_xxは言語拡張子を示します。主なディレクトリを参照してください。ファイルをコピーしたら、コピー先のサブディレクトリに対応する言語に合せてコンテンツを変更できます。

ユーザーの優先通貨のメッセージのローカライズ

優先通貨に関連付けられたメッセージをローカライズできます。

ユーザーの優先通貨の使用の詳細は、静的マッピングを使用したユーザーの優先通貨オプションの定義を参照してください。

  1. SDD/components/OBIPS/custommessages/l_xxディレクトリに移動します。xxは、優先通貨を指定する言語の言語拡張子です。

    SDDは、DOMAIN_HOME/bidataなどのシングルトン・データ・ディレクトリです。主なディレクトリを参照してください。

  2. このディレクトリで、custommessagesという名前のサブディレクトリを作成します。
  3. このディレクトリで、usercurrencymessages.xmlという名前のXML形式のファイルを作成します。
  4. 作業しているディレクトリに対応する言語用のこのファイルに、次のようなエントリを追加します。次の例には、kmsgMyCurrency1およびkmsgMyCurrency2という2つのメッセージが含まれています。
    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <WebMessageTables xmlns:sawm="com.siebel.analytics.web/message/v1">
    <WebMessageTable system="CurrencyDisplay" table="Messages" code="false">
       <WebMessage name="kmsgMyCurrency1"><TEXT>My Currency Text 1</TEXT></WebMessage>
       <WebMessage name="kmsgMyCurrency2"><TEXT>My Currency Text 2</TEXT></WebMessage>
    </WebMessageTable>
    </WebMessageTables>
    
  5. このメッセージを使用するために、ファイルを編集してdisplayMessage="kmsgMyCurrency1"と指定します。
  6. これらのメッセージをローカライズする各言語に対して、ステップ1 - 5を繰り返します。
  7. Oracle BIプレゼンテーション・サービスのサービスを再起動します。

Oracle Analytics Serverで、適切にローカライズされたテキストがユーザーに表示されます。この例では、表示されるテキストはMy Currency Text 1です。

サインイン・ページのデフォルト言語の指定

ユーザーに表示される言語を変更するには、ユーザーのブラウザに指定されている言語をオーバーライドします。

プレゼンテーション・サービスのサインイン・ページの表示に使用されるデフォルト言語は、ユーザーのクライアント・ブラウザの設定から取得されます。

ブラウザで指定された言語を変更するには、ブラウザの「インターネット オプション」の設定を更新します。

パフォーマンス・タイルの数字のスケーリングの指定

プレゼンテーション・サービスでは、パフォーマンス・タイルを使用して、上位レベルの集計データの1つに関心を集めることができます。

タイルには、1,000,000のような数字を含めることも、たとえば1Mのように、インジケータを使用した値の「圧縮」または「スケーリング」を指定することもできます。

数字をスケーリングするために、プレゼンテーション・サービスでは現在のロケールで使用可能なスケール変更係数を検索して、数字を処理し、そのインジケータの値を追加します。現在のロケールでスケール変更係数が定義されていない場合、スケーリングは適用されません。数字のスケーリングは言語によって異なるため、次の手順の説明に従って、localedefinitions.xmlファイルを手動で編集してスケーリングを制御できます。

  1. テキスト・エディタで、次のディレクトリ内のlocaledefinitions.xmlファイルを開きます。

    ORACLE_HOME/bi/bifoundation/web/display

  2. このファイルに、新規プロパティ「scaleFactors」を追加し、ロケールに適した値を入力します。

    次に、英語ロケールの値を示します。

    <localeDefinition name="en">
        <!-- existing data -->
            <property name="scaleFactors">
                <property name="thousand">K</property>
                <property name="million">M</property>
                <property name="billion">B</property>
                <property name="trillion">T</property>
                <property name="quadrillion">Q</property>
                <property name="quintillion">Qu</property>
                <property name="sextillion">S</property>
                <property name="septillion">Sp</property>
                <property name="octillion">O</property>
                <property name="nonillion">N</property>
                <property name="decillion">D</property>
                <property name="undecillion">UD</property>
                <property name="duodecillion">DD</property>
            </property>
    </localeDefinition>
    

    次に、インド・ロケールの値を示します。

    <localeDefinition name="en-in" basedOn="en">
        <!-- english - india -->
        <!-- existing data -->
            <property name="scaleFactors">
                <property name="thousand">K</property>
                <property name="hundred-thousand">L</property>
                <property name="ten-million">Cr</property>
            </property>
    </localeDefinition>
    
  3. 変更内容を保存し、ファイルを閉じます。
  4. プレゼンテーション・サービスを再起動します。

URLでの言語の指定

ユーザーは、サインイン・ページを表示してOracle Analytics Serverを起動するとき、サインイン・プロセスの一環として言語を選択できます。

ユーザーは「マイ・アカウント」ダイアログの「プリファレンス」タブで言語を選択することもできます。

ダッシュボードまたはアプリケーションの他のページを表示するURLをユーザーに提供する場合、URLパラメータをプロファイル属性として定義できます。これにより、アプリケーションの言語設定と一致するように、ダッシュボードおよび分析の言語が動的に設定されます。

運用アプリケーションでは、シンボリックURLによって統合環境内のダッシュボードおよび分析が組み込まれます。Oracle BIプレゼンテーション・サービスの場合、URLパラメータLangによってWebページのレンダリングで使用される言語が指定されます。

Langパラメータは、Oracle Business Intelligenceに接続する運用アプリケーションで定義されたシンボリックURLに含めることができます。Langパラメータはプロファイル属性として定義されますが、シンボリックURLが実行時に作成される場合は、プロファイル属性のLanguageCodeが値として設定されます。次の表に、Langを含む、シンボリックURLパラメータ・アプレットのパラメータ設定の例を示します。

たとえば次のURLでは、サインイン・ページがフランス語で表示されます。

http://Server_Name:port_number/analytics/saw.dll?Dashboard&Lang=fr
Name タイプ Path引数の値 追加 順序番号

Cmd

定数

Go

Y

1

Path

定数

/shared/Sales/Pipeline/Overview/Top 10 Deals

Y

2

nQUser

コマンド

UseLoginId

Y

3

nQPassword

コマンド

UseLoginPassword

Y

4

PostRequest

コマンド

PostRequest

Y

5

Lang

プロファイル属性

LanguageCode

Y

6