貸借一致セグメントの概要
貸借一致セグメントは、各貸借一致セグメント値または複数の貸借一致セグメント値の組合せに対して、すべての仕訳の貸借が一致していることを保証します。プライマリ貸借一致セグメント値へのアクセスを保護するには、データ・アクセス・セットを使用する必要があります。
Oracle General Ledgerアプリケーションでは、仕訳で必要な貸借一致明細が自動的に計算および作成されます。
3つの貸借一致セグメント・ラベルは、次のとおりです。
-
プライマリ
-
第2
-
第3
勘定体系に対して複数の貸借一致セグメントを使用可能にすることで、1つ、2つまたは3つの修飾された貸借一致セグメントから、セグメント値の一意の各組合せについて財務諸表を作成できます。この機能によって、財務パフォーマンスの計画、モニターおよび測定に使用する重要な会計ディメンションに沿った表示が得られるため、運営についてより深い洞察が得られます。
次に、貸借一致セグメントを使用するプロセスについて説明します。
-
会社間貸借一致: 会社間ルールを使用して、貸借不一致仕訳に明細を追加します。
-
会計年度の第1期間のオープン: 複数の貸借一致セグメント値の組合せについて、収益と費用の勘定科目残高を合計する詳細度レベルで留保利益金額を計算します。これは標準残高と平均残高に適用されます。
-
仕訳のインポート: 貸借不一致仕訳に対して仮勘定を使用して明細を追加します。
-
仕訳の転記: 次の使用可能な勘定科目タイプについて、貸借不一致仕訳に追加の明細を追加します。
-
仮勘定
-
端数処理
-
純利益
-
留保利益
-
レポート通貨に対する、および複数レポート通貨勘定科目タイプ固有の換算に対する、再評価仕訳の複製からの累積換算調整
-
-
前期間仕訳の転記: 損益計算書の影響を計算し、適切な留保利益勘定に転記します。
-
換算残高: 次の勘定科目に対して複数の貸借一致セグメントがサポートされます。
-
留保利益: 計算された換算留保利益は、貸借一致セグメントによって留保利益勘定に転記されます。留保利益勘定は、複数の貸借一致セグメント値にわたる換算済収益および減価償却費勘定の合計を表します。
-
累積換算調整: 貸借一致セグメントによってこれらの勘定科目に転記された金額は、異なるレート・タイプを使用する勘定科目範囲間の通貨変動の差異を表します。たとえば、期間終了レートは資産勘定と負債勘定に使用され、取得時レートは資本勘定に使用されます。
-
-
残高の再評価: 損益勘定を計算する際は、複数の貸借一致セグメントがサポートされます。
-
期首残高の作成: プライマリ通貨合計から換算することで、レポート通貨残高を初期化します。レポート通貨金額の差異は、留保利益勘定を移入することで相殺されます。
-
年度末の決算: 決算整理仕訳で損益計算書相殺および決算勘定科目を計算する際は、複数の貸借一致セグメントがサポートされます。