データのインポートおよびロード方法

HCMデータ・ローダーは、最初に、一部の検証が実行されるステージ表にデータをインポートします。HCMデータ・ローダーは、次に、ステージ表からアプリケーション表に有効な論理オブジェクトをロードします。インポートとロードの各ステップは、個別にまたは同時に実行できます。

このトピックでは、各ステップで発生する処理について説明します。また、インポート・オプションおよびロード・オプションの指定方法についても説明します。

ステージ表へのレコードのインポート

インポート・ステージでは、HCMデータ・ローダーは次の処理を実行します。

  • Oracle WebCenter Contentサーバーの.zipファイルからビジネス・オブジェクト・データを抽出して復号化します(ファイルが暗号化されている場合)。

  • ビジネス・オブジェクト・ファイル名およびMETADATA定義を検証し、エラーを発生させます。

  • データ・ファイルからHCMデータ・ローダー・ステージ表にレコードをインポートします。

  • 属性データ型に対してデータを検証し、エラーを発生させます。

  • 関連する有効日ファイル行の論理レコードを作成するためにローカル・キー値別にデータをグループ化します。たとえば、1つのジョブ・オブジェクトに指定されたすべての有効日ファイル行は、ジョブの1つの論理オカレンスにグループ化されます(会計担当ジョブなど)。

  • 親コンポーネントの参照を解決して、論理オブジェクトを作成します。たとえば、有効等級の論理レコードは、その親のジョブ・オブジェクトに関連付けられます。

  • インポートされたすべてのオブジェクトのステータスを記録します。「インポートおよびロード」ステータス・ページでオブジェクト合計数をクリックすると、ステータスが表示されます。

アプリケーション表へのオブジェクトのロード

HCMデータ・ローダーは、有効な論理オブジェクトをアプリケーション表に直接ロードしません。かわりに、有効なオブジェクト・データをビジネス・オブジェクト固有のサービスに渡します。たとえば、就業者オブジェクトをロードするために、HCMデータ・ローダーはこれらを就業者サービスに渡します。これらのサービスは、ビジネス・オブジェクトに固有の検証を実行し、エラーを発生させ、有効なオブジェクトをアプリケーション表にロードします。

ファイル処理パラメータの設定

「データのインポートおよびロード」ページでファイルをインポートする場合は、「スケジュール要求」ページで「ファイル処理」パラメータを設定できます。ここで指定した値により、企業のデフォルト設定が上書きされます。この表では、「ファイル処理」パラメータがインポートおよびロードを制御する方法について説明しています。

「ファイル処理」の値

摘要

インポートおよびロード

HCMデータ・ローダーは、.zipファイルのコンテンツをステージ表にインポートし、オブジェクト・サービスをコールして有効な論理オブジェクトをアプリケーション表にロードします。

インポートのみ

HCMデータ・ローダーは、.zipファイルのコンテンツをステージ表にインポートしますが、関連するオブジェクト・サービスに有効な論理オブジェクトを渡しません。かわりに、「データのインポートおよびロード」ページで「送信」をクリックし、各ビジネス・オブジェクトの「ロード」処理を選択して、そのステップを個別に実行します。

オブジェクトをロードする前にデータをロードしてインポート・エラーを修正できるようにする場合は、「インポートのみ」を選択できます。データ・ロードが日常的な場合は、「インポートおよびロード」を使用して、1回のジョブ送信で両方を実行します。

ヒント: データ・ファイルはロードする前に検証できます。HCMデータ・ローダー用のデータ・ファイル・バリデータ・ツールを使用します。詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)の『HCMデータ・ローダー用のデータ・ファイル・バリデータ・ツール』(2022617.1)を参照してください。

データ・ロードの自動化

HCMデータ・ローダーWebサービスを使用してデータ・ロードを自動化する場合は、「ファイル処理」「インポートのみ」または「インポートおよびロード」に設定できます。「インポートのみ」を選択した場合は、「データのインポートおよびロード」ページでインポートされたオブジェクトを手動でロードします。

オブジェクト履歴のレビュー

アサイメントなどの一部のオブジェクト・コンポーネントでは、オブジェクト履歴をレビューして、オブジェクトの最終更新者を確認できます。オブジェクトの最後の更新がHCMデータ・ローダーを使用して行われた場合、「最終更新者」の値はFUSION_APPS_HCM_ESS_LOADER_APPIDです。変更をアップロードしたユーザーの名前は表示されません。