重要でない価格変更に対する見込会計の例
この例では、3つのサービスがある顧客契約を示します。サービスの1つに価格変更があり、見込会計がトリガーされます。
まず、収益基準データ・インポートのファイルベース・データ・インポート(FBDI)テンプレートの「ソース文書明細」タブに、収益基準データを移入します。
次の表に、3つのサービスそれぞれに入力する属性値を示します:
品目番号 | 数量 | 販売単価 | サービス期間 | 価格周期 | 明細金額 | プラン開始日 | プラン終了日 | バージョン明細 | バージョン番号 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サービスA | 5 | 225.00 | 6 | 月 | 6750.00 | 2023年1月1日 | 2023年6月30日 | N | 1 |
サービスB | 5 | 50.00 | 3 | 月 | 750.00 | 2023年1月1日 | 2023年3月31日 | N | 1 |
サービスC | 5 | 100.00 | 12 | 月 | 6000.00 | 2023年1月1日 | 2023年12月31日 | N | 1 |
FBDIテンプレートのデータを収益管理にインポートし、「顧客契約の識別」プロセスを実行すると、次の3つのサービスに対応する3つの履行義務が指定された顧客契約が作成されます:
- 履行義務1: サービスA
- 履行義務2: サービスB
- 履行義務3: サービスC
次の表は、「顧客契約の編集」ページの「約束詳細」タブで、各履行義務の契約に移入される値を示しています:
品目 | 数量 | 入力された販売単価 | サービス期間 | 価格周期 | 販売金額 | スタンドアロン販売単価 | 拡張スタンドアロン販売価格 | 約束詳細金額 | プラン開始日 | プラン終了日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サービスA | 5 | 225.00 | 6 | 月 | 6750.00 | 375.00 | 11250.00 | 8265.31 | 2023年1月1日 | 2023年6月30日 |
サービスB | 5 | 50.00 | 3 | 月 | 750.00 | 75.00 | 1125.00 | 826.53 | 2023年1月1日 | 2023年3月31日 |
サービスC | 5 | 100.00 | 12 | 月 | 6000.00 | 100.00 | 6000.00 | 4408.16 | 2023年1月1日 | 2023年12月31日 |
合計 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 13500.00 | 該当なし | 18375.00 | 13500.00 | 該当なし | 該当なし |
2023年3月の初めに、サービス3の価格変更が発生し、販売単価が105 USDに改訂されました。この場合、収益明細を2つの明細に分割する必要があります:
- 既存の収益明細を、新しいプラン終了日2023年2月28日、新しいサービス期間2か月および新しい明細金額を使用して改訂します。
- このバージョンの明細に見込会計をトリガーする属性を移入します。
- 2023年3月から2023年12月までの残りのプラン期間の新規販売単価を含む新規明細を送信します。この新規明細にも、見込み会計をトリガーする属性を移入する必要があります。
さらに処理を進めると、この新規明細が新規履行義務として既存の契約に追加されます。
次の表は、改訂後に「収益基準データ・インポート」テンプレートに入力する属性値を示しています:
ノート: この表に示す例では、すべてのサービスの数量は「5」、価格周期値は「月」です。
品目番号 | 販売単価 | サービス期間 | 明細金額 | プラン開始日 | プラン終了日 | バージョン番号 | 重要でない変更タイプ | 契約に追加 | 処理コード | 契約改訂日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サービスA | 225.00 | 6 | 6750.00 | 2023年1月1日 | 2023年6月30日 | 1 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
サービスB | 50.00 | 3 | 750.00 | 2023年1月1日 | 2023年3月31日 | 1 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
サービスC | 100.00 | 2 | 1000.00 | 2023年1月1日 | 2023年2月28日 | 2 | 重要でない | 該当なし | 該当なし | 2023年3月1日 |
サービスC | 100.05 | 10 | 5250.00 | 2023年3月1日 | 2023年12月31日 | 1 | 重要でない | Y | 新規購買オーダーの作成 | 2023年3月1日 |
重要でない価格変更が収益管理にインポートされると、契約改訂日の前日までに認識されたすべての履行義務の収益が「顧客契約の識別」プロセスで計算されます。この認識済収益は新しいトランザクション価格から減額されます。
この例では、2023年3月1日が契約改訂日です。この表は、契約改訂日の1日前(2023年2月28日まで)に認識された収益を示しています:
履行義務 | 2023年1月 | 2023年2月 | 履行義務合計 |
---|---|---|---|
1 | 1377.55 | 1377.55 | 2755.10 |
2 | 275.51 | 275.51 | 551.02 |
3 | 367.35 | 367.35 | 734.69 |
合計 | 2020.41 | 2020.41 | 4040.82 |
この表は、見込会計を使用して価格変更を処理した後に、「顧客契約の編集」ページの「約束詳細」タブに移入される値を示しています:
義務 | 品目番号 | 数量 | 入力された販売単価 | サービス期間 | 価格周期 | 販売金額 | スタンドアロン販売単価 | 拡張スタンドアロン販売価格 | プラン開始日 | プラン終了日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | サービスA | 5 | 225.00 | 6 | 月 | 6750.00 | 375.00 | 11250.00 | 2023年1月1日 | 2023年6月30日 |
2 | サービスB | 5 | 50.00 | 3 | 月 | 750.00 | 75.00 | 1125.00 | 2023年1月1日 | 2023年3月31日 |
3 | サービスC | 5 | 100.00 | 2 | 月 | 1000.00 | 100.00 | 1000.00 | 2023年1月1日 | 2023年2月28日 |
4 | サービスC | 5 | 105.00 | 10 | 月 | 5250.00 | 100.00 | 5000.00 | 2023年3月1日 | 2023年12月31日 |
合計 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 13750.00 | 該当なし | 18375.00 | 該当なし | 該当なし |
この表は、認識された収益と配賦金額を示しています:
履行義務 | 認識済収益 | 未認識の収益 | 新規配賦金額 | 合計配賦金額 |
---|---|---|---|---|
1 | 2755.10 | 該当なし | 5655.84 | 8410.94 |
2 | 551.02 | 該当なし | 282.79 | 833.81 |
3 | 734.69 | 該当なし | 0.00 | 734.69 |
4 | 該当なし | 該当なし | 3770.56 | 3770.56 |
合計 | 4040.82 | 9709.18 | 9709.18 | 13750.00 |
ノート: 重要でない価格変更またはインデクセーションによる価格変更の場合、収益の再配賦は現在および将来の期間にのみ影響します。契約改訂日までに認識された収益は影響を受けません。