GoldenGate Freeの使用を始める

GoldenGate Freeの使用を始める方法とその要件を確認してください。

必要なもの

Oracle GoldenGate Freeを使用するには、次のものが必要です:

  • 次のいずれかが実行されているシステム:
    • Docker、または互換性のあるコンテナ・ランタイム(Podmanなど)
    • Linux
  • コンテナ・レジストリまたはOracle Technology Network (OTN)にアクセスするためのインターネット接続
  • 有効なOracle.comログイン

GoldenGate Freeの入手

GoldenGate Freeは、Oracle Container Registry (OCR)またはOracle Technology Network (OTN)から入手できます。どちらを使用するかに応じて、該当する手順に従ってGoldenGate Freeにアクセスしてください。

Oracle Container Registryから

次の手順に従って、Oracle Container Registry (OCR)からGoldenGate Freeにアクセスします。

Oracle Container RegistryからGoldenGate FreeのDockerイメージをプルする前に、Oracleアカウントにサインインしてライセンス契約に同意する必要があります。
GoldenGate FreeのDockerイメージにアクセスするには:
  1. ライセンス契約に同意します。
  2. Dockerクライアントで、次のコマンドを入力してOracle Container Registryにログインします:
    docker login container-registry.oracle.com
    
  3. プロンプトが表示されたら、Oracleアカウントのユーザー名とパスワードを入力します。
  4. docker pullコマンドをコピーして最新のGoldenGate Freeイメージをプルし、それをDockerクライアントで実行します:
    docker pull container-registry.oracle.com/goldengate/goldengate-free:latest

Oracle Technology Networkから

次の手順に従って、Oracle Technology Network (OTN)からGoldenGate Freeにアクセスします。

Oracle Technology NetworkからGoldenGate Free構成アシスタントをダウンロードする前に、Oracleアカウントにサインインしてライセンス契約に同意する必要があります。
GoldenGate Free構成アシスタントをダウンロードするには:
  1. ブラウザでOracle Technology Networkを開きます。
  2. ソフトウェア・ダウンロードページで、下にスクロールしてからミドルウェアを選択します。
  3. ミドルウェアで、GoldenGate Freeを選択します。
  4. Oracle GoldenGate Freeダウンロードページで、入手可能なインストーラ・パッケージを選択します。
  5. ライセンス契約に同意します。
  6. プロンプトが表示されたら、インストーラ・パッケージをローカル・マシンに保存し、その場所をメモします。

Oracle GoldenGate Freeの起動と実行

GoldenGate Freeインスタンスの起動と実行について説明します。Dockerイメージを使用するかGoldenGate Configuration Assistantを使用するかに応じて、該当する手順に従ってください。

GoldenGate FreeのDockerイメージの起動と実行

Oracle Container RegistryからDockerイメージをプルした後にGoldenGate Freeを起動して実行する方法について説明します。

GoldenGate Freeを起動して実行するには:
  1. Dockerクライアントで、デフォルト設定を使用してrunコマンドを入力するか、パラメータ値を指定してrunコマンドを入力します:
    • デフォルト設定を使用してGoldenGate Freeを実行するには:
      docker run -p 80:80 -p 443:443 container-registry.oracle.com/goldengate/goldengate-free:latest

      コンテナは次のデフォルト・オプションを使用してインスタンス化されます:

      • コンテナ名は自動生成されます
      • HTTPサーバー用に80ポート
      • HTTPSサーバー用に443ポート
      • 管理アカウントの名前はoggadminです
      • 管理アカウントのパスワードは自動生成されます
      • デプロイメントの名前はLocalです
      • /u02および/u03ボリューム用にコンテナ・ストレージが使用されます
      • 自己署名証明書は自動生成されます
    • 変更した設定を使用してGoldenGate Freeを実行するには:
      docker run \
          --name <container-name> \
          -p <host port>:80 \
          -p <host port>:443 \
          -e OGG_ADMIN=<admin user name> \
          -e OGG_ADMIN_PWD=<admin password> \
          -e OGG_DEPLOYMENT=<deployment name> \
          -e OGG_DOMAIN=<domain name> \
          -v [<host mount point>:]/u02 \
          -v [<host mount point>:]/u03 \
          -v [<host mount point>:]/etc/nginx/cert \
          container-registry.oracle.com/goldengate/goldengate-free:23.3.0.0-oracle

      パラメータの説明:

      • <container-name>: コンテナの名前。デフォルトでは自動生成されます。
      • -p <host-port>:80: Oracle GoldenGate HTTPサーバーをマップするホスト・ポート。デフォルトでは、マッピングはありません。
      • -p <host-port>:443: Oracle GoldenGate HTTPSサーバーをマップするホスト・ポート。デフォルトでは、マッピングはありません。
      • -e OGG_ADMIN: 作成する管理アカウントの名前。デフォルトではoggadminです。
      • -e OGG_ADMIN_PWD: 管理アカウントのパスワード。デフォルトでは自動生成されます。

        ヒント:

        パスワードが次の要件を満たしていることを確認してください:
        • 1文字以上の小文字[a...z]
        • 1文字以上の大文字[A...Z]
        • 1文字以上の数字[0...9]
        • 1文字以上の特殊文字[- ! @ % & * . #]
        • 長さは8文字から30文字である必要があります。
      • -e OGG_DEPLOYMENT: デプロイメントの名前。デフォルトでは、Localです。
      • -e OGG_DOMAIN=<domain name>: 自己署名証明書に使用するドメイン名(デフォルト: コンテナのホスト名)。独自のSSL証明書を使用する場合は不要です。
      • -v /u02: 永続GoldenGateデータ用に使用するボリューム。デフォルトではコンテナ・ストレージが使用されます。
      • -v /u03: 一時GoldenGateデータ用に使用するボリューム。デフォルトではコンテナ・ストレージが使用されます。
      • -v /etc/nginx/cert: HTTPSサーバーのSSL証明書を格納するために使用するボリューム。デフォルトでは自己署名証明書が作成されます。

      データ・ストレージ・ボリューム

      • /u01: GoldenGateシステム用のボリューム
      • /u02: 永続GoldenGateデータ用のボリューム
      • /u03: 一時GoldenGateデータ用のボリューム

      管理アカウントのパスワード

      OGG_ADMIN_PWDにパスワードが指定されていない場合は、コンテナの初回起動時に、Oracle GoldenGate用のランダムなパスワードが生成されます。このパスワードは、コンテナ・ログの先頭にあります:

      docker logs <container-name> | head -3
  2. 数分後、「次の場所でサーバーが起動しました: http://localhost:8080」が表示されます。これで、GoldenGate Freeを使用する準備ができました。
  3. Webブラウザを起動し、http://localhost:8080にアクセスします。
  4. GoldenGate Freeログイン画面で、docker runコマンドに渡したユーザー名とパスワードを入力してから、ログインをクリックします。
正常にログインすると、GoldenGate Freeのホームページが表示されます。

構成アシスタントの使用によるGoldenGate Freeのインストールと実行

GoldenGate Configuration Assistantを使用してLinuxでGoldenGate Freeをインストールし実行する方法について説明します。

LinuxでGoldenGate Configuration Assistantを使用してGoldenGate Freeをインストールし実行するには:
  1. ローカル・マシン上の、Oracle GoldenGate Freeインストーラをダウンロードした場所に移動します。
  2. Oracle GoldenGate Freeをインストールする一時ステージング・ディレクトリを作成します。
    たとえば、mkdir /u01/stage/oggfです。
  3. インストールの.zipファイルを一時ステージング・ディレクトリに解凍します。
    次に例を示します。
    unzip ./fbo_ggs_Linux_x64_Oracle_services_free_shiphome.zip -d ./u01/stage/oggf
  4. 展開されたディレクトリから、fbo_ggs_Linux_x64_Oracle_services_free_shiphome/Disk1/runInstallerプログラムを実行します。Oracle GoldenGateインストール・ウィザードが開きます。
    1. 「インストール・オプション」ページで、このOracle GoldenGateインストールのデータベースを選択し、「次へ」をクリックします。
    2. 「インストールの詳細」ページで、「参照」をクリックして、GoldenGate Freeをインストールするソフトウェア・ディレクトリを選択し、「次へ」をクリックします。
    3. サマリー・ページで、選択内容を確認し、「インストール」をクリックします。
    4. 「製品のインストール」ページに、インストールの進行状況とステータスが表示されます。(オプション)「詳細」をクリックして追加情報を表示します。
    5. インストールが終了したら、「閉じる」をクリックします。
  5. ディレクトリをステップ4bからソフトウェア・ディレクトリに変更し、次にbinディレクトリに変更します。
    次に例を示します。
    $ cd <software-directory>
    $ cd bin
  6. 次のコマンドを使用して、Oracle GoldenGate Configuration Assistantを実行します。
    $ ./oggca.sh
  7. Oracle GoldenGate Configuration Assistantのサービス・マネージャ・オプションの選択画面で、新規サービス・マネージャの作成を選択します。
    1. サービス・マネージャ・デプロイメント・ホームで、デフォルトのサービス・マネージャ・デプロイメント・ホームの場所のままにするか、新しい場所を選択します。
    2. (オプション)サービス・マネージャをシステム・サービス/デーモンとして登録するを選択します。
    3. リスニングするホスト名/アドレスで、ホスト名を入力します。
    4. リスニングするポートで、サービス・マネージャで使用する有効なポート番号を入力します。
    5. をクリックします。
  8. 構成オプションの選択画面で、新規GoldenGateデプロイメントの追加を選択してから、をクリックします。
  9. デプロイメント詳細の指定画面で:
    1. デプロイメント名に、デプロイメントの名前を入力します。
    2. ソフトウェア・ホームで、デフォルトの場所のままにするか、新しい場所を選択します。
  10. デプロイメント・ディレクトリの指定画面で:
    1. デフォルトのデプロイメント・ホームの場所のままにするか、新しい場所を選択します。
    2. (オプション)デフォルトのGoldenGateディレクトリを変更するには、ディレクトリのカスタマイズを選択します。

      ノート:

      FIPSモードとシャーディングのオプションは無視してかまいません。
    3. をクリックします。
  11. 環境変数の指定画面で、環境変数の設定を確認してから、をクリックします。
  12. 管理者アカウントの指定画面で、管理者アカウントのユーザー名とパスワードをデフォルトの設定のままにするか、必要に応じて値を更新し、をクリックします。
  13. (オプション)「セキュリティ・オプションの指定」画面で、SSL/TLSセキュリティを選択し、サーバー証明書、秘密キーおよびCA証明書ファイルを指定して、「次」をクリックすることもできます。

    ノート:

    このセキュアでないデプロイメントを使用して証跡データをセキュアなデプロイメントに送信するは、GoldenGate Freeに適用されず、無視されます。


  14. ポート設定の指定画面で、デフォルトで選択されているポート番号のままにするか、必要に応じてそれらを更新し、をクリックします。

    ノート:

    (オプション)GoldenGate Freeインストーラで分散サービスを無効にするGoldenGate Freeでは1つのデプロイメントのみが使用されるため、分散サービスの有効化の選択を解除してかまいません。分散サービスは、分散環境でデータをレプリケートする必要がある場合にのみ使用されます(複数のデプロイメントが必要)。
  15. レプリケーション設定の指定画面で、デフォルトのスキーマを確認してから、をクリックします。
  16. UI設定の指定画面で、リスニングするポート(HTTP)およびデータ・ストレージ・ホームの設定を確認してから、次をクリックします。

    ノート:

    セキュリティ・オプション画面でSSL/TLSを有効にした場合は、さらにセキュリティセクションが表示されます。このセクションには、リスニングするポート(HTTPS)証明書およびパスフレーズフィールドが含まれています。


  17. サマリー画面で、構成設定を確認してから終了をクリックします。
  18. デプロイメントの構成画面で、インストールが開始され、各ステップのステータスをリアルタイムで確認できます。
    Oracle GoldenGate Free起動スクリプトも実行されます。完了したら、WebブラウザでOracle GoldenGate Freeコンソールに接続できます。
  19. Oracle GoldenGate Freeデプロイメントのインストールと構成が正常に完了すると、終了画面で確認メッセージが表示されます。閉じるをクリックします。
  20. 次のいずれかのURLを使用して、WebブラウザでOracle GoldenGate Freeコンソールを起動します。
    • ステップ11でSSL/TLSを有効にしなかった場合は、http://<listening-hostname>:<listening-port>
    • ステップ11でSSL/TLSを有効にした場合は、https://<listening-hostname>:<listening-port>
管理者アカウントのユーザー名とパスワードを使用してログインします。

次のステップ

これで、GoldenGate Freeにログインしました。次にできること: