2.1 データベース・オブジェクトでの作業

SQL Developer for VS Codeインタフェースでは、基本的に、左側はオブジェクトを検索して選択するためのナビゲーション、右側は選択したオブジェクトに関する情報の表示に使用されます。

「接続」パネルでは、オブジェクトを参照、編集および削除できます。

特定の表など、オブジェクト・タイプ内のオブジェクトを検索するには、「表」をクリックし、オブジェクトの名前を入力します。入力中でも、入力した文字に一致するオブジェクトが強調表示されます。

データベース・オブジェクトをクリックして、右側のパネルで開きます。オブジェクトのプロパティが表形式で表示されます。次の図で、「SQL」タブをクリックすると、COUNTRIES表の対応するSQLソース・コードが表示されます。

使用できるオブジェクト・タイプは、次のとおりです。

2.1.1

「接続」ナビゲータで表名を右クリックして、メニューから項目を選択すると、表に対して次の操作を実行できます。

  • 開く: 右側のパネルで表を開きます。

  • : 表アクションには、「名前変更」、「作成」(異なる名前でコピーを作成する)、「削除」(表を削除する)、「切捨て」(表定義に影響することなく既存のデータを削除する)、「ロック」(表をロック・モードに設定する: 行の共有、排他など)、「コメント」(表の用途、目的を記した説明コメント)、「パラレル」(表の問合せおよびDMLのデフォルトの並列度を変更する)、「パラレルなし」(シリアル実行を指定する)、「行のカウント」(行数を戻す)および「表APIの生成」(表の操作を行うためのPL/SQLプロシージャの文を生成する)が含まれます。

  • : 「コメント」(列についての説明コメント)、「追加」、「削除」、「名前変更」および「正規化」が含まれます。

  • 索引: オプションには、「作成」(指定した列で索引を作成)、「テキストの作成」(列でOracle Text索引を作成)、「テキストの作成」(列でファンクションベースの索引を作成)、「削除」が含まれます。

  • 制約: 「単一の有効化」、「単一の無効化」、「削除」(制約を削除)、「チェックの追加」(チェック制約を追加)、「外部キーの追加」、「一意の追加」が含まれます。

  • 統計: 「統計の収集」(表と列の正確な統計を計算してデータ・ディクショナリに格納)、「構造の検証」(それぞれのデータ・ブロックと行の整合性を検証し、索引構成表では、表の主キー索引に対して最適なプレフィックス圧縮数も生成)が含まれます。統計は、分析するオブジェクトにアクセスするSQL文の実行計画を選択するために、Oracle Databaseオプティマイザによって使用されます。

  • 記憶域: 「表の縮小」(自動セグメント管理が設定された表領域のセグメントで、表の領域を縮小)、「表の移動」(別の表領域へ移動)が含まれます。「表の縮小」オプションには、「圧縮」(後で解放できるように、セグメント領域のデフラグと表の行の縮小のみを行い、最高水位標の再調整は行わず、すぐに領域を解放しない)と、「カスケード」(索引構成表の2次索引を含め、表のすべての依存オブジェクトに同じ操作を実行)が含まれます。

  • トリガー: 「作成」、「作成(順序からPK)」(指定した順序の値を使用して主キーを移入するBEFORE INSERTトリガーを作成)、「すべて有効化」、「すべて無効化」、「単一の有効化」、「単一の無効化」、「削除」(トリガーを削除)が含まれます。

「接続」ナビゲータで列名を右クリックして、メニューから項目を選択すると、表の列に対して次の操作を実行できます。

  • 名前変更: 列の名前を変更します。

  • 削除: 列(およびその列に含まれているすべてのデータ)を表から削除します。

  • コメント: 列についての説明コメントを追加します。

  • 暗号化(Oracle Databaseリリース10.2以上で、透過的データ暗号化機能がデータベースで有効になっている場合のみ): サポートされている暗号化アルゴリズムを指定するためのダイアログ・ボックスを表示します。この暗号化アルゴリズムは、列のすべてのデータの暗号化に使用されます。現在のデータおよび今後挿入されるデータが暗号化されます。

  • 復号化(Oracle Databaseリリース10.2以上で、透過的データ暗号化機能がデータベースで有効になっている場合のみ): 暗号化済の列のデータを復号化します。今後挿入されるデータも暗号化しません。

  • 正規化: 指定した列の個別値を使用して、新しい表を作成します。新しい表の名前と主キー列の名前、および順序名とトリガー名を指定する必要があります。

2.1.2 ビュー

「接続」パネルでビュー名を右クリックして、メニューから項目を選択すると、ビューに対して次の操作を実行できます。
  • 開く: 右側のペインでビューを開きます。
  • 名前変更: ビューの名前を変更します。
  • 削除: ビューを削除します。
  • コンパイル: ビューを再コンパイルして、発生する可能性のあるエラーを実行前に特定できるようにします。いずれかの実表を変更した後で、変更した表に依存するビューや他のオブジェクトが影響を受けていないことを確認するために、ビューを再コンパイルすることができます。

ビューを作成するには、次のようにします。

  1. 「ビュー」ノードを右クリックし、「作成(簡易)」を選択します。
  2. 「ビュー名」および「SQL問合せ」を入力します。
  3. 「適用」をクリックします。

2.1.3 索引

「接続」ナビゲータで索引名を右クリックして、メニューから項目を選択すると、索引に対して次の操作を実行できます。

  • 開く: 右側のペインで索引を開きます。
  • 削除: 索引を削除します。

  • 再構築: 索引を再作成するか、索引のいずれかのパーティションまたはサブパーティションを再作成します。索引を使用できない場合、正常に再構築すると使用できるようになります。ファンクションベースの索引の場合も、再構築によって索引が有効になります。ただし、索引の基になるファンクションが存在しない場合、再構築操作は失敗します。

  • 名前変更: 索引の名前を変更します。

  • 使用禁止に設定: Oracleによる問合せの実行で、索引が使用されないようにします。使用できない索引を再度使用できるようにするには、再構築するか、または削除してから再作成する必要があります。

  • 結合: 可能であれば、索引ブロックの内容をマージして、ブロックを再利用できるように解放します。

  • 統計の計算: ファンクションベースの索引の場合、DBMS_STATSパッケージを使用して、索引とその実表の両方の統計を収集します。これらの統計によって、いつ索引を使用するかをOracle Databaseで正確に決定できます。

  • 索引パーティションの再構築: 特定の索引パーティションを再作成します。

  • 索引パーティションの削除: 特定の索引パーティションを削除します。

2.1.4 ファンクション

「接続」ナビゲータでファンクション名を右クリックして、メニューから項目を選択すると、ファンクションに対して次の操作を実行できます。

  • 開く: 右側のペインでファンクションを開きます。
  • 削除: ファンクションを削除します。

  • 権限付与: 選択したユーザーに、ファンクションに対する使用可能な権限を付与できます。

  • 取消: 選択したユーザーから、ファンクションに対する使用可能な権限を取り消すことができます。

2.1.5 パッケージ

「接続」ナビゲータでパッケージ名を右クリックして、メニューから項目を選択すると、パッケージに対して次の操作を実行できます。

  • 開く: 右側のペインでパッケージを開きます。

  • 実行: パッケージのメンバーを選択して実行できます。

  • パッケージの削除: パッケージを削除します。

2.1.6 プロシージャ

「接続」ナビゲータでプロシージャ名を右クリックして、メニューから項目を選択すると、プロシージャに対して次の操作を実行できます。

  • 開く: プロシージャ・テキストを表示し、参照して編集できるようにします。

  • 実行: PL/SQLダイアログ・ボックスを表示して、プロシージャを実行します。

  • 削除: プロシージャを削除します。

2.1.7 トリガー

トリガーは、表、スキーマまたはデータベースに関連付けられたストアドPL/SQLブロック、無名PL/SQLブロック、あるいはPL/SQLやJavaに実装されたプロシージャへのコールです。Oracle Databaseでは、指定した条件が発生するとトリガーは自動的に実行されます。

『Oracle Database 2日で開発者ガイド』を参照してください

2.1.8 タイプ

データ型は、表の列やファンクションまたはプロシージャの引数で使用できる値を、一定のプロパティのセットと関連付けます。このプロパティによって、Oracle Databaseでは、あるデータ型の値と別のデータ型の値が異なる方法で処理されます。ほとんどのデータ型は、Oracleによって提供されています。ただし、ユーザーがデータ型を作成することもできます。

『Oracle Database概要』を参照してください

2.1.9 順序

順序は、一意の整数を生成するために使用されます。順序を使用すると、主キー値を自動的に生成できます。

『Oracle Database 2日で開発者ガイド』を参照してください

2.1.10 シノニム(パブリックおよびプライベート)

シノニムは、表、ビュー、順序、プロシージャ、ストアド・ファンクション、パッケージ、マテリアライズド・ビュー、Javaクラス・データベース・オブジェクト、ユーザー定義オブジェクト・タイプ、または別のシノニムの代替名です。「接続」ナビゲータには、指定した接続に関連付けられたユーザーが所有するすべてのシノニム(パブリックおよびプライベート)が含まれる「シノニム」ノードがあります。また、接続に関連付けられたデータベースのすべてのパブリック・シノニムが含まれる「パブリック・シノニム」ノードがあります。

『Oracle Database 2日で開発者ガイド』を参照してください

2.1.11 他のユーザー

データベース・ユーザーとは、データベースにログインするためのアカウントです。「接続」ナビゲータでは、接続に関連付けられたデータベースに「他のユーザー」が表示されますが、各ユーザーに関して参照可能なオブジェクトは、現在のデータベース接続に関連付けられたデータベース・ユーザーの権限によって決定されます。