4 ラックへのOracle Database Applianceの設置
Oracle Database Applianceをラックに設置するには、次の手順を実行します。
- タスクの概要
様々なモデルのOracle Database Applianceをラックに設置する際に実行するタスク。 - オプションのコンポーネントの設置
様々なOracle Database Applianceモデルでサポートされているオプションのコンポーネントについて説明します。 - ラック取付け時の安全上の注意
Oracle Database Applianceのラックを設置する際の安全上の注意事項について説明します。 - ESDの注意
Oracle Database Applianceのラック設置時の静電気放電に関する注意事項について説明します。 - ラックの互換性要件
Oracle Database Applianceを設置するための基本的なラック要件について説明します。 - ラックへのシステムの設置
様々なOracle Database Applianceモデルをラックに設置する方法を説明する手順。
タスクの概要
様々なモデルのOracle Database Applianceをラックに設置する際に実行するタスク。
適切な手順に従ってラックにシステムを取り付けてください。
ノート:
これらの手順では、アプライアンスをラックに設置する方法について説明します。配線の手順については、『デプロイメントおよびユーザー・ガイド』を参照してください。
Oracle Database Appliance X10-S/X10-L | Oracle Database Appliance X10-HA |
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オプションのコンポーネントの設置
様々なOracle Database Applianceモデルでサポートされているオプションのコンポーネントについて学習します。
オプションのコンポーネントは、ファクトリ構成とは別に購入できます(個別に出荷されます)。可能な場合、オプションのコンポーネントはラックにサーバーを設置する前に取り付けてください。
-
DIMMメモリー・キット:
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256 GB (4つの64 GB登録済DIMM)が付属するOracle Database Appliance X10-Sの場合は、512 GBまたは768 GBに拡張するオプションがあります。メモリー・キットは、4つの64 GB登録済DIMMのセットで提供されます。
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512 GB (8つの64 GB登録済DIMM)が付属するOracle Database Appliance X10-Lの場合は、1 TBまたは1.5 TBに拡張するオプションがあります。メモリー・キットは、4つの64 GB登録済DIMMのセットで提供されます。両方のプロセッサのDIMMスロットに同様に装着する必要があります。
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512 GB (サーバー・ノードごとに8 x 64 GB登録済DIMM)が付属するOracle Database Appliance X10-HAの場合は、サーバー・ノードごとに1 TBまたは1.5 TBへのメモリー拡張を注文するオプションがあります。メモリー・キットは、4つの64 GB登録済DIMMのセットで提供されます。両方のサーバー・ノードのDIMMスロットに同様に装着する必要があります。
メモリーの設置手順は、サービス・マニュアルを参照してください。
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ストレージ・ドライブ:
-
デフォルト構成がNVMeドライブ2個のOracle Database Appliance X10-Lの場合は、前面ドライブ・スロット2-3用に2個の追加2.5インチ6.8 TB NVMe SSDを注文するオプションがあります。ドライブはペアで設置する必要があります。
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Oracle Database Appliance X10-HAの場合は、次のオプションがあります。
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基本構成に部分的に移入されたストレージ・シェルフが含まれている場合は、次のようにアップグレードできます。
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高パフォーマンス・シェルフの場合、最大18個の7.68 TB SSD (6パックで可能)を追加できます。システムが実行されているストレージを追加し、アプライアンスのCLIソフトウェア・コマンドを使用してストレージ構成を拡張できます。
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大容量シェルフの場合、18個の22 TB HDD (18パックで可能)を追加できます。アプライアンスの電源を切断し、ストレージを追加し、アプライアンス・ソフトウェアを再イメージ化して再デプロイする必要があります。これは、アプライアンスをデフォルトの高パフォーマンス・モードから大容量モードに再構成するために必要です。
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既存のアプライアンスのストレージ・シェルフが完全に移入されていた場合、あるいは7.68 TB SSD 6個の部分的に移入された基本ストレージ・シェルフ構成を7.68 TB SSD 18個または22 TB HDD 18個で拡張した場合は、ストレージ・シェルフを追加できます。システムが実行されているストレージ拡張シェルフを追加し、アプライアンスのCLIソフトウェア・コマンドを使用してストレージ構成を拡張できます。
ノート:
既存のストレージ・シェルフが完全に移入され、購入したストレージ・シェルフが既存のストレージ・シェルフと同一に構成(同じスロット内の同じドライブ)されていないかぎり、(完全に移入される)ストレージ拡張シェルフは追加できません。
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ストレージ・ドライブの設置手順については、サービス・マニュアルを参照してください。
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オプションのPCIeアドイン・カード・ストレージ:
Oracle Database Appliance X10-Lの場合は、システムごとに最大4つのOracle Flash Accelerator 680 PCIeカードを注文するオプションがあります。
PCIeカードを取り付ける手順については、サービス・マニュアルを参照してください。カードの交換後のソフトウェア構成の手順については、デプロイメントおよびユーザーズ・ガイドを参照してください。
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オプションのネットワーク・カード:
Oracle Database Appliance X10シリーズでは、システムごと(X10-HAの場合はノードごと)に追加で最大2個のパブリック・ネットワークPCIeカードを注文するオプションがあります。サポートされるネットワーク・カードには、Oracle Dual Port 25 Gb Ethernet AdapterおよびOracle Quad Port 10GBase-T Adapterが含まれます。追加のパブリック・ネットワーク・カードは、すでに取り付けられているパブリック・ネットワーク・カード(タイプおよびモデル)と一致している必要がありません。
ノート:
すでにシステムにあるパブリック・ネットワーク・カードを交換する場合は、デプロイメントおよびユーザー・ガイドの手順に従って、ソフトウェア経由で既存のネットワーク・カードとインタフェースを削除する必要があります。ファクトリで取り付けられたPCIeスロット5のパブリック・ネットワーク・カードまたはPCIeスロット1のクラスタ・インターコネクト・カードは交換できません。
PCIeカードを取り付ける手順については、サービス・マニュアルを参照してください。カードの交換後の配線およびソフトウェア構成の手順については、デプロイメントおよびユーザー・ガイドを参照してください。
ラック取付け時の安全上の注意
Oracle Database Applianceのラックを設置する際の安全上の注意事項について学習します。
この項では、サーバーをラックに設置するときの安全上の注意について説明します。
注意:
人的傷害または装置の損傷。ラックの転倒を防止してください。1) 設置前に、機器ラックの転倒防止バーまたは脚を伸ばしてください。2)ラックの上側が重くなって倒れないように、ラックには常に下から上に機器を搭載してください。3) 不均等または危険な機械的荷重が生じないようにラックに機器を搭載します。4) スライド・レールに取り付けられた機器を棚または作業空間として使用しないでください。
注意:
温度上昇による機器の損傷。1) 機器が密閉されたラック・アセンブリや複数ユニットのラック・アセンブリに設置されている場合、ラック内の動作時周囲温度がサーバーに規定された最大周囲温度を超えないようにしてください。サーバーの環境要件の詳細は、「環境仕様」を参照してください。2) 空気の流れを妨げないように、ラックに機器を設置してください。
注意:
電源回路の損傷およびデータの損失。システムに電源を供給するのに使用されるAC回路の定格電力は、システムに必要な最大値である必要があります。入力電力の要件の詳細は、「電気仕様」を参照してください。
注意:
装置の損傷。接地を確実に維持してください。分岐回路への直接接続以外の電源の接続(テーブル・タップの使用など)には特に注意してください。
注意:
装置の損傷。発送用パレットにラック・キャビネットを固定するために使用される発送用金具は、地震時にラック・キャビネットを固定するためにデータ・センターで使用するものではありません。
ESDの注意
Oracle Database Applianceのラック設置時の静電気放電に関する注意事項について学習します。
注意:
装置の損傷。静電破壊を回避するには、コンポーネントを設置または使用する際に次の事項に注意してください。
-
静電気防止放電マット、静電気防止バッグまたは使い捨ての静電気防止マットなど、静電気を防止する面にコンポーネントを設置してください。
-
システム・コンポーネントを取り扱う際は、シャーシの金属表面に接続された静電気防止用ストラップを装着してください。
ラックの互換性要件
Oracle Database Applianceを設置するための基本的なラック要件について学習します。
ラック取付けハードウェアは、次の表の要件を満たす特別なラックにのみ使用できます。
特性 | Oracle Database Appliance X10-S/X10-L | Oracle Database Appliance X10-HA |
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ラック構造 |
4本柱のラック(前方と後方に取付け)。サポートされるラック・タイプ: 角穴(9.5 mm)および丸穴(M6または1/4-20ねじのみ)。2本柱のラックには互換性がありません。 |
4本柱のラック(前方と後方に取付け)。サポートされるラック・タイプ: 角穴(9.5 mm)および丸穴(M6または1/4-20ねじのみ)。2本柱のラックには互換性がありません。 |
使用可能なスペース |
2ラック・ユニット(RU)の使用可能なスペースが必要です。 |
8RU (オプションのストレージ拡張シェルフなし)。 12RU (オプションのストレージ拡張シェルフあり)。 |
ラックの水平開口部とユニットの垂直間隔 |
ANSI/EIA 310-D-1992またはIEC 60927規格に準拠します。 |
ANSI/EIA 310-D-1992またはIEC 60927規格に準拠します。 |
前方取付け面と後方取付け面との距離 |
最小値610mmおよび最大値915mm(24インチから36インチ)。 |
最小値610mmおよび最大値915mm(24インチから36インチ)。 |
前方取付け面の前の隙間 |
前面のキャビネット・ドアまでの距離が25.4mm(1インチ)以上。 |
前面のキャビネット・ドアまでの距離が25.4mm(1インチ)以上。 |
前方取付け面の裏の隙間 |
背面のキャビネット・ドアまでの距離は、ケーブル管理アームを使用する場合は900mm (35.43インチ)以上、ケーブル管理アームを使用しない場合は800mm (31.5インチ)。 |
背面のキャビネット・ドアまでの距離は、ケーブル管理アームを使用する場合は900mm (35.43インチ)以上、ケーブル管理アームを使用しない場合は800mm (31.5インチ)。 |
前方取付け面と後方取付け面との隙間 |
構造支柱とケーブル・トラフとの距離が456mm(18インチ)以上。 |
構造支柱とケーブル・トラフとの距離が456mm(18インチ)以上。 |
サービス・アクセスのための最小の隙間 |
前方の隙間: 123.2cm (48.5インチ) 後方の隙間: 91cm (36インチ) |
前方の隙間: 123.2cm (48.5インチ) 後方の隙間: 91cm (36インチ) |
サーバー・ノードの寸法 |
||
ストレージ・シェルフの寸法 |
N/A |
ラックへのシステムの設置
様々なOracle Database Applianceモデルをラックに設置する方法を説明する手順。
注意:
人的傷害または装置の損傷。ラックの上側が重くなって倒れないように、常に下から上にラックに機器を搭載してください。機器の設置中にラックが倒れないように、ラックの転倒防止バーを伸ばしてください。
- ラックへのOracle Database Appliance X10-S/X10-Lの設置
Oracle Database Appliance X10-S/X10-Lのラックへの設置方法を説明する手順。 - ラックへのOracle Database Appliance X10-HAの設置
Oracle Database Appliance X10-HAのラックへの設置方法を説明する手順。
ラックへのOracle Database Appliance X10-S/X10-Lの設置
Oracle Database Appliance X10-S/X10-Lをラックに設置する方法を説明する手順。
- 発送箱の内容
- 必要なツールおよび機器
- 設置用のラックの固定
- ラック取付けキットの内容
- サーバーへの取付け用金具の設置
- ラック取付け位置のマーク
- AC電源ケーブルとサーバー・スライドレールのラックへの接続
- スライド・レール・アセンブリへのサーバーの設置
- ケーブル管理アームの設置(オプション)
親トピック: ラックへのシステムの設置
発送箱の内容
物理的な損傷の形跡があるかどうかについて、Oracle Database Applianceシステムの発送用梱包箱を点検してください。発送用段ボール箱に損傷がある場合は、運送業者の担当者に、段ボール箱を開梱する際の立ち合いを依頼してください。担当者による点検のために、すべての内容物および梱包材を保管しておいてください。
サーバーの発送キットには、次の品目が含まれています。
-
電源コード(カントリ・キットとは別に梱包)
-
ラック・レール、ハードウェア、テンプレートおよび設置説明書を含むレール・キット
-
様々なハードウェア、ケーブルおよびコネクタ
-
セットアップ・ブックレット
-
法律および安全性に関するドキュメント
必要なツールおよび機器
Oracle Database Applianceの設置を開始する前に、次のツールと機器を用意します。
-
長さ4インチ以上のNo. 2プラス・ドライバ
-
ねじ山のあるラックを使用する場合、T20 Torxドライバ
-
機械式リフトを強くお薦めします
設置用のラックの固定
注意:
人的傷害または装置の損傷。人的傷害のリスクを軽減するには、ラック・キャビネットを固定し、サーバーの設置前に転倒防止デバイスを伸ばします。
詳細な手順については、ラック・キャビネットのドキュメントを参照してください。
- 設置場所で開梱する場合は、ラック・キャビネットを移動する前にラック・キャビネットの水平調整脚が上がっていることを確認してください。
- ラック・キャビネットの前面ドアと背面ドアが設置の妨げになっている場合は取り外します。
- 設置中にラック・キャビネットが倒れないように、ラック・キャビネットの前面の底にある、転倒防止脚または転倒防止バーを完全に伸ばします。
- 横転を防ぐために水平調整脚がラック・キャビネットの下にある場合は、ラック・キャビネットがデータ・センター内の位置に来たら、調整脚を床まで完全に伸ばします。
- 再梱包を含め、別の場所にラック・キャビネットを移動する場合は、ラック・キャビネットを移動する前に水平調整脚が上がっていることを確認します。
ラック取付けキットの内容
次の図は、ラック取付けキットの内容を示しています。スライドレールおよびケーブル管理アーム・オプションを使用してサーバーを4本柱のラックに設置する方法の詳細は、ラック取付けテンプレートを参照してください。
コールアウト | 説明 |
---|---|
1 |
スライドレール |
2 |
取付け用金具 |
3 |
4個のM4 x 5ファインピッチ取付け用金具固定ねじ(オプション) |
4 |
ラック取付けテンプレート |
ラック取付け位置のマーク
サーバーを設置するラック内の位置を特定します。Oracle Database Applianceサーバーには2ラック・ユニット(2U)が必要です。ラック取付けテンプレートを使用して、スライドレールの正しい取付け穴を特定します。
注意:
ラックの上側が重くなって倒れないように、常に下から上にラックに機器を搭載してください。機器の設置中にラックが倒れないように、ラックの転倒防止バーを伸ばしてください。
- ラック・キャビネットにサーバーを設置するための2ラック・ユニット(2U)以上の垂直空間があることを確認します。ラックの互換性を参照してください。
- ラック取付けテンプレートを前面レールに当てて、ラック取付けテンプレートの下部から測定します。ラック取付けテンプレート・カードの下端がサーバーの下端に対応します。
図mm-10237_rackmount-template.pngの説明 - 前面スライド・レールの取付け穴をマークします。
図mm-10237_rackmount-template-4-drive.pngの説明 - 背面スライド・レールの取付け穴をマークします。
AC電源ケーブルとサーバー・スライドレールのラックへの接続
次の手順を使用して、サーバー・スライドレール・アセンブリをラックに接続します。
ノート:
システムに付属するサーバーの直角AC電源ケーブルを必ず取り付けてください。一部のラックでは、標準レール・キットのスライドレールによって配電盤(PDU)電気ソケットの前面へのアクセスが妨げられます。まずAC電源ケーブルをPDUに差し込み、次にスライドレールをラックに取り付けます。スライドレールを取り付けた後、標準AC電源ケーブルをPDUから取り外すことはできませんが、システムの電源装置から取り外すことができます。
スライド・レール・アセンブリへのサーバーの設置
次の手順により、サーバー・シャーシを、取付け用金具を使用して、ラックに取付けられたスライド・レール・アセンブリに設置します。
注意:
人的傷害または機器の破損: サーバーの重量のため、この手順には2人以上が必要です。この手順を1人で実行すると、装置が損傷したり、けがをする可能性があります。
ラックの上側が重くなって倒れないように、常に下から上にラックに機器を搭載してください。機器の設置中にラックが倒れないように、ラックの転倒防止バーを伸ばしてください。
ラックへのOracle Database Appliance X10-HAの設置
Oracle Database Appliance X10-HAをラックに設置する方法を説明する手順。
注意:
システム障害。Oracle Database Applianceは一緒に設置する必要のある適合セットのコンポーネントで出荷されます。別のシステムのコンポーネントと混合するとシステム障害が発生する可能性があります。
- 発送箱の内容
Oracle Database Appliance X10-HAの発送箱の内容一覧。 - 設置順序
Oracle Database Appliance X10-HAをラックに設置する際の正しい設置順序を把握します。 - コンポーネントの互換性の確認
ファクトリから一緒にバンドルされたアプライアンス・コンポーネントが接続されていることを確認します。 - 必要なツールおよび機器
Oracle Database Appliance X10-HAを設置するために必要なツール一覧。 - 設置用のラックの固定
- サーバー・ノードへのラベルの貼付
アプライアンスをラックに設置する前に、このタスクを完了してサーバー・ノード・ラベルを貼付します。 - ラックへのストレージ・シェルフの設置
Oracle Database Appliance X10-HAストレージ・シェルフをラックに設置する方法について説明します。 - 既存のシステムへのストレージ拡張シェルフの追加
すでに実行されているアプライアンス・システムにストレージ拡張シェルフを追加するには、この手順を使用します。 - ラック取付けキットの内容
- サーバーへの取付け用金具の設置
- ラック取付け位置のマーク
- AC電源ケーブルとサーバー・スライドレールのラックへの接続
- スライド・レール・アセンブリへのサーバーの設置
- ケーブル管理アームの設置(オプション)
親トピック: ラックへのシステムの設置
発送箱の内容
Oracle Database Appliance X10-HAの発送箱の内容一覧。
Oracle Database Appliance X10-HAの場合、サーバー・ノードは1つのパレットに載って出荷され、ストレージ・シェルフとストレージ拡張シェルフは別々に出荷されます。各コンポーネントには、取付けハードウェア、ケーブルおよびラベルが含まれます。
注意:
システム障害。出荷内のすべてのアイテムは1つのシステムとして一緒に使用されるように設計されています。別の出荷のコンポーネントと混合しないでください。システム障害が発生することがあります。詳細は、「コンポーネントの互換性の確認」を参照してください。
アプライアンスに必要な項目は次のとおりです。
-
サーバー・ノード0およびサーバー・ノード1 (一緒に出荷されます)
-
サーバー・ノード0および1の取付けハードウェア、ケーブルおよびラベル
-
1個のストレージ・シェルフ(別途出荷される場合があります)
-
ストレージ・シェルフのラック取付けハードウェア
オプションのストレージ拡張シェルフを注文した場合、そのシェルフは別個に出荷されます。
設置順序
Oracle Database Appliance X10-HAをラックに設置する際の正しい設置順序を把握します。
機器のラックへの設置は、必ず下から開始して上へ向かって作業してください。Oracle Database Appliance X10-HAの場合、次の順序で機器を設置します。
-
装備される場合はストレージ拡張シェルフ(利用可能なラック・スペースの最下部)。
-
ストレージ・シェルフ(その上側のラック・スペース)。
-
サーバー・ノード0 (その上側のラック・スペース)。
-
サーバー・ノード1 (その上側のラック・スペース)。
コンポーネントの互換性の確認
ファクトリから一緒にバンドルされたアプライアンス・コンポーネントが接続されていることを確認します。
Oracle Database Appliance X10-HAの場合、サーバー・ノードはファクトリでバンドルされ、システムに適合した最上位レベル識別子(TLI)番号になります。両方のサーバー・ノードのTLIは同じである必要があります。ストレージ・シェルフとストレージ拡張シェルフのTLIは別々になります。
ノート:
最初の設置後に、システムにストレージ拡張シェルフを追加する(つまり、ストレージ拡張シェルフがアプライアンスの初期構成注文の一部ではなかった)場合、そのTLIはシステムのその他の部分とは異なります。このシナリオの場合、追加コンポーネントがメイン・アプライアンスのTLIとは異なるTLIを持つのは適切です。
必要なツールおよび機器
Oracle Database Appliance X10-HAを設置するために必要なツール一覧。
Oracle Database Appliance X10-HAの設置を開始する前に、次のツールと機器を用意します。
-
長さ4インチ以上のNo. 2プラス・ドライバ
-
ねじ山のあるラックを使用する場合、T20 Torxドライバ
-
機械式リフトを強くお薦めします
注意:
人的傷害または装置の損傷。ストレージ・シェルフの重さは約51ポンド(23kg)あります。機械式リフトが使用できない場合、3名でラックへ格納してください。
設置用のラックの固定
注意:
人的傷害または装置の損傷。人的傷害のリスクを軽減するには、ラック・キャビネットを固定し、サーバーの設置前に転倒防止デバイスを伸ばします。
詳細な手順については、ラック・キャビネットのドキュメントを参照してください。
- 設置場所で開梱する場合は、ラック・キャビネットを移動する前にラック・キャビネットの水平調整脚が上がっていることを確認してください。
- ラック・キャビネットの前面ドアと背面ドアが設置の妨げになっている場合は取り外します。
- 設置中にラック・キャビネットが倒れないように、ラック・キャビネットの前面の底にある、転倒防止脚または転倒防止バーを完全に伸ばします。
- 横転を防ぐために水平調整脚がラック・キャビネットの下にある場合は、ラック・キャビネットがデータ・センター内の位置に来たら、調整脚を床まで完全に伸ばします。
- 再梱包を含め、別の場所にラック・キャビネットを移動する場合は、ラック・キャビネットを移動する前に水平調整脚が上がっていることを確認します。
ラックへのストレージ・シェルフの設置
Oracle Database Appliance X10-HAストレージ・シェルフをラックに設置する方法について説明します。
Oracle Database Appliance X10-HAでは、Oracle Storage Drive Enclosure DE3-24Cをストレージ・シェルフとして使用します。ストレージ・シェルフには、キャビネット内に4本の標準取付けユニット(4RU)のための垂直方向の空間が必要です。
-
設置場所が、「Oracle Database Applianceの仕様」の要件を満たしていることを確認してください。
-
ラックが、「ラックの互換性要件」の要件を満たしていることを確認してください。
ノート:
シェルフに含まれているレール・キットは、EIA準拠の9.5 mmの角穴型ラックまたは直径7.0 mmの丸穴型ラックでのみ使用できます。
-
「ラック取付け時の安全上の注意」のすべての注意を守ってください。
既存のシステムへのストレージ拡張シェルフの追加
すでに実行されているアプライアンス・システムにストレージ拡張シェルフを追加するには、この手順を使用します。
この作業は、すでに実行中のOracle Database Appliance (完全に移入されたストレージ・シェルフが必要)にストレージ拡張シェルフを追加することを想定しています。
特に明記しないかぎり、この作業を完了するのに、システムを停止する必要はありません。
次の例外条件に注意してください。
-
ストレージ拡張シェルフは通常、Oracle Database Applianceの下部の、ストレージ・シェルフの下に設置されます。しかし、ラックは通常、下から上へプロビジョニングされる必要があるので、空きがない場合があります。そのような場合、システム全体を再度ラックに取り付けなくても済むように、サーバー・ノードの上、または別のラックに配置することもできます。
-
「コンポーネントの互換性の確認」で説明しているように、ストレージ拡張シェルフの最上位レベル識別子(TLI)はシステムのその他の部分と一致しません。しかし、最初のアプライアンスの購入とセットアップの後にストレージ拡張シェルフを追加することは、サポートされている構成です。
ラック取付けキットの内容
次の図は、ラック取付けキットの内容を示しています。スライドレールおよびケーブル管理アーム・オプションを使用してサーバーを4本柱のラックに設置する方法の詳細は、ラック取付けテンプレートを参照してください。
コールアウト | 説明 |
---|---|
1 |
スライドレール |
2 |
取付け用金具 |
3 |
4個のM4 x 5ファインピッチ取付け用金具固定ねじ(オプション) |
4 |
ラック取付けテンプレート |
ラック取付け位置のマーク
サーバーを設置するラック内の位置を特定します。Oracle Database Applianceサーバーには2ラック・ユニット(2U)が必要です。ラック取付けテンプレートを使用して、スライドレールの正しい取付け穴を特定します。
注意:
ラックの上側が重くなって倒れないように、常に下から上にラックに機器を搭載してください。機器の設置中にラックが倒れないように、ラックの転倒防止バーを伸ばしてください。
- ラック・キャビネットにサーバーを設置するための2ラック・ユニット(2U)以上の垂直空間があることを確認します。ラックの互換性を参照してください。
- ラック取付けテンプレートを前面レールに当てて、ラック取付けテンプレートの下部から測定します。ラック取付けテンプレート・カードの下端がサーバーの下端に対応します。
図mm-10237_rackmount-template.pngの説明 - 前面スライド・レールの取付け穴をマークします。
図mm-10237_rackmount-template-4-drive.pngの説明 - 背面スライド・レールの取付け穴をマークします。
AC電源ケーブルとサーバー・スライドレールのラックへの接続
次の手順を使用して、サーバー・スライドレール・アセンブリをラックに接続します。
ノート:
システムに付属するサーバーの直角AC電源ケーブルを必ず取り付けてください。一部のラックでは、標準レール・キットのスライドレールによって配電盤(PDU)電気ソケットの前面へのアクセスが妨げられます。まずAC電源ケーブルをPDUに差し込み、次にスライドレールをラックに取り付けます。スライドレールを取り付けた後、標準AC電源ケーブルをPDUから取り外すことはできませんが、システムの電源装置から取り外すことができます。
スライド・レール・アセンブリへのサーバーの設置
次の手順により、サーバー・シャーシを、取付け用金具を使用して、ラックに取付けられたスライド・レール・アセンブリに設置します。
注意:
人的傷害または機器の破損: サーバーの重量のため、この手順には2人以上が必要です。この手順を1人で実行すると、装置が損傷したり、けがをする可能性があります。
ラックの上側が重くなって倒れないように、常に下から上にラックに機器を搭載してください。機器の設置中にラックが倒れないように、ラックの転倒防止バーを伸ばしてください。