JVMヒープ・サイズの設定によるパフォーマンスの最適化

Oracle WebLogic Serverの起動スクリプトで管理サーバーおよび管理対象サーバーのデフォルトJVMヒープ・サイズを大きくすると、メモリー・パフォーマンスが向上します。

新しくデプロイされたWebアプリケーション・サーバー・インスタンスでは、デフォルトのメモリー・ヒープ設定が使用されます。これは、Oracle Analytics Serverの64ビットの要件に対応するには小さすぎることがよくあります。次の手順では、JVMヒープ・サイズのSERVER_MEM_ARGSパラメータを、ここで推奨されている値を使用して大きくできます。

サーバーに十分な物理メモリーが割り当てられていることを確認してから、次の設定を開始点として使用し、負荷テストの後に必要に応じて調整します。長期にわたる安定した均等なパフォーマンスを実現するには、最小JVMヒープ・サイズ(-Xms)を最大JVMヒープ・サイズ(-Xmx)と同じ値に設定する必要があります

この手順では、管理サーバーと管理対象サーバーの両方に同じパラメータ値を設定します。

  1. 管理サーバーと管理対象サーバーを停止します。システムの起動および停止を参照してください。
  2. 管理対象サーバーのJVMヒープ・サイズを設定します:
    1. <Oracle_Home>/user_projects/domains/bi/binを参照し、ファイルsetStartupEnv.sh (Linuxの場合)またはsetStartupEnv.cmd (Windowsの場合)をバックアップします。
    2. setStartupEnv.sh (Linuxの場合)またはsetStartupEnv.cmd (Windowsの場合)を編集し、"${STARTUP_GROUP}" = "BISUITE-MAN-SVR"セクションで次の内容を更新します:
      # 64 bit JVM memory settings
      
              SERVER_MEM_ARGS_64="-Xms4g -Xmx4g"
      
              export SERVER_MEM_ARGS_64
      
              SERVER_MEM_ARGS_64HotSpot="-Xms4g -Xmx4g"
      
              export SERVER_MEM_ARGS_64HotSpot
      
              SERVER_MEM_ARGS_64JRockit="-Xms4g -Xmx4g"
      
              export SERVER_MEM_ARGS_64JRockit
    Oracle Analytics Publisherの使用量がかなり多く、マシンに十分な物理メモリーがある場合は、管理対象サーバーのJVMメモリーを4GBより大きく構成することを検討してください。
  3. 管理サーバーのJVMヒープ・サイズを設定します:
    1. <Oracle_Home>/user_projects/domains/bi/binを参照し、ファイルsetStartupEnv.sh (Linuxの場合)またはsetStartupEnv.cmd (Windowsの場合)をバックアップします。
    2. setStartupEnv.sh (Linuxの場合)またはsetStartupEnv.cmd (Windowsの場合)を編集し、セクション"${STARTUP_GROUP}" = "AdminServerStartupGroup"内で、次の太字で強調表示されている行を更新します:
      # 64 bit JVM memory settings
      
              SERVER_MEM_ARGS_64="-Xms1024m -Xmx4096m"
      
              export SERVER_MEM_ARGS_64
      
              SERVER_MEM_ARGS_64HotSpot="-Xms1024m -Xmx4096m"
      
              export SERVER_MEM_ARGS_64HotSpot
      
              SERVER_MEM_ARGS_64JRockit="-Xms1024m -Xmx4096m"
      
              export SERVER_MEM_ARGS_64JRockit
  4. パラメータの設定後、ファイルを保存して閉じ、変更内容を有効にするために管理サーバーと管理対象サーバーを再起動します。
  5. スケールアウトされたシステムでは、各ドメインのホームでこれらのステップを繰り返します。

    水平方向にスケールアウトする場合に設定がコピーされます。