1 Oracle REST Data Servicesの紹介
この章では、Oracle REST Data Servicesとその機能の概要について説明します。
ノート:
Oracle REST Data Servicesは、リリース2.0.6の前はOracle Application Express Listenerと呼ばれていました。トピック:
1.1 Oracle REST Data Servicesについて
Oracle REST Data Servicesは、Oracle HTTP Serverおよびmod_plsql
のかわりとなるJava EEベースのサービスです。Java EEの実装では、コマンドライン・ベースの設定、セキュリティの強化、ファイル・キャッシュおよびRESTful Webサービスなどの豊富な機能が提供されます。また、Oracle REST Data Servicesでは、Oracle WebLogic Server、Apache Tomcatおよびスタンドアロン・モードを使用したデプロイをサポートすることで、高い柔軟性が提供されます。
Oracle APEXアーキテクチャでは、WebブラウザとOracle APEXエンジン間でリクエストをプロキシするWebサーバーが必要です。Oracle REST Data Servicesは、この要件を満たしていますが、Oracle APEX構成の範囲を超えて使用されています。Oracle REST Data Servicesでは、埋込のJDBCドライバを使用して接続が提供され、Oracleホームが必要ないため、デプロイ・プロセスが単純です。
1.2 Oracle REST Data Servicesの機能
この項では、Oracle REST Data Services (ORDS)の機能を示します。
Database Actions
Database Actionsは、Oracle Databaseの開発、データ・ツール、管理およびモニタリングの機能を提供するWebベースのインタフェースです。また、ORDSはOracle Autonomous Database Cloud Servicesの管理対象機能として提供されます。
REST対応SQL
REST対応SQLは、アドホックSQLおよびSQLスクリプトを実行できるREST APIです。1つ以上のSQL文をサービスにPOSTできます。その後、サービスはOracle Databaseに対してSQL文を実行し、結果と出力をクライアントにJSON形式で返します。
ノート:
REST対応SQLサービスデータベースREST API
ORDSには、PDBのライフサイクル管理、パフォーマンス、セキュリティ、データ・ディクショナリ、データ・ポンプを含め、Oracle Databaseのモニタリングやメンテナンスなどの操作を実行するための500を超えるREST APIのコレクションが含まれています。
関連項目:
ORDSデータベースAPIの有効化REST API
SQLおよびPL/SQLを使用してREST APIを定義する機能があります。ORDSは、SQLおよびPL/SQL型をJSONとの間でマーシャリングし、SQL問合せの結果を自動ページ区切りし、空間用のGeoJSONをサポートし、適切なHTTPSレスポンスで一般的なデータベース・エラーを処理します。ユーザーは、AutoREST機能を利用するために、表、ビューおよびストアド・プロシージャをREST対応にすることもできます。
関連項目:
ORDS REST APIPL/SQLゲートウェイ
Oracle REST Data Servicesは、Oracle HTTP Serverおよびmod_plsqlのかわりとなるJava EEベースのサービスです。Oracle HTTP Serverのmod_plsqlアプリケーションは、新しいORDS構成ファイルを定義することでORDSに移行できます。beforeプロシージャ、afterプロシージャ、リクエスト検証ファンクション、owa_customパッケージ、ドキュメント・アップロード・プロシージャおよびドキュメント表などのmod_plsqlのデータベース・リソースは、ORDSへの移行時に変更する必要はありません。PL/SQLゲートウェイを使用すると、WebLogicやTomcatなどのアプリケーション・サーバーからAPEXアプリケーションにアクセスできます。