Oracle E-Business Suiteとの統合

Publisherでは、E-Business Suiteセキュリティを使用して、ユーザーがE-Business Suite資格証明でPublisherにログインできるようにすることができます。Publisherのセキュリティ統合機能により、ユーザーのE-Business Suiteの職責とorg_idの組合せが認識されます。

ユーザーは、ログイン時に、職責を選択するように求められます。ユーザーがE-Business Suiteのデータ表に対してレポートを実行すると、ユーザーの職責とorg_idの組合せに基づいてデータがフィルタ処理されます。ユーザーは、「アカウント」ダイアログを使用して、ログイン中に職責とレポート組織を切り替えることができます。

E-Business Suiteセキュリティと統合すると、E-Business Suiteの職責がPublisherセキュリティ・センターにロールとして表示されます。その後、Publisherのカタログ権限とデータ・アクセス権限を、インポートしたロールや職責に追加できます。「Publisherのユーザー、ロールおよび権限の概要」を参照してください。

PublisherをOracle E-Business Suiteと統合するには、次の手順を実行します。

ノート:

ユーザーはE-Business Suiteインスタンスに格納されているレポートにアクセスしたり実行することはできません。レポートはPublisherカタログに存在している必要があります。E-Business Suiteのデータ・セキュリティは、Publisherがレポート・データを取得するためにE-Business Suiteのデータ表にアクセスしたときに適用されます。

Publisherは、DBCファイルに格納された情報を利用してE-Business Suiteインスタンスに接続します。このファイルへのアクセス権限があることを確認してください。DBCファイルは、通常、$FND_SECUREディレクトリの下にあります。

E-Business Suiteセキュリティとの統合による機能

PublisherをE-Business Suiteセキュリティと統合すると、特定の機能が有効になります。

  • ユーザーがE-Business Suite資格証明でPublisherにログインすると、次に示すように、職責を選択するように求められます。

  • ユーザーは、「アカウント」ダイアログを使用して、職責とレポート組織を切り替えることができます。

  • 次に示すように、E-Business Suiteインスタンスへのデータソース接続が自動的に構成され、データ・モデル・エディタで使用できるようになります。

E-Business Suiteセキュリティを使用するためのPublisherの構成

「管理」ページでE-Business SuiteセキュリティのPublisherを構成します。

  1. Oracle E-Business Suiteで、システム管理者としてログインし、Publisherの機能ロールに対応するように次の職責を作成します。
    • XMLP_ADMIN — Publisherサーバーの管理者ロールとして機能します。

    • XMLP_DEVELOPER  — システム内にレポートを作成できます。

    • XMLP_SCHEDULER — レポートをスケジュールできます。

    • XMLP_TEMPLATE_DESIGNER — Template BuilderからPublisherサーバーに接続してテンプレートのアップロードおよびダウンロードができます。Publisherレイアウト・エディタを使用してレイアウトを設計できるロール。

  2. Publisherの新しい職責を適切なユーザーに追加します。

    ノート:

    XMLP_ADMINグループには必ずユーザーを1人以上割り当ててください。

  3. Publisherにログインします。「管理」ページで、「セキュリティ構成」を選択します。
  4. このページの「認可」リージョンで、「セキュリティ・モデル」リストから「Oracle E-Business Suite」を選択します。
  5. DBCファイルをE-Business Suiteインスタンスからロードします。これは通常、$FND_SECUREディレクトリの下にあります。このファイルへのアクセス権がない場合は、E-Business Suiteシステム管理者に連絡してください。このファイルにより、PublisherがE-Business Suiteインスタンスにアクセスする方法を指定します。
  6. 「適用」をクリックします。Publisherを再起動して、セキュリティの変更を有効にします。

システムを再起動すると、Publisherロールを割り当てたE-Business Suiteの職責が、Publisherセキュリティ・センターにロールとして表示されるようになります。

E-Business Suiteロールへのデータソースの追加

特定のデータソースから生成されたレポートを表示するには、レポート利用者のロールに、データソースへのアクセス権限を付与する必要があります。

同様に、特定のデータソースに基づいてデータ・モデルを作成するには、レポート作成者のロールに、データソースへのアクセス権限を付与する必要があります。

  1. 「管理」タブの「セキュリティ構成」で、「ロールと権限」をクリックします。E-Business SuiteインスタンスでBI Publisherロールを割り当てられた職責が、使用可能なロールとして表示されます。
  2. データソースを追加したいロールを探して、「データソースの追加」をクリックします。「データソースの追加」ページが表示されます。
  3. 「使用可能なデータソース」リストで適切なデータソースを探して、シャトル・ボタンを使用してロール用の「許可されたデータソース」リストにソースを移動します。
  4. 「適用」をクリックします。
  5. レポート・データソースへのアクセスを必要とするすべてのロールについて繰り返します。

E-Business Suiteロールへのカタログ権限の付与

特定のロールがフォルダ内のオブジェクトにアクセスするためには、そのロールに目的のカタログ・オブジェクトへの権限を付与します。

ロールがフォルダ内のあらゆるオブジェクトに対して同じアクセス権を持つように、カタログ・レベルで権限を付与するか、フォルダ内の各オブジェクトへのアクセス権を個別に割り当てることができます。

  1. カタログで、ロールに必要なカタログ・オブジェクトに移動します。
  2. オブジェクトに対する「詳細」リンクをクリックして、「権限」をクリックし、「権限」ダイアログを開きます。
  3. 「作成」をクリックすると、「ロールの追加」ダイアログが開きます。
  4. 「検索」をクリックして、「使用可能なロール」のリストに値を移入します。
  5. 移動」ボタンを使用して、適切なロールを「使用可能なロール」リストから「選択したロール」リストに移動します。
  6. 「OK」をクリックします。
  7. チェック・ボックスを選択して、ロールに適した権限を有効にします。
  8. フォルダ内のすべてのアイテムに選択内容を適用するには、「このフォルダ内の項目への権限の適用」を選択します。