6.11 ワークスペースの作成およびAPEXユーザーの追加

アプリケーションの開発やインストールの前に、ワークスペースを作成し、Oracle APEXユーザーを追加し、ワークスペースにサインインする必要があります。

6.11.1 ワークスペースとユーザーについて

ワークスペースでは、オブジェクト、データおよびアプリケーションをプライベートに保持しながら、同一のOracle APEXのインストール内で複数のユーザーが作業できます。

JavaScriptを有効にしたWebブラウザを使用してワークスペースにログインすることで、APEXのホームページにアクセスします。

各ワークスペースには、一意のIDおよび名前が含まれます。インスタンス管理者は、APEX管理サービス内にワークスペースを手動作成するか、ユーザーによってリクエストが送信されるようにすることができます。APEX管理サービスは、APEXインスタンス全体を管理するための独立したアプリケーションです。

6.11.2 管理サービスへのサインイン

Oracle APEX管理サービスには、インストール・プロセスで作成またはリセットされたインスタンス管理者アカウントとパスワードを使用してサインインします。

ワークスペースとユーザー・アカウントを手動で作成するには、Oracle APEX管理サービスと呼ばれる、Oracle APEXインスタンス全体を管理するための個別のアプリケーションにサインインします。

Oracle APEX管理サービスにサインインするには:

  1. Webブラウザで、管理サービスの「サインイン」ページに移動します。

    ヒント:

    デフォルトで、Oracle REST Data Servicesを介してOracle APEXにアクセスするためのコンテキスト・ルートは/ordsです。Oracle APEXにアクセスするために/apexのコンテキスト・ルートを持つ場合、Oracle REST Data Servicesをインストールする前に、ords.warファイルの名前をapex.warに変更します。Oracle REST Data Servicesインストレーションおよび構成ガイドOracle REST Data Servicesのデプロイおよび監視に関する項を参照してください。

    デフォルトでは、管理サービスは次の場所にインストールされます。

    http://hostname:port/ords/apex_admin
    

    説明:

    • hostnameは、Oracle REST Data Servicesがインストールされているシステムの名前です。

    • portは、Oracle REST Data Servicesの構成時に割り当てられるポート番号です。デフォルトのインストールでは、この番号は8080です。詳細は、Oracle REST Data Servicesインストレーションおよび構成ガイドOracle REST Data Servicesのインストールおよび構成に関する項を参照してください。

    • ordsは、Oracle REST Data Servicesの構成時に定義されるサービス名です。

  2. サインイン・ページで、次のステップを実行します。
    1. ユーザー名 - インスタンス管理アカウントの作成または更新で指定したインスタンス管理者アカウントのユーザー名を入力します。
    2. パスワード - インスタンス管理者アカウントのパスワードを入力します。
    3. 「管理にサインイン」をクリックします。

      Oracle APEX管理サービスが表示されます。

    設定によっては、初めてログインするときにパスワードの変更を要求される場合があります。

参照:

『Oracle APEX管理ガイド』Oracle APEX管理サービスに関する項

6.11.3 ワークスペースの手動作成

Oracle APEX管理サービスにサインインしてワークスペースを手動で作成します。

ワークスペースを手動で作成するには、インストール・プロセスの間に作成またはリセットされたADMINアカウントおよびパスワードを使用して、APEX管理サービスにサインインします。

APEXワークスペースを手動で作成するには:

  1. APEX管理サービスにアクセスします。

    管理サービスが表示されます。次に、ワークスペースを作成します。

  2. 「ワークスペースの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・アクション」で、「ワークスペースの作成」をクリックします。

    ワークスペースの作成ウィザードが表示されます。

  4. 「ワークスペースの指定」で、次を入力します。
    1. ワークスペース名 - 一意のワークスペース名を入力します。
    2. 「ワークスペースID」 - 新しいワークスペースIDを自動的に生成させるために、「ワークスペースID」は空白のままにしておきます。ワークスペースIDは、100000より大きい正の整数にする必要があります。
    3. ワークスペースの説明 - ワークスペースの説明を入力します。
    4. 「次」をクリックします。
  5. 「スキーマの指定」で、既存のスキーマを再利用するか、新しく作成するかを指定します。

    既存のスキーマを使用する場合

    1. 「既存のスキーマを再利用」で、「はい」を選択します。
    2. リストからスキーマを選択します。
    3. 「次」をクリックします。

    新しいスキーマを作成する場合

    1. 「既存のスキーマを再利用」で、「いいえ」を選択します。
    2. スキーマの名前とパスワードを入力します。
    3. 領域割当てを指定します。
    4. 「次」をクリックします。
  6. 「管理者の指定」で、ワークスペース管理者の情報を入力して、「次へ」をクリックします。
  7. 選択内容を確認して、「ワークスペースの作成」をクリックします。

参照:

6.11.4 APEXユーザーの作成

Oracle APEX管理サービスで新規ユーザーを作成します。

インスタンス管理者パスワードを使用してAPEX管理サービス・アプリケーションにサインインすることで、新規ユーザーを作成します。

APEXユーザー・アカウントを作成するには:

  1. APEX管理サービスにサインインします。
  2. 「ワークスペースの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・アクション」で、「開発者とユーザーの管理」をクリックします。
    「開発者とユーザーの管理」ページが表示されます。
  4. 「ユーザーの作成」をクリックします。
  5. 「ユーザー属性」に、適切な情報を入力します。*印が付いているフィールドは必須フィールドです。

    ヒント:

    APEX内のほとんどの属性には、フィールドレベル・ヘルプがあります。フィールドレベル・ヘルプを含む属性には、疑問符(?)の形をしたライト・グレーのアイコンが表示されます。フィールドレベルでのヘルプを表示するには、「ヘルプ」アイコンをクリックします。

  6. 「アカウント権限」で、次のように入力します。
    1. ワークスペース - リストからワークスペースを選択します。

    2. デフォルトのスキーマ - このユーザーに使用するデフォルト・スキーマを指定します

      使用可能なスキーマが複数あるワークスペースを使用する場合、このスキーマがデフォルトになります。この設定でセキュリティは制御されず、ユーザーのプリファレンスのみが制御されます。

    3. 管理者ユーザー - このユーザーがワークスペースの管理者権限を持つかどうかを指定します。

      管理者には、すべてのコンポーネントへのアクセス権が付与されます。さらに、管理者はユーザー・アカウント、グループおよび開発サービスを管理できます。インスタンス管理者によって無効にされているコンポーネントは使用できないことがあります。

    4. 開発者ユーザー - このユーザーが開発者権限を持つかどうかを指定します。

      開発者は、アプリケーション・ビルダーまたはSQLワークショップ(あるいはその両方)へのアクセス権を所有する必要があります。インスタンス管理者によって無効にされると、これらのコンポーネントは使用できないことがあります。

    5. アプリケーション・ビルダー・アクセス - 開発者がアプリケーション・ビルダーへのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    6. SQLワークショップ・アクセス - 開発者がSQLワークショップへのアクセス権を持つかどうかを決定します。

    7. チーム開発アクセス - 開発者がチーム開発へのアクセス権を持つかどうかを決定します。

    8. アカウントの可用性の設定 - 「ロック済」を選択すると、アカウントは使用できなくなります。「ロック解除済」を選択すると、アカウントを使用できるようになります。

      ユーザーが「ワークスペース・プリファレンス」に指定された許可されるログイン失敗の最大回数を超過すると、そのアカウントは自動的にロックされます。

    1. ワークスペース - ユーザーを作成するワークスペースを選択します。
    2. デフォルトのスキーマ - このユーザーのデフォルトのスキーマを選択します。
    3. アクセス可能なスキーマ(すべて可とする場合は空) - SQLワークショップを使用する場合にこの開発者が権限を持つスキーマのコロン区切りのリストを入力します。
      ここで入力したスキーマのリストは、ワークスペースに対して割り当てられたスキーマの完全セットのサブセットにユーザーを制限します。また、SQLワークショップに表示されるスキーマ名を決定します。
    4. 管理者ユーザー- 「はい」または「いいえ」を選択して、このユーザーがワークスペースの管理者権限を所有する必要があるかどうかを指定します。
      管理者には、すべてのコンポーネントへのアクセス権が付与されます。さらに、管理者はユーザー・アカウント、グループおよび開発サービスを管理できます。インスタンス管理者によって無効にされているコンポーネントは使用できないことがあります。
    5. 開発者ユーザー - 「はい」または「いいえ」を選択して、このユーザーが開発者権限を所有する必要があるかどうかを指定します。
      開発者は、アプリケーション・ビルダーまたはSQLワークショップ(あるいはその両方)へのアクセス権を所有する必要があります。インスタンス管理者によって無効にされているコンポーネントは使用できないことがあります。
    6. アプリケーション・ビルダー・アクセス - 開発者がアプリケーション・ビルダーへのアクセス権を所有するかどうかを決定します
    7. SQLワークショップ・アクセス - 開発者がSQLワークショップへのアクセス権を持つかどうかを決定します。
    8. チーム開発アクセス - ユーザーがチーム開発へのアクセス権を持つかどうかを決定します。
    9. アカウントの可用性 - 「ロック済」を選択すると、このアカウントは使用できなくなります。「ロック解除済」を選択すると、アカウントを使用できるようになります。
  7. 「パスワード」で、次のように指定します。
    • パスワード - 大/小文字を区別してパスワードを入力します。

    • パスワードの確認 - パスワードを再度入力します。

    • 初回使用時にパスワードの変更が必要 - 「いいえ」を選択すると、ユーザーは期限が切れるまで同じパスワードを使用できます。「はい」を選択すると、ユーザーは初回のログイン時に、パスワードをすぐに変更するよう要求されます。

  8. 「ユーザーの作成」または「作成後、別のものの作成」をクリックします。

参照:

『Oracle APEX管理ガイド』Oracle APEXインスタンス間でのユーザーの管理に関する項

6.11.5 ワークスペースへのサインイン

Oracle APEXの「サインイン」ページにナビゲートして、ワークスペースにサインインします。

ワークスペースおよびAPEXユーザーを作成したら、資格証明(ワークスペース名、ユーザー名およびパスワード)を使用してワークスペースにサインインできます。

ワークスペースにサインインするには:

  1. Webブラウザで、APEXの「サインイン」ページに移動します。
    http://hostname:port/apex/

    説明:

    • hostnameは、Oracle REST Data Servicesがインストールされているシステムの名前です。
    • portは、Oracle REST Data Servicesの構成時に割り当てられるポート番号です。デフォルトのインストールでは、この番号は8080です。詳細は、Oracle REST Data Servicesインストレーションおよび構成ガイドOracle REST Data Servicesのインストールおよび構成に関する項を参照してください。
    • apexは、Oracle REST Data Servicesの構成時に定義されるサービス名です。

    「サインイン」ページが表示されます。

  2. サインイン・ページで、次の用に入力します。
    • 作業領域 - 作業領域の名前を入力します。
    • ユーザー名 - ユーザー名を入力します。
    • パスワード- パスワードを大/小文字を区別して入力します。
  3. 「サインイン」をクリックします。

    設定によっては、初めてログインするときにパスワードの変更を要求される場合があります。

参照: