自動入金処理に関するガイドライン

自動入金プロセスは、定期的な支払回収に同意した顧客に対して使用します。

自動入金バッチを作成すると、このプロセスによって入金が顧客トランザクションに消し込まれ、入金満期日に資金が顧客の銀行口座またはクレジット・カードからご使用の銀行口座に振替えられます。

このトピックでは、自動入金プロセスの次の側面に関する追加情報を示します。

  • 割引と自動入金

  • 開始日と終了日の範囲

  • 送金銀行情報

  • 文書連番

  • 請求先サイトと自動入金

  • 関連トランザクションの支払

  • 自動入金のシステム・オプション

割引と自動入金

通常、自動入金では、期日前支払の概念が適用されないため、割引は使用しません。業者と顧客との間で入金満期日を事前に決定しておき、自動入金プロセスによってその日にのみ、顧客の銀行口座またはクレジット・カードから資金が振替えられます。

トランザクションの支払期日が割引日と同じになるように支払条件を設定すれば、確認を必要としない自動入金の支払に対して期限内割引を計算できますたとえば、支払条件でトランザクション日の30日後にトランザクションの支払期限を指定する場合、トランザクション日以降の30日間の割引率を作成します。これにより、30日の期間が割引期間として識別されます。

顧客による確認が必要な自動入金で割引を使用することはできません。かわりに、期限内割引売掛/未収金活動を定義し、修正を作成してトランザクションの残高を割引額分で減額できます。その後、修正した金額をこの売掛/未収金活動の割引勘定に借方入力します。

開始日と終了日の範囲

入金方法、送金銀行口座、顧客銀行口座など、自動入金処理で使用される設定オブジェクトの多くは、開始日と終了日の範囲を持ちます。日付範囲により、値のリストに表示されるオブジェクトが決定されます。

自動入金で使用される設定オブジェクトに、矛盾した日付範囲や重複した日付範囲が含まれていないことを確認する必要があります。

たとえば、顧客の1人に2018年9月1日から2018年9月30日までの日付範囲を持つ入金方法を割り当てると、2018年10月1日にこの顧客の請求書を入力する場合、この入金方法を選択することはできません。

送金銀行情報

自動入金プロセスでは、顧客の未回収借方品目の支払によって作成された各入金に送金銀行口座の1つが割り当てられます。

送金銀行口座情報には、入金消込時に使用される総勘定元帳勘定科目が含まれます。

通常、自動入金プロセスでは、トランザクションの入金方法および通貨に関連付けられているプライマリ送金銀行口座が入金に割り当てられます。これには1つの例外があり、それは、同じ入金方法を使用している非プライマリ送金銀行口座で顧客銀行口座と同じ通貨が使用されている場合です。この場合、自動入金プロセスでは、かわりにその送金銀行口座が使用されます。

このように、送金銀行口座が同じ通貨の顧客銀行口座に突合されることで、銀行手数料を回避できると同時に、資金振替を迅速化できます。

次の条件に該当する場合、自動入金の送金銀行情報を更新できます。

  • 入金ステータスが「確認済」です。

  • 送金銀行未消込GL勘定科目と送金銀行対顧客勘定総勘定元帳勘定科目が同じ勘定科目です。

文書連番

各自動入金に一意の文書番号を割り当てる予定の場合、該当する元帳または法的エンティティのレベルで文書連番を有効にする必要があります。

文書連番を有効にするには:

  • 元帳レベルの場合: 「順次採番」プロファイル・オプションを「常に使用」または「一部使用」に設定します。

  • 法的エンティティ・レベルの場合: プライマリ元帳オプション設定の「連番」セクションで、「連番基準」オプションを「法的エンティティ」に設定し、要件に従って強制オプションを設定します。

自動入金の文書連番を設定するには:

  • 自動入金消込用に選択されたトランザクションに割り当てられている入金方法ごとに文書カテゴリが作成されるようにします。

  • 自動採番を使用して、該当する各文書カテゴリに文書連番を割り当てます。

請求先サイトと自動入金

「入金処理時請求先事業所必須」売掛/未収金システム・オプションを使用して、Receivablesがプライマリ請求先サイトのない顧客に自動入金を作成するかどうかを決定します。

この表では、自動入金に対して「入金処理時請求先事業所必須」売掛/未収金システム・オプションを設定した場合と設定しなかった場合の結果を示します。

オプション

プライマリ請求先サイトの有無

自動入金の作成

いいえ

いいえ

はい(請求先サイトなし)

はい

いいえ

いいえ

  • このシステム・オプションが「いいえ」に設定され、顧客にプライマリ請求先サイトが定義されていない場合、Receivablesは請求先サイトを割り当てずに自動入金を作成します。

  • このシステム・オプションが「はい」に設定され、顧客にプライマリ請求先サイトが定義されていない場合、Receivablesは自動入金を作成しません。

関連トランザクションの支払

自動入金バッチに顧客選択基準を使用している場合、プロセスでは、請求先顧客ではなく、一致する支払顧客がいるトランザクションが検索されます。支払顧客は、トランザクションに割り当てられた顧客銀行口座に関連付けられている顧客です。この顧客は、請求先顧客とは異なることがあります(たとえば、プライマリ顧客に関連トランザクションに対する支払を依頼する場合)。

ある顧客に、別の顧客に請求されたトランザクションに対する支払を依頼する場合、次のいずれかのタスクを実行する必要があります。

  • 「無関連トランザクション支払の許可」売掛/未収金システム・オプションを有効にします。

  • 2人の顧客間に支払関係を定義します。

その後、自動入金処理のトランザクションを入力または更新するときに、請求先顧客の名前とサイト、および支払顧客の銀行情報を入力する必要があります。

自動入金のシステム・オプション

Receivablesシステム・オプションの「現預金処理」タブの「自動入金」セクションを使用して、ビジネス・ユニットに対して自動入金を設定できます。

「入金確認しきい金額」フィールドを使用して、自動入金の自動確認について顧客と同意した値を設定します。入力した値未満の合計金額による自動入金バッチでは、確認は必要ありません。

「約定当たり請求書」フィールドおよび「約定当たり入金」フィールドを使用して、プログラムへの中間保存を避けるために十分な大きさの値を入力します。最大規模の自動入金バッチおよび送金バッチを処理できる値を入力します。

使用する値を決定するには、最大規模の自動入金バッチおよび送金バッチのログ・ファイルの最終部分を参照して、バッチに対してマークされた入金の数を確認すると役立ちます。ロールバック・セグメントが不足した場合、後からこれらの値を減らすことができます。