26.5 レガシーWebサービスの管理
レガシーWebサービスを使用すると、プラットフォームおよび言語に依存しない環境で、Webを介したアプリケーション間の通信が可能になります。
ノート:
SOAP 1.1仕様はW3C技術ノートです。SOAPバージョン1.2仕様はW3C勧告です。
Simple Object Access Protocol(SOAP)については、次の場所を参照してください。
http://www.w3.org/TR/SOAP/
- レガシーWebサービスについて
レガシーWebサービスについて説明します。 - レガシーWebサービス参照の作成
レガシーWebサービス参照の作成について説明します。 - SSL有効レガシーWebサービスでの作業について
SSL有効レガシーWebサービスでの作業について説明します。 - WSDLに基づくレガシーWebサービス参照の作成
WSDLに基づくレガシーWebサービス参照の作成について説明します。 - Webサービス参照の手動作成
- レガシーRESTful Webサービス参照の作成
レガシーRESTful Webサービス参照の作成について説明します。 - レガシーWebサービス参照リポジトリの使用
レガシーWebサービス参照リポジトリについて説明します。 - レガシーWebサービスの入力フォームとレポートの作成
レガシーWebサービスの入力フォームとレポートを作成する方法について説明します。 - レガシーWebサービスのフォームの作成
レガシーWebサービスのフォームを作成する方法について説明します。 - Webサービスでのレポートの作成
- レガシーWebサービスをプロセスとして起動する方法
レガシーWebサービスをプロセスとして起動する方法について説明します。 - レガシーWebサービス参照履歴の表示
Webサービス参照の変更履歴を表示します。
親トピック: アプリケーション・レガシー・コンポーネントの管理
26.5.1 レガシーWebサービスについて
レガシーWebサービスについて説明します。
通常のWebサービス・シナリオでは、ビジネス・アプリケーションが、HTTPプロトコルを使用して、特定のURLにあるサービスに対してリクエストを送信します。サービスは、リクエストを受信すると、これを処理し、レスポンスを返します。外部Webサービスへのコールをアプリケーション・ビルダーで開発されたアプリケーションに組み込むことができます。
通常、Webサービスは、Simple Object Access Protocol(SOAP)またはRepresentational State Transfer(REST)アーキテクチャに基づいています。SOAPは、World Wide Web Consortium (W3C)が策定した、インターネットを介したリクエストとレスポンスの送受信用の標準プロトコルです。SOAPメッセージは、サービス・プロバイダとサービス・ユーザー間でSOAPエンベロープに入れて送受信できます。RESTful Webサービスはリソース指向です。WebサービスのスコープはURI内から検出され、サービスのメソッドは使用されるHTTPメソッドによって記述されます。これらのHTTPメソッドには、GET、POST、PUT、HEADおよびDELETEなどがあります。
SOAPには、主に2つのメリットがあります。
- SOAPはXMLをベースとしており、使用方法も容易です。
- このプロトコルではHTTPなどの単純な転送プロトコルが使用されているため、SOAPメッセージはファイアウォールでブロックされることはありません。
RESTには、同様のメリットがあります。
- このプロトコルではHTTPプロトコルが使用されるため、RESTメッセージもファイアウォールでブロックされません。
- RESTリクエストではXMLエンベロープやSOAPエンベロープのオーバーヘッドが不要であり、入力は、通常、URI内に指定されます。
親トピック: レガシーWebサービスの管理
26.5.2 レガシーWebサービス参照の作成
レガシーWebサービス参照の作成について説明します。
ノート:
レガシーWebサービス参照の作成は、それらがすでにあるアプリケーションでのみサポートされます。APEXでWebサービスを使用するには、ウィザードを使用してWebサービス参照を作成します。Webサービス参照は、Web Services Description Language(WSDL)ドキュメントに基づくか、RESTfulスタイルに基づくか、サービスに関する情報を指定して手動で作成することができます。
- Webサービス参照ページへのアクセス
- アプリケーション・プロキシ・サーバー・アドレスの指定
親トピック: レガシーWebサービスの管理
26.5.2.1 Webサービス参照ページへのアクセス
Webサービス参照は、Webサービス参照ページで管理します。
Webサービス参照ページにアクセスするには:
親トピック: レガシーWebサービス参照の作成
26.5.2.2 アプリケーション・プロキシ・サーバー・アドレスの指定
インターネットのアクセスにプロキシ・サーバーが必要な環境の場合は、Webサービス参照を作成する前にアプリケーション属性ページでプロキシ・サーバー・アドレスを指定するか、インスタンス管理者がインスタンス・プロキシを定義する必要があります。
アプリケーションにプロキシ・アドレスを指定するには:
親トピック: レガシーWebサービス参照の作成
26.5.3 SSL有効レガシーWebサービスでの作業について
SSL有効レガシーWebサービスでの作業について説明します。
Secure Sockets Layer(SSL)は、RSA公開キーによる暗号化と対称キーによる暗号化を使用して、認証、暗号化およびデータの整合性を実現する業界標準プロトコルです。
やり取りする必要のあるWebサービスがSSL対応である(つまり、Webサービスに対するURLにhttps
と表示される)場合、ウォレットを作成し、そのウォレットを使用するようにAPEXを構成する必要があります。ウォレットは、SSLに必要な認証および署名された資格証明(秘密キー、証明書および信頼できる証明書)の格納に使用されるパスワード保護されたコンテナです。
関連項目:
Oracle APEX管理ガイドのウォレット情報の構成
親トピック: レガシーWebサービスの管理
26.5.4 WSDLに基づいたレガシーWebサービス参照の作成
WSDLに基づいたレガシーWebサービス参照の作成について説明します。
Web Services Description Language (WSDL)ドキュメントに基づいてWebサービス参照を作成できます。
親トピック: レガシーWebサービスの管理
26.5.4.1 WSDLに基づいたWebサービス参照の作成について
WSDLに基づいてWebサービス参照を作成する前に、WSDLの位置の特定方法を決定する必要があります。WSDLドキュメントにURLを入力して、WSDLの位置を特定します。
続いてウィザードを実行すると、WSDLが分析され、有効なSOAPメッセージの作成に必要な次のようなすべての情報が収集されます。
-
HTTP(S)を介したSOAPリクエストのポストに使用するURL
-
SOAP HTTPリクエストを識別するUniversal Resource Identifier(URI)
-
Webサービスの操作
-
各操作の入力パラメータ
-
各操作の出力パラメータ
親トピック: WSDLに基づいたレガシーWebサービス参照の作成
26.5.4.2 WSDLドキュメントの指定によるWebサービス参照の作成
特定のWSDLドキュメントへのURLを指定して、Webサービスを作成するには:
親トピック: WSDLに基づいたレガシーWebサービス参照の作成
26.5.4.3 WSDLから作成されたWebサービス参照のテスト
Webサービス参照を作成した後、Webサービス参照のテスト・ページでテストできます。
Webサービス参照をテストするには:
関連項目:
親トピック: WSDLに基づいたレガシーWebサービス参照の作成
26.5.5 Webサービス参照の手動作成
Webサービス参照を手動作成できます。
26.5.5.1 Webサービス参照の手動作成について
手動でWebサービス参照を作成する場合、必要な情報を指定して、次を含んだ有効なSOAPリクエストを作成します。
-
HTTP(S)を介したSOAPリクエストのポストに使用するURL
-
SOAP HTTPリクエストを識別するUniversal Resource Identifier(URI)
-
アイテムの置換を含んだリクエストのSOAPエンベロープ
-
オプションで、Webサービスからのレスポンスを格納するコレクション名
親トピック: Webサービス参照の手動作成
26.5.5.2 手動によるWebサービス参照の作成
Webサービス参照を手動で作成すると、Webサービス参照リポジトリに追加されます。
Webサービス参照を手動作成するには:
- Webサービス参照ページにナビゲートします。
- ワークスペースのホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
- 既存のアプリケーションを選択します。
- アプリケーションのホームページで、ページの中央にある「共有コンポーネント」をクリックします。
- 「データ・ソース」で「レガシーWebサービス参照」を選択します。
- 「作成」をクリックします。
- 「手動」を選択し、「次へ」をクリックします。
- 「Webサービス参照の作成」で次のステップを実行します。
関連項目:
親トピック: Webサービス参照の手動作成
26.5.5.3 手動作成されたWebサービス参照のテスト
Webサービス参照を作成した後、Webサービス参照のテスト・ページでテストできます。
Webサービス参照をテストするには:
関連項目:
親トピック: Webサービス参照の手動作成
26.5.6 レガシーRESTful Webサービス参照の作成
レガシーRESTful Webサービス参照を作成する方法について説明します。
Representational State Transfer (REST) Webサービス、すなわちRESTful Webサービスを作成できます。
26.5.6.1 RESTful Webサービス参照の作成について
RESTful Webサービスはリソース指向です。WebサービスのスコープはURI内から検出され、サービスのメソッドは使用されるHTTPメソッドによって記述されます。これらのHTTPメソッドには、GET、POST、PUT、HEADおよびDELETEなどがあります。RESTful Webサービス参照を作成する場合、次を含むリクエストおよびレスポンスの構造に関する必要な情報を指定します。
-
RESTfulリクエストを識別するUniversal Resource Identifier(URI)
-
Webサービスのメソッドを識別するHTTPメソッド
-
リクエストの一部であるHTTPヘッダー(必要に応じて)
-
Webサービスに必要な入力のタイプ
-
レスポンスの書式およびレスポンス・パラメータの識別方法
親トピック: レガシーRESTful Webサービス参照の作成
26.5.6.2 RESTful Webサービス参照の作成
RESTful Webサービス参照を作成するには:
Webサービス参照の作成成功ページが表示されます。Webサービス参照がWebサービス参照リポジトリに追加されます。
関連項目:
- Webサービス参照ページへのアクセス
- 『Oracle APEX管理ガイド』のインスタンスに対するプロキシ・サーバーの作成
親トピック: レガシーRESTful Webサービス参照の作成
26.5.6.3 REST Webサービス参照のテスト
Webサービス参照を作成した後、Webサービス参照のテスト・ページでテストできます。
Webサービス参照をテストするには:
関連項目:
親トピック: レガシーRESTful Webサービス参照の作成
26.5.7 レガシーWebサービス参照リポジトリの使用
レガシーWebサービス参照リポジトリについて説明します。
Webサービス参照がWebサービス参照リポジトリに格納されます。
Webサービス参照リポジトリにアクセスするには:
親トピック: レガシーWebサービスの管理
26.5.8 レガシーWebサービスの入力フォームとレポートの作成
レガシーWebサービスの入力フォームとレポートを作成する方法について説明します。
26.5.8.1 Webサービスのフォームとレポートの作成ウィザードについて
Webサービスのフォームとレポートの作成ウィザードでは、入力フォーム、送信ボタンおよび結果を表示するレポートが作成されます。WSDLまたはRESTfulスタイルWebサービスからWebサービス参照を作成した直後に、またはページを追加して、このウィザードを実行できます。
このウィザードは、Webサービスの結果が非スカラーであることが予想される場合に使用します。Amazon社のProduct API Webサービスがよい例です。このWebサービスでは、入力フォームに入力された検索基準に基づいて多くの結果が戻されます。
親トピック: レガシーWebサービスの入力フォームとレポートの作成
26.5.9 レガシーWebサービスのフォームの作成
レガシーWebサービスのフォームを作成する方法について説明します。
26.5.9.1 Webサービスのフォームの作成ウィザードについて
Webサービスのフォームの作成ウィザードでは、フォームと送信ボタンが作成されます。WSDLから、またはRESTfulスタイルのWebサービスで、Webサービス参照を作成した後に、またはページの作成ウィザードを実行することで、このウィザードを実行できます。
このウィザードは、Webサービスの結果がスカラーであることが予想される場合に使用します。株価を調べるWebサービスがよい例です。入力は銘柄記号で、出力はスカラーの適正価格であるためです。
親トピック: レガシーWebサービスのフォームの作成
26.5.10 Webサービスでのレポートの作成
既存のWebサービス参照がある場合は、新しいページを追加することで、Webサービス参照に基づいてフォームを作成できます。
新しいページを追加して、レポートを作成するには:
親トピック: レガシーWebサービスの管理
26.5.11 レガシーWebサービスをプロセスとして起動する方法
レガシーWebサービスをプロセスとして起動する方法について説明します。
Webサービスをページ上でプロセスとして起動することもできます。Webサービス用のいずれかのフォームの作成ウィザードを実行すると、プロセスが作成されます。このプロセスを実行すると、リクエストがサービス・プロバイダに送信されます。その後で、レポートにリクエスト結果を表示できます。
26.5.11.2 Webサービス・プロセスの編集
WSDLから作成されたWebサービス参照またはRESTfulスタイルのWeb参照でWebサービス・タイプのプロセスを作成した後、サービスへの入力パラメータおよび出力パラメータの属性を変更できます。
Webサービス・プロセスを編集するには:
親トピック: レガシーWebサービスをプロセスとして起動する方法
26.5.12 レガシーWebサービス参照履歴の表示
Webサービス参照の変更履歴を表示します。
「Webサービス履歴」では、カレント・アプリケーションのWebサービス参照の変更が、アプリケーションID、Webサービス参照名、開発者および日付ごとに表示されます。
Webサービス参照の変更履歴を表示するには:
ノート:
Webサービス参照ページに「履歴」ボタンが表示されるのは、1つ以上の参照が存在する場合のみです。
親トピック: レガシーWebサービスの管理