コマンドを使用したプロセスの起動、停止およびステータス表示

スクリプト・コマンドを使用してソフトウェア・プロセスを制御できます。

スクリプト・コマンドを使用して、コンポーネントの起動、停止およびステータス表示を行います。

ドメインのコンポーネント・プロセスの起動

ドメイン内のすべてのコンポーネント・プロセスを起動する方法について学習します。

前提

  • 起動コマンドは、ローカルでノード・マネージャを起動します(まだ実行されていない場合)。

  • 起動コマンドは、プライマリ・ホストからのみ実行されます。

  • 起動コマンドは、コンポーネント・プロセスが起動されるか、またはrestartMaxValueパラメータ(-m)に指定した回数の起動に連続して失敗するまで完了しません。

  • コンポーネント・プロセスは順番に起動します。

  • コマンドは最初に資格証明を要求してboot.propertiesファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

  • ファイル・システム権限を持ち、ブート・アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。

  • システムが複数のサーバーにわたりクラスタ化されている場合は、DOMAIN_HOME/bin/startNodeManager.shを実行することで、各サーバー上のノード・マネージャを手動で起動する必要があります(プライマリ・ホストを除く)Windowsでは、システムが機能しないため、マルチノードのクラスタ化されたデプロイメントでノード・マネージャをサービスとして起動しないでください。

  1. 次の適切なコマンドを入力して、起動スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    Linux | Windowsの場合:

    ./start.sh | start.cmd{-noprompt} {-i <list of instances>} {-r <restartIntervalSeconds>} {-m <restartMaxValue>} {-r <restartIntervalSeconds>} {-c}
    
    For example, ./start.sh -i obis1,obips1 -r 10,000 -m 30 -c
    オプションの引数を使用します。
    • -h<Domain home>

      domainNameディレクトリを含むドメイン・ホームを指定する場合に使用します。設定した場合、デフォルトはDOMAIN_HOMEです。

    • -i <startServersList>

      起動するインスタンスをカンマ区切りリストで指定する場合に使用します。インスタンスとして、管理サーバー、管理対象サーバーまたはシステム・コンポーネント・インスタンス名を使用できます。

    • -r<restartIntervalSeconds>

      システム・コンポーネントを再起動できる秒数を指定する場合に使用します。デフォルトは3600、最大は214748647、最小は300です。

    • -m<restartMaxValue>

      ノード・マネージャが「再起動間隔」で指定した間隔(秒単位)内でシステム・コンポーネントを再起動できる回数を指定する場合に使用します。デフォルトは5000、最大は2147483647、最小は0です。0に設定した場合、システム・コンポーネントの自動再起動は無効になります。

      start.sh|cmdを使用してコンポーネントを起動し、オプション-m<restartMaxValue>を使用しない場合、コマンドはstart.servers.config.jsonのデフォルト値を使用し、最大数を5000に設定します。

    • -c<Clear cached credentials>

      キャッシュされたOracle WebLogic Server管理者資格証明をクリアして再設定する場合に使用します。このとき、ユーザー名とパスワードを求めるプロンプトが表示されます。この引数は、デフォルトのOracle WebLogic Server管理者のパスワードを変更した後に使用します。パスワードは、後で起動/停止時にユーザーとの対話なしで使用するために暗号化されてキャッシュされます。デフォルトはfalseです。

      ノード・マネージャ資格証明は変更されません。

    コマンドで引数としてインスタンスを指定しない場合、管理サーバー、管理対象サーバーおよびすべてのシステム・コンポーネントがデフォルトで起動します。
  2. 起動する非アクティブ・コンポーネントのリストが表示されます。
  3. コンポーネントが起動します。

    -iを指定しない場合、startによってすべての非アクティブ・プロセスが起動します。すでに実行されている場合でも失敗しません。

    管理サーバー、管理対象サーバー、ローカルおよびリモートのノード・マネージャ、システム・コンポーネントが起動します。

    起動したコンポーネントの数が表示されます。

    すべてのコンポーネントのステータスが表示されます。

システム・コンポーネント再起動の最大試行回数の永続的な変更

ノード・マネージャによってシステム・コンポーネントの再起動が試みられる回数を永続的に構成できます。

ノード・マネージャによって起動されたシステム・コンポーネントで障害が発生した場合は、そのプロセスで、再起動の最大試行回数に達するまでそれらの再起動が自動的に試みられます。再起動の最大試行回数のデフォルトは5000に設定されていますが、プロセスが失敗し続けるときはこのデフォルト値では大きすぎる可能性があります。再起動の試行によって不要なリソース使用量(たとえば、CPU、メモリー、ハード・ディスクの生成されたコア・ファイルによるディスク使用量)が発生しないように、そのプロセスを早く失敗させることができます。ノード・マネージャによってシステム・コンポーネントの再起動が試みられる回数を永続的に減らすことができます。

デフォルト値の5000を使用するのではなく指定した最大再起動回数値を使用するように起動スクリプトを永続的に構成できます。起動スクリプト内のmax_restart_valueをカスタマイズすることで、最大再起動回数値を変更します。

  1. <oas_home>/bi/modules/oracle.bi.sysman/scripts/start.sh|start.cmdにある起動スクリプトのバックアップを作成します。
  2. 編集のためにstart.sh|start.cmdを開き、max_restart_valueを確認します。

    max_restart_valueが-1に設定されている場合は、start.servers.config.jsonファイル内で定義されているデフォルト値5000が使用されます。

  3. 新しいデフォルトの最大再起動回数値を指定します。たとえば、次に示すようにその値を30に設定します。
    # Default System Components Restart values. Indicates that the default should be used
    # max_restart_value=-1
    max_restart_value=30
  4. システム・コンポーネントを停止してから起動して、変更内容を反映します。

ノート:

管理者がバックアップの作成とカスタマイズのメンテナンスを担当する必要があります。特に言及されていなければ、システムへのパッチ適用によってカスタマイズが上書きされる可能性があります。ファイルは編集前にバックアップし、編集するときは、元のコードを削除するのではなくコメント・アウトしてください。

ドメインのコンポーネント・プロセスの停止

ドメイン内の実行中のコンポーネント・プロセスを停止する方法について学習します。

前提

  • stopコマンドにより、コマンドに含まれるクラスタ化されたサーバー上のローカルおよびリモートのノード・マネージャが停止します。

  • 停止コマンドは、プライマリ・ホストからのみ実行されます。

  • すべての指定されたコンポーネント・プロセスが停止するまで、停止コマンドは続行します。

  • 停止コマンドは最初に資格証明を要求してブート・アイデンティティ・ファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

  • 特定のプロセスの停止によってフェイルオーバーが発生する可能性があるため、デプロイメントのスケーリングを理解しておいてください。

ノード・マネージャが動作している必要があります。nodemanager.propertiesファイルにはQuitEnabled=trueを含める必要があります。

ファイル・システム権限を持ち、Oracle WebLogic Serverを起動するシステム管理者アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。

  1. 次の適切なコマンドを入力して、停止スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    Linux | Windowsの場合:

    ./stop.sh | stop.cmd {-i <list of instances>} {-c}
    For example, ./stop.sh -i obis1,obips1 

    オプションの引数を使用します。

    • -h<Domain home>

      domainNameディレクトリを含むドメイン・ホームを指定する場合に使用します。設定した場合、デフォルトはDOMAIN_HOMEです。

    • -i <list of instances>

      停止するインスタンスをカンマ区切りリストで指定する場合に使用します。インスタンスには、管理サーバー、管理対象サーバーまたはシステム・コンポーネント・インスタンス名を指定できます。

    • -c<Clear cached credentials>

      キャッシュされたOracle WebLogic Server管理者資格証明をクリアして再設定する場合に使用します。このとき、ユーザー名とパスワードを求めるプロンプトが表示されます。デフォルトのOracle WebLogic Server管理者のパスワードをキャッシュした後は、この引数を使用します。パスワードは、後で起動/停止時にユーザーとの対話なしで使用するために暗号化されてキャッシュされます。デフォルトはfalseです。

      ノード・マネージャ資格証明は変更されません。

    コマンドで引数としてインスタンスを指定しない場合、管理サーバー、管理対象サーバーおよびすべてのシステム・コンポーネントがデフォルトで停止します。
  2. コンポーネントが停止します。

ドメインのコンポーネントのステータスの表示

ステータス・コマンドを使用して、ドメイン内のコンポーネントのステータスを示すレポートを表示します。

前提

  • ステータス・コマンドは、ノード・マネージャ・ステータスをレポートします。

  • ステータス・コマンドは、プライマリ・ホストからのみ実行されます。

  • ステータス・コマンドでは、ローカル・ノード・マネージャ・プロセスが実行されている必要があります。

  • 最初の実行が資格証明を要求してブート・アイデンティティ・ファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

前提条件

ファイル・システム権限を持ち、ブート・アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。

  1. 次の適切なコマンドを入力して、ステータス・スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    Linux | Windowsの場合:

    ./status.sh | status.cmd {-v}
    
    where {-v} is verbose
    
  2. コマンドはコンポーネント名、タイプ、ステータスおよびマシン名を表示します。