関数フィルタの作成

関数は属性値のグループに計算を適用し、計算された各値にリスクがあるかどうかを判断します。

関数フィルタでは、レコードを独自にグループ化できます。また、標準フィルタでシステム生成オブジェクトを作成でき、そのオブジェクトについて定義されたグループを関数フィルタで使用することもできます。標準フィルタでグループを定義する場合は、最初にそのフィルタを作成してから、標準フィルタとのAND関係で(その下に)関数フィルタを作成します。

関数フィルタを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「モデル・ロジック」パネルで、「フィルタの追加」オプションを展開し、「機能」を選択します。ダイアログ・ボックスが表示されます。「名前」フィールドにフィルタの名前を入力します。

  2. 「グループ値」行で、「オブジェクト」フィールドと「属性」フィールドを使用してレコードをグループに収集します。

    • 関数フィルタでグループを独自に作成する場合は、「オブジェクト」フィールドでビジネス・オブジェクトを選択します。次に、「属性」フィールドでその属性のいずれかを選択します。関数フィルタによって作成される各グループでは、その属性の値が完全に一致します。

    • 関数フィルタでシステム生成オブジェクトを使用する場合は、「オブジェクト」フィールドでそのオブジェクトの名前を選択します。次に、「属性」フィールドでその属性のいずれかを選択します。これにより、サブグループが作成されます。システム生成オブジェクトによって定義された各グループ内のレコードが、選択した属性の値に基づいてさらにソートされます。

  3. 「次の場合」行で、「機能」フィールドを使用して、グループ化された属性値に対して実行する計算を選択します。次の中から選択します。

    • 平均: 属性値の平均を計算します。

    • 数: 存在する属性値の数を特定します。

    • 総計: 属性値を加算します。

    • ランク: 属性値を昇順に並べます。(「降順で表示」拡張オプションを使用すると、この順序を逆にすることができます。)

    • 含まない: グループのレコードのうち、一緒に存在する必要がある一連のテキスト文字列のいずれかが行に含まれていないものを返します。(たとえば、経費精算書別にレコードをグループ化する場合、レンタカーであるがガソリン代がないもののように、一連の補完値のいずれかが含まれていない経費精算書を検出できます。)

    • 含む: グループのレコードのうち、一緒に存在しない必要がある一連のテキスト文字列のすべてが行に含まれているものを返します。(たとえば、経費精算書別にレコードをグループ化する場合、ガソリン購入費とタクシー代のように、競合する値を含む経費精算書を検出できます。)

  4. 「数」以外の関数では、関数が演算する値を提供する属性を選択します。これを行うには、「次の場合」行で「オブジェクト」フィールドおよび「属性」フィールドを使用します。(包含的関数または排他的関数の場合、選択できるのはテキスト属性のみです。)

    「数」関数は、(「グループ値」行で)選択した属性に対する演算を実行してレコードをグループ化します。別のオブジェクトおよび属性を選択するオプションは削除されます。

  5. 「次の場合」行の残りのフィールドで、条件およびその条件を完成させる値を選択します。

    包含的関数および排他的関数では、「次のいずれかと一致」条件のみを使用できます。一緒に属する必要がある値または属さない値を指定します。値の区切りには、カンマまたはセミコロンを使用します。完全一致である必要はありません。たとえば、carに対してrental_carが返されます。

    「ランク」関数と「数」関数については、値は正の整数である必要があります。

    「ランク」関数については、条件と値で1つ以上のランクを指定すると、それらのランクにあるレコードが返されます。たとえば、「4と等しい」と指定すると、それぞれのグループについて、属性の4番目のランク値を含む1つのレコードが返されます。また、「4より小さい」と指定すると、それぞれのグループについて、1番目から3番目までのランク値を含む3つのレコードが返されます。

  6. オプションで、「拡張オプション」パネルを開き、作成した属性条件式を調整するオプションを選択します。

例1: サプライヤ別に買掛/未払金請求書をグループ化し、各サプライヤに対する平均支払を計算して、しきい値を超える平均金額を検出します。

  • レコードをグループ化するために、「グループ値」行を使用して「買掛/未払金請求書」オブジェクトと「サプライヤID」属性を選択します。

  • グループ化されたレコードを評価するために、「次の場合」行を使用して「平均」関数を選択します。次に、「買掛/未払金請求書」オブジェクトとその「金額」属性を選択します。最後に、「次より大きい」条件としきい値として使用する値を選択します。

例2: サプライヤ別に買掛/未払金請求書をグループ化します。次に、多数の請求書を生成したサプライヤを識別します。

  • レコードをグループ化するために、「グループ値」行を使用して「買掛/未払金請求書」オブジェクトと「サプライヤID」属性を選択します。

  • グループ化されたレコードを評価するために、「次の場合」行を使用して「数」関数を選択します。ダイアログがリフレッシュされ、「オブジェクト」フィールドと「属性」フィールドが表示されなくなります。「次より大きい」条件としきい値として使用する値を選択します。これらの選択内容が「サプライヤID」属性に適用されます。