ベースラインの更新
プロジェクトが進行すると、ベースラインの復元や新規作成を行わずに、ベースライン・データを更新するように選択できます。プロジェクトが進行中の場合、ベースラインを新しく作成すると、正確な比較結果が得られない場合があります。ベースラインを更新すれば、選択したデータ・タイプのみ更新されます。
- 「プロジェクト」、「ベースラインの保守」を選択します。
- 「ベースラインの保守」ダイアログ・ボックスで、更新するベースラインを選択します。
- 「更新」をクリックします。
- 「ベースラインの更新」ダイアログ・ボックスで、更新するデータのタイプを選択します。
プロジェクト・レベルのデータの場合、プロジェクト詳細、ドキュメント、およびプロジェクト・リスク/課題/しきい値を更新できます。これらのオプションは、選択しなくてもかまいません。
注意: プロジェクト詳細を更新する場合、「デフォルト値」、「設定」、および「リソース」タブのすべてのデータ、「全般」タブの「リスク・レベル」および「プロジェクト平準化優先度」フィールド、「計算」タブの「リソースおよびロール単価のないアクティビティのデフォルト単価」フィールドは、更新されません。
アクティビティ・レベルのデータの場合、すべてのアクティビティを更新するか、またはフィルタ条件を満たすアクティビティのみ更新するかを選択できます。フィルタに基づいてアクティビティを更新する場合、「ブラウズ」ボタンをクリックしてフィルタを選択します。すべてのアクティビティを更新する場合、ベースライン内のすべてのアクティビティが上書きされます。
また、ベースラインに新規アクティビティを追加したり、プロジェクトにないアクティビティをベースラインから削除したり、既存のアクティビティに新規アクティビティ・データを更新することもできます。アクティビティ・レベルのデータは更新せずにプロジェクト・レベルのデータのみ更新したい場合、アクティビティ・レベルのデータのオプションをすべてオフにします。
- 既存のアクティビティ・データを更新する場合、「更新オプション」をクリックします。
- 「ベースライン・オプションの更新」ダイアログ・ボックスで、更新するアクティビティおよびリソース/ロール割当データのタイプを選択します。
注意: 「ベースライン更新オプション」ダイアログ・ボックスで「日付、所要期間および計算日」の更新を選択した場合、「最早開始日」、「最早終了日」、「最遅開始日」、および「最遅終了日」の日付フィールドは計算されるため、更新されません。これらのフィールドが更新されるようにするには、ベースラインの更新を実行した後に、ベースライン・プロジェクトを復元してから、そのプロジェクトをスケジュール計算して再びベースラインに設定します。
- 「OK」をクリックします。
- 「ベースラインの更新」ダイアログ・ボックスでは、ファイル名を入力または選択して更新プロセス中にエラーをログに記録することができます(P6 Professionalデータベースに接続している場合のみ)。
- 「更新」をクリックします。
ヒント
- ベースラインの更新プロセス中にエラーが発生した場合は、プロジェクトを現行計算日にスケジュールして、ベースラインの更新を再実行します。こうすると、ベースラインの更新時に発生するエラーを解決できることがあります。
- ベースラインを更新すると、ベースラインが最後に更新された日付が保存されます。この日付は、「ベースラインの保守」ダイアログ・ボックスの「最終更新日」フィールドに表示されます。「ベースラインの更新」ダイアログ・ボックスで「最終更新日の無視」オプションを選択すると、モジュールによって最終更新日が考慮されなくなります。様々なタイミングで様々なデータ・タイプを更新する予定の場合(つまり、単純に毎回すべてのベースラインを更新するのではない場合)、「最終更新日の無視」オプションを選択することを推奨します。このオプションを選択しないと、ベースラインの更新を実行するときに、一部のデータ・タイプが正確な日付から更新されません。たとえば、次のようになります。
- 6月1日、ステップを含むベースラインの更新を実行
- 6月8日、ステップを含まないベースラインの更新を実行
- 6月15日、ステップを含むベースラインの更新を実行。「最終更新日の無視」オプションを選択しない。
上記のような場合、6月15日にベースラインの更新を実行すると、最終更新日からベースラインが更新されるため、6月8日からのみステップが更新されます。「最終更新日の無視」オプションを選択すれば、ベースラインが最後に更新された日付にかかわらず、ステップへのすべての変更が更新されます。 - すべてのアクティビティ・データを上書きするには、「全アクティビティ」とアクティビティ・データのすべてのオプションを選択します。
- プロジェクト・レベルのデータのみ更新したい場合、プロジェクト・データのオプションを選択し、アクティビティの新規追加、削除、および更新オプションをオフにします。アクティビティ・データのこれらのオプションをオフにすると、「全アクティビティ」または「以下のフィルタが適用されたアクティビティ」オプションが選択されていても、アクティビティ・データが一切更新されません。
- ベースラインの更新パフォーマンスを最適化するには、「ベースラインの更新」ダイアログ・ボックスで「最適化実行」オプションを選択します。最適化モードでベースラインを更新するときにエラーが発生した場合、失敗の原因となっているデータ・アイテムを確認できません。失敗の原因となっているデータ・アイテムを確認するには、「最適化実行」オプションをオフにしてベースラインの更新を再実行します。更新の完了後、ログ・ファイルを参照して失敗の原因となっているデータ・アイテムを確認してください。
- 管理スーパーユーザーとしてログインすると、ベースラインの更新のパフォーマンスがさらに最適化されます。
注意
- P6 Professionalデータベースに接続している場合: ベースラインを更新するには、「プロジェクト・ベースラインの保守」プロジェクト権限が必要です。さらに、ベースライン更新を実行する前に、すべてのプロジェクトおよびグローバルの表示、作成、編集および削除を行う権限(「プロジェクト・コスト/財務情報の表示」、「ドキュメントの追加/編集/削除」など)を持っておくことをお薦めします。これらの権限がない場合にベースラインを更新しようとすると、エラー・メッセージが表示されることがあります。
P6 EPPMデータベースに接続している場合: ベースラインを更新するには、P6で定義されている適切なグローバル権限およびプロジェクト権限が必要です。
- P6 EPPMデータベースに接続している場合、このプロセスはジョブ・サービスとして実行されます。ジョブの進捗を確認するには、「ツール」、「ジョブ・ステータス」を選択します。
- 他のユーザーがプロジェクトを排他モードで開いている場合や、プロジェクトをチェックアウト中である場合、プロジェクトのベースラインを更新できません。
- リソース割当またはロール割当に将来期間バケットが含まれるベースラインは自動更新されます。
- P6 Professionalデータベースに接続している場合: プロジェクトの更新中にエラーが発生した場合、指定されたログ・ファイルにエラーが記録され(「最適化実行」オプションが選択されていない場合)、プロジェクトの更新が続行されます。
- P6 EPPMデータベースに接続している場合: プロジェクトの更新中にエラーが発生した場合、対応するジョブ・サービス・ログ・ファイルにエラーが記録され(「最適化実行」オプションが選択されていない場合)、プロジェクトの更新が続行されます。「ツール」、「ジョブ・ステータス」をクリックすると、ログ・ファイルを表示できます。
- 「ベースライン・オプションの更新」ダイアログで「アクティビティ全般情報」の更新を選択した場合、「更新オプション」ダイアログで「既存リソースおよびロール割当の更新」および「新規リソースとロール割当の追加」オプションがオンになっていなくても、アクティビティの新規または変更されたプライマリ・リソース割当が常に更新されます。
- アクティビティ関係の更新を選択した場合、プロジェクト内のアクティビティ間の関係のみ更新されます。外部プロジェクト内のアクティビティとの関係は更新されません。
- プロジェクト・カレンダ、アクティビティ・コード、およびWBSは常に更新されます。
- アクティビティは更新せずに課題またはドキュメントを更新する場合、アクティビティ割当なしで課題またはドキュメントが新規追加されます。
- フィルタ条件を満たすアクティビティの更新と、新規アクティビティの追加を選択した場合、フィルタ条件を満たすアクティビティのみ追加されます。
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最終発行 2024年7月2日