分析の一般的な構成タスクの実行

この項では、分析の作成を構成するために実行できる一般タスクについて説明します。

次の項が含まれます:

Excelへのエクスポートに役立つヒープ・サイズの増加

Microsoft Excelへのエクスポートなど、分析結果をエクスポートするための様々なオプションが用意されています。

このようなオプションの詳細は、Oracle Analytics Serverでのデータのビジュアル化結果のエクスポートを参照してください。Excel形式に直接エクスポートすることは可能ですが、大量の行数をエクスポートする場合は、まずCSVにエクスポートしてからそのファイルをExcelにインポートすると、同様のパフォーマンスを期待できます。または、「データ」>「Excel」オプションを使用してエクスポートすると、サポートされているデータ型(文字列、数値およびデータ)を保持できます。

ユーザーがCSV形式を使用せずに大きいデータセットをエクスポートし、メモリー不足エラーを取得する場合、JavaHostサービスのヒープ・サイズを増やす必要があります。デフォルトのヒープ・サイズは1024MBです。コンピュータ上の使用可能なメモリーに応じて、JavaHostサービスのヒープ・サイズを増やすことができます。JavaHostを使用しない「データ」>「Excel」オプションを使用してエクスポートできます。

  1. 編集のためにobijh.propertiesファイルを開きます。ファイルは次の場所にあります。

    ORACLE_HOME/bi/modules/oracle.bi.cam.obijh/env/obijh.properties

  2. 既存の-Xmx1024Mエントリ(OBIJH_ARGS=で始まる行)を変更します。

    -Xmxパラメータを2048M(または必要に応じてそれ以上。システムにおける使用可能なメモリーや必要とするExcelエクスポートのサイズによる)に設定します。

  3. ファイルを保存して閉じます。

    これはすべてのJavaHostに影響します。

  4. com.siebel.analytics.javahost.io.ChannelWithTimeoutクラスからSocketTimeoutExceptionについてのエラー・メッセージが表示される場合は、JavaHostサービスのためのSocketTimeoutパラメータを更新します。

    次のJavaHostシステム・コンポーネントのconfig.xmlファイルを開きます。

    BI_DOMAIN/config/fmwconfig/biconfig/OBIJH/config.xml

    MessageProcessorセクションとSocketTimeoutパラメータを見つけます。コメント・アウトされている可能性もあります。必要に応じてSocketTimeoutを非コメント化し、大きな値を指定します。たとえば、最小でも300000ミリ秒を指定します。

    config.xmlファイルとその設定の詳細は、プレゼンテーション・サービスに対するJavaHostサービスの使用を参照してください。

  5. ファイルを保存して閉じます。
  6. Oracle Analytics Server再起動します。

エクスポートの手動による構成

分析結果やビューをエクスポートする方法を変更する各種オプションを構成できます。

  1. 次のinstanceconfig.xmlファイルを開いて編集します。

    BI_DOMAIN/config/fmwconfig/biconfig/OBIPS

  2. 次のネームスペース宣言をWebConfig要素に挿入します。
    xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
    

    Export要素に、エクスポートのタイプを指定する必須属性xsi:typeが含まれていることに注意してください。有効な値は次のとおりです。

    • excel (Microsoft Excelへのエクスポート)

    • formattedText (データ・エクスポートの場合)

    • pdf (PDFにエクスポートする場合)

    • ppt (Microsoft Powerpointへのエクスポート)

    • all (すべての印刷およびエクスポート・オプションについて、trueまたはfalseを使用してチャート、イメージまたは書式設定を除外するかどうかを選択できます)
  3. 次の表で説明している要素を追加する必要があるDownloadセクションを見つけます。
  4. 次の例に示すように、必要な要素とその祖先要素を追加します。

    ノート:

    デフォルトのエクスポート値はUseRawValueです。ただし、丸められた値をエクスポートする場合、かわりにUseFormattedValue値を使用する必要があります。
    <ServerInstance>
      <Download>
        <Export xsi:type="excel">
            <DataValue>UseRawValue</DataValue>
            <RepeatRows>false</RepeatRows>
        </Export>
    
        <Export xsi:type="formattedText">
            <Delimiter char=","/>
        </Export>
    
        <Export xsi:type="pdf">
            <KeepRowsTogether>true</KeepRowsTogether>
            <Orientation>Landscape</Orientation>
        </Export>
    
        <Export xsi:type="ppt">
            <Orientation>Portrait</Orientation>
        </Export>
        
        <Export xsi:type="all">
            <ExportCharts>false</ExportCharts>
            <ExportImages>false</ExportImages>
            <ExportFormatting>false</ExportFormatting>
        </Export>
    
    
      </Download>
    </ServerInstance>
    
  5. 変更内容を保存し、ファイルを閉じます。
  6. Oracle Analytics Server再起動します。

エクスポート用に手動で構成する要素

この表では、エクスポート用に手動で構成できる要素について説明します

要素 説明 デフォルト値

DataValue

データ値(数値および日付)をExcelにエクスポートする場合に、完全な数値精度および書式設定マスクが設定されたRAW書式でエクスポートするか、または指定されたデータ書式の文字列でエクスポートするかどうかを指定します。

有効な値は次のとおりです。

  • UseRawValue

  • UseFormattedValue

エクスポート・タイプは次のとおりです。

xsi:type="excel"

UseRawValue

RepeatRows

表およびピボット表をExcelにエクスポートする場合に、複数の行にわたるセルおよび複数の列にわたるセルを繰り返すかどうかを指定します。

trueに設定すると、分析エディタの「値の抑制」の設定に関係なく、複数の行にわたるセルおよび複数の列にわたるセルが繰り返されます。たとえば、YearとMonthの値を含む表では、すべてのMonthの値に対してYearが繰り返されます。

falseに設定すると、その動作は、分析エディタの「値の抑制」オプションで定義されているのと同じです。

  • 「値の抑制」「抑制」に設定されている場合、行をまたがるセルおよび列をまたがるセルは繰り返されません。たとえば、YearとMonthの値を含む表では、Yearは複数のMonthの値に対して1回のみ表示されます。

  • 「値の抑制」「繰返し」に設定されている場合、行をまたがるセルおよび列をまたがるセルが繰り返されます。たとえば、YearとMonthの値を含む表では、すべてのMonthの値に対してYearが繰り返されます。

「値の抑制」オプションの詳細は、Oracle Analytics Serverでのデータのビジュアル化を参照してください

エクスポート・タイプは次のとおりです。

xsi:type="excel"

false

Delimiter

結果およびビューからRAWデータをエクスポートする場合に、セミコロン(;)などの「CSV形式」オプションの列区切り文字を指定します。

エクスポート・タイプは次のとおりです。

xsi:type="formattedText"

","

KeepRowsTogether

PDFにエクスポートする場合に、複数の行をページ区切りでまとめるかどうかを指定します。

trueに設定すると、複数の行をページ区切りでまとめます。

falseに設定すると、複数の行をページ区切りをまたいで分割します。

エクスポート・タイプは次のとおりです。

xsi:type="pdf"

false

Orientation

PDFおよびPowerpointへエクスポートする場合に、方向(PortraitまたはLandscape)を指定します。

PDFへエクスポートする場合のエクスポート・タイプは次のとおりです。

xsi:type="pdf"

Powerpointへエクスポートする場合のエクスポート・タイプは次のとおりです。

xsi:type="ppt"

Landscape (PDFへのエクスポート)

Portrait (Powerpointへのエクスポート)

QuoteTxtTab

「CSV形式」オプションの引用符を追加します。falseに設定すると、引用符は追加されません。

エクスポート・タイプは次のとおりです。

xsi:type="formattedText"

true

ネストされたフォルダ、ナビゲーションおよびドリルダウンのサポート

管理者は、コンテンツ・デザイナの分析作業が容易化されるようにサブジェクト・エリアを設定できます。

サブジェクト領域の設定に関する詳細は、Oracle Analytics Serverメタデータ・リポジトリの管理を参照してください。コンテンツ・デザイナを支援するサブジェクト・エリアの機能のリストを次に示します。

  • コンテンツ・デザイナが分析の作成時に「サブジェクト領域」ペインで選択内容を容易に見分けられるようにするため、管理者は管理ツールでプレゼンテーション・レイヤーを設定してネストされたフォルダが表示されるようにできます。たとえば、Sales FactsフォルダをFactsフォルダのサブフォルダとして表示できます。

  • コンテンツ・デザイナは、分析の作成時に、関連する分析およびコンテンツにユーザーが移動できるように設定できます。管理者によってサブジェクト・エリアのディメンション階層が設定されている場合、ユーザーは、グラフ、表およびピボット表に表示されたデータ結果をドリルダウンして詳細情報を取得できます。

    ナビゲーション機能とドリルダウン機能には、アクセスを制御する権限設定が特にないため、すべてのユーザーがこれらの機能を利用できます。

  • コンテンツ・デザイナは、主要サブジェクト・エリアの列と1つ以上の関連エリアの列を含む分析を作成できます。