履行義務識別ルール

履行義務とは、商品またはサービスを顧客に譲渡するための、契約内の明確な約束です。

収益認識は、請求ではなく契約の履行義務の充足に基づきます。収益認識に対して履行義務を正しく識別および作成することが重要です。

履行義務識別ルールは契約識別ルールに似ていますが、収益契約内の個別の履行義務にオーダー明細をグループ化する方法を示すために使用される点が異なります。ルールでは、ソース文書明細を履行義務にグループ化するための共通リンクを提供する照合属性を指定します。購買オーダー番号や品目分類などの共通属性を照合属性として使用できます。付加属性を照合属性として使用することもできます。また、ルールでは、使用される充足方法や配分免除など、収益認識の処理方法も決定します。

履行義務識別ルールを作成する場合は、次のことを考慮する必要があります。

  • 契約明細は個別の義務を表します。

  • バンドルされた義務の一部は個々の明細として表されます。

  • 明細に含まれない暗黙の義務があります。

Revenue Managementには、次の3つの事前定義済の履行義務識別ルールがあります。ただし、これらのルールが企業のニーズを満たさない場合は、企業固有のルールを作成できます。

ルール

説明

品目に基づく履行義務の識別

このルールは、明細の品目番号に基づいて、ソース文書明細を履行義務としてグループ化します。

品目分類に基づく履行義務の識別

このルールは、明細の品目分類に基づいて、ソース文書明細を履行義務としてグループ化します。

ソース文書明細に基づく履行義務の識別

このルールは、各ソース文書明細を履行義務として識別します。

ルールは優先度の順序で実行されます。

拡張可能属性

使用中の識別子が指定属性ではないために、新しい履行義務識別ルールを作成する必要がある場合は、拡張可能属性を使用できます。

ノート: 拡張可能属性を使用する場合、特に、Revenue Managementの設定で他のOracleデータ・ソースも使用する場合は注意が必要です。すべてのデータ・ソース(Oracleソースと非Oracleソースの両方)にわたってルールの互換性を確保するには、拡張可能属性41から60を使用します。