5 Oracle TMA TCP Gatewayの構成
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for TCP Gateway(以後TMA TCP Gatewayと呼ぶ)を実行する前に、次の構成ファイルを構成する必要があります。
UBBCONFIG
GWICONFIG
DMCONFIG
このドキュメントでは、TMA TCP Gatewayを構成する次の手順について説明します。
5.1 Oracle TuxedoのUBBCONFIGファイルの更新
他のTuxedoサーバーと同様に、ローカル・リージョン用のUBBCONFIG
ファイルにTMA TCP Gatewayのエントリを追加して、TMA TCP Gatewayのサーバー・グループを作成する必要があります。具体的には、次のレコードを追加する必要があります。
GROUPS
セクションSERVERS
セクションSERVICES
セクション
UBBCONFIG
ファイルの詳細は、Oracle Tuxedo管理者ガイドを参照してください。UBBCONFIG
ファイルの詳細は、「UBBCONFIG(5)」を参照してください。ゲートウェイ固有のUBBCONFIG
ファイルの詳細は、「GROUPSセクションの更新によるサーバー・グループの作成」および「SERVERSセクションの更新」を参照してください
ノート:
セクションは、アスタリスク(*)が先頭に付いた行から始まります。アスタリスク(*)の直後にはセクション名が表示されます。アスタリスクは、セクション名を指定するときに必要です。5.1.1 GROUPSセクションの更新によるサーバー・グループの作成
TMA TCP Gatewayのサーバー・グループを作成するには、Oracle TuxedoのUBBCONFIG
ファイルのGROUPS
セクションに次の項目を追加する必要があります。
groupname
変数を使用したTMA TCP Gatewayのサーバー・グループの名前LMID
パラメータを使用して、TMA TCP Gatewayのインストール先のシステムに付けた論理マシン名ノート:
Windows NTの場合は、LMID
を大文字にする必要があります。GROUPNO
パラメータを使用して、TMA TCP Gatewayのサーバー・グループに付けたグループ番号
5.1.1.1 構文
構成ファイルのエントリの構文は次のとおりです:
リスト5-1 UBBCONFIG
ファイルのGROUPS
セクションの構文
groupname LMID=logical_machine_identifier
GROUPNO=group_number
変数の定義は次のとおりです。
変数 | 説明 |
---|---|
groupname |
TMA TCP Gatewayのサーバー・グループ用に選択した名前を指定します。 |
logical_machine_identifier |
TMA TCP Gatewayがインストールされているシステムの論理マシン識別子を指定します。 |
group_number |
TMA TCP Gatewayのサーバー・グループに割り当てる番号を指定します。 |
5.1.2 SERVERSセクションの更新
この項では、Oracle Tuxedoの構成にTMA TCP Gatewayサーバーを指定する方法について説明します。
TMA TCP Gateway製品では、Oracle TuxedoのUBBCONFIG
構成ファイルのSERVERS
セクションに、リストする必要があるゲートウェイを指定できます。
TMA TCP Gatewayのサーバー・グループごとに1つずつゲートウェイを指定できます。また、ドメイン管理サーバーのエントリ(DMADM
)とゲートウェイ管理サーバーのエントリ(GWADM
)も必要です。
5.1.2.1 構文
構成ファイルの各エントリの構文は次のとおりです。
リスト5-3 UBBCONFIG
ファイルのSERVER
セクションの構文
DMADM SVRGRP=groupname SRVID=integer
GWADM SVRGRP=groupname SRVID=integer
GWIDOMAIN SVRGRP=groupname SRVID=integer
CLOPT="-A -- -r -p <protocol>"
次の表に各部分の構文を説明します。
部分 | 説明 |
---|---|
GWIDOMAIN |
TMA TCP Gatewayの名前を指定します。 |
DMADM
|
Oracle Tuxedoに付属のドメイン管理サーバーの名前を指定します。 |
GWADM
|
Oracle Tuxedoに付属のゲートウェイ管理サーバーの名前を指定します。 |
groupname |
TMA TCP Gatewayのサーバー・グループ用に選択した名前を指定します。これは目的のサーバーに関連付けるグループです。 |
integer
|
TMA TCP Gatewayサーバーに割り当てる番号を指定します。 |
CLOPT="-A -- -r -p <protocol>"
|
-A は、TMA TCP Gatewayを起動する際の初期化に使用するコマンド行オプション文字列を示します。これは、Oracle Tuxedoサーバー・プロセスのデフォルトです。2つのダッシュ記号の後の-r は、サーバーが標準のエラー・ファイルに実行サービスのログを記録することを示します。このログは、txrpt コマンドを使用して分析できます。このオプションを使用する場合は、ULOGDEG 変数をy に設定しないようにしてください。
2つのダッシュ記号の後の
-p では、TMA TCP GatewayとTMA TCP for CICSまたはTMA TCP for IMSの間で使用されるネットワーク・プロトコルを指定します。サポートされる値は次のとおりです。
|
Oracle Tuxedoサーバーとそれに関連する構成パラメータの詳細は、Oracle Tuxedo管理者ガイドを参照してください。
親トピック: SERVERSセクションの更新
5.1.2.2 リクエスト記録オプションの使用方法
txrpt
コマンドで処理可能なはずです。txrpt
コマンドは、Oracle Tuxedoサーバーの標準エラー出力を分析し、そのサーバーでサービス処理にかかる時間のサマリーを提供します。レポートには、指定された期間内に各サービスがディスパッチされた回数と、各サービスがリクエストを処理するのにかかった平均時間が示されます。txrpt
は、標準入力または入力としてリダイレクトされた標準エラー・ファイルから入力を取得します。
ノート:
統計情報の収集処理にはオーバーヘッドが発生します。このオプションは慎重に選んで使用するようにしてください。-r
オプションはサーバーには適用されますが、ゲートウェイであるGWIDOMAINには適用されません。
親トピック: SERVERSセクションの更新
5.1.2.3 その他のサーバー構成オプション
CLOPT
パラメータ(CLOPT
の二本線ダッシュ区切り文字の前)で指定する必要があります。
ノート:
TMA TCP Gatewayはその初期化ファイルにリストされているサービスを動的に公開するため、-s
オプションを使用してサービスを公開しないようにしてください。
親トピック: SERVERSセクションの更新
5.2 GWICONFIGファイルのパラメータの指定
GWICONFIG
ファイルは、システム管理者がTMA TCP Gatewayの構成に使用するメカニズムです。ゲートウェイがどのファイルを使用するかは、環境変数GWICONFIG
によって決定されます。構成ファイルは、構造面でも構成面でもTuxedoトランザクション・マネージャのUBBCONFIG
ファイルに似ています。したがって、管理者にOracle Tuxedoの経験があれば、各種のトレーニングを受けなくても、TMA TCP Gatewayを構成できます。
ノート:
GWICONFIG
は一般的な名称です。TuxedoのUBBCONFIG
ファイルやDMCONFIG
ファイルと同様に、別のファイル名を選択してもかまいません。GWICONFIG
ファイルの名前をGWICONFIG
環境変数に指定するようにしてください。また、アプリケーションのディレクトリにGWICONFIG
ファイルを保存する必要があります。
GWICONFIG
ファイルは次の必須セクションに分かれています。
セクション | 説明 |
---|---|
GLOBAL
|
すべてのTMA TCP Gatewayに関する全般的な特性を何点か記述します。 |
NATIVE
|
すべてのネイティブ・システムを記述します。同じ構成ファイル内にあるゲートウェイをそれぞれ区別できるように、ゲートウェイ名(GWI_GWNAME 環境変数に指定されている名前)を使用します。
|
FOREIGN
|
すべての外部システムを記述します。 |
LOCAL_SERVICES
|
TMA TCP Gatewayを介してOracle Tuxedoドメインにアクセス可能なローカル・サービスを記述します。各ローカル・サービスは、NATIVE パラメータに基づいて、ネイティブ・システムにリンクされます。TMA TCP Gatewayは、それぞれのローカル・サービスに相当するネイティブ・システムのTCPのポート番号とIPアドレスを使用して、TCPのリスニングのエンドポイントを確立します。
|
REMOTE_SERVICES |
Oracle Tuxedoドメインからアクセス可能なリモート・サービスを記述します。各リモート・サービスは外部システム上のTCPサービスを表します。FOREIGN パラメータは、リモート・サービスごとの外部システムの名前を定義します。TMA TCP Gatewayは外部システムのTCPポート番号とIPアドレスを使用して、リモートのTCPサービスに接続します。
|
警告: GWICONFIG
ファイル内には、次のリストに示す順序で必須セクションが存在していなくてはなりません。各セクションの名前にはアスタリスク(*)が付いている必要があります。
リスト5-4 GWICONFIG
ファイルのサンプル
*GLOBAL
NWDEVICE="/dev/tcp"
CONNECT_TIME=20
OUTREQ_TIME=20
LATENCY=-2
SECURE=N
MULTIPLEX=2
DFLTWRAP="TPS"
DFLTTYPE="MVS"
*NATIVE
LOCAL IPADDR="//hostname1"
TCP_PORT=9002
IDLE_TIME=20
*FOREIGN
RIGHTY WRAP="TPS"
TYPE="MVS"
IPADDR="//hostname2"
TCP_PORT=9004
MULTIPLEX=2
IDLE_TIME=30
RMTACCT="zeke"
PASSWORD="maple"
MIKE WRAP="TPS"
TYPE="MVS"
IPADDR="//dalvs3"
TCP_PORT=9001
MULTIPLEX=6
*LOCAL_SERVICES
TUXTOUPPER
ECHO
*REMOTE_SERVICES
TUXTOLOWER
OUTREQ_TIME=20
BEASVR07
OUTRECTYPE="VIEW:weird"
TST1V
ノート:
GWCONFIG
ファイルの変更は、以前のリリースのTMA TCPからアップグレードする際に行うようにしてください。アップグレードに関する具体的な情報は、『Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for TCPリリース・ノート』を参照してください。
- GWICONFIGファイルのGLOBALセクションの定義
- GWICONFIGファイルのNATIVEセクションの定義
- GWICONFIGファイルのFOREIGNセクションの定義
- GWICONFIGファイルのLOCAL_SERVICESセクションの定義
- GWICONFIGファイルのREMOTE_SERVICESセクションの定義
親トピック: Oracle TMA TCP Gatewayの構成
5.2.1 GWICONFIGファイルのGLOBALセクションの定義
次からの項で、GWICONFIG
ファイルのGLOBAL
セクションに関連するパラメータについて説明します。これらのパラメータは、ゲートウェイの全般的な特性を示します。
GWICONFIG
ファイルのGLOBAL
セクションのフォーマットを次のリストに示します。
GWICONFIG
ファイルのGLOBAL
セクションの構文[ # A comment (from "#" to end of line)]
*GLOBAL
[ NWDEVICE=TCP_device ]
[ CONNECT_TIME=n]
[ IDLE_TIME=n]
[ OUTREQ_TIME=n]
[ LATENCY=n|1 ]
[ SECURE=Y|N ]
[ MULTIPLEX=n|1 ]
[ DFLTWRAP=wrapper name ]
[ DFLTTYPE=translation type ]
次の表に、GLOBAL
セクションに設定するパラメータを示します。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
NWDEVICE= " "
|
オプション | “/dev/tcp”
|
リモート・ゲートウェイとの通信に使用するネットワーク・デバイスを指定します。 |
CONNECT_TIME = n seconds
|
オプション | タイムアウトなし | 接続が確立されるまでゲートウェイが待機する秒数を指定します。 |
IDLE_TIME= n seconds
|
オプション | アイドル・タイムアウトなし | タイムアウトするまで接続がアイドルであることを許可する秒数を指定します。 |
OUTREQ_TIME= n seconds
|
オプション | なし | リクエストが外部のゲートウェイに送信されるときのデフォルトのタイムアウト値を秒数で指定します。 |
LATENCY= n seconds
|
オプション | 1
|
Tuxedoクライアント・リクエストがリモート・ゲートウェイに送信されるときのタイムアウト値から差し引く秒数を指定します。これにより、リモート・ゲートウェイがローカル・ゲートウェイのタイムアウトを検出する確率が高くなります。 |
SECURE=Y | N
|
オプション | N
|
TMA TCP Gatewayがローカル・サービスとリモート・サービスにユーザー情報を渡すかどうかを指定します。SECURE=Y を指定すると、TMA TCP Gatewayはリモート・サービスにユーザー情報を渡し、appkey を使用してリモートのユーザー情報をローカル・サービスに適用します。
|
MULTIPLEX= n
|
オプション | 1
|
ローカル・ゲートウェイで扱うことができる、接続当たりの未処理リクエストの最大数を指定します。 |
DFLTWRAP= wrapper name
|
オプション | TPS
|
FOREIGN セクションの指定がないマシン、またはFOREIGN セクションにWRAP パラメータの指定がないマシンに対して、メッセージのラップとラップ解除を行う際のデフォルトとして使用するラップ用ライブラリの名前を指定します。対応するラッパー・オブジェクトWRAP< wrapper name > が存在している必要があります。ほとんどの場合はラッパー名にTPS を使用します。データ領域のセキュリティを使用する場合は、TPSD を指定します。データ領域セキュリティの詳細は、「Oracle TMA TCP Gatewayのセキュリティの設定」を参照してください |
DFLTTYPE=system type
|
オプション | DFLTYPE=MVS
|
メッセージ・バッファのエンコード先とデコード先にする外部システムのデフォルト・タイプを指定します。FOREIGN セクションにTYPE を指定すると、そのTYPE 定義がこのデフォルト値をオーバーライドします。通常のCからCOBOLへのエンコードの場合は、DFLTYPE="MVSC" を指定してCOBOLデータ・エンコードを有効にします。DFLTYPE の値であるMVSとMVSCの詳細は、「Oracle TMA TCP Gatewayのデータ・マッピングに関する構成」を参照してください |
親トピック: GWICONFIGファイルのパラメータの指定
5.2.2 GWICONFIGファイルのNATIVEセクションの定義
次の項から、GWICONFIG
ファイルのNATIVE
セクションに関連するパラメータについて説明します。これらのパラメータはローカル・システム固有のパラメータです。同じ構成ファイルに複数のネイティブ・システムを指定できるため、複数のゲートウェイ・プロセスが同じ構成ファイルにアクセスできます。これにより、接続サービスが一元化されます。ゲートウェイ・プロセスとネイティブ・システムのエントリとの関連付けは、GWINAME
環境変数を使用して行います。
GWICONFIG
ファイルのNATIVE
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-6 GWICONFIG
ファイルのNATIVE
セクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]
*NATIVE
<GATEWAY_NAME>
[ IPADDR=ip_address ]
[ TCP_PORT=port number ]
[ IDLE_TIME=n]
[ MULTIPLEX=n]
[ POLL_TIME=n]
[ MAXCONNECT=n]
次の表に、NATIVE
セクションに指定する各ローカル・システムを示します。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
< GATEWAY_NAME > |
必須 | なし | このパラメータは、GWINAME 環境変数で渡されるゲートウェイ識別子を表す1から78の英数字文字列です。GATEWAY_NAME パラメータは、DMCONFIG ファイルのDM_LOCAL_DOMAINS セクションのエントリと一致する必要があります。
|
IPADDR= ip_address |
オプション | ローカル・ホスト・マシンのIPアドレス | ローカル・システムのIPアドレスを指定します。IPADDR は、16進数形式の0xaaaaaaaa 、ドット区切り10進数形式の//#.#.#.# またはDNS形式の//host[.domainname] にできます。
|
TCP_PORT= port number
|
オプション | なし | サービスのリスニングに使用するローカルのポート番号を指定します。ローカル・サービスを公開しない場合は、このパラメータはオプションです。TCP_PORTを指定しない場合、リスナーのポートは作成されません。 |
IDLE_TIME= n
|
オプション | アイドル時間の値なし | 接続のアイドル状態がどのくらい続いたら切断するかの時間を秒数で指定します。 |
MULTIPLEX= n
|
オプション | 1 | ローカル・ゲートウェイで扱うことができる、接続当たりの未処理リクエストの数を指定します。 |
POLL_TIME= n
|
オプション | 250,000マイクロ秒 | Tuxedoメッセージのポーリングに使用するポーリング・タイムアウト(マイクロ秒)を指定します。このパラメータの値の範囲は100,000~10,000,000です。 |
MAXCONNECT= n
|
オプション | 最大値なし | リモート・ホストからゲートウェイへの接続の数を指定します。リモート・システムが、このパラメータの指定よりも多い数の接続を確立しようとすると、そのリモート・システムは切断されます。 |
親トピック: GWICONFIGファイルのパラメータの指定
5.2.3 GWICONFIGファイルのFOREIGNセクションの定義
GWICONFIG
ファイルのFOREIGN
セクションで、外部システムに関するパラメータを集中的に記述します。
GWICONFIG
ファイルのFOREIGN
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-7 GWICONFIG
ファイルのFOREIGN
セクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]
*FOREIGN
<SYSTEM_NAME>
IPADDR=ip_address
[TYPE=system_type]
[WRAP=wrapper name]
[TCP_PORT=port number]
[MULTIPLEX=n sessions]
[IDLE_TIME=n seconds]
[RMTACCT=”userid”]
[PASSWORD=”password”]
[CICS=Y | N]
[CICSHAND=<name>]
[MAXCONNECT=n]
[CONNSYNC=Y|N]
[CONNECT_TIME=n]
[CICSDATA="string"]
次の表に、FOREIGN
セクションで指定する外部システムごとに設定するパラメータを示します。
次の表に、FOREIGN
セクションに指定するパラメータを示します。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
< SYSTEM_NAME >
|
必須 | なし | このパラメータは、外部システムの名前を表現する1~78文字の英数字文字列です。SYSTEM_NAME パラメータは、DMCONFIG ファイルのDM_REMOTE_DOMAINS セクションのエントリと一致する必要があります。
|
IPADDR= ip_address
|
必須 | なし | リモート・システムのIPアドレスを指定します。IPADDR は、16進数形式の0xaaaaaaaa 、ドット区切り10進数形式の//#.#.#.# またはDNS形式の//host[.domainname] にできます。
|
TYPE= system type
|
オプション | “MVS”
|
Tuxedoバッファ(アプリケーションのデータ)のエンコード先とデコード先にする外部システムのタイプを指定します。TYPE 値にMVSやMVSCを指定すると、CからCOBOLへのエンコードまたはCOBOLデータのエンコードがサポートされます。TYPE を指定しない場合は、GLOBAL セクションのDFLTYPE の値が使用されます。
|
WRAP= wrapper name
|
オプション | “TPS”
|
このホストに対するメッセージのラップとラップ解除に使用するラップ用のエントリの名前を指定します。該当するラッパー・オブジェクトwrap<wrapper name> が存在していなくてはなりません。ほとんどの場合は、ラッパーの名前にTPS を使用します。
データ領域のセキュリティを使用する場合は、
|
TCP_PORT= port number
|
オプション | ポート番号なし | 外部ゲートウェイのポート番号を指定します。この外部システムのリモート・サービスを定義していない場合は、このパラメータはオプションです。 |
MULTIPLEX= n sessions per connection
|
オプション | 接続当たり1セッション | ローカル・ゲートウェイで扱うことができる、接続当たりのセッション最大数を指定します。 |
IDLE_TIME= n seconds
|
オプション | アイドル・タイムアウトなし | 接続のアイドル状態がどのくらい続いたら切断するかの時間を秒数で指定します。 |
CICS=Y | N
|
オプション | N | TMA TCP for CICSゲートウェイとの連携に使用するIBM TCP/IPリスナーに制御情報を送信するかどうかを指定します。CICS=Y を指定しても、IBM TCP/IPを使用しないか、リモート・ゲートウェイがTMA TCP for CICSでなければ、トランザクションは正しく処理しません。
|
CICSHAND= <name>
|
オプション | BEAH | TMA TCP for CICSとの連携に使用するIBM TCP/IPリスナーに渡すハンドラ・トランザクションの名前を指定します。 |
RMTACCT= ”userid”
|
オプション | "" | 外部システム上のゲートウェイ・レベルのセキュリティに使用するユーザーIDを指定します。接続検証のユーザーIDは廃止されています。 |
PASSWORD= ”password”
|
オプション | "" | 外部システム上のゲートウェイ・レベルのセキュリティに使用するユーザーIDとペアのパスワードを指定します。接続検証のパスワードは廃止されています。 |
MAXCONNECT= n
|
オプション | 制限なし | 指定ホストとの接続の最大数を指定します。 |
CONNSYNC=Y|N
|
オプション | N
|
指定ホストとの間でゲートウェイが複数の接続を同時に確立できるかどうかを指定します。 |
CONNECT_TIME= n
|
オプション | GLOBAL セクションの値
|
接続が確立されるまでゲートウェイが待機する秒数を指定します。このパラメータを指定しない場合は、GLOBAL セクションのCONNECT_TIME の値が使用されます。
|
CICSDATA= ”string”
|
オプション | "" | TMA TCP for CICSゲートウェイとの連携に使用するIBM TCP/IPリスナーに渡す文字列を指定します。 |
親トピック: GWICONFIGファイルのパラメータの指定
5.2.4 GWICONFIGファイルのLOCAL_SERVICESセクションの定義
GWICONFIG
ファイルのLOCAL_SERVICES
セクションには、DMCONFIG
ファイルに指定されている各ローカル・サービスのパラメータを指定します。各サービスのエントリ名は、DM_LOCAL_SERVICES
セクションのサービスのリモート名と一致していなければなりません。
GWICONFIG
ファイルのLOCAL_SERVICES
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-8 GWICONFIG
ファイルのLOCAL_SERVICES
セクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]
*LOCAL_SERVICES
<SERVICE_NAME>
[INRECTYPE=”foreign_incoming_buffer_type”]
[OUTRECTYPE=”foreign_outgoing_buffer_type”]
[SECURE=Y | N]
[CONV=Y | N]
次の項では、LOCAL_SERVICES
セクションに指定するサービスごとのパラメータ設定について説明します。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
< SERVICE_NAME >
|
必須 | なし | このパラメータは、ローカル・サービス名(DMCONFIG ファイルのDM_LOCAL_SERVICES セクションのサービス名の値と同じもの)を表す1から78文字の英数字文字列です。
|
INRECTYPE = ”foreign_incoming_buffer_type”
|
オプション | なし | S は、リモート・クライアントへの応答の外部バッファ・タイプを指定します。INRECTYPEを指定しない場合は、デフォルトがタイプなしになります。この場合、バッファのタイプは変更されません。
|
OUTRECTYPE = ”foreign_outgoing_buffer_type”
|
オプション | INRECTYPE の値と同じ
|
リモート・クライアントからのリクエストの外部バッファ・タイプを指定します。OUTRECTYPE を指定しない場合、デフォルトはINRECTYPE の値と同じになります。
|
SECURE=Y | N
|
オプション | N
|
TMA TCP Gatewayがリモートのユーザー情報をローカル・サービスに適用するかどうかを指定します。
|
CONV=Y | N
|
オプション | N
|
サービスを会話型にするかどうかを指定します。会話モードは現在サポートされていないため、Y を指定するとエラー・メッセージが戻され、ゲートウェイは起動しません。
|
親トピック: GWICONFIGファイルのパラメータの指定
5.2.5 GWICONFIGファイルのREMOTE_SERVICESセクションの定義
GWICONFIG
ファイルのREMOTE_SERVICES
セクションには、DMCONFIG
ファイルに指定されている各リモート・サービスのパラメータを指定します。各サービスのエントリ名は、DM_REMOTE_SERVICES
セクションのサービスのリモート名と一致していなければなりません。
GWICONFIG
ファイルのREMOTE_SERVICE
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-9 GWICONFIG
ファイルのREMOTE_SERVICES
セクションの構文
[ # A comment (from "#" to end of line)]
*REMOTE_SERVICES
<SERVICE_NAME>
[INRECTYPE=”foreign_outgoing_buffer_type”]
[OUTRECTYPE=”foreign_incoming_buffer_type”]
[OUTREQ_TIME=n]
[SECURE=Y | N]
[CONV=Y | N]
次の表に、REMOTE_SERVICES
セクションに指定するサービスごとのパラメータ設定について説明します。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
< SERVICE_NAME >
|
必須 | - | このパラメータは、ローカル・サービス名(DMCONFIG ファイルのDM_REMOTE_SERVICES セクションのRNAME 値と同じもの)を表現する1~78文字の英数字文字列です。RNAME を指定しない場合、この名前はTuxedoサービス名と同じになります。
|
INRECTYPE = ”foreign_outgoing_buffer_type”
|
オプション | なし | リモート・サーバーへのリクエストの外部バッファ・タイプを指定します。INRECTYPE を指定しない場合は、デフォルトがタイプなしになります。この場合、バッファのタイプは変更されます。
|
OUTRECTYPE = ”foreign_incoming_buffer_type”
|
オプション | OUTBUFTYPE 値と同じ
|
リモート・サーバーからの応答の外部バッファ・タイプを指定します。OUTRECTYPE を指定しない場合は、デフォルトがタイプなしになります。この場合、バッファのタイプは変更されません。
|
OUTREQ_TIME = n
|
オプション | GLOBAL セクションの値
|
このサービスにリクエストを送信するときのタイムアウト値(秒)を指定します。このパラメータを指定しない場合は、GLOBAL セクションのOUTREQ_TIME の値が使用されます。このセクションにもGLOBAL セクションにもOUTREQ_TIME の指定がない場合は、エラー・メッセージが出力されます。
|
SECURE=Y | N
|
オプション | N
|
TMA TCP Gatewayがリモート・サービスにローカルのユーザー情報を渡すかどうかを指定します。
|
CONV=Y | N
|
オプション | N
|
サービスを会話型にするかどうかを指定します。会話モードは現在サポートされていないため、Y を指定するとエラー・メッセージが戻され、ゲートウェイは起動しません。
|
親トピック: GWICONFIGファイルのパラメータの指定
5.3 DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義
DMCONFIG
)は仕様セクションで構成されます。セクションは、アスタリスク(*)が先頭に付いた行から始まります。アスタリスク(*)の直後にはセクション名が表示されます。アスタリスクは、セクション名を指定するときに必要です。指定可能なセクション名は、DM_LOCAL_DOMAINS
、DM_REMOTE_DOMAINS
、DM_LOCAL_SERVICES
、DM_REMOTE_SERVICES
、DM_ROUTING
およびDM_ACCESS_CONTROL
です。
ノート:
DM_LOCAL_DOMAINS
セクションはDM_REMOTE_DOMAINS
の前になければなりません
これより、新しいゲートウェイ構成を定義するDMCONFIG
ファイルの具体的なセクションごとに重要なパラメータについて説明します。
- DM_LOCAL_DOMAINSセクション
- DM_REMOTE_DOMAINSセクション
- DM_ACCESS_CONTROLセクション
- DM_LOCAL_SERVICESセクション
- DM_REMOTE_SERVICESセクション
- DM_ROUTINGセクション
- DMCONFIGファイルの例
親トピック: Oracle TMA TCP Gatewayの構成
5.3.1 DM_LOCAL_DOMAINSセクション
このセクションは、ローカル・ドメインと、それに関連付けるゲートウェイ・グループを指定します。セクションにはゲートウェイ・グループ(ローカル・ドメイン)ごとのエントリが必要です。各エントリでは、グループで実行中のドメイン・ゲートウェイ・プロセスに必要なパラメータを指定します。
DMCONFIG
ファイルのDM_LOCAL_DOMAINS
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-10 DMCONFIG
ファイルのDM_LOCAL_DOMAINS
セクションの構文
LDOM required parameters [optional parameters]
LDOM
は各ローカル・ドメインの名前付けに使用するidentifierの値であり、特定の構成内で一意である必要があります。DM_LOCAL_SERVICES
セクションの説明では、LDOM
はローカル・サービスが特定のゲートウェイ・グループに接続する際の識別子です。
次の表に、DM_LOCAL_SERVICES
セクションに設定するパラメータを示します。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
GWGRP = identifier
|
必須 | なし | このローカル・ドメインを表すゲートウェイ・サーバー・グループの名前(TUXCONFIG ファイルに指定されている名前)を指定します。DOMAINID とゲートウェイ・サーバー・グループの名前は、1対1の関係でなければなりません。つまり、各GWGRP には、それに対応する一意のDOMAINID が必要です。
|
TYPE = identifier
|
必須 | なし | ローカル・ドメインをクラスにグループ化するために使用します。TYPE をTDOMAIN やその他のドメイン・ゲートウェイ・タイプに設定できます。TDOMAIN という値は、このローカル・ドメインが別のTuxedoシステムまたはTuxedoドメインのみと通信できることを示します。TMA TCP Gatewayと連携して使用する場合は、TYPE=IDOMAIN を指定します。.ドメイン・タイプは$TUXDIR/udataobj/DMTYPE ファイルに定義する必要があります。
|
DOMAINID = string
|
必須 | なし | ローカル・ドメインの識別に使用します。DOMAINID はローカル・ドメインとリモート・ドメインの両方含めて一意でなければなりません。stringの値は、一連の文字(BA.CENTRAL01 "など)か、または"0x"で始まる16進数("0x0002FF98C0000B9D6 "など)です。DOMAINID の長さは32オクテット以下にする必要があります。値が文字列の場合は、31文字以下にする必要があります。
|
AUDITLOG = string
|
オプション | なし | このローカル・ドメインの監査ログ・ファイルの名前を指定します。監査ログ機能はdmadmin コマンドによってアクティブ化されると、このローカル・ドメイン内のすべての操作を記録します。監査ログ機能が有効で、このパラメータが指定されていない場合は、$APPDIR 環境変数またはTUXCONFIG ファイルのMACHINES セクションのAPPDIR キーワードで指定されたディレクトリに、DMmmddyy.LOG (mm =月、dd =日、yy =年)というファイルが作成されます。
|
BLOCKTIME = numeric
|
オプション | TUXCONFIG ファイルに指定されたBLOCKTIME パラメータの値
|
ブロッキング呼出しの最大待機時間を指定します。値はTUXCONFIG ファイルに指定されているSCANUNIT パラメータとの積になります。SCANUNIT * BLOCKTIME の値はSCANUNIT 以上、32,768秒未満にならなくてはなりません。
タイムアウトは常に、対象のリクエストが失敗したことを意味します。 |
CODEPAGE = table-identifier
|
オプション | なし | DMCONFIG ファイルに指定されていないリモート・ホストと連携するためのマッピングを指定します。CODEPAGE は、ローカルTuxedoアプリケーションとリモートのメインフレーム・アプリケーションとの間のSBCS (ASCIIからEBCDICへの)変換のための双方向変換表を指定するか、マルチバイト文字セット(MBCS)のエンコードまたはデコードを指定します。table-identifierは、変換表を収容しているファイルを示します。ファイル($TUXDIR/udatajobj/codepage ディレクトリ内にあり)の名前の一部は、変換時に使用されるコード・ページ番号です。このパラメータには、DMCONFIG ファイルに指定されていないリモート・ホストと連携するためのマッピングを指定します。
たとえば、SBCS (ASCIIからEBCDIC)の場合、 たとえば、MBCSの場合、 |
DMTLOGDEV = string
|
オプション | なし | このマシンのドメイン・トランザクション・ログ(DMTLOG )を格納するTuxedoファイル・システムを指定します。DMTLOG は、TuxedoシステムのVTOC表としてデバイスに格納されています。このパラメータを指定しない場合、ドメイン・ゲートウェイ・グループはリクエストをトランザクション・モードで処理できません。同じマシン上で実行するローカル・ドメインは、同じDMTLOGDEV ファイル・システムを共有できますが、ローカル・ドメインごとに、DMTLOGNAME キーワードの指定に従って名前を付けた個別のログ(DMTLOGDEV の表)を作成する必要があります。
|
DMTLOGNAME = identifier
|
オプション | “DMTLOG ”
|
このドメインのドメイン・トランザクション・ログの名前を指定します。この名前は、複数のローカル・ドメインで同じDMTLOGDEV を使用する場合、ユニークでなければなりません。名前は30文字以下にしてください。
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DMTLOGSIZE = numeric
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オプション | 100ページ | このマシンのドメイン・トランザクション・ログのサイズをページ数単位で指定します。0より大きく、Tuxedoファイル・システム上の空き領域より小さい値を指定します。指定しない場合、デフォルト値は100ページです。 |
MAXDATALEN = numeric
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オプション | なし | このローカル・ドメインによって公開されたすべてのサービスとの間で送受信できる最大データ量(バイト単位)を指定します。このパラメータを指定しない場合は制限がなくなります。 |
MAXRDOM = numeric
|
オプション | なし | ゲートウェイごとに許可する接続(ドメインのタイプがOSITPである場合はダイアログ)の最大数を指定します。このパラメータを指定しない場合は制限がなくなります。 |
MAXRDTRAN = numeric
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オプション | 16 | トランザクションに含めることのできるドメインの最大数を指定します。この値は0より大きく、32,768未満でなければなりません。指定されていない場合、デフォルトは16です。 |
MAXTRAN = numeric
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オプション | MAXGTT の値
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このローカル・ドメイン上で同時に実行できるグローバル・トランザクションの最大数を指定します。0以上で、TUXCONFIG ファイルに定義されているMAXGTT パラメータ以下の値を指定します。値を指定しない場合は、デフォルトのMAXGTT が指定されます。
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MAXSENDLEN = numeric
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オプション | なし | このローカル・ホストとの間で送受信するメッセージの最大長(バイト)を指定します。このパラメータを設定する場合は、送受信されるメッセージはすべて、MAXSENDLEN バイト以下のパケットに分解されます。このパラメータを指定しない場合は制限がなくなります。
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親トピック: DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義
5.3.2 DM_REMOTE_DOMAINSセクション
このセクションは認識されるリモート・ドメインとその特性のセットを指定します。
DMCONFIG
ファイルのDM_REMOTE_DOMAINS
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-11 DMCONFIG
のDM_REMOTE_DOMAINS
セクションの構文
RDOM required parameters [optional
parameters]
RDOM
は、この構成の中で認識されているリモート・ドメインをそれぞれ識別するために使用するidentifier値であり、構成の中で一意でなくてはなりません。
次の表に、DM_REMOTE_DOMAINS
セクションに設定するパラメータを示します。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
TYPE = identifier
|
必須 | なし | リモート・ドメインをクラスにグループ化するために使用します。TYPE をTDOMAIN やその他のドメイン・ゲートウェイ・タイプに設定できます。TDOMAIN という値は、このリモート・ドメインが別のTuxedoシステムまたはTuxedoドメインのみと通信できることを示します。OSITP という値は、このリモート・ドメインがOSI-TPプロトコルを介して他のTPドメインと通信することを示します。TMA TCP Gatewayと連携する場合は、TYPE=IDOMAIN を指定します。
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DOMAINID = string
|
必須 | なし | リモート・ドメインの識別に使用します。DOMAINID の長さは32オクテット以下にする必要があります。値が文字列の場合は、31文字以下にする必要があります。DOMAINID はリモート・ドメイン間で一意でなければなりません。stringの値は、一連の文字か、または"0x"で始まる16進数です。
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CODEPAGE = table-identifier
|
オプション | なし | ローカルTuxedoアプリケーションとリモートのメインフレーム・アプリケーションとの間のSBCS (ASCIIからEBCDICへの)変換のための双方向変換表を指定したり、マルチバイト文字セット(MBCS)のエンコードまたはデコードを指定するために使用します。table-identifierは、変換表を収容しているファイルを示します。ファイル($TUXDIR/udatajobj/codepage ディレクトリ内にあり)の名前の一部は、変換の際に使用されるコード・ページ番号です。たとえば、SBCS (ASCIIからEBCDIC)の場合、CODEPAGE=00819x00297 を指定すると、ASCII CP-00819文字からフランス語EBCDIC CP-00297文字、またはその逆に変換するための変換表が使用されます。変換表は変更できます。文字をすべて掲載した一覧は、「コード・ページ変換表」を参照してください。たとえば、MBCSの場合、CODEPAGE="UTF-8:ibm-1388" を指定すると、UTF-8文字から簡体字中国語混合のEBCDIC ibm-1388文字に、またはその逆に変換するためのMBCSエンコードまたはデコードが指定されます。詳細は、「マルチバイト文字セット(MBCS)変換の使用」を参照してください。
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親トピック: DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義
5.3.3 DM_ACCESS_CONTROLセクション
このセクションは、DMCONFIG
ファイルのオプションのセクションであり、ローカル・ドメインによって使用されるアクセス制御リストを示します。
DMCONFIG
ファイルのDM_ACCESS_CONTROL
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-12 DMCONFIG
のDM_ACCESS_CONTROL
セクションの構文
ACL_NAME required parameters
ACL_NAME
は、特定のアクセス制御リストの識別に使用する名前(identifier)です。名前の長さは15文字以下にする必要があります。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
ACLIST = identifier [,identifier]
|
必須 | なし | ACLIST には1つ以上のリモート・ドメイン名(RDOM )をカンマで区切って指定します。ワイルドカード文字(* )を使用する場合は、DM_REMOTE_DOMAINS セクションで定義したすべてのリモート・ドメインがローカル・ドメインにアクセスできます。
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親トピック: DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義
5.3.4 DM_LOCAL_SERVICESセクション
このセクションには、各ローカル・ドメインから外部に公開するサービスに関する情報を指定します。このセクションはオプションであり、指定しない場合は、DM_LOCAL_DOMAINS
セクションに定義されているすべてローカル・ドメインが、TuxedoシステムまたはTuxedoドメインのアプリケーションが実行しているすべてのサービスに対するリクエストを受け付けます。このセクションを定義する場合は、リモート・ドメインからリクエスト可能なローカル・サービスのグループの限定に使用するようにしてください。
DMCONFIG
ファイルのDM_LOCAL_SERVICES
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-13 DMCONFIG
ファイルのDM_LOCAL_SERVICES
セクションの構文
service [optional parameters]
service
は、エクスポートされたサービスのローカル名(identifier)で、15文字以内にする必要があります。
この名前は、ローカルのTuxedoシステムまたはTuxedoドメインのアプリケーションと連携して動作する1つ以上のサーバーで決められている名前に相当します。外部に公開するサービスは、TUXCONFIG
ファイルのSERVICES
セクションのエントリに指定されているサービスのデフォルトのプロパティや固有のプロパティを引き継ぎます。これらのパラメータとしては、LOAD
、PRIO
、AUTOTRAN
、ROUTING
、BUFTYPE
、TRANTIME
などがあります。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
ACL = identifier
|
オプション | なし | リモート・ドメインからこのサービスに対して発行されるリクエストをローカル・ドメインが制限するために使用するアクセス制御リスト(ACL)の名前を指定します。ACLの名前は、DM_ACCESS_CONTROL セクションで定義します。このパラメータを指定しない場合は、このサービスにリクエストが発行されたときにアクセス制御は実行されません。
|
LDOM = identifier
|
オプション | なし | このサービスを外部に公開するローカル・ドメインを識別する名前を指定します。このキーワードを指定しない場合は、DM_LOCAL_DOMAINS セクションに定義されているすべてのローカル・ドメインが、このローカル・サービスに対するリクエストを受け付けます。
|
RNAME = string
|
オプション | GWICONFIG のサービス名
|
リモート・ドメインに公開する名前を指定します。リモート・ドメインは、このサービスに対するリクエストにこの名前を使用します。このパラメータを指定しない場合は、ローカル・サービス名が任意のリモート・ドメインによって使用される名前であるものとして扱われます。TMA TCPの場合は、GWICONFIG 内のサービス名と一致する必要があります。
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INBUFTYPE= ”type:subtype | FML:servicename” |
オプション | なし | ローカル・サービスからの応答に適用するTuxedoのバッファ・タイプを指定します。代替のデータ・マッピング製品を使用するには、バッファ・タイプにFMLを指定し(実際に渡されるTuxedoのバッファ・タイプに関係せずに指定)、サブタイプにエンコード用のサービス名を指定します。ゲートウェイはエンコードを行わないため、DMCONFIG ファイルのFMLバッファ・タイプを指定すると、代替のデータ・マッピングのみを使用するという意味になります。Tuxedoサーバーと代替のデータ・マッピング製品には、実際のTuxedoのバッファ・タイプを構成する必要があります。
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OUTBUFTYPE= ”type:subtype | FML:servicename”
|
オプション | なし | ローカル・サービスに対するリクエストに適用するTuxedoのバッファ・タイプを指定します。
代替のデータ・マッピング製品を使用するには、バッファ・タイプにFMLを指定し(実際に渡されるTuxedoのバッファ・タイプに関係せずに指定)、サブタイプにデコード用のサービス名を指定します。ゲートウェイはデコードを行わないため、DMCONFIG ファイルのFMLバッファ・タイプを指定すると、代替のデータ・マッピングのみを使用するという意味になります。Tuxedoサーバーと代替のデータ・マッピング製品には、実際のTuxedoのバッファ・タイプを構成する必要があります。
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親トピック: DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義
5.3.5 DM_REMOTE_SERVICESセクション
このセクションには、リモート・ドメイン上のアクセス可能なサービスに関する情報を指定します。DMCONFIG
ファイルのDM_REMOTE_SERVICES
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-14 DMCONFIG
のDM_REMOTE_SERVICES
セクションの構文
service [optional parameters]
service
は、ローカルのTuxedoシステムまたはTuxedoドメインのアプリケーションが特定のリモート・サービスに使用する名前(identifier)です。各リモート・サービスは、特定のリモート・ドメインに関連付けられています。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
CONV = {Y | N}
|
オプション | N | リモート・サービスが会話型サービスかどうかを指定します。リモート・サービスが会話型サービスの場合はY を使用します。リモート・サービスが会話型サービスでない場合はN を使用します。
|
LDOM = identifier
|
オプション | なし | このリモート・サービスにリクエストをルーティングするローカル・ドメインの名前を指定します。ローカル・ドメインに関連付けられているゲートウェイ・グループは、TuxedoシステムおよびTuxedoドメインの掲示板にservice を公開します。このパラメータを指定しない場合は、どのローカル・ドメインでも、このリモート・サービスに対するリクエストの受付けが可能です。サービス・リクエストの宛先は、同じタイプのリモート・ドメイン(RDOM キーワードについては次の定義を参照)に設定されます。
|
RDOM = identifier
|
オプション | なし | このサービスを実際に実行するリモート・ドメインの名前を指定します。このパラメータを指定せず、ルーティング基準(ROUTING キーワードについては次の定義を参照)を指定しない場合、ローカル・ドメインは、タイプが一致するいずれかのリモート・ドメインがこのサービスを受け付けるものとして扱い、既知のドメイン(すでに接続が確立されているドメイン)またはDM_REMOTE_DOMAINS セクションのリモート・ドメインを選択します。
|
RNAME = string
|
オプション | GWICONFIG のサービス名
|
リモート・ドメインが実際のサービス名として認識する名前を指定します。このパラメータを指定しない場合、リモート・サービス名は、serviceに指定されている名前と同じになります。TMA TCPの場合、この名前はGWICONFIG ファイルのサービス名と一致する必要があります。
|
ROUTING = identifier
|
オプション | なし | 複数のリモート・ドメインが同じサービスを提供する場合、このオプション・パラメータが指定されていると、ローカル・ドメインはデータ依存型ルーティングを実行できます。identifierは、このデータ依存型ルーティングに使用されるルーティング基準の名前を指定します。指定しない場合は、このサービスではデータ依存型ルーティングは行われません。identifier は15文字以内である必要があります。サービス名は同じで異なるRDOM パラメータを持つ複数のエントリがある場合、ROUTING パラメータはそのエントリすべてにおいて同じである必要があります。
|
TRANTIME = integer
|
オプション | 30秒 | 関連するサービスに対するトランザクションを自動的に開始するまでのデフォルトのタイムアウト値を秒単位で指定します。この値は、0以上2147483648未満でなければなりません。値を0にすると、マシンの最大タイムアウト値が設定されます。 |
INBUFTYPE=”type: subtype | FML: servicename” |
オプション | なし | ローカル・クライアントからのリクエストに適用するTuxedoのバッファ・タイプを指定します。代替のデータ・マッピング製品を使用するには、バッファ・タイプにFMLを指定し(実際に渡されるTuxedoのバッファ・タイプに関係せずに指定)、サブタイプにエンコード用のサービス名を指定します。ゲートウェイはエンコードを行わないため、DMCONFIG ファイルのFMLバッファ・タイプを指定すると、代替のデータ・マッピングのみを使用するという意味になります。Tuxedoアプリケーションと代替のデータ・マッピング製品には、実際のTuxedoのバッファ・タイプを構成する必要があります。
|
OUTBUFTYPE=”type: subtype | FML:servicename” |
オプション | なし | ローカル・クライアントへの応答用のTuxedoバッファ・タイプを指定します。代替のデータ・マッピング製品を使用するには、バッファ・タイプとしてFMLを指定し(実際に渡されるTuxedoのバッファ・タイプに関係なく)、サブタイプとしてデコード用サービス名を指定します。ゲートウェイはデコードを行わないため、DMCONFIG ファイルのFMLバッファ・タイプを指定すると、代替のデータ・マッピングのみを使用するという意味になります。Tuxedoアプリケーションと代替のデータ・マッピング製品には、実際のTuxedoのバッファ・タイプを構成する必要があります。
|
親トピック: DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義
5.3.6 DM_ROUTINGセクション
このセクションはDMCONFIG
ファイルにおけるオプションのセクションであり、型付きバッファであるFML
、VIEW
、X_C_TYPE
およびX_COMMON
を使用したサービス・リクエストのデータ依存型ルーティングに関する情報を提供します。
DMCONFIG
ファイルのDM_ROUTING
セクションのフォーマットは、次のリストに示すとおりです。
リスト5-15 DMCONFIG
ファイルのDM_ROUTING
セクションの構文
CRITERION_NAME required parameters
CRITERION_NAME
は、サービス・エントリに指定したルーティング・エントリの名前(identifier)です。CRITERION_NAME
は15文字以内にする必要があります。
パラメータ | 必須/オプション | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
FIELD = identifier
|
必須 | なし | ルーティング・フィールドの名前を指定します。30文字以内である必要があります。このフィールドは、FMLフィールド表(FMLバッファの場合)またはFMLビュー表(VIEW 、X_C_TYPE またはX_COMMON バッファの場合)における識別用のフィールド名として扱われます。FLDTBLDIR 環境変数とFIELDTBLS 環境変数に基づいてFMLフィールド表の場所が判断され、VIEWDIR 環境変数とVIEWFILES 環境変数に基づいてFMLビュー表の場所が判断されます。
|
RANGES = string
|
必須 | なし | ルーティング・フィールドの範囲および関連するリモート・ドメイン名(RDOM )を指定します。stringは二重引用符で囲む必要があります。stringは、範囲/RDOM のペアをカンマで区切って順番に指定した形式です。範囲は、単一の値(符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列)、または、''lower - upper''(lowerとupperはともに符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列)形式で表します。''lower''には、''upper''以下の値を設定します。文字列値に一重引用符を埋め込む(たとえばO'Brien)には、一重引用符の前にバックスラッシュを2つ挿入し、'O\\'Brien'とします。関連するFIELD のデータ型の最小値を示すために、値MIN を使用できます。最小値は、文字列と配列の場合はnull文字列、文字フィールドの場合は0です。数値の場合はフィールドに格納できる最小値です。関連するFIELD のデータ型の最大値を示すために、値MAX を使用できます。文字列および配列の場合、これは実質的には8進数値の255文字の無制限の文字列です。文字フィールドの場合、これは単一の8進数値の255文字です。数値の場合、これはフィールドに格納できる最大値です。
|
- | - | - | したがって、MIN - -5 ''は-5以下のすべての数値を指し、‘‘ 6 - MAX’" は6以上のすべての数値を指します。範囲(range)内のメタキャラクタ* (ワイルドカード)は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。1つのエントリで1つのワイルドカード範囲のみを指定でき、最後に指定する必要があります(その後の範囲は無視されます)。
ルーティング・フィールドには、FMLでサポートされている任意のデータ型を指定できます。数値のルーティング・フィールドには、数値による範囲値、文字列のルーティング・フィールドには文字列による範囲値を指定します。 文字列、配列および文字のフィールド型に使用する文字列による範囲値は一重引用符で囲む必要があり、その前に符号を付けることはできません。short型とlong型の整数値は数字の文字列であり、正負の符号を数字の前に付けることができます。浮動小数点は、Cコンパイラまたは フィールド値が範囲と一致するときに、関連する 範囲/ |
BUFTYPE = ~type1[:subtype1[,subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . .~
|
必須 | なし | このルーティング・エントリが有効なデータ・バッファのタイプとサブタイプのリストです。タイプは、FML 、VIEW 、X_C_TYPE またはX_COMMON に制限されます。タイプFMLにはサブタイプは指定できず、他のタイプにはサブタイプが必須です(「*」は使用できません)。同じルーティング基準名には、タイプ/サブタイプのペアを重複して指定できませんが、タイプ/サブタイプのペアが一意であれば、複数のルーティング・エントリに同じ基準名を指定することができます。
単一ルーティング・エントリに複数のバッファ・タイプが指定されている場合は、各バッファ・タイプのルーティング・フィールドのデータ型は同じである必要があります。 フィールド値が設定されていないか(FMLバッファの場合)、または特定の範囲と一致しておらず、ワイルドカードの範囲が指定されていない場合、リモート・サービスの実行をリクエストしたアプリケーション・プロセスに対してエラーが戻されます。 |
親トピック: DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義
5.3.7 DMCONFIGファイルの例
次のリストは、DMCONFIG
ファイルのサンプルであり、TMA TCP Gateway製品を実行する前にこのファイルを設定する必要があります。代替のデータ・マッピング・ツールを使用するDMCONFIG
ファイルのサンプルについては、「Oracle TMA TCP Gatewayのデータ・マッピングに関する構成」を参照してください
リスト5-16 DMCONFIG
ファイルのサンプル
#
# Copyright (c) 2023 Oracle Systems, Inc
# All Rights Reserved
*DM_LOCAL_DOMAINS
LOCAL GWGRP=GROUP
TYPE=IDOMAIN
DOMAINID="LOCAL"
#
*DM_REMOTE_DOMAINS
REMOTE TYPE=IDOMAIN
DOMAINID="REMOTE"
#
*DM_LOCAL_SERVICES
ECHOX RNAME="ZECHOSV4"
TOLOWER RNAME="TUXTOLOWER"
INBUFTYPE=string
OUTBUFTYPE=string
#
*DM_REMOTE_SERVICES
TOUPPER RDOM=REMOTE
LDOM=LOCAL
RNAME="TUXTOUPPER"
ECHOFAR RDOM=REMOTE
LDOM=LOCAL
RNAME="BEASVR07"
INBUFTYPE="VIEW:myview"
OUTBUFTYPE="FML"
NORMAL RDOM=REMOTE
LDOM=LOCAL
RNAME="TST1V"
親トピック: DMCONFIGファイルでのドメイン構成の定義