5.3 様々なPDBへのAPEXのインストール

様々なバージョンのOracle APEXを様々なPDBにインストールできます。

APEXをコンテナ・データベースにインストールしない場合は、必要に応じて各PDBにローカルAPEXをインストールできます。APEXをローカルにインストールするときには、APEXのメタデータ・リンク・オブジェクトが含まれないため、すべてのパッケージ、ビューおよび表は、APEXのインストール先となる各PDB内のAPEX_230200スキーマ内に作成されます。

5.3.1 CDBからのAPEXのアンインストール

CDBからOracle APEXをアンインストールする方法について学習します。

CDBからAPEXをアンインストールするには:

ノート:

 CDBでのOracle APEXのインストールまたは削除には、データベースへのローカル接続が必要です。

この項では、CDBからのAPEXの削除について説明します。

  1. ディストリビューションを解凍した場所にあるapexディレクトリに変更します。
  2. SQLclを起動し、APEXがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。たとえば:
    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sql /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sql /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
  3. apxremov.sqlを実行します。

    たとえば:

    @apxremov.sql

    ノート:

    CDBにPDBを追加した後でapexremov.sqlを実行すると、すべてのPDBおよびCDB$ROOTPDB$SEEDからAPEXがアンインストールされます。どのPDBで定義されているアプリケーションも削除されます。

5.3.2 PDBでのAPEXのローカル・インストール

Oracle APEXをPDBにローカルにインストールする方法を学習します。

CDBからのAPEXのアンインストールの手順に従ってコンテナ・データベースからAPEXを削除した後は、PDB内でローカルにAPEXをインストールできます。

APEXをPDB内でローカルにインストールするには:

  1. ディストリビューションを解凍した場所にあるapexディレクトリに変更します。
  2. SQLclを起動し、APEXがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。たとえば:
    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sql /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sql /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
  3. APEXをローカルにインストールするPDBにコンテナを設定します。
    ALTER SESSION SET CONTAINER = <PDB_name>;
  4. 適切なインストール・オプションを選択します。

    完全開発環境ではアプリケーションを開発するため、アプリケーション・ビルダー環境へのすべてのアクセス権があります。ランタイム環境ではアプリケーションは変更できず、実行することができます。

    使用可能なインストール・オプションは次のとおりです。

    • 完全開発環境: 次の4つの引数を記載された順序どおりに渡し、apexins.sqlを実行します。

      @apexins.sql tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images

      説明:

      • tablespace_apexは、APEXアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。
      • tablespace_filesは、APEXファイル・ユーザーの表領域の名前です。
      • tablespace_tempは、一時表領域または一時表領域グループの名前です。
      • imagesは、APEXイメージの仮想ディレクトリです。将来的にAPEXのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      たとえば:

      @apexins.sql SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
    • ランタイム環境: 次の4つの引数を記載された順序どおりに渡し、apxrtins.sqlを実行します。

      @apxrtins.sql tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images

      説明:

      • tablespace_apexは、APEXアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。
      • tablespace_filesは、APEXファイル・ユーザーの表領域の名前です。
      • tablespace_tempは、一時表領域または一時表領域グループの名前です。
      • imagesは、APEXイメージの仮想ディレクトリです。将来的にAPEXのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      たとえば:

      @apxrtins.sql SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
  5. APEXおよびOracle REST Data Servicesのインストールと構成の適切なステップを実行します。

APEXをインストールすると、次のデータベース・アカウントが作成されます。

  • APEX_230200 - APEXのスキーマおよびメタデータを所有するアカウント。
  • FLOWS_FILES - APEXのアップロードされたファイルを所有するアカウント。
  • APEX_PUBLIC_USER - Oracle REST Data ServicesまたはOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを使用したAPEXの構成に使用する最小限の権限が付与されたアカウント。

RESTful Webサービスを構成した場合は、これらの追加アカウントが作成されます。

  • APEX_REST_PUBLIC_USER - APEXに格納されているRESTfulサービスの定義を呼び出す際に使用されるアカウント。
  • APEX_LISTENER - APEXに格納されているRESTfulサービスの定義を照会するために使用されるアカウント。

参照:

5.3.3 CDBへのAPEXのインストール

Oracle APEXをCDBにインストールするには:

ノート:

CDBでのOracle APEXのインストールまたは削除には、データベースへのローカル接続が必要です。

  1. 作業ディレクトリを、ディストリビューションを解凍した場所にあるapexディレクトリに変更します。
  2. SQLclを起動し、APEXがインストールされているデータベースのCDB$ROOTに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。たとえば:
    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sql /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sql /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
  3. 適切なインストール・オプションを選択します。

    完全開発環境ではアプリケーションを開発するため、アプリケーション・ビルダー環境へのすべてのアクセス権があります。ランタイム環境ではアプリケーションは変更できず、実行することができます。

    使用可能なインストール・オプションは次のとおりです。

    • 完全開発環境。次の4つの引数を記載された順序どおりに渡し、apexins.sqlを実行します。

      @apexins.sql tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images

      説明:

      • tablespace_apexは、APEXアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。
      • tablespace_filesは、APEXファイル・ユーザーの表領域の名前です。
      • tablespace_tempは一時表領域または一時表領域グループの名前です。
      • imagesは、APEXイメージの仮想ディレクトリです。将来的にAPEXのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      次に例を示します。

      @apexins.sql SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
    • ランタイム環境。次の引数を記載された順序どおりに渡し、apxrtins.sqlを実行します。

      @apxrtins.sql tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images

      説明:

      • tablespace_apexは、APEXアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。
      • tablespace_filesは、APEXファイル・ユーザーの表領域の名前です。
      • tablespace_tempは一時表領域または一時表領域グループの名前です。
      • imagesは、APEXイメージの仮想ディレクトリです。将来的にAPEXのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      次に例を示します。

      @apxrtins.sql SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
  4. APEXおよびOracle REST Data Servicesのインストールと構成の適切なステップを実行します。

APEXをインストールすると、次のデータベース・アカウントが作成されます。

  • APEX_230200 - APEXのスキーマおよびメタデータを所有するアカウント。
  • FLOWS_FILES - APEXのアップロードされたファイルを所有するアカウント。
  • APEX_PUBLIC_USER - Oracle REST Data ServicesまたはOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを使用したAPEXの構成に使用する最小限の権限が付与されたアカウント。

RESTful Webサービスを構成した場合は、これらの追加アカウントが作成されます。

  • APEX_REST_PUBLIC_USER - APEXに格納されているRESTfulサービスの定義を呼び出す際に使用されるアカウント。
  • APEX_LISTENER - APEXに格納されているRESTfulサービスの定義を照会するために使用されるアカウント。