経費精算書支払要求の処理方法
会社が選択した支払オプションにより、実行する払戻プロセスおよび作成される支払要求が決定されます。
ビジネス経費についてカード会社および従業員に払戻を行うには、経費監査者が「経費払戻の処理」プロセスを実行し、コーポレート・カード管理者が「コーポレート・カード会社支払要求の作成」プロセスを実行します。Oracle Fusion Payablesで支払要求が作成され、その後にOracle Fusion Paymentsによってコーポレート・カード会社および従業員への支払が行われます。
次の図は、経費監査者が「経費払戻の処理」プロセスを実行したときのデータのフローを示しています。

経費精算書支払要求に影響を与える設定
両方支払トランザクションの経費精算書支払要求に影響を与える設定は、次のとおりです。
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従業員負債勘定: 「経費システム・オプションの編集」ページでシステム・オプションとして設定します。
ノート: この勘定は、経費精算書に現金経費があり、払戻が従業員に対して行われる場合にのみ使用します。 -
コーポレート・カード会社支払負債勘定: Payablesで設定します。
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経費決済勘定および支払オプション: 「会社アカウントの作成」ダイアログ・ボックスで設定します
経費精算書支払要求の処理方法
経費精算書承認が完了すると、経費精算書は払戻ができるようになります。次の処理が発生します。
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「両方支払」コーポレート・カード・トランザクションを含む経費精算書を処理します。
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「経費払戻の処理」プログラムを実行します。
支払オプションが両方支払の場合、コーポレート・カード・トランザクションを含む経費精算書には追加の処理が必要です。
両方支払コーポレート・カード・トランザクションを含む経費精算書の処理
経費精算書承認プロセスが完了すると、両方支払の経費精算書は自動的に処理されます。「両方支払」処理では、コーポレート・カード会社への支払のためのコーポレート・カード会社経費精算書が作成されます。経費精算書内のすべての両方支払コーポレート・カード・トランザクションは、経費精算書番号に .1が追加された新しい経費精算書にコピーされます。経費精算書内に複数のカードに対するコーポレート・カード・トランザクションが存在する場合、番号が.1、.2のように追加された新しい経費精算書が作成されます。
オリジナル経費精算書の次の情報は、コーポレート・カード会社経費精算書にコピーされません。
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プロジェクトおよびタスク情報
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税分類コード
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会計配分
コーポレート・カード会社経費精算書の会計配分は、コーポレート・カード・トランザクションの会社アカウントに定義されている経費決済勘定に対して作成されます。これで、オリジナル経費精算書および新しく作成されたコーポレート・カード会社経費精算書の払戻処理ができるようになります。
「経費払戻の処理」プログラムの実行
経費監査者は「経費払戻の処理」プログラムを実行して経費精算書を処理し、Payablesで支払要求を作成します。このプロセスの処理は次のとおりです。
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買掛/未払金請求書オープン・インタフェース表にデータ投入します。
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従業員およびコーポレート・カード会社の支払要求を作成します。
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処理および否認された経費精算書を処理します。
「経費払戻の処理」プログラムでは、払戻ができる状態のすべての経費精算書が選択され、請求書オープン・インタフェース表に各経費精算書のヘッダーと明細レコードが作成されます。ビジネス経費のみが従業員への払戻の対象となり、「ビジネス」または「ビジネス - 従業員支払済」として分類されます。
各経費精算書には、請求書オープン・インタフェース表内の対応するヘッダー・レコードが1つあります。払戻の対象となる経費項目ごとに、インタフェース表内に子明細が次の情報とともに作成されます。
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経費金額および裏付けとなる詳細
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税金イベント区分および税分類コード
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プロジェクトおよびタスク情報
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支払機能および支払方法
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受取人(従業員またはコーポレート・カード会社)
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従業員負債勘定またはコーポレート・カード会社支払負債勘定
両方支払および会社支払トランザクションを含む経費精算書の場合、従業員請求書から従業員に支払うべき正味金額を導出できるように、払戻プロセスによって戻し処理明細が請求書オープン・インタフェース表内に作成されます。
請求書オープン・インタフェース表へのデータ投入後、「経費払戻の処理」プログラムによってPayables内で「買掛/未払金請求書のインポート」プロセスが起動されます。Payablesで、請求書オープン・インタフェース表の情報を使用して支払要求が作成されます。請求書オープン・インタフェース表内に明細項目の会計配分がない場合、PayablesではExpensesからの配分を使用して会計配分が作成されます。次に、Payablesでは、Oracle Fusion Taxが起動され、税分類コードによって経費明細の税金が計算されます。
支払要求作成中に、エラーが発生すると、Payablesでは請求書オープン・インタフェース表内のレコードが否認されます。エラーの例は、日付がクローズ会計期間内である、支払方法が無効であるなどです。「経費払戻の処理」プログラムによって、否認されたレコードはインタフェース表から削除され、経費精算書のステータスが買掛管理否認済に更新されます。「経費払戻の処理」プログラムが実行されるたびに、すべての買掛管理否認済の経費精算書が再処理のために選択されます。次に、経費監査者は、払戻対象として残りの経費精算書を再処理します。
支払要求が作成された経費精算書はすべて、支払要求識別子で更新されます。支払要求が作成されると、Payablesで請求書検証プロセスが実行されるまで、そのステータスは「未検証」のままです。検証後、Paymentsで支払要求が処理されます。
次の表で、経費精算書のコーポレート・カード・トランザクションの支払オプションと、支払要求を生成するために実行される払戻プロセスについて説明します。
経費精算書のコーポレート・カード・トランザクションのための支払オプション |
実行する払戻プロセス |
作成される支払要求 |
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経費払戻の処理 |
従業員支払要求 |
個人支払のみ |
経費払戻の処理 |
従業員支払要求 |
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経費払戻の処理 |
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両方支払のみ |
経費払戻の処理 |
コーポレート・カード会社支払要求 |
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経費払戻の処理 |
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経費払戻の処理 |
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コーポレート・カード会社支払要求 |
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会社支払のみ |
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コーポレート・カード会社支払要求 |