4.2 インストール手順

z/OS MVSプラットフォームにCRMコンポーネントをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. MVS UNIXディレクトリ(/mvs/ftp-unix)またはMVS NTディレクトリ(/mvs.ftp-nt)にファイル転送プロトコル(FTP)でアクセスできるマシンに製品をロードします。
  2. FTPを使用して、次のJCLファイルをMVS宛先PDSデータセットに配置します: createds.JCL uncmprss.JCL

    使用するMVS環境で、環境に応じてCREATEDSジョブを変更します。このジョブは、FTPでファイル転送された製品ソフトウェア・ファイルおよびSNACRMロード・ライブラリ、サンプルおよびデータのデータセットを格納するために必要な初期データセットを割り当てます。

    CREATEDSジョブ内でSET文を使用して、次の構文に従って受信データセットの高度な修飾子を設定します:

    SET TMPPDS=[QUALIFIER]
    この文において、[QUALIFIER]は製品ソフトウェア・ファイルの受信に必要な初期データセットの高度な修飾子です。
    SET HLQPDSE=[QUALIFIER]
    この文において、[QUALIFIER]はSNACRMロード・ライブラリの高度な修飾子です。TMACRM.LOADプログラム・オブジェクトを含むロード・ライブラリは、Partitioned Dataset with Extended属性(PDSE)である必要があります。PDSEには、z/OS用に少なくとも記憶域クラスSMS宣言が必要です。
    SET SCLASS=[CLASS NAME]
    この文において、[CLASS NAME]はPDSEの記憶域クラス名です。z/OSでは必須です。
    SET HLQPDS=[QUALIFIER]
    この文において、[QUALIFIER]はサンプルおよびデータセットの高度な修飾子です。これらは標準PDSです。

    CREATEDSジョブのステップは次のとおりです:

    DELETE
    必要に応じてこのJCLを複数回実行できるよう、以前に作成した既存のデータセットをすべて削除します。
    CREATE
    製品ソフトウェア・ファイルおよびSNACRMロード・ライブラリ、サンプルおよびデータのデータセットを格納するために必要な初期データセットを割り当てます。
  3. CREATEDSジョブを実行します。
  4. 次の表に示すファイルを対応するデータセットに配置します。この表をワークシートとして使用し、ステップ2で作成した名前を記入します。このワークシートを、製品データをz/OSプラットフォームに転送するためのガイドとして使用します。

    表4-1 MVSインストール製品ファイルおよびDD名データセット

    製品ファイル Set文 データセット名
    TMACRM.LOAD TMPHLQ .LOAD
    TMACRM.DATA TMPHLQ .DATA
    TMACRM.SAMPLE TMPHLQ .SAMPLE

    次の表をワークシートとして使用し、SNACRMロード・ライブラリ、サンプルおよびデータ用に作成したデータセットの名前を入力します。

    表4-2 Set文および対応するデータセット

    Set文 データセット名
    HLQPDSE .LOAD
    HLQPDS .DATA
    HLQPDS .SAMPLE
  5. UNIX/NTコマンド・プロンプトでFTPプログラムを使用して、バイナリ・データ転送モードを設定します。

    ノート:

    次のputコマンドの例: put TMACRM.LOAD ’TMPHLQ.LOAD’

    このputコマンドを使用してデータセットを転送します。

  6. MVS環境で、それに適合するようUNCMPRSSジョブを変更します。

    次の構文に従って、JCLの次の変数を表にリストされている高度な修飾子に変更します。

    <PRODHLQ>=[QUALIFIER]
    「MVSインストール製品ファイルおよびDD名データセット」表に一覧表示されている修飾子を使用します。
    <BEAPDSE>=[QUALIFIER]
    「Set文および対応するデータセット」表にリストされたPDSE修飾子を使用します。
    <BEAPDS>=[QUALIFIER]
    「Set文および対応するデータセット」表にリストされたPDS修飾子を使用します。

    UNCMPRSSジョブのステップは次のとおりです。

    UNLOAD
    TSORECEIVEを実行して、ステップ8で作成されたインストール・データセットにデータを解凍およびアンロードします。

TSO RECEIVEコマンドを手動で実行して、ステップ8で作成されたインストール・データセットにデータをアンロードするには、次のようなコマンドを入力します。

TSO RECEIVE INDS(‘xxx’)
プロンプトが表示されたら、次を入力します:
DA(‘yyy’)
これらの文では、次の定義が適用されています。
xxx
「MVSインストール製品ファイルおよびDD名データセット」表に一覧表示されているデータセット名です。
yyy
「Set文および対応するデータセット」表にリストした対応するデータセット名です。