用語集

この用語集には、次の説明が含まれます:

A

アクセス制御リスト(ACL)

サービスがリクエストされるたびに自動的にチェックされるリストを使用してサービスへのクライアントのアクセスを制御するTuxedoのセキュリティ機能です。

ACIDプロパティ

トランザクション処理システムの基本的な特徴:

原子性: トランザクションがデータベースに対して行うすべての変更は永続化されるか、または無効化されます。

一貫性: トランザクションが正常に実行されると、データベースが前の有効状態から新しい有効状態に変化します。

隔離性: トランザクションによるデータベースへの変更は、トランザクションが処理を完了するまで他の処理からは見えません。

持続性: トランザクションによるデータベースへの変更は、システムまたは媒体の障害が発生しても失われません。

アプリケーション

Oracle Tuxedo System/Tアプリケーションは、単一のTUXCONFIGファイルに記述された環境によってバインドされます。/ドメインのドメイン・ゲートウェイ・グループを介して、Oracle Tuxedo System/Tアプリケーションは別のアプリケーションと通信できます。

アプリケーション・ドメイン

単独で使用される場合、ドメインという用語にはいくつかの意味があります。tmconfigファイルの構成によってバインドされるOracle Tuxedoアプリケーションを指す場合は、混同されないよう、アプリケーション・ドメインという用語を使用します。アプリケーション・ドメインは、単一のプラットフォームまたは共有メモリー(SHM)環境に制限することも、マルチ・プロセッサ(MP)環境の複数マシンに拡張することもできます。

アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)

  1. 特定のシステム・ソフトウェア製品をサポートするためにアプリケーション・レベルで存在する動詞および環境。
  2. クライアント/サーバー型のリクエストの発行と完了をアプリケーション内で行うためのコードの集合。
  3. サービスの呼出し方法を定義する呼出し規約の集合。あるソフトウェア・プログラムが別のプログラムのサービスを利用するときの規定の集まり(エントリ・ポイント、呼出しパラメータおよび戻り値)を明確化したプログラミング・インタフェース。

Application Program-to-Program Communication (APPC)

LU6.2サービスへのインタフェースです。LU6.2セッションで会話型通信を実施するプリミティブ・セットを提供します。

Application-Transaction Monitor Interface (ATMI)

Tuxedoのアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)で、トランザクション・ルーチン、サービス・インタフェースおよびバッファ管理ルーチンを含みます。

B

(文字「B」で始まる用語はありません。)

C

クライアント

サーバーから情報をリクエストするよう設計されたプログラムです。

CNOS

CNOSは、LU6.2の一環として実装されたサービス・プログラムです。CNOSプログラムは2つの通信LU間のセッション制限をネゴシエーションします。

Common Programming Interface for Communications (CPI-C)

LU6.2サービスへのインタフェースです。APPCインタフェースよりシンプルなプリミティブ・セットで、プログラム間通信で使用されるよう設計されています。

会話型通信

このガイドでは、会話型通信には2つの意味があります。コンテキストによって、どちらを意味するかが決まります。Oracle Tuxedo System/Tでは、会話型通信は、接続が開き、停止するまで開いたままになるプロセス間の通信のモードを表します。通信は、送信と受信によって確立されます。これは、通信が呼出しと応答によって確立されるリクエスト/レスポンス・モデルとは区別されます。SNAに関しては、会話型通信が継続している間、会話型通信はセッションを使用します。SNAの会話型通信では、通信がOracle Tuxedo System/Tの会話型通信である場合もあれば、リクエスト/レスポンス・モデルである場合もあります。SNAの各会話型通信には、LUによって初期化されたときにCONVID (会話ID)が割り当てられます。SNAの会話型通信には、マップ済基本があります。

会話型通信、マップ済

プログラマが通信に使用する基本的リクエスト単位(RU)のサイズについて顧慮することなくバッファを送受信できるようにする会話型通信です。LUはバッファを取得し、必要に応じてそれを、関連する長さフィールドおよびデータ型フィールドを持つ適切な論理レコードに分割します。これはOracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAソフトウェアでアプリケーション用にサポートされているスタイルです。

会話型通信、基本

適切なタイプ・フィールドおよび長さフィールドを持つ論理レコードを送信時にフォーマットし、受信時に解析する会話型通信です。基本会話型通信は、LUのサービス・トランザクション・プログラムの通信に使用されます。

Communication Resource Manager (CRM)

SNAドメイン・ゲートウェイに同期レベル2の論理をすべて提供し、PU2.1サーバーと直接通信するプロセスです。

Communications Resource Manager Application Programming Interface(CRMAPI)

Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAの2つの主要コンポーネントであるGWSNAXとCRMの間の独自仕様インタフェースです。

Customer Information Control System/Extended System Architecture (CICS/ESA)

IBMによって考案されたオペレーティング環境。顧客のアプリケーション・プログラムを記述するための基盤を提供します。基本マッピング・サービス(BMS)、一時データ・キュー(TD)、一時ストレージ・ファイル(TS)、メモリー・サービスなどのプログラミングに役立ついくつかの機能がCICS環境によって提供されます。顧客アプリケーションは個別のトランザクション・プログラムとして作成され、トランザクション・タスクとして起動されます。CICS/ESAは、International Business Machines (IBM)社の商標です。

D

分散プログラム・リンク(DPL)

CICSリージョン間のLINKリクエストをサポートする、Oracle Tuxedoのリクエスト/レスポンスに類似したCICS ISCの機能です。

分散トランザクション処理(DTP)

システム間またはリージョン間のリンク上で同期通信するトランザクションに処理が分散されるCICS間通信です。これはOracle Tuxedoの会話型通信とほぼ同じです。

ドメイン

ドメインになれるのは、独立して管理される別のOracle Tuxedo System/Tアプリケーション、別のトランザクション処理システムの制御下にあるアプリケーションまたはリモートのCICS/ESAリージョンにあるアプリケーションです。ローカル・ドメインとリモート・ドメインがあります。

ドメイン・ゲートウェイ

OSI、MVS/APPC、CICS/MVSおよびIMSオペレーティング環境などリモートのOracle Tuxedoアプリケーション環境への接続性を提供するOracle Tuxedo System/Tプロセスです。Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA、Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for OSI TPおよびOracle Tuxedo Mainframe Adapter for TCPはドメイン・ゲートウェイです。

ドメイン・ゲートウェイ・グループ

ドメイン・ゲートウェイ・グループは、ドメイン・ゲートウェイ・プロセスの集合で、他のドメインとの通信サービスを提供します。

E

ESA

Enterpriseシステム・アーキテクチャ(ESA)は、最新製品レンジのIBMメインフレーム・コンピュータの概念構造および動作を定義したものです。System/360、System/370およびSystem/370拡張アーキテクチャ(370-XA)が進化の3つのステップだったとすれば、ESA/370はその第4のステップとなります。

F

フィールド操作言語(FML)

フィールド・バッファと呼ばれる記憶構造を定義および操作するC言語機能のセットです。連携するプロセスではフィールド・バッファを使用してデータを送受信できます。

FMLバッファ

フィールド操作言語APIによってアクセスされる自己記述的データ項目のバッファです。

G

グラフィック管理インタフェース

認証されたユーザーがMotifベースの画面およびアイコンを使用してアプリケーションを構成および制御できるようにするTuxedo Systemコンポーネントです。

H

(文字「H」で始まる用語はありません。)

I

インバウンド

リクエスト・メッセージがサーバーに向かう場合の方向、またはレスポンス・メッセージがクライアントに向かう場合の方向を指す一般用語です。

Information Management System (IMS)

データへのアクセスを許可するためにCICS/ESAが使用するデータベース・マネージャです。IMSは、データを階層構造で編成するとともに、IMSデータベースを操作するアプリケーション・プログラムにおける共通のアクセス・アプローチを提供します。

システム間通信(ISC)

SNAネットワーク機能またはアプリケーション間機能を使用した、異なるシステム間の通信です。ISCはCICSシステムを他のシステムにリンクし、ユーザー・アプリケーション間で通信したりリモートCICSシステムでCICS機能を透過的に実行するために使用できます。

J

ジョブ制御言語(JCL)

ジョブとオペレーティング・システムでのジョブの要件を記述する制御言語です。

K

(文字「K」で始まる用語はありません。)

L

ローカル・ドメイン

ローカル・ドメインは、他のドメインからアクセス可能なアプリケーションの部分(サービスのセットまたはサブセット)です。ローカル・ドメインは常にドメイン・ゲートウェイ・グループで表されるため、これらの用語は同義語として使用されます。

ローカル・サービス

ローカル・サービスはローカル・ドメインのサービスであり、ドメイン・ゲートウェイ・グループを介してリモート・ドメインからアクセス可能です。

論理ユニット(LU)

ユーザーがネットワークのサービスへのアクセスを取得するために使用するSNAのポートです。「System Network Architecture (SNA)」も参照してください。

LU6.2

LU6.2は特別なSNA論理ユニットで、プログラム間通信用の特定のサービス・セットを指定します。サービスには、同期点、バッファのレコードへのマッピング、メッセージ確認およびセキュリティがあります。

M

MODENAME

MODENAMEはOracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAセッションのグループに対して一連の特性を指定する構成パラメータです。CICSリージョンでは、モードはVTAMで定義され、CICおよびDMCONFIGファイルで参照されます。

ミラー・タスク

ミラー・トランザクション(CSMI、CSM1、CSM2、CSM3、CSM5、CPMI、CVMIまたはユーザー定義ミラー・トランザクション識別子)を指定する着信リクエストを処理するCICS/ESAタスクです。

ミラー・トランザクション

CICS/ESAトランザクションであり、システムからシステムへ関数によって送信されるリクエストを再作成して後者のシステムで発行し、取得したデータを前者のシステムに戻します。

ミラー・トランザクション識別子サポート

Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAの機能であり、Oracle TuxedoクライアントがホストのCICS/ESAプログラムを起動したり、逆にCICS/ESAクライアント・プログラムがOracle Tuxedoサービスを起動できるようにします。IBM CICS/ESAミラー・トランザクションをベースとしています。

多重仮想記憶(MVS)

1つ以上のメインフレーム・プロセッサからなるシステムを処理するオペレーティング・システムです。

N

(文字「N」で始まる用語はありません。)

O

アウトバウンド

リクエスト・メッセージがクライアントに向かう場合の方向、またはレスポンス・メッセージがサーバーに向かう場合の方向を指す一般用語です。

P

パーティション化データセット(PDS)

メンバーと呼ばれるパーティションに分割された、直接アクセス記憶域内のCICS/ESAデータセットです。メンバーにはプログラムかデータを格納できます。パーティション化データセットにはプログラム・ライブラリが格納されます。

Q

(文字「Q」で始まる用語はありません。)

R

再入可能

プログラムまたはルーチンの同一コピーを2つ以上のタスクで同時に使用可能にする、プログラムまたはルーチンの属性です。

リモート・ドメイン

リモート・ドメインは、ドメイン・ゲートウェイ・グループを介してアクセスされるアプリケーションの部分です。リモート・ドメインは、別のOracle Tuxedo System/Tアプリケーションか、別のTPシステムの下で実行されるアプリケーションであるかまたはOracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAアプリケーションかのいずれかです。

リモート・サービス

リモート・サービスはリモート・ドメインのサービスであり、ドメイン・ゲートウェイ・グループを介してローカル・アプリケーションからアクセス可能です。

オンライン・リソース定義(RDO)

CICS/ESAのリソースを定義する方法として推奨されています。リソース定義はCEDAトランザクションかDFHCSDUPユーティリティを対話式に使用して作成されます。どちらの方法を使用する場合も、定義はCICS/ESAシステム定義データセット(CSD)に格納されます。CICSの初期化時に、CSD定義はユーザー提供の定義リストによって制御されるCICSシステム表として選択的にインストールされます。CEDAで定義されたリソース定義は、CICSがアクティブでただちに使用される場合のみインストールできます。

S

サーバー

外部リクエストへのレスポンスとして情報を提供する、専用のコンピュータまたはプログラムです。

セッション

2つのLUが相互にバインドしているとき、つまり通信方法のネゴシエーションに成功しているとき、それらはセッション中であると言われます。SNAでは、1つのLUタイプで構成可能なセッション数に固定制限が設けられています。

スタック

SNAネットワークへの接続性を提供する、プラットフォーム・ベンダー提供のソフトウェアです。

同期レベル

通信しあうCICS/ESAトランザクション間のAPPCセッションで確立される同期のレベル(0、1または2)。レベル0は同期サポートを提供せず、レベル1はプライベートの同期リクエストを許可し、レベル2は完全なCICS/ESA同期サポートを提供して、障害が発生した場合に全更新をリカバリ可能なリソースにバックアウトします。

システム定義データセット(CSD)

VSAM KSDSクラスタであり、オンライン・リソース定義(RDO)を使用してCICSに定義されたすべてのリソースのリソース定義レコードを含みます。

SYM_DEST_NAME

パートナのLUNAME、MODENAMEおよびTPNAMEの組合せのシンボリック名であり、会話型通信起動リクエストの接続先を一意に識別します。

System Network Architecture (SNA)

7つのレイヤーのネットワーク・プロトコルです。このプロトコルの各レイヤーには関連するデータ通信サービスのセットがあります。最上位レイヤーのサービスは論理ユニット(LU)に統合されています。SNAに定義されている各LUタイプには、エンドユーザーが通信に使用できる独自の固有サービス・セットがあります。エンドユーザーは端末デバイスかアプリケーション・プログラムです。SNAの構造体を使用すると、エンドユーザーは情報交換に使用される特定のファシリティに影響されずに独立して操作を行うことができます。

T

トランザクション

  1. データベースをある一貫性のある状態から別の状態に変換する、1つの完全な作業単位。DTPでは、1つのトランザクションに複数の作業単位が含まれることもあり、これらは1つまたは複数のシステムで実行されます。
  2. アプリケーションが共有リソース(たとえば、データベース)に対して作業を実行するための論理構造体。トランザクションで実行される作業は、4つのACID特性(原子性、一貫性、隔離性、持続性)に準拠します。

トランザクション処理(TP)

リアルタイム・データ処理の一種であり、ユーザー・リクエストを端末に直接入力すると、リクエストがオンライン・プログラムによって応答され、たとえばデータベース・ファイルが更新されたり出力メッセージが表示されます。

Transmission Control Protocol/Internet Protocol (TCP/IP)

接続された2つのコンピュータが信頼性のある接続を確立できるようにする規格です。TCP/IPは、再転送付き肯定確認応答(PAR)と呼ばれる方法を使用して、信頼性のあるデータ配信を保証します。

型付きバッファ

特定のデータ型のデータを含む、メッセージ通信用のバッファです。

U

(文字「U」で始まる用語はありません。)

V

Virtual Telecommunications Access Method (VTAM)

ネットワーク経由での端末とアプリケーション・プログラム間の通信を制御する一連のプログラムです。

W

(文字「W」で始まる用語はありません。)

X

(文字「X」で始まる用語はありません。)

Y

(文字「Y」で始まる用語はありません。)